A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【映画公開直前】日本時間2021年2月28日(日)11amサン・ラ・アーケストラ生配信ライヴ決定!+【Disc Review】最新アルバム『Swirling(渦を巻く)』

2021年02月26日 00時09分44秒 | 素晴らしき変態音楽


世界的なパンデミックが始まってから1年近くが経つが、いまだに世界中でライブ・パフォーマンスが中止されたままである。サン・ラ・アーケストラのバンドメンバーは全員元気だが、彼らにとっては常に観客とコンタクトすることが何よりも重要なので、早く正常な状態に戻り、観客の前でライヴ・パフォーマンスをできるを望んでいる。

それまでの間、ただひとつ出来ることは、インターネットでのストリーム配信コンサートだけである。アーケストラは2020年9月にバーチャル版Tusk Festivalに出演した。そして来る2月27日(土)米東海岸時間午後6時(日本時間2月28日(日)午前11時)に再度配信ライヴを行うことが決定した。ファッション・ブランド、トータル・ラグジュアリー・スパの新しいストリーミングプログラム「ザ・ガーデンシリーズ」の第一弾として出演し生配信ライブとトーク(Q&A)を行う。これはロサンゼルスの重要なジャズ施設の一つであるワールド・ステージの存続のための資金調達と認知度向上の支援活動でもある。

チケットは5ドルで発売中。チケットの売り上げはすべてワールド・ステージに寄付される。
チケット購入はこちら:https://totalluxuryspa.com/garden



配信で
宇宙旅行に
出発だ

●Sun Ra Arkestra / Swirling(サン・ラ・アーケストラ/渦を巻く)


Strut ‎– STRUT153LP/CD

Marshall Allen: Alto Saxophone, EVI
Knoel Scott: Alto Saxophone
James Stewart: Tenor Saxophone, Flute
Danny Ray Thompson: Baritone Saxophone, Flute
Michael Ray: Trumpet
Cecil Brooks: Trumpet
Vincent Chancey: French Horn
Dave Davis: Trombone, Vocals
Farid Barron: Piano
Dave Hotep: Guitar
Tyler Mitchell: Bass
Wayne Anthony Smith, Jr.: Drums
Elson Nascimento: Surdo Drums, Percussion
Stanley “Atakatune” Morgan: Congas
Tara Middleton: Vocals, Violin

A1 Satellites Are Spinning / Lights On A Satellite
A2 Seductive Fantasy
B1 Angels And Demons At Play
B2 Swirling
B3 Sea Of Darkness / Darkness
C1 Astro Black
C2 Infinity / I’ll Wait For You
C3 Queer Notions
D1 Rocket No. 9
D2 Sunology
D3 Door Of The Cosmos / Say

Recorded and Mixed at Rittenhouse Soundworks, Philadelphia
Recording Engineer: Peter Tramo
Mixed by Michael Richelle with thanks to Michael Ray and Dilip Harris
Production and Mix Supervision: Jim Hamilton

購入はこちら⇒https://strut.k7store.com/release/197728-sun-ra-arkestra-swirling

異端音楽の経典は語り継がれる。
自称“土星生まれ”の作曲家/ジャズ・ピアニストにしてバンドマスター、宇宙哲学者にして古代文明継承者、映画監督兼俳優でもあるサン・ラが93年に地球から旅立って(逝去して)から27年が経った。自分が体験できなかった未来の世紀が20年経過しても、忘れ形見の楽団が精力的に活動を続け、リリース記録を塗り替えるべく新作アルバムを世界に向けて発表し続けていることを知ったらどう思っただろうか。悔しさ(または歓び)のあまり渦巻型の銀河の彼方から彗星になって地球へ飛んでいきたいと願うかもしれない。

1914年生まれのサン・ラが50年代半ばにシカゴで結成した楽団がアーケストラ。Ark(箱舟)+Orchestraという名前の由来通り、ノアの方舟に乗り込んだ家族と動物の如く、総帥サン・ラの指導のもと共同生活を送りながら演奏旅行に出かけては、行く先々でライヴを録音した少数プレスのレコードを販売して日銭を稼ぐ日々を送った。フリージャズの嵐が吹き荒れた60年代ニューヨークではカフェや美術館に楽器を持ち込みレコーディングするなど斜め上を行く活動で異彩を放ち、70年代には反動保守のモダンジャズ/フュージョン勢力の向こうを張って、奇怪なコスチュームのお祭り集団として欧米日のジャズフェスで乱痴気騒ぎのステージを繰り広げた。リリースしたレコードは200種とも300種とも言われ、誰も全貌を把握できない。日本のノイズアーティスト、メルツバウが活動目標に「サン・ラを超える数のレコード・CDをリリースする」と掲げていたことは有名。

サン・ラ亡きあと一番弟子のサックス奏者マーシャル・アレンが総帥の遺志を引き継ぎ、96歳になる現在までサン・ラ・アーケストラを指揮して活動を続けている。本作『Swirling(渦を巻く)』は21年ぶりのスタジオ録音アルバム。サン・ラ総帥が空から見下ろす惑星で渦巻きの方舟に同舟したマーシャル・アレンと楽団員を描いたジャケット通りの近未来SFファンタジー・サウンド・スペクタクルが繰り広げられる。アルバム制作にあたってアレンは、既存の楽団員に新しいミュージシャンを加えて選抜した新編成のアーケストラを率いてレコーディングに挑んだ。今年3月に亡くなったバリトンサックス奏者ダニー・レイ・トンプソン(アーケストラに67年に加入)、2018年10月に逝去したパーカッション奏者のスタンレー・“アタカチューン”・モーガン(72年に加入)の遺作でもある。

アレン作の「Swirling」とフレッチャー・ヘンダーソンの「Queer Notions」以外は「Astro Black」「Rocket No.9」「Angels And Demons At Play」といった有名曲から初録音の「Darkness」までサン・ラの作曲作品で占められている。個人的にはアレンの奇天烈なサックスやスぺ―シーなEVI(ウィンドシンセ)が随所で聴けるだけで嬉しいが、サン・ラのプレイを彷彿させるピアノのファリッド・バロン、アーケストラ黄金時代の歌姫ジューン・タイソンに負けず艶のあるヴォーカルを聴かせるタラ・ミドルトンをはじめ、サン・ラが提唱したアーケストラ・コスモロジーを継承するプレイは、来日公演で何度か観たエンターテインメント満載のステージそのままである。ライヴでも感じられる独特のユルさたっぷりの演奏は、他のフリージャズやフリー・インプロヴィゼーション、アヴァンギャルド系アーティストには真似できない心の余裕を感じさせる。おそらくメンバー自身は前衛とか実験音楽をやっている意識を持っていないのかもしれない。60年を超える活動歴を誇るアーケストラは、単なる異端ではなく、異端の歴史を作り出したオーソリティ(正統派)なのだから。

Sun Ra Arkestra - Seductive Fantasy (A Chad Van Gaalen animation)


宇宙人ネタ/エジプト太陽神コスプレ/電波系発言で一般的に変人・色物・ゲテモノ扱いされがちなサン・ラだが、ニューオリンズ、スウィング、ビバップ、フリージャズ、R&B/ゴスペルからエキゾチカ、サイケデリック、スペースロック、電子音楽まで地上のあらゆる音楽を坩堝化したサウンドは、世界文明を攪拌・濃縮したミックスジュースのように馨しい。サン・ラ総帥が存命時の混乱のディスコグラフィは、死後も有象無象のアーカイブ音源の発掘・再発・リメイクが続々登場し、ますます混沌の度合いを深めるばかり。初めて聴く人は「どれを聴いたらいいか分からない」と困惑するに違いない。そういう人には自信をもってこの最新作をおススメしたい。「え?でもサン・ラ総帥が入っていないじゃん」と反論する方にはこう答えよう。聖書を書いたのはキリストですか?仏典を記したのは仏陀ですか?コーランをまとめたのはムハンマドですか?--すべて弟子たちの偉業じゃん、と。時代を経るとともにエッセンスが蒸留・濃縮されて極まっていくのが経典というものである。(2020年12月2日記)
初出:JazzTokyo#272 2020/12/5 

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【私の地下ジャズ愛好癖】サン・ラに学ぶ初等即興音楽教育~オークランド・エレメンタリー・スクール・アーケストラ『パダニ武勇伝』

2021年02月23日 02時05分56秒 | 素晴らしき変態音楽


The Oakland Elementary School Arkestra / The Saga of Padani
オークランド・エレメンタリー・スクール・アーケストラ / パダニ武勇伝

Modern Harmonic ‎– MH-8067 / 2018

昨夜の【妄想映画論】『サン・ラ―のスペース・イズ・ザ・プレイス』と『スペクトルマン/宇宙猿人ゴリ』の隠された秘密を探れ! に続きサン・ラに関する話をひとつ。
古代エジプト神話の衣装に身を包み、古代神話や銀河旅行の説法と、スウィングジャズ、エキゾチカ、モダンジャズからフリージャズ、民俗音楽、電子音楽まで20世紀音楽史を横断する音楽性を開示するサン・ラ・アーケストラは、多くのミュージシャンや非ミュージシャンに影響を与えてきた。生活向上委員会や渋さ知らズといったフリースタイル・ビッグバンドはもちろん、NRBQやMC5、ソニック・ユースといったロックバンド、ジャイルズ・ピーターソンや松浦俊夫(United Future Organiztion)といったクラブ系、さらにはAcid Mothers Templeや暴力温泉芸者などノイズ系まで、サン・ラの音楽や思想にインスパイアされた(と思われる)アーティストは数多い。珍しいところでは90年代のAVに『全裸オーケストラ』というのがあった。女性だけのオーケストラが全員全裸で演奏するだけのビデオだが、当然ヴィジュアルに全神経が集中するので、どんな演奏かは全く頭に入っていない。



