A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【クラシックの嗜好錯誤】第六回:<追悼>越境音響主義者ペンデレツキのトーンクラスターの感染力。

2020年03月30日 02時54分06秒 | 素晴らしき変態音楽


筆者が学生時代にスプーキー・トゥースのアルバム『セレモニー』でピエール・アンリの名前を知ったのと同様に、ジャズファンの中にはドン・チェリーのアルバム『アクションズ(Actions)』でペンデレツキの名前を知った人もいるに違いない。現代音楽界からジャズへの接近は決して珍しい事ではない。『ラプソディ・イン・ブルー』でジャズとクラシックを融合させたジョージ・ガーシュインは言うに及ばず、イーゴリ・ストラヴィンスキーやモーリス・ラヴェル、ドミートリイ・ショスタコーヴィチなどジャズの影響を取り入れた作曲家は少なくない。5,60年代のアヴァンギャルド(前衛)の時代が到来すると、ヨーロッパの現代音楽とアメリカのフリージャズが刺激し合い、作曲と即興が渾然一体とした混沌とした音楽シーンが特にヨーロッパで生まれることになった。

Krzysztof Penderecki


1933年11月23日ポーランドのクラクフ生まれの作曲家クシシュトフ・ペンデレツキは、共産主義政権下で西欧の前衛音楽を積極的に吸収し、音響美を重視して革新的な作曲活動を行った「ポーランド学派」と呼ばれる作曲家のひとりとして頭角を現す。すべての音を同時に発するトーン・クラスターの手法を多用した音響主義を標榜し、5,60年代にポーランド現代音楽界の寵児となる。1960年の『広島の犠牲者に捧げる哀歌』は8分37秒の間、弦楽器を叩く特殊奏法や全部の弦をフォルテシモで弾きまくる集団摩擦(トーン・クラスター)で、嵐か空爆のようなカタストロフを描き出す。

Penderecki: Threnody to the Victims of Hiroshima - Urbański, FRSO


一方敬虔なカトリック教徒でもあり、宗教に題材をとった合唱曲も多数作曲。創作の頂点と呼ばれる65年の『ルカ受難曲』は、グレゴリオ聖歌やルネッサンス合唱曲の宗教観と声による微分音クラスターの破壊力が同居した異様な迫力と神秘性を秘めた怪作であった。また、69年のオペラ『ルダンの悪魔』ではセックスと悪魔を修道院の中に持ち込み、宗教界のタブーを破った作品として話題になり映画化もされた。

Penderecki : St. Luke's Passion (Highlights) - Antoni Wit*


さらに興味深いのは、アルフレッド・ジャリの不条理劇『ユビュ王(Ubu Roi)』をオペラ化した『ユビュ王(Ubu Rex)』を1991年に発表していることである。アメリカ・オハイオ州クリーヴランド出身のロックバンド、ペル・ウブ(Pere Ubu)のデビュー(75年)から16年後のペンデレツキ版オペラの評判は芳しくなかったらしく、その後オペラは手がけていない。

Krzysztof Warlikowski - Ubu Rex - Teatr Wielki - Opera Narodowa


『アクションズ』は71年10月17日にドイツ・ドナウッシンゲン音楽フェスティバルでのライヴ録音である。ペデレツキは67年に同じドナウッシンゲンでアレキサンダー・フォン・シュリッペンバッハ率いるグローブ・ユニティ・オーケストラのステージを観て、ジャズ・ミュージシャンに曲を書いてみたいと思ったと言う。それはすなわち即興ヘの興味であり、クラシックの演奏家とは異なるメンタリティを持つジャズ・ミュージシャンにしか出来ない作曲作品の創造であった。一方即興演奏家サイドでは、それまでシリアス・ミュージック(クラシック)の作曲家による「ジャズ作品」を演奏することを拒否して来た歴史があった。その両者が71年の音楽フェスで初めて邂逅することになった。その驚きをフェス主催者のヨアヒム・ベーレントはアルバムのライナーノーツで「a step long overdue(遅きに失した一歩)」と表現している。ドン・チェリー、マンフレッド・ショーフ、ペーター・ブロッツマン、ウィレム・ブロイカー、ハン・ベニンク、テリエ・リピダル等欧米のフリージャズ・オールスターからなるニュー・エターナル・リズム・オーケストラの演奏にペンデレツキは大いに感動し、ジャズ・ミュージシャンの為にもう2曲作曲する予定だ、 とベーレントは書いているが、果たしてそれらの曲が日の目を見たかどうかは分からない。

Don Cherry & Krzysztof Penderecki - Actions for Free Jazz Orchestra


後年音響主義を破棄して標題音楽へ後退してしまったために評価が割れていたと言われるペンデレツキは、昨日3月29日にポーランドのクラクフで86歳で死去した。長期間にわたる闘病生活の末に亡くなったという。またひとり、ジャンルの境界を破壊した音楽家が地上から旅立った。謹んでご冥福を祈りたい。

奏でよう
COVID19の犠牲者に
捧げる哀歌


Krzysztof Penderecki 23.11.1933—29.03.2020

▼ペンデレツキは猫憑きか。

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【無料DL可】異端音楽ZINE『盤魔殿 Amalgam 27』 ⇦盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會Vol.34、開催延期のため特別公開。

2020年03月29日 00時01分18秒 | 素晴らしき変態音楽

盤魔殿DJ 今月の1枚  
盤魔殿DJ陣が毎月お気に入りの音源をご紹介。こだわりの選盤からどんな世界が広がるかお楽しみください。

●DJ Necronomicon a.k.a. 剛田武
Naoki Kasugai(春日井直樹) / Vinyl Masochism 2

名古屋の地下音楽家、春日井直樹の2020年2月の新作二枚のうちの一枚。2019年9月のカセット作品『Vinyl Masochism』は、ナイフで徹底的に傷つけバーナーで燃やしムチ打ち最後に小便をぶっかけた既存のレコード盤を再生して編集した変態的コラージュ・ノイズ・サウンドを収録したカセットに、異物を塗布し彩色し麻紐で磔にしたシングル盤オブジェが付属していた。第2弾の本作は、前作では”音源”だった陵辱レコード盤そのものを”作品”として提示した。松山千春のLPをヤスリで研磨(殺傷)した塩ビ盤を、糞コラージュで隠滅(抹殺)した汚物ジャケットに封印し、更に麻紐で緊縛(絞殺)したSMレコードオブジェ。盤を見たくても結び目が堅すぎて紐を切るしか方法がない。それを春日井に伝えると「縛るの手加減したらSMにならないじゃないすか」という単純明快な返答が届いた。世の中には再生できないレコード、通称「アンタイレコード」なるものが存在する。ルーツはマルセル・デュシャンのレディメイド作品『泉』だと言われ、主に現代アートやノイズ界で愛好される。レコードを溶かし、穴を開け、塗りつぶし、再生不可能にしたノイズ(ゴミ)アート。音楽を再生できない音楽用レコードという矛盾により、音楽を”聴く”という概念を破壊し、聴き手の意識を変革する意図があるとされる。しかし春日井にとっては他人の意識など一切関係ない。自分が溺愛するレコードを陵辱し欲望を満足させる行為が唯一の目的。変態性欲を処理した残滓を作品として発表するのは、それが彼の”日常”の行為に他ならないからである。緊縛レコードを視姦しつつ、加虐と被虐の間の愛欲に溺れる快感に身を任せたい。

●DJ Paimon a.k.a. moppy
Syzygys “The Complete Studio Recordings” (2003 Tzadik Records)

1980年代後半から活動を続ける、冷水ひとみと西田ひろみによるアヴァンポップユニットSyzygys。音の特徴はなんといっても冷水ひとみが演奏するオリジナルの43微分音オルガン。ポップな曲もこのオンガンの音色が入ると一気に時空が歪む。
このCDは1987年にリリースされたデビュー10インチと1990年、1995年の二枚のアルバムをコンパイルしたもので2003年にジョン・ゾーンのTzadikからリリースされた。
ファーストアルバムではアラブ的要素も感じる無国籍な旋律のインストと珠玉の歌モノポップスを聞くことができるが、セカンドでは一転、後の海外リリースを予見していたのか、相撲をテーマにした謎のインストコンセプトアルバムになっている。行司の読み上げの旋律を用いるなど微分音ならではの演奏が面白い。
1995年以降目立った活動もない中、突然リリースされたこのCDだが、演劇の公演で使う音源を探していた巻上公一に岸野雄一がレコードを渡し、それがジョン・ゾーンの手に渡り、気に入ったジョン・ゾーンがリリースしたのが再発の経緯だそう。いい話。ちなみにTzadikからは未発表のライブ盤もリリースされている。

●DJ Athmodeus a.k.a. 持田保
DJ ACID A MANNER / Xperience Traxxx (L.S.D L.T.D)2020

2019年12月、阿佐ヶ谷TABASAで開催された「輝く、盤魔殿レコード大賞!!!」において掟破りの映像作品”Surfin’ L.S.D.”が見事大賞受賞した脳ブレイン。その彼による別名義DJ ACID A MANNE(芦田愛名???)12inch作品がコレ。ひょっとしてアシッドハウス???と一瞬思ったが内容はビート感強めの脳ブレインって感じで、まるでラスト・フォー・ライフな走馬灯のように駆け巡る不穏な音の情報量がハンパない。THE KLFもむせび泣きそうなイリーガルコラージュ(Shampoo!)につんのめりながら爆走するビート・・・・・三池崇史版映画”仁義の墓場”におけるシャブでイモ虫みたいに痙攣しながら拳銃発泡しまくる岸谷五朗(鬼剃りパンチパーマ姿)のブレイクダンス・・・・・そして「あらゆるステイト(静寂)は不可能であり、あらゆる秩序は幻想である」というハキム・ベイの言葉が同時多発的に脳内で召喚される最果てのダンス天国!!!と、ここで告知デス!!!そんなDJ ACID A MANNERこと脳ブレインも参加する新イベントが2020年4月18(土)19時より渋谷ZUBARで開催、その名も『The Third Mind』!!!!!出演は脳ブレイン、ケロッピー前田、Rie Fukuda、DJ TKD、持田保。ライブ&DJそしてその他モロモロの内容でお届け予定。(サードな)マインドフルネス感ドバドバ放出させる魅惑の240分体験で君もアセンション決定!!!!!来テ!!!!!!!

