A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【年末ファン感謝祭】でんぱ組.inc@ラフォーレミュージアム六本木 2013.12.29(sun)

2013年12月31日 02時14分14秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


でんぱとう大忘年会!

出演:でんぱ組.inc/ゲスト:なんでも添削・赤ペン瀧川先生


















ヲタ芸で
萌えて悶えて
年越しだ



★第2回アイドル楽曲大賞2013⇒コチラ

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【このコンサート/このライヴ2013】~オレ的2013年「今年の漢字」は『沌』~ 

2013年12月30日 09時45分47秒 | 妄想狂の独り言

(不失者 撮影:船木和倖/以下同)

カオスフェス2013
2013年4月7日(日) 日比谷野外音楽堂

出演者:BiS/cinema staff/でんぱ組.inc/不失者/旺福(Wonfu) from 台湾
OPENING ACT : mckj
OPENING & ENDING DJ : D-YAMA(MOGRA)



音楽に限らず、素性のハッキリしたものより、何か得体のしれないものに興味がある。教科書通りの優等生よりも、掟破りの無法者の方が魅力的。コスモス(秩序)よりもカオス(混沌)のほうが創造の泉の番人に相応しい。混沌、無秩序を意味する「カオス」は、ネットやゲームや動画サイトなどで、「やばい」「なにがなんだか分からない」「理解不能」「シュール」という意味の現代語として使われている。先の見えない政治・経済、解決されない国際紛争、頻発する自然災害など、現代社会全般を象徴するキーワードこそ「カオス」だと感じるのは筆者だけではあるまい。



国境やジャンルの崩壊により、従来の方法論が通用しなくなった芸術・音楽に於いては、カオス的な異種混合の混沌状況こそ、時代の閉塞感を打破する力を秘めているように感じるし、ジャンルに関係なく一番面白い。未知のジャンルとの対決による既存のルールに縛られない破天荒な表現から、誰にも予期出来ない新しい世界が創出されるからである。



100本以上のライヴ現場に通った2013年、最も印象に残ったものとしてこのイベントを敢て選出したのは、現代社会の病巣のキーワード「カオス」を、恐れるのではなく、逆に楽しもう!と提唱する姿勢に賛同するからである。アイドルとヒップホップとアジア・ポップスとアンダーグラウンドの帝王の共演という、なにがなんだか分からない企画であるうえに、告知期間が一か月もなかったので、動員は散々だったが、閑散とした客席を駆け回って盛り上がるアイドルヲタの暴走ぶりに、カオスの本当の楽しみ方を学んだ。キラキラ派手な演出のアイドルグループのあとに、灰野敬二率いる不失者が冷徹なハードロックを爆音で演奏し、野音に暴風を呼び寄せた。大自然を味方に付けたカオスパワーの前では、秩序や常識など吹けば飛ぶような将棋の駒に過ぎない。



「レッツ・エンジョイ・カオス!」の合言葉がより広範囲に拡散されれば、2014年はこれまでにない面白い年になるだろう。




失われる
ことの無い
2013年の混沌









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山崎怠雅@四ツ谷 Doppo 2013.12.27(fri)

2013年12月29日 02時05分40秒 | こんな音楽も聴くんです



今年の夏まで山崎怠雅のことをヘヴィサイケバンド「鳥を見た」のベーシストだと思い込んでいたが、ブログを検索したところ、2010年3月に灰野敬二、川口雅巳、なかおちさと(鳥を見た)が出演した弾き語りイベントで山崎がアコギで歌うのを観ていたことに気がついた。灰野目当に行ったイベントなので、正直言って覚えていない。今年8月に改めて弾き語りソロを観た。約3年前に初めて鳥を見たで観て以来、常にロングヘアーにフレアパンツというヒッピーファッションを貫く山崎が、瑞々しいアコギのアルペジオに乗せて艶のある端正な声で歌うのは意外だが新鮮でもあった。90年代からシンガーソングライター活動をしてきただけあり、山崎だけのオリジナルなスタイルが確立されていて、多くの人にアピールするはずだと思った。



ディスク・ユニオンの制作担当者も同じ思いを抱いたのだろう、遠藤賢司、岡林信康、J.A.シーザー、タイムスリップ(佐野史郎)など往年のベテランから、ファンシーナムナムなど個性的な若手まで擁する富士レーベルから1stアルバム「フィクション」がリリースされた。山崎の多くのオリジナル作品から厳選された8曲からなる本作は、アコギ一本の弾き語りとバンド編成のダイナミックな演奏がバランスよく配された珠玉の作品集。初めて観たとき、さだまさしと長谷川きよしを連想したが、CDで聴き返して、全くベクトルの異なる卓越したギタープレイとシュールな歌詞の世界にすっかり魅了され、夢見心地のトリップに酔いしれた。演奏スタイルや歌のムードは異なるが、倉地久美夫と共通する強靭な意志と聴き手を別世界に導くオーラを感じる。