いかがわしいアダルト物がある一方で、純真無垢な子供たちがサン・ラの影響を受けた例がある。『The Oakland Elementary School Arkestra / The Saga of Padani』と題されたクリア・ヴァイナル2枚組のこのレコードは、90年代カリフォルニア州オークランド地区の小学校音楽教師ランディ・ポーターが指導する小4,5,6年生からなる子供オーケストラ(総称オークランド・エレメンタリー・スクール・アーケストラ)が、サン・ラをはじめとする即興音楽を学び演奏した記録である。1994年のCD『Big Music, Little Musicians!』と1997年のカセットテープ『The Thornhill Sound』からの抜粋。97年の音源には、サン・ラ・アーケストラのマーシャル・アレンとタイロン・ヒル、テリー・ライリー、フレッド・フリス、David Slusser、Dave Gordonといったプロの前衛音楽家がゲスト講師として子供たちのアンサンブルに参加している。



そもそも音楽演奏をするのに知識やテクニックは必要ない。最初は音を鳴らしたいという気持ちだけで、まずは声を出したり音を出したりしなければ始まらない。メロディやハーモニーが分からなくても「音」を発することで音楽表現が生まれる。特に即興演奏は文字通り「なにもない」ところから音で表現していく音楽だ。その意味では音を鳴らす欲求・衝動の第一段階に他ならない。一人で鳴らすことから、二人、三人と増えていくことで、お互いが音を鳴らす方法を身につけていく。それが本来の学びであり教育の道であろう。音を出す前に音階や楽譜を学んでしまうと、自然発生的な学習の機会が失われ、知識に縛られた表現に陥ってしまう。まず音を出してみよう、知識やテクニックはその後に付いてくる。赤ん坊が歩行や言葉を身に着けるように音楽を学ぶことができれば素晴らしいのだが。。



果たしてランディ・ポーターが小学生に楽譜や理論を教えたかどうかは分からないが、このレコードに記録された音の自由さを聴けば、子供たちが形骸化された音楽から見事に解放されていることが分かる。拙さは別として、サン・ラ・アーケストラやアート・アンサンブル・オブ・シカゴのデモテープだと言われたら信じてしまうかもしれないが、プロのミュージシャンのように恣意や邪念がない分、オークランド・エレメンタリー・スクール・アーケストラのほうがより開かれた即興演奏の原点に近いと言えるだろう。この子供たちは成長してからどんな音楽を演奏するようになったのだろうか?もちろん別の分野に興味を持って音楽演奏を辞めた子供も多いに違いない。そんなことを考えるにつけ、このレコードに記録された音楽の奇跡の光が一層眩しく筆者の心の闇を照らすのである。心の澱の浄化こそ太陽神=サン・ラの天啓である。

We Travel the Spaceways (feat. Marshall Allen)


The Oakland Elementary School Arkestra bandcamp

小学生に
サン・ラの映画を
観せてあげたい

『宇宙猿人ゴリ/スペクトルマン』を観ていた子供の頃の自分だったら、この演奏に近づけたかもしれない。

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【妄想映画論】『サン・ラ―のスペース・イズ・ザ・プレイス』と『スペクトルマン/宇宙猿人ゴリ』の隠された秘密を探れ!

2021年02月22日 02時07分42秒 | 映画やDVDのこと


3月5日に公開される(当初1月29日公開予定だったのが緊急事態宣言のため延期になった)『サン・ラ―のスペース・イズ・ザ・プレイス』の予告編を観て思い出したのは1971年~72年にテレビ放映された特撮ヒーロー番組『スペクトルマン』に登場する宇宙猿人ゴリだった。当時小学3,4年生だった筆者はテレビの特撮ヒーローに夢中だった。筆者に限らずその当時の男子小学生のほとんどが特撮ヒーローものを観ていたに違いない。ウルトラマンや仮面ライダー、キカイダーといったメジャーなシリーズものはもちろんだが、他にも様々な独立系、つまり続編無しで1年程度で消えて行った特撮ヒーローがいた。特に思い出深いのはインドの山奥で修業した『レインボーマン』、時代劇特撮の『変身忍者嵐』、そして悪役の俳優が風呂で金玉を打って死んだと噂された『怪傑!ライオン丸』など。同じく独立系の『スペクトルマン』は特に好きだったわけではないが、何度か再放送され、そのたびに観た記憶がある。番組開始からタイトルが『宇宙猿人ゴリ』⇒『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』⇒『スペクトルマン』と変わった、というのは今になってwikipediaで知った情報で、当時番組タイトルが変わったという記憶はないが、友達から本当の主人公はスペクトルマンじゃなくて悪役の宇宙猿人ゴリなんだよと教えられて、なんだか屈折したドラマだな(当時は「屈折」なんて言葉は知らなかったはずだが、なんか落ち着かない、というか腑に落ちない気持ちがしたことは確かである)と思った。今となっては最終回に本当の主人公の宇宙猿人ゴリがどうなったか覚えていないが、公害による地球汚染を見て憤激し、自分が人間にとって代わって地球の支配者になろうと考えた追放天才科学者ゴリは、どう考えても悪人ではないだろう。地球を汚染する人間を守ろうとゴリの送り込む怪獣を退治するスペクトルマンのほうが間違っているのでは?はっきりそう考えたわけではないが、子供心に納得できなかった理由はそこにあるような気がする。

SPECTREMAN - スペクトルマン


さてここからが本題だが、ゴリに忠誠を誓って従う、力は強いが頭は弱い手下の名前がラーなのである。いつもへまをしてゴリに怒鳴られてばかりいる情けない姿に、要領が悪くて先生に叱られてばかりいる劣等生のクラスメイトの顔を思い浮かべた。社畜の悲哀を感じるのは大人になってからだが。それにしても、エジプト神話で太陽神を意味するラー(Ra)を、よりによってできの悪い部下の名前につけたのは一体全体なぜなのだろうか?単にゴリラだからゴリとラーと名付けたという単純な理由ではなかろう。実は手下のラーはゴリよりも上の存在だったという含みを持った命名なのかもしれない。深読みすればするほど『スペクトルマン』が実は二重三重の秘密が隠された禁断の予言の書のような気がしてくる。いつの日か『スペクトルマン』の本当の意味が解き明かされた時、ノストラダムスの大予言など足元にも及ばない怪現象が地球を襲うかもしれない。たとえば土星から異能音楽家・ピアニストとアヴァンギャルド楽団が飛来するとか。。。もしかして『サン・ラ―のプレイス・イズ・ザ・プレイス』の制作陣は『スペクトルマン』を参考に映画のストーリーを思いついたのではなかろうか。サン・ラ―の宇宙船のコックピットの様相はゴリの円盤の操作室に似ていないだろうか?サン・ラ―が口にする「多重性制御」「同位体瞬間移動」「トランス分子化」「周波数分極」といった学術用語や現象は『スペクトルマン』に登場していなかっただろうか?機会があれば検証してみたいものである。

土星出身の宇宙音楽王サン・ラーが半世紀を経て突如地球に到着!!映画『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』予告編


『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』公式サイト

サン・ラ―と
ゴリとラー
どちらも宇宙の
放浪者



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【2021年地下音楽への招待】分水嶺 Bunsuirei『夢のよう Dreamy』/落穂の雨 Ochibonoame『山猫軒 Yamanekoken』

2021年02月19日 01時34分28秒 | ネコ動画


2020年から引き続きコロナ禍だ自粛だ緊急事態宣言だなどと心も体も経済も停滞しそうな世の中であるが、溢れ出す表現欲求の迸りは止められない。2021年の最初の40数日が過ぎたいま、筆者の手元に届けられた地下音楽の宝玉を紹介しよう。

●分水嶺 Bunsuirei『春のよう Dreamy』 越子草Tall Grass Records


Yonju Miyaoka 宮岡永樹Gt.Vo.、桜井晴紀Vo.Pf.、田上杜夫Ba.によるサイケフォークロックユニットの昨年リリースされたCDR『ファーストギグ 08112019 at七針』に続く2ndCDR。前作は2019年8月11日の初ライヴの音源だったが、今作は2018年~2020年に様々なロケーションでレコーディングされた音源からなっている(遠隔で音をやり取りして録音された曲もあるが、コロナ禍とは全く関係なく、メンバーが離れて住んでいたためである)。コロナ禍で予定していたレコーディングが延期になったため、代わりとして制作された、いわば寄せ集めである。しかしながらこのCDRは単なるデモ集とかコンピレーションではなく、呟きのような言葉と音楽のようなギター、ピアノ、ベースが滲み合う31分間が、白昼夢の中に漂う煙の如く聴き手の心と体を緩やかな浮遊感の中へと解き放つ、分水嶺の世界が凝縮された<ひとつの作品>である。