●DJ Keroppy a.k.a.ケロッピー前田
土取利行『サヌカイト』
 
1970年代にフリージャズのドラマーとして頭角を現し、75年からピーター・ブルック劇団の音楽を担当することになり、活動拠点を海外に移す。76年、NYで“自由すぎるスピリチュアルドラマー”ミルフォード・グレイヴスと出会って、世界のあらゆる打楽器や民族楽器を操り、精神と身体の動きを“音”に変換していく最も“プリミティヴ(原始的)”な表現方法を獲得する。その成果は、83年「銅鐸」84年/86年「サヌカイト」90年「縄文鼓」01年「壁画洞窟」という一連の古代シリーズへと結びつく。そのなかでは「石(サヌカイト)を叩く」という最も原始的な演奏にこそ、彼の即興演奏家としての自由な精神が反映されていると思い、今月の一枚として選出しておきたい。
ところで、ぼくがまだ学生だった89年、ディジュリドゥを習いに土取利行氏のもとを訪ねている。循環呼吸の基礎を教わったわけだが、とにかく「最大音量」で「可能な限り長く」吹き続けることを指導された。「アボリジニを真似る」のではなく、「楽器そのものから最大限の音を引き出す」ことこそが現代人が原始的な楽器にアプローチするときの正しいやり方であるというのだ。
ぼくの新刊本『縄文時代にタトゥーはあったのか』(国書刊行会)の執筆過程でも、ぼくのなかではずっと“原始音楽”が鳴っていた。それはぼくが帰る場所でもあり、目指す場所でのある。
「最大音量で可能な限り長く演奏し続けろ!」これこそが原始の掟だ!

●DJ Bothis a.k.a. 山田遼
Apoptose /‎ Die Zukunft (2018) CD GERMANY:Tesco Organisation

今回ご紹介しますのは、私が最も好きなダークアンビエントアーティスト「Apoptose」の2018年の作品『Die Zukunft』です。ドイツの名門インダストリアルレーベル「Tesco Organisation」のお抱えアーティストとしては異色とも言える、ノイジーな要素が殆んどないダークアンビエント作品を創り続ける「Apoptose」の2020年現在最新作となる本作では、2014年出版の前作『Ana Liil』から導入されたリズミックかつエレクトロポップ的な要素も引き続き踏襲されており、初期作品の、暗い森の中のサウンドスケープの様な音像を知るファンにとっては賛否両論となる内容の作品となっています。確かに、圧倒的な完成度でもってキャリアの集大成と言っても過言ではない2010年出版の『Bannwald』の様な作品に比べてしまうと、それ以降の作品は少々俗な印象を拭うことは出来ません。しかし、テノール歌手の「Daniel Sans」がボーカルで参加した5曲目の「Dornen」などを聴くと、根底にある郷愁的かつ異境的な精神は決して失ってはいないことがわかります。たかだかリズムの有り/無しといった音像の変化にのみとらわれてしまい、そこに自分の好き/嫌いを投影して古い価値観にとらわれているばかりだと、アーティストが本当に伝えたい本質的な部分を見落としてしまう危険があります。本作に限って言えば、なぜストイックなダークアンビエントにリズムを導入したのか、という作者の意図を読み解くことに注力することによって『Die Zukunft』=「未来」というタイトルに込められた、本作の深層に参入できる様な気がします。

●DJ Ipetam a.k.a. Rie fukuda
レナード・コーエン / レナード・コーエンの唄

レナード・コーエンは少し前にこの世を去った。すっと消え去る様に、去った。
歌う詩人、というイメージが強いが、その詩世界は宗教的なイメージが散りばめられている。敬虔なクリスチャンの印象もあるが、寧ろその宗教性は禅に向かっていたそうだ。
愛の苦しみ(女性と思わせて神とか主とかだったりなんてよくあるし)、世の中に溢れる不条理、普遍的な悲しみ、など。テーマの周辺から遠巻きにムードを描きながら、抽象的な表現である。
しかしながら、なんてよく出来た詞だろうと思う。こないだボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞したけれど、彼が先に受賞しても良かったんではないかという程、美しい佇まいである。(注釈:私は捻くれ者なので、ボブ・ディランに余り興味がない。)最初に聴いたのは、復活作の"悲しみのダンス"だけれども、ボーカルが重過ぎてあまり聴き込まなかった。しかしながら酷く惹かれる要素があったので居住まいを正し処女作を聴いたところ、その後ずっと取り憑かれたままだ。大体において私は様々なバンドや音楽家の処女作に惹かれる。ドアーズも、P.I.L.も、LOVEも、一枚目ばっかり聴く。この盤も二十歳位の頃に手に入れてずっと聴いている。しかも何回もリピートして。何年かおきに時々思い出してリピート。あんまり好きなので自分の出演の前に流して貰ったりする。亡くなってからは、それが何だか申し訳なくなり、この所ライブの時に持参するのをよく忘れる。いつか、直接、SEとして使用する事を許可して貰いたいと思っていた。もうそれが出来ない。申し訳なくて、このまま地面に吸い込まれて消えてしまいたい。しかしながら、人は地面に染み込む様に消える事は物理的に不可能である。特に、詩人であるならば、死して灰を残さねばならない。

●DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川岳夫
Fire + Ice / Midwinter Fires

コロナウィルスの流行で外出を控え、家にいる時間が増えたので、倉庫を整理していたら買ったことも忘れていたCDがたくさん出てきた。90年代は良くアメリカのMiddle Pillerから音源を買っていたので、Current93,Death in June,Nurse With Wound, Fire +Ice及びその周辺がたくさん出てきた。中でも最近気に入っているのがSol Invictusの初期メンバーだったIan Read率いるFire + Ice だ。先日亡くなったGenesis P Orrigeが クロウリーの魔術をポップに解釈してPTVを始めるなど、意識と精神の変容のためのツールとして魔術を用いたのに対して、このIan Readは正統的というか真面目というか、魔術を正面から受け止めて、自らの音楽の背後にある思想にしている。というよりもIan Readのアプローチは魔術の背後にある異教信仰や反近代的な思想(ユリウス・エボラやルネ・ゲノン)といった伝統主義的な思想の領域に踏み込みながら、単なる宗教的プロパガンダや自己満足の領域を超えた音楽そのものの美しさ、繊細さが根底にある。典型的な良質のネオフォークとでもいうのだろうか。オリジナル曲以外にもカバー曲も、どの音源を聞いても繊細な演奏と透明な声の質が素晴らしい。まあ、灰汁の強いDavid TibetやDouglas P.と比べると声に個性がなく普通に聞こえるところが魅力だと思ってほしい。1994年発表のMidwinter Fires の2曲目の The Cause の歌詞など現今の黙示録的な状況を予言したかのようである。このアルバム以外では、Michael Cashmore , Michael Moynhan , Douglas P.など豪華ゲストを迎えて作成された2000年発表のBird King、Charlie MacGowanとのスプリットアルバム California Dazeなどが私の好みである。

●DJ Vaby a.k.a. 大場弘規
Giovanni Di Domenico / ISASOLO!" [CD]

個人的には2020年度のベスト5に間違い無く入るであろう超傑作!ベルギーはブリュッセルに拠点を置くイタリア人ピアニストのGiovanni Di Domenicoが2018年夏に山梨県にて、あのJim O'Rourkeの助けを借りて録音した音源で、驚くべきことにたった2晩で仕上げた作品との事です。
Charlemagne Palestineの名曲「Piano Drone」を彷彿させるシンプルでありながらも複雑な絡み方をするリズム、メロディ及びハーモニクス等全てがとんでもない美しさとインパクトでリスナーを魅了する大傑作で、イタリアン・ミニマリズム/コンテンポラリーのluciano Cilio、Francesco Messina、Franco Battiato、また前述したCharlemagne Palestine、更にはKeith Jarrettファンにもお薦め出来るんじゃないかなぁ。
入手はまだまだ可能ですので是非是非、聴いて下さいまし。
それにしてもジャケット写真は...まぁ山梨の田舎ってことでコレなのかなぁ?