CDリリース記念 山崎怠雅レコ発ワンマンライブ


(写真・動画の撮影に関しては出演者の許可を得ています。以下同)

レコ発ワンマンは昨年オープンしたばかりの綺麗なライヴカフェで開催された。中折れ帽を被り、ロングヘアーから尖った耳が突き出た風貌は、童話に出てくる歌の妖精のような雰囲気。前半はアコギ弾き語り。一曲毎にチューニングを変える奏法は倉地と共通する。ワイン片手に入念にチューニングする姿は映画のワンシーンのようでもある。ハッキリした優しい歌声と、複雑なフレーズを奏でる長い指で聴き手に魔法をかける。芳醇なワインの香りが匂い立つような優雅なステージだった。



後半は山崎怠雅クインテットによるバンド演奏。メンバーは、山崎(vo.el-g)伊藤昭彦(cho.ac-g)、浅野廣太郎(b-sax)、小池実(b)、井上順之介(ds)。陰影に富んだフォークロックに鳥を見たや自己のジャズバンドvajuwajuで活動する浅野のフリーキーなバリトンサックスの咆哮を加えたエモーショナルなサウンドが炸裂する。伊藤のコーラスがはっぴいえんどみたいで味わい深い。比較的スムーズで聴き易い演奏が続く中、「白夜」で持ち前のサイケパワーを発揮、CDヴァージョンより数倍強烈な轟音インプロヴィゼーションを展開。過半数フレアパンツバンドの本領発揮だった。



好きだというドノヴァンに通じるメルヘンの王子様チックな魅力ゆえ、女性客が多く、至って和やかなムードのライヴだった。本名かどうか定かではないが、怠惰と優雅が同居した名前通りの、のんびりしたMCと気品あるサウンドが醸し出すアシッド風味のリラックス感は、数多あるフォーキー系アーティストとは異次元の世界を創り出す。普通なら地下深くの秘密クラブでしか味わえない極上の陶酔感が、CDやライヴ会場で経験出来ることに感謝するべきであろう。

<Set List>
1st 弾き語りソロ
1. 夜の果て
2. 大硝子
3. ダンス
4. 夜明けは、来ない
5. モノリスと海
6. テトラポッド
7. 太陽

2nd 山崎怠雅クインテット
8. 北
9. そんな夜
10. 夢の島少女
11. 遠い空
12. 蒸発都市
13. 百夜
14. フィクション
Encore
15. サイレン



歌とギター
イメージの翼
広げましょう

<山崎怠雅ライヴ・スケジュール>
★2013.12.30(月) 高円寺ShowBoat
hardy soul(灰野敬二ニューバンド)にギターで参加
16:30start

★2013.12.30(月) 20:30 高円寺Mission's
ジンギス・パンチ
カウントダウン36時間ライヴに出演
20:30頃

★2013.12.31(火) 高円寺Mission's
山崎怠雅グループ
カウントダウン36時間ライヴに出演
21:30頃

★2014.1.4(土) 渋谷ラストワルツ
自主企画「AN INCIDENT AT A STREET CORNER」
坂口諒之介/山崎怠雅/中川一郎/vajuwaju

★2014.1.9(木) 新高円寺STAX FRED
弾き語りソロ

★2014.1.10(金) 新宿ソウルキッチン
弾き語りソロ

★2014.1.20(月) 阿佐ヶ谷イエローヴィジョン
弾き語りソロ
グンジョーガクレヨンと競演

★2014.1.21(火) 高円寺Mission's
鳥を見た

★2014.1.28(火) ワイルドサイド東京
山崎怠雅グループ

★2014.2.14(金) 新高円寺STAX FRED
弾き語りソロ
ミヤザキナオコと競演
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【究明】何故CD離れが進むのか~日英ROCKアナログ対決:クロマニヨンズ vs TOY

2013年12月28日 01時58分45秒 | ロッケンロール万歳!