分水嶺 シンク PV


宮岡が以前マヘル・シャラル・ハシュ・バズに参加していた経緯もあり、彼らのサウンドにはマヘル(工藤冬里)の不定形スタイルが色濃く反映されている。音楽に安定や完成を求めない、いそうでいないマヘル・フォロワー的な存在と捉えることも可能である。同様のスタイルを持つシェシズ(向井千惠)との交流もある。また、PSFレコード(生悦楽英夫)への愛着・憧れがあることも確かだ。しかし彼らが鳴らす音楽の香りは、過去の抹香を拭い去り、新緑の朝露の馨しさを放っている。あぶくのように消えては生まれる地下音楽の永劫性を証明する心の奥の静かな炎の冷たさに、あらたな地下表現者の目覚めを感じる。


●落穂の雨 Ochibonoame『山猫軒 Yamanekoken』 Homosacer Records HMSD-007


川島誠(アルトサックス)、山㟁直人(ドラム パーカッション)、ルイス稲毛(ベース)からなる即興トリオ、落穂の雨の1st CD。2020年8月9日埼玉県越生町『山猫軒』でのライヴ・レコーディング。筆者が知る限りこれまでソロプレイヤーとして一匹狼のように活動してきた川島が新しいバンドを結成したことは大変興味深い。2020年2月22日に山猫軒で公開録音をしたのが初披露で、その時は「ある理性について」 というユニット名だったが、その日に観に来ていた分水嶺の宮岡永樹の命名で「落穂の雨」になったという(CDジャケットも宮岡が描いた絵画)。川島と山㟁直人はライヴで共演するのを観たことがあったが、Aurat Fit、夜光虫、魔術の庭などのバンドや、ヒグチケイコや宮西計三などとのコラボで活動するベーシスト、ルイス稲毛との繋がりは意外でもあった(もちろん川島の活動を細かく追っている訳ではないので、単に筆者が知らないだけかもしれない)。

2021.2.7 山猫軒


異能プレイヤー3人の演奏が単なるフリー・ジャズやフリー・インプロヴィゼーションになるわけがないと予測していたが、このCDに収録された意外なほど正統派のストロングスタイルの即興演奏に逆に驚いた。スネアを擦るだけのストイックな奏法で知られる(というか筆者はそれしかみたことがない)山㟁の柔軟かつ能弁なドラミング、ロック的なスケール奏法を封印して、アブストラクトな音響をメインに繰り出す稲毛のエレクトリックベース、情念性を抑えようとするように禁欲的な川島のサックス、それぞれが異なる地平に立ちながら、演奏が進むにつれて表情を変化させてダイナミックに響き合ったり静寂に収斂したりしながら同化していくプロセスに、ひとつのバンドならではの魂の共感と進化を感じる。不定形から始まったこのバンドがどのように不定形のレベルを深めていくのか、今後の展開に期待したい。

地下からの
目覚めの気配に
耳澄ます





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【えいたそ妄想論全データ】『えいたそ文化論』『えいたそ進化論』『えいたそ改革論』『えいたそ野性時代』『えいたそモダニズム(未完)』『えいたそ人形劇場』 #えいたそ #成瀬瑛美 #でんぱ組

2021年02月17日 02時33分29秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


7年前の2014年4月にスタートし現在まで連載している<えいたそ妄想論>は、アイドルグループでんぱ組.incの推しメンであるえいたそこと成瀬瑛美さんのキャラクターや行動や発言を基にキーワードを選び、関連する楽曲やアーティストを探して来て勝手に分析して、えいたその魅力を解明しようというものである。好きなアイドルと好きな音楽を結びつける妄想力は、2014年2月に出版された『でんぱ組.incの妄想大百科』に影響されたもの。徐々に特典会などで接触した際にえいたそ本人からお題(キーワード)を出してもらうという、ヲタク冥利に尽きる関係を築くことができた。それにしても7年間に70話近い妄想記事を書き続けることができたことは、えいたそが持つ尽きることのない才能のおかげに違いない。2021年2月16日にでんぱ組.incを卒業したえいたそが、これからも筆者の妄想力を刺激するような個性的なソロ活動をしてくれることに大いに期待したい。


えいたそ文化論 Cultural Stuides of EITASO
【えいたそ文化論】その壱『太陽』~フロイド/デッド/クリムゾン/クロマニヨンズ/TMGE/AKB/EWF/他 2014年04月12日
【えいたそ文化論】その弐『マキシマム』~R&B/ジョイ/サーカス/ホルモン/パーク/プリースト 2014年04月21日
【えいたそ文化論】その参『イエロー』前編~YMO/イエモン/マシンガン/バルーン/ページ/愛なき世界 2014年04月30日
【えいたそ文化論】その参『イエロー』後編~ビートルズ/初音ミク/ドノヴァン/桜田淳子/ザッパetc. 2014年05月01日
【えいたそ文化論】最終章『えいたそ☆成瀬瑛美とは?』 2014年05月22日


えいたそ進化論 EITASO Evolution Theory
【えいたそ進化論】試論~でんぱ組.incに学ぶ『マキシマリズム(最大主義)』<現代キーワード解説> 2014年11月17日
【えいたそ進化論】第一章『逆光論』ストーンズ/クイーン/TMGE/浅川マキ/エコバニ/ひめキュン他 2014年11月26日
【えいたそ進化論】第二章「エターナリズム」松田聖子/GLAY/水樹奈々/森口博子/バングルズ 2014年12月06日
【えいたそ進化論】第三章「永遠説」サン・ラ/ドンチェ/フロイド/あがた/AKB/ピチカ/ブルハ/クロマ 2014年12月10日
【えいたそ進化論】第四章「不滅学」エンケン/巻上公一/B'z/KAT-TUN/ラノベ/ビタミンR 2014年12月17日
【えいたそ進化論】第五章「不死身考」ハイロウズ/タイマーズ/スピッツ/ゴーバンズetc 2014年12月27日
【えいたそ進化論】遂に完結!最終章「有限性理論」灰野敬二/テレヴィジョン/ピンク・フロイド 2015年01月18日


えいたそ改革論 Teoria della riforma di EITASO
【えいたそ改革論】Chapter 1『パイナップル』浅井健一/松田聖子/ブルーハーツ/時東ぁみetc. 2015年06月25日
【えいたそ改革論】Chapter2『バカソング』でんぱ組/外道/乃木坂46/Theピーズ/山口百恵/細川たかし 2015年07月07日
【えいたそ改革論】Chapter3『パイナップルII』プログレ/ガレージ/アイドル/エキゾ/ジャズ/ラップ 2015年07月17日
【えいたそ改革論】Chapter4『ひまわり♀』伊藤咲子/SPEED/AKB48/FLOWER/東京女子流etc. 2015年07月23日
【えいたそ改革論】Chapter5『ひまわり♂和』福山雅治/ユニコーン/オザケン/坂田明 2015年07月31日
【えいたそ改革論】Chapter6『ひまわり♂洋』ウェラー/デッド/ビーチ・ボーイズ/ファッグスetc 2015年08月05日
【えいたそ改革論】Chapter7『トロピカル#1』でんぱ組/エレキシ/BEGIN/THE ポッシボーetc. 2015年08月10日
【えいたそ改革論】Chapter8『トロピカル#2』Theピーズ/J.ホワイト/ベック/カエターノ/クレイドル 2015年08月17日
【えいたそ改革論】Chapter9『極楽鳥』オレンジペコー/鏡音リン/C.パーカー/S.ホワイトetc. 2015年08月31日
【えいたそ改革論】Chapter10『パラダイス』ホフ/こじまゆ/アリプロ/エレカシ/イエモンetc. 2015年09月01日
【えいたそ改革論】Finale『自転車』アイマス/ジュディマリ/クイーン/乃木坂/アジカン/フロイド+【結論】『えいたそ改革』とは一体何だったのか? 2015年09月07日
【賛美と啓示と改革からのゾンビーナ】ヘンリー・カウ/クリムゾン/ELP/でんぱ組 2015年10月18日


えいたそ野性時代 EITASO WILD AGE
でんぱ組.inc@中野サンプラザ 2016.2.9(tue)+【えいたそ野性時代】一の巻『おキツネ様』 2016年02月11日
【えいたそ野性時代】二の巻『本能の導き』+でんぱ組.inc@本庄市民会館/さいたま市文化センター 2016年03月18日
【えいたそ野性時代】三の巻『日曜日の幻想』VU/ハイロウズ/スピッツ/PUFFY/阿部薫 2016年06月12日
【えいたそ野性時代】四の巻『妄想のススメ』でんぱ組/魚返一真/NMB48/妄キャリ/まねきケチャ/筋少 2016年06月23日
【えいたそ野性時代】伍の巻『時代をドライブ』ビートルズ/松田聖子/サニーデイ/ピンク・フロイド他 2016年06月28日
でんぱ組×SPYAIR@ZEPP TOKYO 2016.7.6(wed)+【えいたそ野性時代】六の巻『キラメク伝説』 2016年07月10日
【えいたそ野性時代】七の巻『キラメク伝説再び』百恵/高中/ヘンリー・カウ/MSG/PIL/ベビメタ 2016年07月31日
でんぱ組×Vegas@ZEPP TOKYO 2016.8.25(thu)+【えいたそ野性時代】八の巻『輝きの彼方』 2016年08月27日
でんぱ組×Wienners@渋谷O-east 2016.9.8(thu)+【えいたそ野性時代】九の巻『未来のロマン』 2016年09月11日
でんぱ組@大宮ソニックシティ2016.10.9(sun)+【えいたそ野性時代】十の巻『発光の魔術師』 2016年10月13日