●DJ BEKATAROU a.k.a. 伊藤元
KAYO MAKINO / MELATONIN

KAYO MAKINO氏による”あなたのための夢シリーズ第二弾”
美川俊治氏も激推し!!!のMIX CD-R『MELATONIN』は再生する少し前に起こる一瞬の静謐…そこからすでに始まっているように思える…
素朴な口笛が引き寄せる空気と間…最初は無機的な印象のミニマルな打音が息を吹き込まれて、次第に仄黒く蠢き、空港でのアナウンスにゆったりとした轟音が掛かる…水の音と家の中に鳴っているピアノ…鍵盤とギターの波を寄せる薄明の中心にみる夢…反復する異次元のフィードバックの中を這う声は意識を巡り、ゆったりと揺らめく…優しいピアノが胸に落ち、日常がまた顔を出した…
上に述べたように日常の中に非日常が交錯、あるいはお互いが入れ替わったりが幾度も繰り返される…その中では音そのもの、音と音との間のみならず変遷していく場に現れる空気感や時間の流れまでもが繊細に表現されたエクスペリメンタル作…!。

【今月の1枚・再生リスト】



【Set List】 盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會Vol.33
2020年2月24日(mon)渋谷 DJ Bar EdgeEnd

●FreeZone 自由参加
DJ Necronomicon
1. グレープ / 哀しみの白い影
2. 有頂天 / ヤクザなピリカメノコ
3. Charlie and the Hot Wheels / Hot Rod Highschool

DJ Aepyornis
1. ウルトラ・ビデ / 若いこだま(from渡邉浩一郎『まとめてアバヨを云わせてもらうぜ』)
2. ウルトラ・ビデ / インプロビゼーション・アナーキー(from『THE ORIGINAL ULTRA BIDE』)

DJ Qliphoth
1. Fire + Ice / Corpus Christi

●DJ Athmodeus a.k.a. 持田保
1. Martin Denny / Waipio
2. Teiji Ito / Congo
3. John Cage / Bard Cage
4. Milford Graves / Optical Inversions
5. The Loop Orchestra / Gam
6. Pink Floyd / Money
7. Louis & Bebe Barron / Forbidden Planet
8. Tapes / Helix Dub
9. Tapes / Summer Jam

●DJ Paimon a.k.a. Moppy
80’s地下POPセット
1. Variete / Angelic Alice
2. Elle Nadja / サクラ色のシャツ
3. Lewisite / タイムトラベラー
4. D-Day / CITRON
5. Nav Katze / 夕なぎ
6. Cornets / 4時35分
7. やぎ / 没落遊園地
8. Syzygys / Suicide On A Fine Day
9. Pockets / 夢で逢えたら

●DJ Vaby a.k.a. 大場弘規
1. Altin Gün / Tatli Dile Güler Yüze
2. Bunalım / Başak Saçlım
3. Ananda Shankar / Streets Of Calcutta
4. Muslimgauze / Lion Of Kandahar (Extended Re-Mix)
5. Lula Côrtes E Zé Ramalho / Trilha De Sumé
6. Marconi Notaro / Ode A Satwa
7. Al Doum & The Faryds / Weed And Love
8. Raksha Mancham / Kalimât Li Samra Al-Ûla
9. Metro Farce / 宵闇峠地五郎変化 (よいみやとうげじごろのかわりみ)
10. Martyn Bates / Hallucination
11. La Tène / La Thouraz Di Sopra

●LIVE : DJ Necronomicon a.k.a. 剛田武+ DJ Ipetam a.k.a. Rie fukuda
DJ Necronomicon使用音源
・Whitehouse / Birthdeath Experience
・Whitehouse / Erector
・V.A. / The 150 Murderous Passions
・Come / I'm Jack
・V.A. / Fur Ilse Koch
・Leibstandarte ss mb / triumph of the will
・The New Order / Bradford Redlight District
・Whitehouse / Psychopathia Sexualis
・Necronomidol / Sarnath
・Field Recording Birmingham March, 2019
・Takeshi Goda / Flutesax Solo Jan. 2020


●DJ Bothis a.k.a. 山田遼
1. Jack Or Jive / Harmony Of Pulse
2. Sakana / コカ
3. Sarry / ψ [Psi]
4. Sakana / Merry Go Round
5. Daniel Johnston(R.I.P) / True Love Will Find You In The End
6. Sakana / ヴィテル
7. Daniel Johnston(R.I.P) / Walking The Cow
8. Jack Or Jive / A Song For Asia
9. Daniel Johnston(R.I.P) / Despair Came Knocking
10. Jack Or Jive / Intercourse

●DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川岳夫
1. Fire + Ice / Reaper Man
2. Death In June / Behinde The Rose (Fields Of Rape)
3. Elijah’s Mantle / Litanies Of Satan
4. Fire + Ice / Corpus Christi(mix JJ)
5. Sol Invictus / The Gods Looked Down
6. Current 93 / Imperium V
7. Current 93 / How The Great Satanic Glory Faded
8. Chris and Cosey / Dancing Ghosts
9. Emeralds / Genetic
10. Noisuf-X / Destorted Self-Perception
11. iszoloscope / First Trancendental Component(featuring norad)
12. Current 93 (vocal Mark Almond) / Idumæ

●LIVE : Mojo Beatnik
1. La Petit Mort
2. The Witch
3. Farthest reaches
4. Sinners
5. Time Has Cracked
6. Hopeless, Sadness


●DJ BEKATAROU a.k.a. 伊藤元
1. SUGAI KEN meets G禁禁禁禁 /芥
2. SUGAI KEN meets G禁禁禁禁 /伊呂波
3. Smegma / bambys bounce
4. HANS GRUSEL'S KRANKENKABINET / Slivers
5. The durian brothers / hamigokakiko
6. Rick Potts / Garco
7. SUGAI KEN meets G禁禁禁禁 /腐岩
8. Sonic Youth With Yamatsuka Eye / No Song 2 (Part 4)
9. ほぶらきん / 魚うり.

<―――――――――――---- EVENT INFORMATION――――――――――――――>

●ケロッピー前田、持田保、Rie Fukuda

2020年4月18(土)渋谷ZUBAR
『The Third Mind』
19:00-23:00 1st drink \1000
DJ:脳ブレイン、DJ Keroppy a.k.a.ケロッピー前田、DJ Athmodeus a.k.a. 持田保、DJ TKD
LIVE:Rie Fukuda

●宇田川岳夫、持田保
2020年5月6日(水、祝)午後
中野サンプラザ14F
まんだらけ精神世界イベント「ありある」主催
「あなたの聴かない世界vs唸る語る、盤魔殿」
出演:宇田川兵夫、持田保
特集:日本の霊的音楽
チケット1000円(定員35名)

<―――――――――――――――FREE DOWNLOAD――――――――――――――――>

【無料DL】『盤魔殿 Amalgam 27』PDF版ダウンロード可能です。
ダウンロード期限 2020年5月27日(水)

GigaFileリンク

盤魔殿
延期になっても
止まらない

<―――――――――――――――NEXT PARTY――――――――――――――――>

盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會Vol.35
Journée d'élevage de musique souterraine 地下音楽飼育(419)の日

2020年4月19日(日)渋谷DJ Bar EdgeEnd
18:00 Open/Start \1,000 (incl.1drink)
出演:
盤魔殿DJ All Stars
Special Live Act: MARC LOWE

★Please access after 3/29 3AM
https://www.youtube.com/watch?v=KdnB-D3vHVg&feature=youtu.be
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【灰野敬二情報】<新ライヴ>6/15にじのつきeden vol.1 灰野敬二×角銅真実+<最新動画>2/9ライヴ・イン・ミラノ

2020年03月27日 22時23分35秒 | 灰野敬二さんのこと


にじのつきeden vol.1
灰野敬二×角銅真実
2020 年 6 月 15 日(月) 東京 下北沢440

国内外に信奉者を生み続け、68歳を迎えてもなお音楽の真髄に挑み続けるアヴァンギャルド・ミュージックの第一人者、灰野敬二が、下北沢のライブバー440にアコースティックスタイルで初登場。今回は、今年universal musicよりメジャーデビューを果たしたシンガーソングライター・打楽器奏者、角銅真実との初DUOをお送りする。魂を揺さぶる歌声を持つ、世代を超えた二人の音楽家による新たな音楽の魔法に期待が募る。

【公演日】
2020 年 6 月 15 日(月)
【公演名】
にじのつきeden vol.1 灰野敬二×角銅真実
【会場】
440(four forty)
(〒155-0032 東京都世田谷区代沢5-29-15 SYビル1F)

【出演】
灰野敬二 角銅真実

【時間】
開場 19:00/開演 19:30
【料金】
前売¥3,500/当日¥4,000 (税込・別途ドリンク代)

【チケット】
■440店頭 3月28日(土)発売 (16:00~)
■TIGET 4月1日(水)0:00~予約 URL https://tiget.net/events/89556
【入場順】
整理番号順
店頭チケット(No.あり/整理番号順)→TIGET(No.あり/整理番号順)→当日(No.なし/整列順)

【問い合わせ】
にじのほし meholidays7@gmail.com(かとう)

【プロフィール】
灰野敬二(はいの・けいじ)


1952年5月3日千葉県生まれ。アントナン・アルトーに触発され演劇を志すが、ザ・ドアーズに遭遇し音楽に転向。ブラインド・レモン・ジェファーソンをはじめとする初期ブルースのほか、ヨーロッパ中世音楽から内外の歌謡曲まで幅広い音楽を検証し吸収。1970年、エドガー・アラン・ポーの詩から名を取ったグループ「ロスト・アラーフ」にヴォーカリストとして加入。また、ソロで自宅録音による音源制作を開始、ギター、パーカッションを独習する。1978年にロックバンド「不失者」を結成。1983年から87年にかけて療養のため活動休止。1988年に復帰して以来、ソロのほか不失者、滲有無、哀秘謡、Vajra、サンヘドリン、静寂、なぞらない、The Hardy Rocksなどのグループ、experimental mixture名義でのDJ、他ジャンルとのコラボレーションなど多様な形態で国際的に活動を展開。ギター、パーカッション、ハーディ・ガーディ、各種管弦楽器、各地の民間楽器、DJ機器などの性能を独自の演奏技術で極限まで引き出しパフォーマンスを行なう。170点を超える音源を発表し、確認されただけでも1500回以上のライブ・パフォーマンスを行なっている。

角銅真実/かくどう・まなみ/Manami Kakudo


長崎県生、音楽家・打楽器奏者。
自身の声、マリンバをはじめとする色々な打楽器、言葉、身の回りの気になるあらゆるものを用いて音楽といたずらを紡いでいる。
ソロ活動の他、バンドceroを始め、様々なアーティストのライブや作品に演奏で参加する他、ダンスや映像・各種CMへの楽曲提供・音楽制作など、作家としての自由な表現活動を国内外で展開している。2020年1月にサードソロアルバム”oar”を発表。

