浮世絵について考えてみよう。浮世絵は今でこそ美術館や展覧会でしか見ることができない。だが彼等は美術館や展覧会に飾られるために描いたのではない。日展の出品者が最初から展覧会を目的にしていたのとは、大いに異なるのである。浮世絵は大衆社会の中に存在した。
浮世絵は、江戸時代には大衆には普及してはいたが、今で言う芸術扱いではなかった。大衆は、歌舞伎ファンは役者絵をブロマイドやアイドル写真のように楽しみ、まだ見ぬ東海道五十三次の観光地の風景を想像し、いつか行ってみるぞと楽しんだのである。
浮世絵の芸術としての評価が高まったのは、ヨーロッパ人に浮世絵が見出されたからである。しかも、西洋人の目についたのは、日本から輸出された陶磁器などの包装紙として使われているものさえあった、というから驚きである。日本人の発明や発見の多くが日本人には無視され、西欧人に評価されると、これに追随して日本人の評価が高まるのと同じパターンである。
さて紹介するのは、水着姿の女性イラストである。昔描いたので、髪を仕上げる前の、ベタ塗で放置されたものを、そのまま掲載したのであしからず。
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