えいたそモダニズム EITASO Modernism
【えいたそモダニズム】Episode 1『バタフライの掟』ソニックス/BUMP/カエラ/お奈々/マライア/エビ中/チャットモetc. 2016年11月11日
【えいたそモダニズム】Episode 2『ボールの奇跡』でんぱ組/ジャニス/XTC/ゲス乙/dCprG/ハイロウズ/ザ・フーetc. 2016年12月09日
【えいたそモダニズム】Episode 3『おもちの気持ち』バンプ/ゲス/坊屋三郎/あすぱ恋/Negicco/高橋優/ベリーズetc. 2017年01月03日
【えいたそモダニズム】Episode 4『ときめきバースデイ』ビートルズ/ブルハ/ユッコ/バースデイ/ノベンバ/ニック・ケイヴ etc. 2017年02月17日
【えいたそモダニズム】Episode 5『カラフル世界』クリーム/レッポコ/9nine/チーパレ/まどマギ/さえかの/グドモ/橋本孝之etc. 2017年02月20日
【えいたそモダニズム】Episode 6『サインはピース』有頂天/レノン/モー娘。/アプガ/ホフ/いきものがかり/EXTREMEetc. 2017年03月06日
【えいたそモダニズム】Episode 7『ゴーゴー成瀬』スターリン/けいおん/SPEED/ワム!/スパイダース/CKB/ストーンズetc. 2017年05月29日
【えいたそモダニズム】Episode 8『ゴーゴー瑛美』N813(エイミ)/GOGO7188/ゴーゴーズ/ゴーバニ/フラゴー/スパゴー/ベルゴー/ゴーペン 2017年06月05日
【えいたそモダニズム】Episode 9『セクシー813(エイミ)』TG/ロッド/ノーランズ/Wink/モー娘。/大森靖子/クウチュウ戦/OKAMOTO'S/テツコ 2017年07月02日
【えいたそモダニズム】Episode 10『縄(ロープ)の罠』蜉蝣/The Clash/クロマニヨンズ/山崎ハコ/AKB48/ラルクetc. 2017年07月13日
【えいたそモダニズム】Episode 11『秋葉の絆』レンジ/ルリアン/エレカシ/アンカフェ/バロック/リザード/デザイア etc. 2017年08月17日
【えいたそモダニズム】Episode 12『幸せスーパーマーケット!』クラッシュ/レインコーツ/ミスチル/コズミック・ジョーカーズ/エド・シーランetc. 2017年10月26日
【えいたそモダニズム】Episode 13『レッツ文化』TMGE/バニラズ/アーバン/NEW ORDER/おとぎ話/波動拳/カルチャー・クラブetc. 2017年11月06日
【えいたそモダニズム】Episode 14『幸運の7(セヴン)』でんぱ組.inc/AKB48/森高千里/Dr.フィールグッド/クリス・スクワイア/ボブ・ジェームス/ラヴetc. 2018年01月06日
【えいたそモダニズム】Episode 15『自慢のノド』The Birthday/The SALOVERS/エアロスミス/BiS/KITTIE/デス・イン・ヴェガス/ナンテンマンetc. 2018年02月23日
【えいたそモダニズム】Episode 16『神のお守り』ビーチ・ボーイズ/テンプターズ/ピストルズ/KISS/ゆら帝/ハナエ/偶ドロ/ハイライズetc. 2018年03月10日
【えいたそモダニズム】Episode 17『報復の轍』ホルモン/ザッパ/WANIMA/マイヘア/ユーミン/9mm/溺愛etc. 2018年03月25日
【えいたそモダニズム】Episode 18『成層圏からこんにちは』タンジェリン・ドリーム/ポラリス/NOBODY/ストラトヴァリウス/宇宙大怪獣ドゴラetc. 2018年04月30日
【えいたそモダニズム】Episode 19『王道チャイルド』ビートルズ/ストーンズ/ジミヘン/パープル/クリムゾン/クラプトン/エアロ/ガンズetc. 2018年05月13日
【えいたそモダニズム】Episode 20『最高のサイコ』〜ソニックス/ラモーンズ/T.ヘッズ/ジザメリ/ジョン・ライドン/BOØWY/ネクロ魔/でんぱ組 2018年05月20日
【えいたそモダニズム】Episode 21『コスモな大宇宙』〜でんぱ組/冨田勲/F.E.F.B./エンケン/レイジー/バクチク/フィッシュマンズ/ザッパ/サン・ラ 2018年08月30日
【えいたそモダニズム】Episode22『学園トゥインクル』〜でんぱ組/フィンガー5/福山雅治/ラモーンズ/シンディ・ローパー/横浜銀蝿/アリス・クーパーetc. 2019年01月06日
【えいたそモダニズム】Episode23『夢のパッション』〜フリクション/ブルハ/INU/ねむきゅん/ハミシス/ブクガ/でんぱ組 2019年01月26日
【えいたそモダニズム】Episode 24『きらヤバ☆生誕!』〜エアロ/頭警/バニーズ/チャットモ/マイルス/ジャレット/宮下富実夫 2019年02月18日
【えいたそモダニズム】Episode 25『こぶしをあげぽよ』〜でんぱ/こぶし/ハコ/モ!/民生/氣志團/モーターヘッド/スタクラ/AKBetc. 2019年03月05日
【えいたそモダニズム】Episode 26『サザンクロスの力』ヒデキ/柳ジョージ/バンプ/ゴーイング/ペニシリン/制服向上委員会/CS&N/サバス/ソニックetc. 2019年04月26日
【えいたそモダニズム】Episode 27『いのちのかたち』乃木坂46/瀬川瑛子/BiSH/エレカシ/泉まくら/竹内まりや/9mm/クロマニヨンズ/ヒカシュー/でんぱ組 2019年07月08日
【えいたそモダニズム】Episode 28『飾りの秘密』明菜/タイガース/スジバン/ポール・モーリア/ブランキー/こじまゆ/平沢進/チバユウスケ/でんぱ組 etc. 2019年07月14日
【えいたそモダニズム】Episode 29『テンの声』Ten Years After/10-FEET/天鼓/TEN/テンテンコ/きどりっこ/松永天馬/Dotstokyo/でんぱ組etc. 2019年08月05日
【えいたそモダニズム】Episode 30『アヒル・デ・フェスタ』レジデンツ/グリムス/M.マクラーレン/ステレオラブ/NWW/D.ジョンストン/K.チーフス/でんぱ組etc. 2019年09月11日
【えいたそモダニズム】Episode 31『レコード・ジャンボリー』〜ハイロウズ/三上寛/エアロ/フジファブリック/安藤裕子/TH eROKERS/森尾由美/マジカルパワーマコetc. 2019年12月07日
【えいたそモダニズム】Episode Extra(番外編)『引きこもり時代に効果あり!元気が出るえいたそ配信スクショ集』~成瀬瑛美/でんぱ組.inc 2020年04月10日
【えいたそモダニズム】Episode 32『救いのインターネット』~でんぱ組/アーバンギャルド/かもめ合唱団/SABOTEN/ハバナイ/笹口/ダフ・マッケイガン/水玉オンラインetc. 2020年04月12日
【えいたそモダニズム】Episode 33『シャツの細道』~Shirts/ヤバT/明菜/愛理/キリンジ/サニーデイ/TMGE/AKB/NSP/ヘアカット100/ドクロズ/J.ジャクソンetc. 2020年05月18日
【えいたそモダニズム】Episode 34『限りなく透明に近いでんぱ』~長谷川きよし/キャプテン・ビーフハート/ピンクレディー/乃木坂46/BiSH/でんぱ組 etc. 2020年08月05日
【えいたそモダニズム】Episode 35『でんぱチルドレン』~T.レックス/ブラック・サバス/浅井健一/ブクガ/ネクロ魔/ハイロウズ/スティーヴ・ミラー・バンド/サリアンジー 2020年11月16日
【えいたそモダニズム】Episode 36『ポジティブ女子ストーリー』~でんぱ組/爆裂女子/ももクロ/BiSH/SCANDAL/PUFFY/GLIM SPANKY/EMPiRE/TPD etc. 2021年02月08日

【第47回】でんぱ組.incえいたそ成瀬瑛美に「卒業」について聞いてみた


推しメンの
隠れた謎を
探りたい


えいたそ人形劇場 EITSO Puppet Theater
新連載スタート!【えいたそ人形劇場】第一話『えいたそちゃんがやってきた』の巻 2015年09月09日
【えいたそ人形劇場】第二話『オヘンロさんはマイヒーロー!』の巻 2015年09月16日
【えいたそ人形劇場】第三話「えいたそちゃん、でんぱ組のライヴに参戦」の巻 2015年09月27日
【えいたそ人形劇場】第四話「えいりやんと黄色いジャケット記念撮影会」の巻 2015年10月09日
【えいたそ人形劇場】第五話「えいたそちゃん、でんぱ組の忘年会に行く」の巻 2015年12月14日
【えいたそ人形劇場】番外編:聖なる夜のハードコアパンク祭り 2015年12月26日
【えいたそ人形劇場】でんぱ組観戦記~GOGO DEMPA TOUR@NHKホール 2016.3.3(thu) 2016年03月05日
【えいたそ人形劇場】でんぱ組「最Ψ最好調!」2ショット撮影会@パシフィコ横浜 2016.11.6(sun) 2016年11月07日
【えいたそ人形劇場】でんぱ組.inc「軽井沢っほい?忘年会.inc〜最Ψ最高 超楽しい!〜」2016.12.10(sat)-11(sun) 2016年12月12日
【えいたそ人形劇場】でんぱ組.inc『WWDBEST〜でんぱ良好!〜』リリース記念イベント 2016.12.25 (sun) 2016年12月29日
【えいたそ人形劇場】でんぱ組.inc 成瀬瑛美卒業マンガ企画『明日はえいたその卒業式』2021.2.14(sun) #えいたそ卒マンガ 2021年02月14日