角銅真実 - Lark~November 21~わたしの金曜日


今にして
交わる二人
何を生む

灰野敬二最新ライヴ・フル動画
2020年2月9日イタリア・ミラノのミュージアム「ハンガー・ビオッカ」での「ケリス・ウィン・エヴァンス『...アンプリファイング・ガス』展」でのソロ・ライヴ動画。1600人もの観客が集まったという。まさかこの数週間後ミラノを含むロンバルディア州がコロナウィルス感染防止の為に封鎖されるとは誰も予想しなかったに違いない。動画に映っているイタリアの観客たちの無事と健康を祈りたい。

灰野敬二 Keiji Haino Sound Performance Live @ Pirelli HangarBicocca (February 9th 2020)


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【支援者募集中】西海岸アンダーグラウンドの雄レント・ロムスの新プロジェクト『マナーラ』~フィンランドの神話詩学にインスパイアされた音楽的探求。

2020年03月25日 02時33分10秒 | 素晴らしき変態音楽


サンフランシスコで活動するサックス奏者レント・ロムスは即興演奏家としてスポンテニアスな演奏活動をする一方で、自らのルーツのフィンランドの神話や伝承を素材にした作曲作品をクリエイトしている。その第1作『アザーワールド・サイクル Otherworld Cycle』を拡大し、よりスケールアップした世界を描き出すプロジェクトが『マラーナ Malana』である。4月のCDリリースと6月のデビューライヴを前にして、INDIEGOGOにてクラウドファンディングがスタートした。新型コロナウィルスの脅威で混乱する世界へ向けて、伝統に学んだ新時代の音楽とDIY精神を届けるレント・ロムスと仲間たちを支援しよう。日本から支援するなら、限定50セットのCD+DVDがお勧めです。


https://edgetonerecords.bandcamp.com/album/manala

過去を探り、現在を表現する...。

友人やファミリーの皆様へ

私は人生の大半を、時間の海、一族の伝承、先祖代々の難読化された遺産を掘り下げて過ごしてきました。音楽の美しさを通して、私は知識の中に花開く道を見つけました。 師匠であるヘイッキ・コスキネンとの特別な研究プロジェクト『マナーラ Manala (黄泉の国)』は、フィンランドの民族叙事詩「カレヴァラ」や北方のシャーマニック伝統のフォークロアに見られる文化的解放とアイデンティティの神話的な散文からインスピレーションを得て、ジャズ、伝統的なフォーク、自由な即興演奏の要素を織り交ぜた音楽というレンズを通して、深い文化の再発見を表現しています。

この音楽は、私が生涯を通じて常に感じてきたフィンランドの精神への扉を開いてくれました。
この新しい音楽プロジェクトを現実のものにしてくれた勇敢な音楽家たちに心から感謝しています。ヘイッキ・コスキネン、ジョシュア・マーシャル、ギャビー・フルーク・モーグル、トム・ウィークス、デヴィッド・サマス、シェリル・レナード、マーク・クリフォード、サファ・ショクレイ、マックス・ジュデルソン、ティモシー・オーア。

選択とDIYの精神
私は30年以上もDIYの精神を持ちながら、自分自身とコミュニティのために音楽を制作してきました。 ヘイッキと私はこのプロジェクトを現実のものにするために時間と情熱を注ぎ込んできました。私は施しを求めているわけではありません。もしあなたがこのプロジェクトに組み込まれた音楽に興味を持ってくれたら、私を支援することを検討してくれることを願っています。
CD+デジタルリリースに加えて、2019年5月にバークレー・フィンランドホールで行われたライブデビュー公演のレアなDVDを提供します。この特別キャンペーンだけの50枚限定DVDなので、これ以外の追加プレスや販売はありません。
また、このプロジェクトを体験することに特に熱心なファンのために、ヘイッキと私とOtherworld Ensembleがフィンランドで『マナーラ』の様々なヴァリエーションを演奏している様子を収めた何時間もの素材ビデオ/オーディオが、USBメモリーのメディアバンドルで入手できます。さらに、6月13-14日にはサンフランシスコで初のライヴ公演を予定しています(現在のコロナウィルスの状況によります)。

言葉を伝える
これを読んでいるあなたは、おそらく私が人生で貫いてきたDIY精神の最前線か支持者だと思います。 もしあなたが貢献できないとしても、ぜひ私に手を差し伸べて、この情報を他の気の合う仲間に共有してください。

深い感謝の気持ちを込めて、どうもありがとうございます。
レント・ロムス

Manala coming April 28, 2020

★クラウドファンディングの詳細⇒INDIEGOGO MANALA PROJECT

【リワード一覧】
マナーラ・プレミア・コンサート 1,661円
マナーラの生演奏を体験しよう 2020年6月13日か14日の夜、ミュージシャンズ・ユニオン・ホールで開催されるレント・ローマスのライフズ・ブラッド・アンサンブルによるサンフランシスコ・プレミア「マナーラ」へのウィル・コール入場券を1回分プレゼント。
・マナーラへの入場料(1名様)

マナーラCD+ダウンロード 1,661円
この記念碑的なプロジェクトをコンパクトディスクで手に入れよう。Manalaのレコーディングは、フルカラーで印刷されたウォレットジャケットに、8ページの二つ折りブックレットとBandcampからのフルデジタルアルバムのダウンロードコードが付属しています。
・コンパクトディスク+ダウンロードコード
発送予定:2020年4月


マナーラのデビューライヴDVD 2,768円
2019年5月26日に歴史あるバークレー・フィンランド・ホールで開催されたライフズ・ブラッド・アンサンブルによるマナーラのデビュー・コンサートのライヴDVD収録盤を手に入れよう。こちらは限定DVDとなりますので、オンラインや店頭での販売はございません。
・マナーラのDVDデビューコンサート
発送予定:2020年4月



プレミアパス+CD 3,985円
6月13日と14日のサンフランシスコ・ミュージシャンズ・ユニオン・ホールでの両コンサートのパスとマナーラの新作コンパクトディスクのコピー。
・コンパクトディスク+ダウンロードコード
・プレミアパス
発送予定:2020年6月

マナーラCD/DVDスペシャル 4,982円
この記念碑的プロジェクトのDVDとCDの両方を手に入れよう! Manalaのレコーディングはフルカラーでプリントされたウォレットジャケットに、Bandcampのフルデジタルアルバムのダウンロードコードを含む8ページの二つ折りブックレットが付属し、DVDには2019年5月にバークレーのFinnish Hallで発表されたデビューライブの模様が収録されています。
・マナーラのDVDデビューコンサート
・コンパクトディスク+ダウンロードコード
発送予定:2020年4月



パトロン 11,071円
パトロンになると、6月13日と14日にサンフランシスコ・ミュージシャンズ・ユニオン・ホールで行われる両コンサートのプレミア・パスが2枚もらえます。コンパクトディスクとダウンロードがセットになっています。(4パネルフルカラーグロッシーウォレットに8ページの二つ折りブックレットとBandcampの完全ダウンロード付き) 2019年5月のデビュー公演「Manala」の限定DVD(50枚限定)
・プレミア・パス (2枚)
・マナーラのDVDデビューコンサート
・コンパクトディスク+ダウンロードコード
発送予定:2020年6月

マナーラ・メディアバンドル 27,676円
Otherworld Ensembleの2019年3週間のフィンランド・ツアー「Manala」の生映像と音楽を収録したDVD、CD、USBメモリーをプレゼント! CDはフルカラー印刷のジャケットに、Bandcampからのデジタルアルバムのダウンロードコードを含む8ページのブックレット付き。DVDはバークレーのフィンランド・ホールで発表された2019年5月のデビュー・ライヴを収録。
・マナーラのデビューコンサートDVD
・コンパクトディスク+ダウンロードコード
・アザーワールド・アンサンブルのマナーラツアー動画
発送予定:2020年4月

神話から
DIYの
音がする


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【私のB級サイケ蒐集癖】第28夜:執拗なアコギと緊縛のアンタイ〜春日井直樹『SPACE MAGIC』『Vinyl Masochisim 2』

2020年03月24日 02時13分05秒 | 素晴らしき変態音楽


以前から何度か紹介して来た地下音楽家、春日井直樹と今年1月30日に名古屋で濃厚接触する事に成功した。ロコドル(地方アイドル)ならときどき東京へ遠征してくるので観る事が出来るが、地方在住の地下音楽家の、特に宅録ミュージシャンの多くは東京でライヴをする可能性はゼロに近い。向こうが来ないならこっちから行こう、という切羽詰まった決心をした訳ではなく、某大物洋楽バンドの名古屋公演を観るついでにコンタクトしたというのが真相だが、筆者にとっては女王合唱団のドーム公演以上に充実した会談だったこともまた真実である。接触時の対話で明らかになったこの異端音楽家の私生活や来歴の一部は、3月28日阿佐ヶ谷TABASAで開催される『盤魔殿vol.34』に於けるトークで詳らかにする予定なので、興味のある向きには万難を排してぜひともお越しいただきたい。ひとつだけ、春日井が自覚する自分自身の本質は<サイケデリック>であることだけは強調しておきたい。そのことを雄弁に物語る2020年2月21日リリース作品2点を紹介しよう。
【イベント告知】3月28日(日)開催。ディスクジョッキースタイルのトーク&DJ:盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會Vol.34〜異端音楽クラスター感染

