『シーガルとモーサム』
出演:Seagull Screaming Kiss Her Kiss Her / MO'SOME TONEBENDER
これまた突飛すぎる顔合わせ。実は直前までノーチェックで、何気なくTLを眺めていて遭遇した対バンライヴ情報にそう思った。モーサムは昨年12月に連続して観て以来ご無沙汰。これもアイドル狂いのとばっちりか。まあMSTBサイドも『Baseball Bat Tenderness』を出してから9ヶ月間リリースがなく、TLネタが少なかったのも確かだから、喧嘩両成敗ということでお許し願いたい。シーガルとモーサム、韻は踏んでいないがゴロの酔い響きではある。名前が長いのも共通項で、両者合わせて仮名30文字は、GEZAN(ゲザン)なら10個分である。急遽決めた参戦にも拘らず、詰まらぬ残業で40分遅れてしもうた。
⇒MO'SOME TONEBENDER@タワーレコード渋谷店 B1F 「CUTUP STUDIO」 2013.12.15(sun)
●SEAGULL SCREAMING KISS HER KISS HER(シーガルスクリーミングキスハーキスハー)
日暮愛葉:Vo&G
中尾憲太郎:B&Cho *Crypt City, younGSounds
おかもとなおこ:Dr *つばき, THE GIRL, DQS
蓮尾理之:Key *385, bonanzas, THE JETZEJOHNSON
一ノ瀬雄太:G *快速東京
moe:Cho *Miila and the Geeks, Twee Grrrls Club
90年代に名前はよく聞いたし、ジャケットのサイケなイメージは気になったが、レーベルが小山田圭吾のトラットリアだったせいで、渋谷系の牙城と決め付け聴かず嫌いしていた。2年前に15年遅れの渋谷系マイブームに犯され、熱に浮かれて日々通ったブックオフ250円コーナー別名「ハーフコインの花園」で手当り次第に買い漁った過剰在庫CDの中にシーガルも何枚か紛れ込んでいたが、結局ビニールを剥がすこと無く自室の棚に埋葬されたまま。昨年末にディスクユニオン下北沢のアナログセールでカラーLP『17』を300円で購入、ジャケの冴えないノーメイク女子がヴォーカルかぁと、ちと残念な気がしたが、紫の塩ビ盤をプレイヤーに乗せて針を下ろし、スピーカーから流れ出した歪んだギターリフに敬服した次第。オルタナぽいけど、根は古風なグラム好き姐ちゃん感がなかなかカッコいい。で、この日初めて生で観た日暮愛葉は、やっぱりギラギラ派手好きなスケ番ロック女史だった。全編ダウンストロークで弾くギターが90年代。満員で最後尾から観たら、ベースの中尾憲太郎がモーサムの百々和宏だと勘違いする程似て見えた。殆ど見えなかった女子ドラマーに萌えそう。
●MO'SOME TONEBENDER(モーサムトーンベンダー)
シーガル目当の年配男性もチラホラ居たが、モーサムの出番になると前列は背の低い女子が占拠する。BO NINGEN、GEZAN、八十八ヶ所巡礼同様、筆者の推す男子バンは何故か目敏い女子のフォローが多い。前半分が女子中心の激烈モッシャー、後半分が腕組男子中心の地蔵組、といった構図。会場全員モッシュ/ジャンプのBiSやORANGE RANGE、ステージ無視のベビメタヲタに比べて、至って健全な現場といえる。ステージの並びが左から藤田(g)、武井(b,vo)、百々(g,vo)と、今までと逆になっている。8ヶ月ぶりということもあろうが、ブチ切れ過ぎのパフォーマンスに目が眩む。鬼面コスやサイリウムダンスでアゲアゲのお祭り男・武井は芸事を封印し演奏に専念。百々のキ●ガイぶりが凄い。ギターソロはフレーズでは無く、ギューンピューンばびゅ!というノイズの嵐。黒ぶちメガネの藤田が醒めた目で狂気を振りまくのが怖い。サポートドラム水野雅昭の狂ったプレイが油に火を注ぐ。バンド全員発狂体と化してのノンストップR&Rは、ベビーメタルの「キツネサインでWe're BABYMETAL!!」に中指立ててNO!を突きつける「We're ROCK'N'ROLL!!」コール&レスポンスで、FEVERの熱量が白熱光となる白夜の宴を描き出した。
⇒シーガル&モーサム、対バン前に意気込み語る
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