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【えいたそ人形劇場】でんぱ組.inc 成瀬瑛美卒業マンガ企画『明日はえいたその卒業式』2021.2.14(sun) #えいたそ卒マンガ

2021年02月14日 01時44分31秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


えいたそ☆成瀬瑛美さんのでんぱ組.inc卒業コンサート『ウルトラ☆マキシマム☆ポジティブ☆ストーリー!! 〜バビュッといくよ未来にね☆〜』を前にして、Twitterで「成瀬瑛美卒業マンガ企画」が開催された。成瀬瑛美が卒業ライブに向けて描いたマンガの下書きを仕上げて「#えいたそ卒マンガ」でTwitterに投稿する企画だった。募集期間は1/25(月)12:00〜1/31(日)23:59。筆者は小学生の頃漫画家になるのが夢だったが、物心ついてからは音楽に夢中になり絵やイラストのセンスはゼロに近い。でも企画には参加したいと、締切ギリギリまで悩んだ結果、漫画ではなく人形劇で参加することにした。締切までには1ページしか出来なかったが、途中で投げ出すのはヲタクの恥、最後まで完成させるべく夜な夜な作業に励み、卒業コンサート2日前の先ほど全4ページが完成した。えいたそ妄想論の箸休めとして何度か連載した「えいたそ人形劇場」の最終回でもあります。
(*前半と後半でキャストが変わりますのでご了承ください。)



瑛美さん
人形劇で
ありがとう

えいたその下書きはこちら


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【異端音楽DiscReview】『平岡 俊之 / ウォーターフォン II』~不思議な楽器が鳴らす“即興瞑想音響”+DJカナブン a.k.a.平岡俊之MIX音源集

2021年02月13日 01時03分08秒 | 素晴らしき変態音楽


『Toshiyuki Hiraoka / Waterphone II』

Text by 剛田武 Takeshi Goda
DL/CD: Edgetone EDT4218

Waterphones, recorded & mixed : Toshiyuki Hiraoka

1. The Inception(はじまり)
2. Moulting(脱皮)
3. XDM
4. Haze(霞)
5. Swarm(群れ)
6. Disappering Soul(消滅する魂)
7. Rewind(巻き戻し)
8. Seduction(誘惑)
9. Inox(錆びない鋼鉄)
10. Reason(理由)
11. Particle of Matter(物質の粒子)
12. Nothing(無)
13. Quiet Energy(静かなるエネルギー)
14. Maboroshi(幻)
15. Dethaw(解凍)

Special thanks to William Westwater and Rent Romus
All of the waterphones in the album crafted by Richard A. Waters and Brooks Hubbert
Artwork by Hirotaka Suzuki

Edgetone Records
Toshiyuki Hiraoka Website

日本から世界へ発信する「即興瞑想音響」

ウォーターフォンという楽器をご存じだろうか?金属の鳥籠状の骨のような突起部分を叩いたり弓で擦ったりして音を出す創作楽器である。筆者は灰野敬二のパーカッション・ソロで初めて見た。灰野の場合、どんな楽器もマニュアルにない反則ともいえる奏法で自分の音楽にしてしまう独特のものだが、ウォーターフォンはその個性的なフォルムのせいで、灰野がどんな演奏、例えば振り回したり、床に擦りつけたりしても、楽器=オブジェとしてのオリジナリティは崩さないままで灰野の音楽に共鳴しているように思えた。

1960年代にアメリカの芸術家リチャード・ウォーターズがチベットのウォータードラムとアフリカのカリンバをヒントに発明したウォータフォンは、中に水を入れて角度を変えることで音が変化するが、金属のボディの共振で生まれる倍音が非日常的なサウンドを作り出すので、アコースティック・シンセサイザーと形容されている。映画やテレビドラマの効果音として、特にミステリーやサスペンスの緊張や恐怖を表す場面で使われることが多い。だから音を聴いたことのある人は多いが、どういう楽器かはあまり知られていない。そういう意味ではテルミンやミュージカル・ソーに似ているかもしれない。

この不思議な楽器のソロ演奏を収録したアルバムがアメリカ西海岸のアンダーグラウンド・レーベルEdgetoneから登場した。しかも演奏者は日本人である。いったいなぜ、と思いながら聴いてみると、冒頭から最後までこの世のモノとは思えないような異次元世界の音響が溢れ出す「My music is weirder than yours(私の音楽はあなたの音楽よりもっと奇妙だ)」というEdgetoneのキャッチコピーにピッタリのストレンジ極まりない作品だった。Edgetoneのオーナーでサックス奏者のレント・ロムスによると、リリース打診のメールが来るまで平岡のことは知らなかったが、ウォーターフォンのことはよく知っており、発明者のリチャード・ウォーターズとも知り合いだった。さらにロムスはSFやホラーのインディペンデント映画が大好きなので、平岡がその分野で仕事をしていることを知り興味に火がついた。奇妙な楽器のサウンド、音楽を創造するユニークな方法、映画のバックグラウンド、その三つが決め手になり平岡をEdgetoneファミリーに迎えることに決めたという。

アルバムの最初から最後まで、アブストラクトな音色が金属的な反響を伴なってスピーカー(またはヘッドフォン)の左右を飛び回り、深くリバーブのかかった打撃音が溶けるように脳神経に浸透する不思議な聴取体験はインスタレーションに似ている。タンジェリン・ドリームやクラウス・シュルツェを思わせるメディテーション・ミュージックのようでもあり、環境音楽/アンビエント・ミュージックのようでもあり、フィールド・レコーディングのようでもあるが、本質的には生楽器の即興演奏のドキュメントである。いわば一人の演奏家の意志に貫かれた“Improvised Meditation Music(即興瞑想音楽)”と呼ぶのが相応しい。抽象的な音響の連なりが醸し出す映像的なストーリーは、楽曲タイトルを参考にするとより具体的にイメージできるだろう。もちろんタイトルは無視して、自分なりの想像力を膨らませるのも楽しい。

平岡俊之 Toshiyuki Hiraoka (Waterphone) - worthiness


演奏者の平岡俊之は1964年横浜生まれ。中学時代にディープ・パープルを聴いてロックとエレキ・ギターにのめりこみ、その後すぐにパンク、ポストパンク、ニューウェーブにのめりこんだという。80年代中頃から自分で録音したカセット・テープをリリースしたり、海外の人たちと交換する、いわゆるカセット・カルチャー・シーンで活動し、その繋がりでフランスでNONONOというバンドをやったり、英仏のミュージシャンとコラボしたりした。特に高校時代からファンだったイギリスのゴシック・パンク・バンド、Virign Prunesのオリジナル・メンバーのDave-iD Busarasとは2枚のコラボ・アルバムをリリースし、海外のオルタナ系ロック・シーンで名前を知られることになった。他にもシンセサイザーやオシレーターを使ったソロ・アルバムをリリースしている。

ダンス・ショーの音楽を頼まれたのがきっかけで劇判に興味を持ち、HPを作って少しプロモーションした結果アメリカ映画の仕事を始めることとなり、現在までに60作近いアメリカ映画(主にホラー映画)の音楽を手掛けている。
Toshiyuki Hiraoka Filmography

ウォーターフォンとの出会いはアメリカの音楽家Todd Bartonのデモ動画をネットで見たこと。不思議な音に惹き込まれ、直ぐに開発者のRichard Watersと連絡を取り注文したという。自分にとって「運命の楽器」だと言う。2015年に初のウォーターフォン・ソロ・アルバム『Waterphone』を自主制作でデジタル・リリース。100万回以上DL・再生されるヒットになった。

▼Toshiyuki Hiraoka / Waterphone (Self Release / 2015)


好きなミュージシャンは、 Alessandro Cortini(ソロ)、ヴォイチェフ・キラール。惑星探査機ボイジャーが地球へ送ってきた音声を集めたアルバム『NASA Voyager Space Sounds』を愛聴しているという。現在はスコットランドのWilliam WestwaterとのバンドThe Pandemonium Bureauと、ソロの音楽制作が活動の中心で、今後はウォーターフォンのライヴに力を入れたいと語る。このユニークな楽器の生演奏が聴ける日が早く来ることを祈っている。(2021年2月2日記)
初出:JazzTokyo #274

日本から
世界へ拡がる
異端音楽の輪

ディスク・レビューのためにコンタクトするまで気が付かなかったのだが、なんと平岡はDJカナブンとして2020年夏から<クラウド盤魔殿>に参加していたことが判明した!
アメリカ・ウェストトコースト・アンダーグラウンドと東京の異端音楽イベントが繋がっていたとは驚きである。