DAYTRIP RECORDS公式サイト

●Naoki Kasugai(春日井直樹) / SPACE MAGIC


番号<DTR-LP011> 200枚限定LP盤 
全6曲 定価¥2800 [税込)  
詳細・注文はコチラ 

究極のサイケデリック・ノイズ・アシッドフォークアルバム。200枚全てのジャケットがハンドメイドで作られ1枚1枚違うコラージュ・アートがほどこされております。全てが1点モノで同じジャケットは1枚もありません。
- DAYTRIP RECORDS 作品コメントより


2018年12月10日にリリースされた春日井の7作目のLP『呪歌』は”破滅的アシッド・ノイズ・フォーク・アルバム”と呼ばれ、変則チューニングフォークギターが鳴り止まぬ中、春日井の20年分の呪いをすべて吐き出した、タイトル通りの呪いの歌が凝縮された作品だった。そして春日井が再びフォーク(アコースティック)ギターを手にして作り上げたアルバムがこの『SPACE MAGIC(宇宙の魔術)』である。『呪歌』のように憎しみが溢れ出ることを恐れて怖々レコード針を下ろしたところ、耳に飛び込んで来たのは決して”希望の光”ではないが、呪いの牢獄から薄明の世界へ旅立とうとするトルバドールの歌声であった。壮大な魂の旅が始まる。それはまさに宇宙の祭典(SPACE RITUAL)へと誘う宇宙の魔術の導き。
【感情解放ノ為ノ音楽〜アシッド・フォークの極北】春日井直樹『呪歌』

春日井は、デレク・ベイリー言うところの非因習的即興(Non Idiomatic Improvisation)へのロック/フォーク・サイドからの回答として、作曲された楽曲を、チューニングが狂ったギターを奏でることにより、常に異なる歌に変化させる、いわば”非調律ギター奏法”により非日常的音楽世界を産み出す。春日井の愛聴するシド・バレット、ジャンディック、セント・ミカエルのようなアウトサイダーシンガーソングライターに通じる狂気の創造である。とりわけ各面ラストに収録された長尺ナンバー「Freakout Blues」と「Space Magic」の執拗に繰り返されるアコギの上に具体音/環境音/電子音が浮き沈みする異界音響は、アモン・デュールIIの『Phallus Dei』『Yeti(地獄!)』を彷彿させる魔境巡りのサウンドトラックに聴こえる。この旅を終えた先に何があるのか、恐らく当の春日井本人は思い描いていないに違いない。なぜなら彼にとって”サイケデリック・ジャーニー”は”日常”なのだから。




●Naoki Kasugai(春日井直樹) / Vinyl Masochism 2


番号<DTR-LP012> 30枚限定LP盤 
定価¥1000 [税込)  
詳細・注文はコチラ 

既製の中古LP盤(歌謡曲)にヤスリをかけオリジナルのレコードレーベルを貼り付け更にそのレコードジャケにコラージュを施した作品。付属の紙ヤスリを使用すれば自分の好みの箇所にノイズを加える事が可能。
注意!!=このアルバムを再生するためには損傷しても問題が無いレコード針を使用することをオススメします。
- DAYTRIP RECORDS 作品コメントより


同時リリースの本作は、2019年9月14日にリリースされたカセットテープ作品『Vinyl Masochism』の続編である。Trío los Panchosや英会話のレコードなどをナイフで徹底的に傷つけバーナーで燃やしムチ打ち最後に小便をぶっかけたレコード盤を再生して編集した変態的コラージュ・ノイズ・サウンドを収録したカセットテープに、7インチ・シングル盤に異物を貼付け彩色し麻紐で磔にしたSMレコードオブジェが付いた作品だった。LPレコード作品となった第2弾『Vinyl Masochism 2』は、前作では”音源”であった陵辱されたレコード盤それ自体を”作品”として提示したものである。松山千春のLP盤をヤスリで傷つけたゴミ同様のレコード盤を、同じくコラージュで隠蔽したジャケットに入れ、更に麻紐で緊縛したSMレコードオブジェ。中を見ようと思って麻紐を解こうとしたのだが、結び目が堅すぎて、紐を切るしか方法がない。それを春日井に伝えたところ、即座に「縛るの手加減したらSMにならないじゃないすか」という単純明快な返答が届いた。
【地下音楽アクショニズム】春日井直樹『walk:2019/8/16』『HELL』『CRAZY COLOR IN MY HEAD』『Vinyl Masochism』

世の中には再生できないレコード、通称「アンタイレコード」なるものが存在する。ルーツはマルセル・デュシャンのレディメイドにあり、特に現代アートやノイズ/アヴァンギャルド界で制作される、音楽用レコードを溶かしたり、穴を開けたり、塗りつぶしたり処理して、結果的に再生不可能なノイズ作品が一般的である。音楽を再生できない音楽用レコードという矛盾した作品を提示する事により、音楽を”聴く”という概念を破壊し、聴き手の意識を変革する意図があるのだろう。しかし春日井にとっては他人の概念や意識など関係ない。自分が愛するレコードを陵辱しサドマゾの欲望を満足させる行為そのものが目的なのではないだろうか?性欲を処理した残滓を作品として残すのは、それもまた彼の”日常”に他ならないからに違いない。

▼これもまた彼の日常。
NAOKI KASUGAI コラージュ・アート制作のススメ


春日井直樹にとって音楽/アート作品とは自分自身の日常生活の営みから否応無しに産み出される”記憶”の具現化なのである。それが21世紀の精神サイケデリアの生きる道なのだから。

サイケ旅
排泄物が
道になる

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【在宅ボッチの電子音楽愛好家へ朗報】今なら無料!!!英雑誌『エレクトロニック・サウンド』/ミニモーグ・モデルD・シンセサイザー・アプリ/コルグ・iカシオレーター・アプリ

2020年03月22日 02時13分12秒 | 素晴らしき変態音楽


新型コロナウィルス感染予防で政府から外出禁止令が出たり、不要不急の外出を自粛したりで社会と距離を置き家の中に引きこもることを余儀なくされている世界中の音楽愛好家を助けるために、電子音楽界から慈愛に満ちた救済処置が発表されている。テレビやYouTubeやゲームばかりしていないで、この機会にエレクロトロニクス・ミュージックの勉強をしてみては如何だろう?

1. 電子音楽専門誌『エレクトロニック・サウンド』PDF版無料ダウンロード


あなたが自主検疫していたり、隔離されていたり、または単に電子音楽が大好きだったりする場合は我々がお助けします。昨年発行の本誌の三つの号を無料でダウンロードできるようにしました。それら以外の号のデジタル版は通常の半額で購入できます。メーリングリストに登録していない場合は、チェックアウトの際にニュースレター購読申込ボックスにチェックを入れてください。あなたに最新号や音楽のニューリリースについての最新情報をお届けします。

https://electronicsound.co.uk/isolationreading/



2. Minimoog Model D Synthesizer iOS版アプリ無料ダウンロード


モーグは、iOS向けのMinimoog Model Dを無料で提供しています。 同社は声明の中で社会的に距離を置く現在の状況を「積極性、創造性、表現力を広めるための贈り物」と呼んでいます。「スローダウンし、私たちが生まれ持っている力に感謝し、音楽の高揚力を体験する時。 私たちの周りの世界を聴く方法を体得する機会・・・そしてそれに心を動かされたなら、自分自身を表現してください。」

https://apps.apple.com/us/app/minimoog-model-d-synthesizer/id1339418001

Minimoog Model D App



3. KORG iOS アプリ iKaossilator for iOS期間限定無料ダウンロード(3/31まで)


世界中で学校、職場、イベントなどが休止、自粛が要請されている状況下で多数の人々が自宅での活動を余儀なくされています。何か音楽的な方法で人々の心に楽しみを与えることができないかと思い、コルグは iOSアプリ iKaossilator for iOS を3月31日まで、 Androidアプリ Kaossilator for Android を3月20日まで無料とすることにいたしました。
Kaossilator は難しい知識なく指先一つで音楽を「作曲」できるツールです。発表以来、このアプリがとにかく楽しく、教育的であると評価を受け、世界中でたくさんのお客様にご満足いただいております。
一人で遊んでも、家族や友達とシェアしても。Kaossilator アプリをお楽しみください。

https://apps.apple.com/jp/app/korg-ikaossilator/id452559831

KORG iKaossilator for iPhone : Demonstration 1


MoogとKorg、シンセアプリ無料化で新型コロナの閉塞感打破に貢献。「Minimoog」と「iKaossilator」

電子音
聴けば孤独を
忘らるる

▼聴く方はトリスタン・ペリチの『1ビット・シンフォニー』がおススメ。
【注意】無料ではありません
Soundasaurus - Tristan Perich 1-Bit Symphony


https://www.art-into-life.com/product/7258
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【セットリスト&ミックス音源公開】魔ヲタ×爆団DJイベント『爆裂ネクロ盤魔殿 Disque Daemonium d'NECRONOMIDOL et BURST GIRL』〜地下アイドル界の戦友の絆

2020年03月18日 02時52分21秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


盤魔殿番外編
爆裂ネクロ盤魔殿
Disque Daemonium d'NECRONOMIDOL et BURST GIRL
2020年3月15日(Sun) 渋谷 DJ Bar EdgeEnd


前日3月14日ホワイトデーは季節外れの雪が降る寒い一日だったが、一夜明けて15日は気温は低いが青天の霹靂。繁華街は新型コロナウィルス感染を恐れて人出が少ないが、アイドルヲタクはめげる事はない。手洗い・うがいにマスク持参で渋谷のDJ Barに集まった。暗黒系アイドルユニットNECRONOMIDOL(ネクロ魔)と暴れまくりパンクロックアイドル・爆裂女子という地下アイドル界の戦友同士のヲタクが一堂に会する初の共同イベントは、イベント自粛が相次ぐご時世に多数の来場者で盛況。殆どが初のDJだった爆団は、持ち前のロックセンスを発揮してアゲアゲのプレイを繰り広げ、音楽性もジャンルもバラバラの魔ヲタはバラエティ豊かな個性派揃い。両者の音楽志向の違いが面白い。ライヴ現場とは勝手が違うオフ会的な初顔合わせで最初は戸惑いもあったが、後半はそれぞれのグループの曲がかかると推しに関係なく一緒に盛り上がり、楽しい5時間半を過ごした。とは言っても交流はまだ序の口。もっと仲良くなれるように、今後も両グループの共同イベントが開催できる事を心の底から願うばかりである。



●DJ Minoloux!