●DJカナブン a.k.a. 平岡俊之

80年代のカセット・カルチャーの音源を集めました。手軽なだけに、当時は数多くのテープがリリースされ、ジャンルもレベルも色々でしたが、今回はそれなりに方向性のあるMIXになったと思います。

1. Sergi Caballero / 1.1
2. Daniele Clullini / Theme
3. Nox / Fight
4. Sic / Ella Se Desiza
5. Pacific 231 / Plaisir Combat
6. Tomografia Assiale Computerizzata / Na-tu-ra-le
7. Tasaday / Souvenir Delle Rovine
8. The Grief / Une Fois De Plus
9. Tomografia Assiale Computerizzata / La Parte Maledetta


今回もカセットカルチャーの音源です。80年代後半にフランスのR.R. Productionsというレーベルがリリースした作品を集めました。

1.Cripure S.A. - Little Meat
2.Dayat Inya - Another Point Of View
3.Sack - Enten Quak
4.Die Wunde – You Dance
5.Twilight Ritual – Vision Of Steel
6.L’Edarps A Moth - Eddy, Der Disco Star
7.L. Fauconnet - Sabotage
8.Dirty Husbands - Double Dutch Bus
9.X-Ray Pop - Do the Têtard pop
10.Stenka Bazin - Les Enfants Fous D’Alice Zohar
11.Local Scandal - Run Run Run Away


今回もカセットカルチャーの音源です。ノイズ、アンビエント、アバンギャルド、パンク、ニューウェーブ、フォーク、、、大量にリリースされましたが、多くの作品は埋もれてしまっています。今回発掘したのはこちらです。エネルギーと云うか、当時の雰囲気を味わっていただければ嬉しく思います。

1.Rambo’s Fist - Annilhate Descendants
2.Schaum Der Tage - Dance Of Feat
3.Nord - 04 Paramasukha
4.Dirty Husbands - Convictions
5.Toshiyuki Hiraoka – Cupl SSG
6.Neva - Frenezie
7.Red Combo - Lento
8.Ode Virale - Frieden
9.WeR7 - Untitled
10.Otre La Morte - Derwish


今回も80年代のカセットカルチャーから選曲しました。当時、いろいろなレーベルのコンピレーションなどに多く参加していたKronstadt(ドイツ)、Cripure S.A.(フランス)とToshiyuki Hiraoka(日本)の作品から、キャッチーで聞きやすい曲を選んだつもりです。

1.In Deinem Kopf/Kronstadt
2.My Freak/Cripure S.A.
3.Funky/Toshiyuki Hiraoka
4.E-electrical/Kronstadt
5.Chatiment (C'est la mere Michel)/Cripure S.A.
6.Yoshikawa/Toshiyuki Hiraoka
7.Zehnmal im Leben/Kronstadt
8.Raw Tango/Cripure S.A.
9.Askania/Kronstadt
10.As far as I know/Cripure S.A.
11.Weiter/Kronstadt

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【灰野敬二ライヴ情報】3月2日(火) 渋谷・公園通りクラシックス『事 ある 事』 ギター  と  ギター ~ 灰野敬二、内橋和久

2021年02月11日 22時58分20秒 | 灰野敬二さんのこと


2021年3月2日(火)  東京 渋谷 公園通りクラシックス
『事 ある 事』
ギター と ギター ~ 灰野敬二、内橋和久

19:00 open / 19:30 start
前売り 3,000円 当日 3,500円 1ドリンク別

灰野敬二 (guitar)
内橋和久 (guitar)

予約受付中!
公園通りクラシックス  03-6310-8871
http://koendoriclassics.com/

[Profile]
灰野敬二 Keiji Haino


1952年5月3日千葉県生まれ。アントナン・アルトーに触発され演劇を志すが、ザ・ドアーズに遭遇し音楽に転向。ブラインド・レモン・ジェファーソンをはじめとする初期ブルースのほか、ヨーロッパ中世音楽から内外の歌謡曲まで幅広い音楽を検証し吸収。1970年、エドガー・アラン・ポーの詩から名を取ったグループ「ロスト・アラーフ」にヴォーカリストとして加入。また、ソロで自宅録音による音源制作を開始、ギター、パーカッションを独習する。1978年にロックバンド「不失者」を結成。1983年から87年にかけて療養のため活動休止。1988年に復帰して以来、ソロのほか不失者、滲有無、哀秘謡、Vajra、サンヘドリン、静寂、なぞらない、The Hardy Rocksなどのグループ、experimental mixture名義でのDJ、他ジャンルとのコラボレーションなど多様な形態で国際的に活動を展開。ギター、パーカッション、ハーディ・ガーディ、各種管弦楽器、各地の民間楽器、DJ機器などの性能を独自の演奏技術で極限まで引き出しパフォーマンスを行なう。200点を超える音源を発表し、確認されただけでも1,800回以上のライブ・パフォーマンスを行なっている。
http://www.fushitsusha.com/

CTM 2021: »Authority is Alive« by Keiji Haino & The Observatory



内橋和久 Kazuhisa Uchihashi


イノセントレコード主宰。即興トリオ、アルタードステイツ主宰。1983年頃から即興を中心とした音楽に取り組み始め、国内外の様々な音楽家と共演。映画やダンス、演劇などの音楽も手掛け、音楽家同士の交流、切磋琢磨を促す[場]を積極的に作り出し、即興ワークショップ、フェスティヴァル・ビヨンド・イノセンスを開催。
近年はこれらの活動と併行して歌に取り組む。即興音楽家とポップミュージシャンの交流の必要性を説く。
NPOビヨンドイノセンスを立ち上げ、大阪でオルタナティヴ・スペースBRIDGEを運営したことでも知られる。ベルリン在住
http://www.innocentrecord.com/

PEG LIVE #004 即興と作曲の間 内橋和久 2019/02/10


ギタリスト
ギターが二本
事 と 事

●ロスト・アラーフ
インタビュー公開中
ロスト・アラーフは〈本物〉を探求していた――髙橋廣行が語る激闘の70~74年
灰野敬二、ロスト・アラーフを語る「三里塚で石を投げられたことがオレの宝」

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『ルース・ワイス / 我らは宇宙の火花であり、我ら自身の炎となる』~伝説のビート詩人とウェストコースト・アンダーグラウンド・ジャズの邂逅。

2021年02月11日 01時37分49秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


ruth weiss / we are sparks in the universe to our own fire

Text by 剛田武 Takeshi Goda
DL/CD : Edgetone EDT4217

Set 1
ruth weiss – poetry
doug lynner – serge synthesizer (the mystery serge)
hal davis – wooden log

Set 2
ruth weiss – poetry
rent romus – alto, soprano saxophones, flutes
doug o’connor – double bass
hal davis – wooden log

1. 90 – set one
2. BYPASS LINZ – set one
3. silly city – set one
4. 18th DAY – set one
5. re: ELECTION — fact or fiction – set one
6. 2018 THE CIRCUS IS IN TOWN – set one
7. looming above its neighbors – set one
8. FORTY – FIRST DAY THE RETURN – set one
9. CHI CHI CHI – set one
10. 90 – set two
11. BYPASS LINZ – set two
12. silly city – set two
13. 18th DAY – set two
14. re: ELECTION — fact or fiction – set two
15. 2018 THE CIRCUS IS IN TOWN – set two
16. looming above its neighbors – set two
17. FORTY – FIRST DAY THE RETURN – set two
18. CHI CHI CHI – set two

executive producer rent romus;
all poems by ruth weiss, music tracks 1-9 by doug lynner, 10-18 by rent romus, doug o’conner, hall davis
recorded by michael zelner november 18, 2018 at simm series outsound presents outsound.org musicians union hall local 6 san francisco
mixed/mastered by john finkbeiner at new, improved recording

‘ruth weiss the beat goddess’ www.ruthweissfilm.com

Bandcamp
Edgetone Records Official Site

ビート・ジェネレーションの女神と辺境インプロヴァイザーの出会いが生んだ自由なジャズ・ポエトリー

ジャズとポエトリー・リーディングの組み合わせによるコンサートやレコーディングは現在でもしばしば行われている。両者のコラボレーションがポピュラーになったのは50年代半ばのアメリカのビート・ジェネレーションの影響だと言われる。そんなオリジネーターの一人が1928年6月24日生まれのビート詩人、ルース・ワイス(小文字でruth weissと綴る)である。1949年にシカゴのアーティスト・コミュニティ・ハウスに住んで詩作に励んでいたワイスは、ある日友人の誘いで階下で行われていたジャズ・セッションに参加することになり、実験的にポエトリーとジャズのコラボレーションを始めた。1952年にサンフランシスコへ移り、ストリート・ミュージシャンと共演したり、毎週水曜日にザ・セラーというクラブでジャズとポエトリーのジャム・セッションを開催するなどして、ジャック・ケルアックやニール・キャサディ等と共にサンフランシスコのビート・カルチャーの中心的存在となる。それ以来21世紀に至るまで、詩作だけでなく脚本家、パフォーマー、アーティストとしてウェストコーストのアート・シーンで活動を続けてきた。トレードマークの鮮やかな髪は1948年の反戦映画『緑色の髪の少年 (The Boy with Green Hair)』へのトリビュートだという。彼女のユニークな生涯は2020年にドキュメンタリー映画『ruth weiss, the beat goddess』として公開されている。

ruth weiss, the beat goddess Documentary Official Trailer


レント・ロムスは2013年に開催されたアーサー・ブライス・ベネフィット・コンサートでジョージ・ラッセルの紹介で初めてルース・ワイスに会った。彼女がビート・ジェネレーションの創始者の一人であり、アンダーグラウンド・カルチャーのイノベーターであることを知り、2014年にサンフランシスコでワイスとエレクトロニクス奏者ダグ・リナーの共演コンサートを企画した。2015年にワイスの誘いでロムスも彼女のレギュラー・カルテットに参加して、2020年3月までステージを共にすることになった。即興音楽の現在進行形を追求するだけでなく、自分のルーツであるフィンランドの血や、アメリカ各地の地下・辺境文化の歴史に敬意を払うレント・ロムスと、アメリカのアンダーグラウンド社会で生きる非遵法者の若者たちを総称するビート世代のオリジネーター、ルース・ワイスの出会いは必然だったと言えるだろう。

本作は2018年11月18日にサンフランシスコでロムスが企画したOutsound presents SIMMシリーズにおけるライヴ・レコーディングである。英語が母国語ではない日本人にとっては、英語のポエトリー・リーディングはハードルが高いと思われるかもしれないが、音楽が伴うと表情が格段に豊かになり、例えばラップと同様にひとつの音楽表現として自然に楽しめる。また、ワイスのポエトリーは中学生でもわかりそうな平易な単語・表現が多く、明朗で訛りのない語り口のおかげもあって、英語の歌に馴染んだリスナーなら多少は聞きとれると思う。だから詩全体の意味が分からなくてもイメージを広げることができる。CDのカバーカードにワイスがお気に入りのタイプライター(ジャケット写真参照)で綴った詩の原文が掲載されているので、読みながら聴くのもいいかもしれない。ワイスの詩には、既存の価値に異を唱えるビート精神が息づいている。拙い訳ではあるが、例えばこんな感じである:

re: ELECTION — fact or fiction
dump trump
his platform rotting wood
his band plays on
while the timbers crash

選挙について—事実か虚構か
捨て台詞*を吐く
朽木の演壇で
彼のバンドが演奏する
倒木の随(まにま)に

*trump:”切り札”と前大統領名をかけている

ワイスの提案で、コンサートは、同じ詩をふたつの異なる編成で披露する2部構成のプログラムとなった。“シンセサイザーマン”の異名を取るダグ・リナーのエレクトロニクスと、ハル・デイヴィスのくり抜いた丸太のパーカッションが荒涼とした音風景を描く前半(set one)は、時代を一人で生き抜いてきたワイスの心の中の孤独を強く感じさせる。レント・ロムスのサックス、ダグ・オコーナーのウッド・ベース、そしてハル・デイヴィスのパーカッションがレトロな味わいの即興ジャズを奏でる後半(set two)は、50年代にサンフランシスコのコーヒーショップで繰り広げられたビート詩人とジャズメンのジャム・セッションを彷彿とさせ、仲間と共に自由な表現を追求しながら90年の人生を歩んできたワイスの歓びに満ちている。1938年のヨーロッパ旅行の話から2018年アメリカ合衆国中間選挙まで、伝説のビート詩人ルース・ワイスの遍歴と思想を綴ったポエトリーが、ロムスたちのインプロヴィゼーションと見事に絡み合い、二つの異なる視点からアメリカのカウンターカルチャーの歴史を俯瞰する壮大なオーラル・ストーリーが描かれている。

ワイスは2019年に脳卒中を患ったが、2020年3月、コロナ禍でカリフォルニアがロックダウンされる直前に開催されたシネクエスト映画祭授賞式に出演できるまで回復した。しかし92歳の誕生日の1か月後の2020年7月末に再度脳卒中の発作に襲われて帰らぬ人となってしまった。このアルバムのタイトルは、ワイスが91歳の誕生日に書いた最後の詩の最後の行から取ったという。ワイスが本作の完成を見るまで生きられなかったことは残念だが、彼女のスピリットは燃える炎となって音楽の中に生き続けている。(2021年2月4日記)
初出:JazzTokyo #274

ビート世代
辺境ジャズの
生みの親

ruth weiss, Doug Lynner and Hal Davis at the 13th Annual Outsound New Music Summit
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【えいたそモダニズム】Episode 36『ポジティブ女子ストーリー』~でんぱ組/爆裂女子/ももクロ/BiSH/SCANDAL/PUFFY/GLIM SPANKY/EMPiRE/TPD etc. 

2021年02月08日 01時02分55秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


2020年11月16日(月)に配信されたでんぱ組.inc『THE FAMILY TOUR 2020 ONLINE FINAL!!〜ねぇ聞いて?宇宙を救うのはきっと……〜』でえいたそこと成瀬瑛美がグループから卒業することが発表された。筆者はその前日にブログで<えいたそモダニズムEpisode35『でんぱチルドレン』>を公開したが、それは、えいたそ本人や他のメンバーが「絶対見てね」と強調していたので「配信ライヴで何かが起こりそう」という胸騒ぎがしたためでもあった。だからといって覚悟が出来ていた訳でもなく、アンコールで「えいたそからお知らせがあります」と言ってファンに向けて手紙を読み始めた時には茫然自失、というより夢を見ているような非現実的な感覚に思考停止に陥った。引退ではなくソロでアニソンシンガーや声優を目指すとのことで、涙どころか満面の笑顔でハキハキと手紙を読む瑛美の健気さは、2014年2月7日の生誕カラオケイベントで初めて間近で見て「なんて前向きで明るい子なんだろう」と感動した印象そのままだった。アイドルを生きるという決意は、装いでも飾りでもなく、瑛美の生き方の本質に違いない。そのことは2021年2月2日深夜に放映されたTV番組『フリースタイル・ティーチャー』の優勝決定戦で見せたラップバトルのライムにそのまま刻まれている。えいたそ優勝おめでとう!



瑛美の勢いは2021年2月15・16日に開催される卒業ライヴ『ウルトラ☆マキシマム☆ポジティブ☆ストーリー!! 〜バビュッといくよ未来にね☆〜』が近づくにつれますます加速している。10日前の2月6日に生配信された『福袋発売記念!でんぱ組.inc成瀬瑛美LINE LIVE』では約3時間に亘り休みなく墨汁と筆で色紙を書き続けるという前代未聞のロングパフォーマンスを披露。汲めども尽きぬ格言の奔流は彼女の内なるポジティブ精神のマグマ噴火だった。おそらくローマ時代のポンペイを滅ぼした「プリニー式噴火」をしのぐ最大規模の「ウルトラプリニー式噴火」別名「破局噴火」と同じ種類だと思われるが、燃える火山灰と溶岩で街や人々を全滅させるのではなく、萌えるトキメキパワーで世界に幸せもたらす瑛美の場合は「ウルトラプリティー式噴火」「卒業噴火」と呼ぶべきであろう。えいたそ愛で火傷しそうな恋心。



お惚気(のろけ)はこれくらいにして、卒業に際して瑛美が作詞を担当したでんぱ組.incの新曲『ポジティブ☆ストーリー』について考えてみよう。

●でんぱ組.inc『ポジティブ☆ストーリー』


2020年11月16日でんぱ組.inc配信ライヴで披露された新曲。作詞は成瀬瑛美とヒャダインこと前山田健一の共作。作曲は「バリ3共和国」「最Ψ最好調!」「愛が地球救うんさ!だってでんぱ組.incはファミリーでしょ」「なんと!世界公認 引きこもり!」などを手掛ける浅野尚志。2020年11月17日に配信リリースされた。

アイドルの成長は一つのストーリーに例えられる。秋葉原のメイドカフェ&バーに集まったヲタクや引きこもりの少女たちが、武道館やアリーナばかりでなく、日本国外にもファンを獲得する人気アイドルに成長したでんぱ組.incのストーリーは最高のアイドル・ストーリーだが、でんぱ組の物語から独立し、別のストーリーを歩み始めるえいたそ☆成瀬瑛美のポジティブ精神がそのまま描かれたこの曲は、アイドルばかりでなく世の中に存在するすべて“卒業ソング”の中でも一二を争う“歓喜の歌”である。瑛美の行く手には様々な困難や苦労があるに違いないが、彼女は決して後ろを振り返ることはないだろう。そんなポジティブな姿勢を見せてヲタクを安心させる心遣いはまさにスーパーアイドル。えいたそ☆ありがとう!

でんぱ組.inc「ポジティブ☆ストーリー」Live Movie from「THE FAMILY TOUR 2020 ONLINE FINAL!! 〜ねぇ聞いて?宇宙を救うのはきっと……〜」



【えいたそモダニズム】Episode 36『ポジティブ女子ストーリー』
地下アイドルに限らずこの世の中にストーリーを歌った曲は数多い。特に多感な年代の女子が歌うストーリーには悲喜こもごもの感情が込められている。えいたそ卒業に加えて、瑛美と並んで、いやディスタンスで測ればそれ以上に近くから心を寄せていた推しメンのグループ脱退事件が重なった2020年末は、筆者にとってアイドル卒業の危機でもあった。ヲタク人生最大の危機を何とか乗り越えて、今後もアイドル推しごとを続ける決心をした筆者にとってもポジティブ女子のストーリーに学ぶことは大きな支えになるに違いない。

●爆裂女子『miracle story』


最強で最狂のパンクロックアイドル"爆裂女子"のミニアルバム『Story』(2020/5/20)。楽曲提供に後藤まりこ、THE STARBEMSの日高央、そしてKING BROTHERS、N'夙川BOYS、リンダ&マーヤのマーヤの楽曲に編曲でおやすみホログラムのオガワコウイチが参加!今までのイメージからさらにロックンロールへ突き抜けた作品!