1. We Hate You (Little Girls) / throbbing gristle
2. 堕天使ロック / ジャックス
3. 黒い鳥 / 水橋春夫グループ(Vo.松村雄策)
4. つめたい部屋のブルース / かまやつひろし
5. Sands Of Time / Vodka Collins
6. 真夜中のエンジェル・ベイビー / キノコホテル
7. 真夜中のエンジェル・ベイビー / 近田春夫&ハルヲフォン
8. 真夜中のエンジェル・ベイビー / 平山 三紀
9. phantasmagoria cosmos / NECRONOMIDOL
10. あいつが一番 / 浅川マキ




●DJ Gacha


1. 金色グラフティー / ROTTENGRAFFTY
2. KILLING ME / SiM
3. 偶神 / 偶想Drop
4. ロック御礼参り / マキシマムザホルモン
5. 衝動 / 爆裂女子
6. ヤバみ / ヤバイTシャツ屋さん
7. purple haze / ヒステリックパニック
8. まごパワー / 打首獄門同好会



●DJ META-cheeee


1. Wings Of Desire/Reasterisk/Demigod
2. Daybreak ~13月の色彩~/exist†trace/VIRGIN
3. Stand In The World/HEAD PHONES PRESIDENT/STAND IN THE WORLD
4. Stand In The World(Yow-Row Remix)/HEAD PHONES PRESIDENT/alteration
5. CELL OUT remix/細胞彼女/-
6. 悪夢の輪舞曲/BABYMETAL/BABYMETAL
7. Do・Do・N・Pa!!/Broken By The Scream/AN ALIEN'S PORTRAIT
8. Zero/Galmet/Unlimited World
9. No.18/偶想Drop/夢四
10 Dream: Paralysis/Season Of Ghosts/The Human Paradox
11. 月ガ水面二落チル夜ハ:Moonfall/MALIKLIA/誄:condolence
12. 渡良瀬橋/森高千里/- 柿崎李咲(カラオケ)




●DJ TKD


1. Complication / Nine Inch Nails
2. More & Faster [12" Mix] / KMFDM
3. Headhunter [Version 1.0] / Front 242
4. Lightning Man / Nitzer Ebb
5. 4.7L / NECRONOMIDOL




●DJくそがきごろう


1. Seventeens Map:尾崎 豊
2. B・BLUE:BOOWY
3. FRIENDS:REBECCA
4. 全部このままで:JUN SKY WALKER(S)
5. 今すぐKISS ME:LINDBERG
6. May be Blue:ユニコーン
7. ルシアンヒルの上で:RED WARRIORS
8. なんだったんだ!?7DAYS:BARBEEBOYS
(まさかのCD壊れてた(涙))
9. J UST ONE MORE KISS:BUCK-TICK
10. 慟哭;工藤静香
11. デイドリームビリーバー:タイマーズ
12. The Galaxy Express999:ゴダイゴ




●DJ 闇鍋


1. No distance / Mannequin Neurose
2. Everybody ‘s happy nowadays / Buzzcocks
3. Holiday in Cambodia / Dead Kennedys
4. クラインの心臓 / Uplift spice
5. 情熱の砂漠 / 近田春夫&ハルヲフォン
6. サイハテソング / D’yer Mak’er?
7. Nepenthe / Necronomidol
8. 壊れちゃう 崩れちゃう / Dorothy Little Happy



●DJ Necronomicon


1. Sarnath (intro) / NECRONOMIDOL
2. 恋は水色 / ポール・モーリア・グランド・オーケストラ
3. Sarnath (intro) / NECRONOMIDOL
4. 涙のトッカータ / ポール・モーリア・グランド・オーケストラ
5. Sarnath (intro) / NECRONOMIDOL
6. マミー・ブルー / ポール・モーリア・グランド・オーケストラ
7. エーゲ海の真珠 / ポール・モーリア・グランド・オーケストラ
8. Burst Girl (intro repeat) / 爆裂女子
9. スペース・イズ・ザ・プレイス / サン・ラ・アーケストラ
10. Burst Girl (reprise) / 爆裂女子
11. オリーブの首飾り / 中シゲヲ



●DJ せまし


1)「いいかげん」恒松正敏
2)「Search And Destroy」Iggy & The Stooges
3)「A面で恋をして」ナイアガラ・トライアングル
4)「You Looked So Pretty When」Willie Alexander And The Boom Boom Band
5)「Regret (Sabres Slow ‘n’ Lo mix)」New Order (remixed by Andrew Weatherall)
6)「Swampman」MALIKLIYA
7)「True To Life」Roxy Music



●DJもりけんぴこ
<無念の欠席>


●DJ myzk


1. Siege Refrain / The Sabres Of Paradise
2. CC / Sega Bodega, Shygirl
3. Stamina / Coucou Chloe
4. Living Legend / KOHH
5. 50SACINMYSOCIDGAF / Bladee, Yung Lean
6. Pixel Affection / yeule
7. Just Like Honey / The Jesus and Mary Chain
8. Asthma – Nil Version / NILKLY



●DJ いち子
 

1. 火曜サスペンス劇場のテーマ
2. LOVEPHANTOM ~B’z~
3. 熱くなれ ~大黒摩季~
4. Heaven’s Drive~L'Arc~en~Ciel~
5. 甘いKiss Kiss ~REV~
6. グロリアス ~GLAY~
7. GLORIA ~ZIGGY~
8. Silent Jealousy ~X~
9. My Sweet Bach ~Aphrodite~
10. ITHAQUA ~NECRONOMIDOL~
11. My Revolution ~渡辺美里~
12. 超革命 ~爆裂女子~
13. じれったい愛 ~T-BOLAN~
14. いい湯だな ~ザ・ドリフターズ~



●DJ なまず


1. I Like It / DeBarge
2. Sweet Sticky Thing / Ohio Players
3. Almond Eyes feat. 鎮座DOPENESS / KIRINJI
4. Gabby feat. Janelle Monáe / THE INTERNET
5. que sera sera (whatever will be will be) / Sly and the Family Stone
6. BITTER / 西恵利香
7. Doing What I Can / Raphael Saadiq



●DJ 憑琉陀ケ


1. Roho ulio toweka - KUUNATIC
2. Palace of Deep Water - Kakushin Nishihara
3. Ground's Afire - Proscriptor
4. Velho, Velho - Sangre Cavallum
5. Kairi - Senketsu No Night Club, Contagious Orgasm
6. 母の海 -Kusakaiga- - 彩階段
7. 思想のトランジット - NOISECONCRETE x 3CHI5
8. Shoestring - Prurient
9. Camera Documentable Parable Of Nudity - Sigillum S
10. What A Day - Throbbing Gristle
11. Symbols Of The Sun - Occidental Martyrkyusai - SARI「kyusai」
12. GREAT FXXKING MY WORLD - 爆裂女子
13. Skulls In The Stars - NECRONOMIDOL



【ミックス音源公開】
ダウンロード期限 2020年5月16日(土)

●PART 1: DJ Minoloux!〜DJ Gacha〜 DJ META-cheeee〜DJ TKD〜DJくそがきごろう〜 DJ 闇鍋〜DJ Necronomicon〜 DJ せまし

GigaFileI Link 1

●PART 2:DJ myzk〜DJ いち子〜DJ なまず〜DJ 憑琉陀ケ

GigaFile Link 2

音楽が
繋いでくれる
心と心

▼本当に楽しい時間をどうもありがとう!必ずまた会いましょう。
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【開催延期】3月28日(日)開催。ディスクジョッキースタイルのトーク&DJ:盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會Vol.34〜異端音楽クラスター感染

2020年03月16日 01時06分12秒 | 素晴らしき変態音楽


【お知らせ】本イベントはコロナウィルス流行の現状を鑑み開催延期とさせていただきます。詳しい日程が決まりしましたら改めてお知らせします。

盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會Vol.34
Cluster de musique hérétique 異端音楽クラスター感染


2020年3月28日(土)阿佐ヶ谷TABASA
18:00 Open/Start ¥1,000 (1drink別)

昨年末の『輝く、盤魔殿レコード大賞』に続く阿佐ヶ谷TABASAでの2回目の盤魔殿は、ディスクジョッキースタイルのトーク&DJイベント。異端DJたちのこだわりの音楽蘊蓄トークを聞ける貴重な機会。お気軽にお越し下さい。

Avant-garde, Noise, Industrial, Dark Ambient, Neofolk, Punk, Hardcore, Idol, Black Metal, Middle-east, Ethnic, Ritual, Medieval, UnderGround,… Everything Weirdness About Music!