11月16日のえいたその卒業発表は10年近い活動歴を考えれば何とか納得できる事案であったが、その約1か月後の2020年12月18日夜に突然発表された爆裂女子からの都子解雇(脱退)のお知らせは青天の霹靂・不意打ちのトラジディであった。前身グループの偶想Dropで出会った2017年2月以来3年10か月間推し続けてきた都子ちゃんが、新メンバー若が加入してパワーアップした爆裂女子から卒業イベントすら無しに即解雇(脱退)という無情の仕打ちに圧し潰されるような無力感に襲われた。【爆裂女子に関する大切なお知らせ】
しかしながら半年前にリリースした新曲『miracle story』を聴くと、メンバーであろうとなかろうと奇跡を求めて前へ進もうという彼女の決意が強く感じられる。勇気をもって爆裂女子とは別のストーリーを歩もうとしている都子ちゃんに不安はない。これからの人生に寄り添えることを楽しみにしている。

爆裂女子-BURST GIRL-/ miracle story【OFFICIAL MUSIC VIDEO】



●ももいろクローバーZ『Re:Story』


10周年を経たももいろクローバーZ初のセルフタイトルの5th ALBUM『MOMOIRO CLOVER Z』(2019年5月17日リリース)に収録。5ヶ月連続配信SINGLE第1弾として2018年8月に先行配信された。

でんぱ組の先輩格ももクロが11年目に発表したストーリーソング。7分越えのドラマ仕立てのミュージックビデオにはメンバーはほとんど登場せず、4人の少年たちの夏休みの冒険譚が描かれる。最後にももクロのライヴ会場に辿り着く展開は、ももクロ本人ではなく、もののふと呼ばれるヲタクの物語と言えるかもしれない。ヲタクにもストーリーが必要だ。

【ももクロMV】ももいろクローバーZ「Re:Story」Music Video



●東京パフォーマンスドール『BRAND NEW STORY』


2013年6月に結成、8月からの舞台公演を中心に活動してきた新生TPDのデビューシングル(2014/6/11)。今まさに始まろうとしている新しい物語の予感を感じさせる歌詞。十代のメンバーそのものを表現したような、フレッシュで勢いのある前向きなメロディ。そして彼女たちの最大の魅力のひとつでもあるダンスが映える激しい4つ打ちにロックなギターが絡む、アグレッシブなアレンジ。すべての要素が絡み合い、デビューにふさわしい、エネルギーに満ち溢れた力強い楽曲に仕上がった。

90年代前半に活躍したアイドルグループが20年後に復活し、新しい物語をスタートするメッセージを込めたストーリーソング。筆者は当時TIFか何かで観てリリイベに参加した記憶があるが、大手プロダクションらしい洗練されたダンスと歌が完璧すぎてフォローするには至らなかった。界隈は異なるが現在もストーリーが続いていることを知ってちょっと嬉しかった。

東京パフォーマンスドール(TPD) 2014.6.11デビューSg「BRAND NEW STORY」 -Music Video- (short ver.)



●BiSH『STORY OF DUTY』


BiSHが出演するTVCMも放送中の、世界的人気FPSゲーム「Call of Duty:Mobile」のタイアップソングで、アイナ・ジ・エンドが作詞を担当。2020年10月28日にデジタル・リリースされた。ミュージックビデオは世界文化遺産長崎県軍艦島にて撮影された。

でんぱ組と同期のアイドルBiSの後継グループとして2015年にデビューしたBiSHはあれよあれよという間に人気アイドルに成長した。所属事務所WACKのシャッフル戦略には巻き込まれずに固定メンバーで活動しているが「楽器を持たないパンクバンド」というキャッチフレーズ通り戦って未来を切り開こうという挑戦心に満ちたストーリーを歌っている。

BiSH / STORY OF DUTY [OFFiCiAL ViDEO]



●EMPiRE『SUCCESS STORY』


1stシングル「ピアス」がオリコン週間初登場5位、全国ツアーは全公演ソールドアウトと勢いに乗るEMPiREが、新メンバーを加え新たな6人体制で、2019年7月17日にリリースした2ndシングル。

BiSHと同じ事務所WACKとレコード会社avexの共同プロジェクトとしてデビューした6人組。サクセス・ストーリーを目ざして奇々怪々魑魅魍魎と戦って未来を勝ち取るとする武闘派女子の讃歌である。

EMPiRE / SUCCESS STORY [OFFiCiAL ViDEO]



●NEO JAPONISM『rewind the story』


NEO SOUND,NEO CULTURE を掲げ、誰が "聴いても觀ても踊っても楽しめる"パフォーマンスを目指すアイドルグループNEO JAPONISM。2020年4月10日リリースの配信ミニアルバム『NON CALL-NOW』に収録。

でんぱ組に同じ名前の曲があるが、関係あるかは不明の5人組アイドルグループ。2018年にワンマンライブを観たが、2019年にメンバーが完全に入れ替わって再始動。「ストーリーを巻き戻せ(rewind the story)」と歌うこの曲のコンセプトは“闘う”。2021年のストーリー女子のテーマは戦闘なのであろうか。

NEO JAPONISM / rewind the story [Live Video]



●SCANDAL『太陽と君が描くSTORY』


今やJ-Rock代表するガールズバンドとなったSCANDALの6thシングル。2010年6月2日リリース。ワクワクする夏に向かってメロディアスに疾走するHARUNA(Vo&Gt)とTOMOMI(Ba&Vo)のツインボーカルが止まらないラブストーリーを無邪気に彩る究極のサマーチューン。オリコン週間10位。.

筆者が(地下)アイドルに嵌る前に嵌っていた女子バンドの最右翼SCANDAL。10年前二十歳前後の頃に描いていた悩みや病みのなさそうな健全なストーリーは今も同じ目標へに続いているのだろうか?おそらく女子としての夢は、バンドの成功はとは違うストーリーなのかもしれない。

SCANDAL 「太陽と君が描くSTORY」/ Taiyo to kimi ga egaku STORY ‐Music Video



●FUN RUMOR STORY『Colorful Story』


ファッション誌「KERA」から誕生したガールズバンド、FUN RUMOR STORYのファーストミニアルバム。2018年5月16日発売。リード曲の「Colorful Story」は、チアフル感MAXな青春応援ソング。疾走感あふれるメロディーと、見知らぬ未来へ進む不安と夢と希望に彩られた青春感満開の爽やかなナンバー。

デビューしたばかりの希望に溢れた女子バンドの未来はカラフルな色に溢れていた。めざせSCANDAL!めざせSilent Siren!と意気揚々と登場したこのバンドは2020年9月21日に解散してしまったらしい。しかしめげることはない。元メンバーそれぞれの未来にはもっとカラフルなストーリーが待っているに違いない。

【 FUN RUMOR STORY 】1st Mini Album「Colorful Story」MV



●GLIM SPANKY『ストーリーの先に』


男女2人組ロックユニットGLIM SPAMKYの5thシングル。2019年11月20日リリース。朝日放送テレビ系列ドラマ『Re:フォロワー』主題歌。幻想的な異国世界へ導かれるような、世代を超えた全ての人へ強烈な印象を残す楽曲に仕上がっている。

自分が生きてきたストーリーが嘘だったらどうする?という不安は誰もが一度は感じるものだろう。松尾レミはハスキーな声で“今生きているストーリーには後悔しない”と宣言する。失敗しても過去の自分のせいにしてはいけない。ストーリーの先を目ざして進むしかない。瑛美と都子もがんばれ!

GLIM SPANKY - 「ストーリーの先に」



●PUFFY『マイストーリー』


2008年8月6日に発売されたPUFFYの26枚目のシングル。カネボウ化粧品「Lavshuca」CMソング。スウェーデンのバンド、The Merrymakersがboom boom beat/お江戸流れ星IV以来の作曲をしている。2009年リリースの10thアルバム『Bring It!』に収録。

アイドル不遇の時代と言われる90年代後半に異なるフィールドでセンセーションを起こした女子二人組。2015年11月18日のシングル『パフィピポ山』は、サウンドプロデュースをもふくちゃん、作詞を前山田健一、作曲をPandaBoY、編曲を浅野尚志、ミュージックビデオを「スミネム(スミス・夢眠ねむ)」というでんぱ組ファミリーが手掛け対バンライヴも開催された。その後特にでんぱとの交流はないのが残念。「これが私の生きる道」(1996年)と歌ってから12年後のパフィーのストーリーソングには今後の瑛美や都子の生きる道に役立つヒントがあるかもしれない。

PUFFY 『マイストーリー』


卒業は
悲しみよりも
喜びを

【大切なお知らせ】
2016年11月11日から4年3か月にわたって連載してきたえいたそ妄想論第5弾『えいたそモダニズム』は成瀬瑛美さんのでんぱ組.inc卒業に伴い、次回(Episode 37)で完結する予定です。お題に関しては2月15・16日に開催されるえいたそ卒業公演を観たうえで熟考します。"でんぱ組のえいたそ”の最後の姿をしかと見届けたいと思います。長い間ご愛読ありがとうございました。

▼都子(元爆裂女子)
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