盤魔殿DJ All Stars : DJ Athmodeus / DJ Vaby / DJ BEKATAROU / DJ Necronomicon / DJ Ipetam / DJ Bothis / DJ Paimon / DJ Qliphoth
Special Guest : DJ Keroppy a.k.a. ケロッピー前田

●来場者全員にZINE『盤魔殿アマルガム』を無料進呈!
●当日イベントの模様をネット配信する予定です。詳細は後日発表します。


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Time Table
18:00-18:30 DJ Necronomicon a.k.a 剛田武
18:30-19:00 DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川岳夫
19:00-19:30 DJ BEKATAROU a.k.a. 伊藤元
19:30-20:00 DJ Bothis a.k.a. 山田遼
20:00-20:30 DJ Paimon a.k.a. moppy 
20:30-21:00 DJ Vaby a.k.a. 大場弘規
21:00-21:30 DJ Keroppy a.k.a.ケロッピー前田
21:30-22:00 DJ Ipetam a.k.a. Rie fukuda
22:00-22:30 DJ Athmodeus a.k.a. 持田保

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<阿佐ヶ谷TABASA  盤魔殿 /  新型コロナウイルスに関する対応策>
①消毒薬の設置
②会場内の手すりなどの消毒の実施
③スタッフのマスク着用、手洗い・うがい・消毒

<お客様へのお願い>
①阿佐ヶ谷TABASAに設置の消毒薬をご利用ください。
②会場内ではマスクの着用をお願いします。
③発熱・咳などの症状がある場合はご来場をお控えください。
④少しでも体調に不安を感じられる場合はご来場をお控えいただきますようお願いいたします。
当日体調にご不安のある方はくれぐれもご無理なさらぬよう、感染拡大予防に協力ください。
⑤ ご来場されるお客様は上記の順守事項をお守りください。もし遵守できない場合には入場をお断りしたり、退場をお願いすることになります。
⑥ ご来場される方は28日午前11時までに asagayatabasa@gmail.com に 盤魔殿予約 とメールを送り、来場される方の人数とそれぞれのお名前をお知らせください。


【決定!初代盤魔王は"脳BRAIN"】第1回『輝く、盤魔殿レコード大賞!!!』盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會Vol.31

【異端DJたちの聴かせどころ】
●DJ Athmodeus a.k.a. 持田保
今回盤魔殿はDJイベではなくディスクジョッキー形式ということらしいので昨今ブームであるオブスキュアなシティポップを中心にトーク&プレイしていく予定!シティ・ボーイズ&ガールズにお届けする最先端お洒落ウィルス感染!キミもクラスの連中に差をつけるチャンス‼︎‼︎



●DJ Vaby a.k.a. 大場弘規
今回はお気に入りの「Sigillum S」を中心としたダークアンビエントを柱とし、また個人的にダークな印象を受けるアーティスト及びマテリアルを皆様にお届けしたく思います。僕としては今までに無い珍しいチョイスだと思いますが、皆様のハートの琴線を刺激するべく盤魔殿に相応しいダークなマテリアル(笑)を揃えましたので震えてお待ち下さいませ!!



●DJ BEKATAROU a.k.a. 伊藤元
SUZANNE CIANIを中心にシンセサイザー奏者の圓盤を廻す所存です…



●DJ Necronomicon a.k.a. 剛田武
春日井直樹スペシャル Part 1。80年代カセットレーベルDD.Recordsからデビューして以来、日本地下音楽の最深部で延々と活動してきた名古屋在住の異端音楽家兼インディレーベルDAYTRIP RECORDSオーナー・春日井直樹氏と2020年1月30日に濃厚接触した剛田武が彼の音楽と思想を語ります。春日井ウィルスの集団感染が怖い方はマスクの代わりに耳栓をご用意ください。





●DJ Ipetam a.k.a. Rie fukuda
テーマは奇跡のコラボ!!
人は人に、何故引き寄せられるのか。何をきっかけで深く理解し合うのか、何故大切な時間を預けようと感じるのか。。そして如何に仲違いするのか⁈強い個性を持つアーティスト達のコラボレーション作を中心に、こぼれ話やどうでもいい話や噂話お役立ち情報を垂れ流す予定です。



●DJ Bothis a.k.a. 山田遼
今回の聴かせどころは、「なぜ海外のブラックメタルバンドは友川カズキをカバーするのか」です。例を挙げますと、アメリカに拠点を置くブラックメタルバンド「L'Acephale」は「一人盆踊り」をカバーし、ポーランドのブラックメタルバンド「Dead Raven Choir」は「木々は春」をカバーしています。それらの曲をオリジナルと聴き比べながら、ブラックメタル的なものと友川カズキ的なものの共通点を探していきましょう。



●DJ Paimon a.k.a. Moppy
1970年代にトルコで一世を風靡したサイケデリックムーブメント、アナドルロックの魅力について話します。



●DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川兵夫
日本の霊的音楽。巫女舞いろとオメガポイント、ジャックオアジャイブ、混沌の首などについて。トークします。











●DJ Keroppy a.k.a. ケロッピー前田
今回の聴かせどころは「原始音楽」。土取利行、高田みどり、デイヴィッド・チューダー、ハリー・パーチなど、即興演奏、電子音楽、民族音楽関係のアプローチの軌跡を追う。




コロナから
音楽守れ
盤魔くん



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★延期★【灰野敬二ライヴ情報】5月3日(日祝)『不失者』〜灰野敬二生誕公演 2020@高円寺ShowBoat

2020年03月14日 01時33分59秒 | 灰野敬二さんのこと


新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の発出にともない、下記公演は延期となりました。延期時期は決定次第追って告知いたします。

不失者
〜灰野敬二生誕公演 2020
2020年5月3日(日祝) 東京 高円寺ShowBoat

70年代から現在まで、常に「今」を追求し続けているアーティスト、灰野敬二が68歳を迎える誕生日に、彼の美学の核となるロックバンド「不失者」の特別公演が決定した。6人のゲスト・ミュージシャンを迎えてのコラボレーションは初の試み。1978年の結成以来、たゆまず進化を続け、ハードロックに全く新しい強力で重層的な次元を切り開いてきた「不失者」の新たな進化を目撃せよ。

【公演日】
2020年5月3日(日祝)

【公演名】
「不失者」
〜灰野敬二生誕公演 2020

【会場】
ShowBoat http://www.showboat1993.com/
(東京都杉並区高円寺北 3-17-2 オークヒル高円寺 B1)

【出演】
不失者 -Fushitsusha-
 灰野敬二(vo,g,etc)
 ナスノミツル(b)
 Ryosuke Kiyasu(ds)

ゲスト:
坂田明(sax, cl)
梅津和時(sax, cl)
ドラびでお(LaserModular)
美川俊治(electronics)
森重靖宗(cello)
池田陽子(violin, viola)

【時間】
開場 18:00/開演 19:00

【料金】
前売¥4,500/当日¥4,800(税込・別途ドリンク代¥600)

【チケット】
■ShowBoat 3月19日(木)発売
 店頭販売 初日のみ15:00~
 電話・メール予約&代引注文受付 初日のみ16:00~
(翌日以降は14:00~23:00受付)

■プレイガイド 3月28日(土)10:00~発売
 ローソンチケット[Lコード:  ]
 イープラス 購入ページURL:

【入場順】
1.ShowBoatチケット(No.あり/整理番号順)
2.プレイガイド(No.あり/整理番号順)
3.予約(No.なし/整列順)
4.当日券(No.なし/整列順)
※ShowBoat店頭チケットの整理番号はご購入順になります。
※予約では整理番号がつきませんのでご注意ください。
※代引郵送にてご購入希望の方は、メールにて下記をお送り下さい。
(別途発送手数料¥580)
《公演日・公演名・住所・氏名・電話番号・購入枚数》

【問い合わせ】
ShowBoat
■Tel 03-3337-5745(14:00~23:00)
■Mail info@showboat.co.jp


【プロフィール】
不失者 Fushitsusha


灰野敬二 Keiji Haino (vo, g, etc.)


ナスノミツル Mitsuru Nasuno (b)


Ryosuke Kiyasu (ds)


70年代から現在まで、常に「今」を追求しつづけているアーティスト、灰野敬二。半世紀にわたる活動の中で、彼の美学の核となるバンドが「不失者」である。結成以来、メンバーチェンジを繰り返しながら進化を続け、ハードロックに全く新しい強力で重層的な次元を切り開いてきた。

1978年伝説的ライヴハウス「吉祥寺マイナー」にて白石民夫 Tamio Shiraishi(syn)とのデュオとして結成。まもなく浜野純 Jun Hamano(b)、高島宗平 Shuhei Takashima(ds)とのトリオ編成となり、精力的にライヴ活動を行う。80年代後半に小沢靖 Yasushi Ozawa(b)、三浦真樹 Maki Miura(g)、村山政二郎 Seijiro Murayama(ds)の4人編成となり、PSFレコードから初音源となる2枚組LIVE LP『不失者』をリリース。その後、灰野、小沢、小杉淳 Jun Kosugi(ds)のトリオ編成になり、2枚組LIVE CD『不失者』(1991/PSF)に続き、ジョン・ゾーン John ZornのAvant Recordsより初のスタジオ・アルバム『寓意的な誤解(Allegorical Misunderstanding)』(93)をリリース。海外ツアーを精力的に行い、日本のPSFやメジャー・レーベルの徳間ジャパン、アメリカ/ヨーロッパの様々なレーベルから10作を超えるアルバムをリリース。98年にドラムに高橋幾郎 Ikuro Takahashiが参加するが、2000年に脱退。ドラマーを加えず灰野と小沢の二人編成で活動を続ける。灰野はソロで不失者名義でライヴを行うこともあった。2008年に小沢が急逝。2010年に工藤冬里 Tori Kudo(b)、高橋幾郎(ds)のトリオ編成となる。、2011年、工藤に代わりナスノミツル Mitsuru Nasuno(b)が参加し、2012年にHeartfastより2枚のCD『光となづけよう』『まぶしいいたずらな祈り』をリリース。同年秋に亀川千代 Chiyo Kamekawa(b)、Ryosuke Kiyasu(ds)が参加し、翌2013年『名前をつけないでほしい名前をつけてしまうと全てでなくなってしまうから』『まだ温かいうちのこの今に全ての謎を注ぎ込んでしまおう』(Heartfast)の2作品を同時リリース。2015年秋に森重靖宗 Yasumune Morishige(b)が加入、2017年7月アメリカ・ツアーを成功させる。2017年10月にナスノミツルがベースに復帰、現在のラインナップとなる。
http://www.fushitsusha.com/


坂田明 Akira Sakata(ミュージシャン/東京薬科大学生命科学部客員教授、広島大学大学院生物圏科学研究科客員教授)


1945年、広島県呉市出身、広島大学水産学科卒業。72年~79年山下洋輔トリオに参加、80年より「Wha ha ha」「SAKATA TRIO」結成してヨ-ロッパツア-を皮切りに独立。以後様々なグループの形成解体を繰り返しながら世界中をあちこちぐるぐるしながらあれこれして今日に至る。現在は「ARASHI」「梵人譚」「渡来塵」「COCODA」などで活動を展開中 セッションは分野を問わず多数行う。
近著は「私説ミジンコ大全」CD「海」付(晶文社)。http://www.akira-sakata.com


梅津和時 Kazutoki Umezu アルトサックス奏者


生活向上委員会オーケストラ,ドクトル梅津バンド、シャクシャインなど、数多くのバンドを創立。
忌野清志郎、イアン・デューリーらとの共演、また映画やダンス等との共演などジャンルを超えた活動で知られる。現在の自己のバンドはジャズロック系のKIKI BAND、ジプシー系のこまっちゃクレズマ、ブルースを主としたA・K・I ブルースバンド、さらには2017年からはドイツのエリック・シャイファーのバンド「Kyoto Mon Amour」などで世界をまたにかけ活躍している。


ドラびでお doravideo (LaserModular)


2012年長年プロとして活動してきたドラムを引退。その後tkrworks社と長年開発を進めて来た映像と音楽をリアルタイムにリミックス出来る自作楽器「DORAnome」により活動を再開。既製の楽器ありきの音楽では無く楽器自体から自分自身の音楽専用に一から作り上げるというコンセプトにより圧倒的な個性と唯一無似な世界観を出している。この「ドラびでお」は世界中のロックフェス、ジャズフェス、メディアアートフェス、映画祭、芸術祭でも好評をはくし2020年にも大規模なワールドツアーが企画されている。  
現在はモジュラーシステムによるレーザー、LEDコントロールシステムによるライブ・ワークショップを世界中で展開中である。 他にも映画出演、執筆活動も盛んに行っている。 
2005年にはARS Electronica(オーストリア)にてその年最も優れたDigital Musicsに贈られるHonorary Mention賞を受賞。2007年6月世界芸術界の最高峰ベネチアビエンナーレに招待され2008年8月にはスペイン「サラゴサ万国博覧会」に日本代表として招待され2009年には人気テレビ番組「SMAP×SMAP」にも出演している。
2019年には瀬戸内芸術祭にてGIGANOISE、GIGAMODULAR、DIY MUSICAL INSTRUMENTS MAKERS COLLECTIVE!!の3作品をキュレーションし話題を呼んだ。


美川俊治 Toshiji Mikawa


会社員。ではあるが、非常階段、Incapacitants、mn(沼田順とのデュオ)、MikaTen(tentenkoとのデュオ)、GOMIKAWA(五味浩平 a.k.a. Painjerkとのデュオ)、UNDER-T(Yvko Under とのデュオ)等のメンバーとして、長きに亙りノイズ即興を続け、また近年ではソロやその他の多くのアーティストとの共演という形でのライヴ演奏も活発に行っている。作品多数。


森重靖宗 Yasumune Morishige


音楽家。チェロやその他の楽器による即興演奏を行う。国内外の数多くの音楽家や舞踏家等と共演する。 楽器の可能性を広げて奏でられるその様々な音響は、繊細かつ豊かで独特の雰囲気を醸し出す。
www.mori-shige.com


池田陽子 Yoko Ikeda


東京で活動するバイオリン、ビオラ奏者。
3歳よりクラシックヴァイオリンを始め 20代半ばでロックバンドに加入後、さらなる音楽の可能性を求め即興音楽/実験音楽を始める。
現在は即興演奏を活動の基本としながら、実験音楽の作曲作品を演奏するSuidobashiChamberEnsembleの一員として池田若菜、大蔵雅彦、杉本拓、内藤綾らと共に活動中。またインド音楽グループSREでの演奏、演劇との共演、サウンドインスタレーションや身体パフォーマンスとの共演など多方面にわたって精力的に活動している。

不失者と
ゲストと祝う
生誕祭

▼昨年の生誕ライヴ:不失者@渋谷WWW
Fushitsusha live in Tokyo, Japan - May 3rd, 2019 | Highlight
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タイラ(from ザ・ドッグス・ダムール)/デイヴ・カスワース@代々木Zher the ZOO 2020.3.8 sun+【急告】本日 3/11 wed TYLA FREE LIVE開催!

2020年03月11日 01時24分54秒 | ロッケンロール万歳!


英語音楽/VINYL JAPAN proudly presents
【 TYLA from THE DOGS D'AMOUR 】
special guest DAVE KUSWORTH ( ex: JACOBITES )


日時:2020年3月8日 (日)
会場:代々木ZHER THE ZOO
開場:17:00 開演:18:00



80年代末〜90年代前半にドッグス・ダムールで何度か来日ツアーをしたタイラは、94年の1stソロ『The Life & Times Of A Ballad Monger(酔どれ詩人のバラッド)』のリリース時に唯一のソロ来日公演を行った。渋谷の小さなライヴハウス(O-nestだったか?)でアコースティックギターの弾き語り。チャールズ・ブコウスキーに捧げたソロアルバムの曲とドッグス・ダムールのナンバーを赤ワイン片手に歌う姿は、ワイルドな破滅型ロックンローラーのイメージとは異なり、イギリスのパブでしっとりと哀愁を歌う文系フォークシンガーだった。それから26年経って再び日本の地を踏んだタイラの来日公演は、降って沸いたコロナウィルス騒動で予定されていたドッグス・ダムールとしてのバンド公演が延期になったため、2日間の完全アコースティックソロライヴのみが開催された。奥さんと物販担当スタッフとの3人で来日したタイラが日本の感染者増加とイベント自粛ムードを知ったのは出発の前日だったという。「まあいいか」と心配もせず予定とおり日本へ向かって旅立ったという爛漫さは30年前と変わっていない。



さらにサポートアクトは初来日となるデイヴ・カスワース。ドッグス・ダムールの最初期ギタリストであり、80年代にニッキ・サドゥンとともにジャコバイツとして活動、その後もロックの裏街道を歩き続け、数は多くないがドッグス・ダムール以上に熱狂的なファンを持つカリスマ・ロッカーである。会場には如何にもバッドボーイズ然としたロッカー風や当時熱狂していたかもしれない女性ファン、レコード好きそうなロックファンが集まった。「ライヴハウス」がマスコミで叩かれるご時世もあり動員は半分程度だが、奇跡のロックヒーローふたりの来日ステージへの期待で静かな熱気熱が漂っている。

●デイヴ・カスワース Dave Kusworth


想像よりも若いように見えたが、顔に刻まれた年月の徴が歌と演奏にも表れている。初日は酔っぱらっていたのか曲を途中で止めるなど、オンボロぶりが逆に魅力を発していたと聞いたが、2日目となるこの日の演奏はキチンとしていた。カヴァー曲を中心にちょっと甘い声で歌う姿は30年前ならばアイドル的な人気になったかもしれない。歌い方といい風貌といいジョニー・サンダースを思わせる負け犬オーラがロック心に火を灯した。

●タイラ Tyla


2年半前にロンドンで観た時よりも太っている?誰かがロウェル・ジョージを引合に出していたが、確かに恰幅の良さはアメリカ南部のブルースマンを思わせる。それにしてもダミ声のヴォーカルは深みを増し、ギタープレイは変幻自在に歌の世界を拡張するパフォーマンスはさすが現役の貫禄たっぷり。パブロックの伝統を受け継いだ観客とのやりとりも面白い。改めて聴くと酔っぱらいの自堕落なラヴソングではなく、純愛を貫く男の輝きに満ちている。



アンコールではデイヴとタイラのデュオでローリング・ストーンズの「デッド・フラワーズ」を演奏。アコギ一本のロックンロールが如何に胸に響くか、心の底から実感した代々木の夜だった。延期になったドッグス・ダムールのリベンジ公演を楽しみにしていたい。

泣くのなら
アコギ一本
あればいい

TYLA FREE LIVE開催!

今週開催予定でした【DOGS D'AMOUR】来日公演は残念ながら延期となってしまいましたが、そのままの予定どおり東京に滞在しているTylaが急遽、フリーライブを新宿LOFTにて開催してくれることになりました。Tylaは勿論Young Parisianが出演いたします。
こちらのイベントは入場フリーとなっております。会場にてドリンク代のみお支払いいただけたらどなたでもご入場可能です。

Tyla/Vinyl japan presents
【TYLA FREE LIVE】
出演:Tyla / Young Parisian
3月11日 @新宿LOFT
Door Open 18:30/Show Starts 19:30
入場フリー
※会場入口にてドリンク代のみお支払い願います。

なお、このような状況ですので引続き本公演同様に開催にあたりましては感染拡大防止に細心の注意を払い対応させていただきます。
ご来場されるお客様におかれましても手洗いうがい、マスクのご用意など、感染防止策へのご理解とご協力をお願いいたします。
くれぐれもご無理はなさらないようお願いいたします。

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