2013年のMY MUSIC LIFEを振り返って最も大きかったのはあまちゃんでもアイドルでもマル非でもなく「アナログ」だと断言出来る。2012年から薄々気がついていたが、CDとは消費財に過ぎず愛好家を満足させられない。それは何故か?「ジャケットが小さい」「帯が無味乾燥」「音に人間味が無い」といったよくある悪評判に加え、下記の点がCD離れの原因だと思われる。

1. CD-Rとして自分で作れる。カセットテープと同じ録音メディアであり、しかも音の劣化がない。
⇒偽物が容易く再生産出来て、中味(音)自体は本物と違いが無い。これは蒐集家にとっては致命的。

2. 再発される度にリミックス/リマスターされ、未発表トラックが追加される。
⇒マニアは再発される度に同じタイトルを購入せねばならず飽き飽きしている。マニアでなくとも購入したCDが2年後には完全版(それとて不完全)で、しかも低価格で再発売されることに裏切られた気になる。

3. PCに取り込める。
⇒取り込む為に開封して、取り込んだらCD盤は必要なくなる。

4. 再生するまでに時間がかかる。
⇒まずケースから取り出して、プレイヤーのCDトレイが出てくる(またはPCにCDが吸い込まれる)のを待たなければならない。プレイヤーにセットされたら、トラックデータの読み込みの時間がかかる。ほんの十数秒だが、聴きたい気持ちは我慢出来ない。

5. プレイヤーの中が見えない。
⇒どんな仕組みで音が出るのか分からない。

それに対してアナログ盤は、自分で作ることは不可能だし、再発はあるがCDのように何度も面替えすることは無いし、PCに取り込む必要はなく、針を下ろせばすぐ音が出るし、グルグル回るのを見るだけで楽しい気持ちになる。つまりアナログ盤は裏切らないから愛情が持てるのである。そのことを悟ってしまった。海外でアナログ盤が復活傾向というニュースはあくまで付帯状況に過ぎない。自分の心に刺さるのは圧倒的にアナログ盤なのである。

今年の秋以降、新譜以外CDを買うことは殆ど無くなった。ショップではアナログコーナーしか見ない。暇さえあればレコード屋巡りをしていた25年前に逆戻り。今は財力があるので、高くても欲しければ我慢せず買うことにしている。あとで後悔するのは嫌だから、自分の欲望を抑えることはしないことにした。その結果、部屋中にレコード盤が溢れ、毎月6桁のクレジットの請求書が届くことになったが、自分の音楽人生で今が一番幸せである。

年も押し迫り、アナログ生活をさらに充実させるブツが日英でリリースされた。

●ザ・クロマニヨンズ『ザ・クロマニヨンズ ツアー 2013 イエティ 対 クロマニヨン』


ずっと前からアナログ愛全開のヒロト&マーシーは、クロマニヨンズの全作品をアナログ盤の為にレコーディングをしてきた。しかもモノラルに拘る筋金入り。初のライヴ・アルバムはしかし久々のステレオ録音となった。2枚組重量盤見開きジャケットの限定アナログ盤は24ページLPサイズ写真集付きで、帯の文句通りカッコいい!!






●TOY『Join The Dots』


UK新世代サイケデリックロックの雄、TOYの1年半ぶりの2ndアルバム。日本では後輩のテンプルズが先に紹介され人気を博しているが、ビートルズやキンクス、ピンク・フロイド風のポップサイケのテンプルズに比べ、ジャーマンロックやシューゲイザーのダーク&ノイジーな要素のあるTOYのサウンドは、よりサイキックな酩酊感があり、BO NINGENのようにクラブ系リスナーにもアピールするだろう。タイトル『Join The Dots(点々に交じる)』はBO NINGENの『Line The Wall(壁に線を引く)』によく似ている。両者は仲良しなので、意識したのかもしれない。2枚組・大判ポスター付き。CDではあるが、愛情あるレーベルHostessから本作と1stの日本盤がリリースされたことは目出たい限り。乞単独来日。






アナログ派
年末セールに
賭けている

海外のアナログ盤はダウンロードコードやCD付きが当たり前。日本でも同じようにして欲しい。




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Perfume@東京ドーム 2013.12.25(wed)

2013年12月27日 00時21分52秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


Perfume 4th Tour in DOME『LEVEL3』supported by チョコラBB



ぼっち聖夜に終止符を打とうと、パヒューム・ドーム・ツアーに初参戦。今年は8月7日MIWAクロ、8月18日三代目J Soul Brothersと、1万5千人クラスのJ-POPイベントに2度参戦し、大群衆の数のパワーに完膚無く打ちのめされたのに、まだ懲りないマゾ男が無謀にも4.5万人規模のJ-POPの祭典に挑戦。電撃ショックを受けないように耳馴染みのある広島ご当地アイドル上がりのアンドロイドトリオを選んだところがカワイイ。



野球音痴なので東京ドームに縁はなさそうだが、2ヶ月前に隣接した東京ドームシティホールにロケンローしに来たばかりだし、本家ドームも2008年2月警察(The Police)、2011年11月飛行墨酢(Aerosmith)を見学したから、2・3年に一度は訪れていることになる。何度来ても目的のゲートから一番遠い地下鉄出口に出てしまうのは、ビッグエッグに嫌われている証拠だろう。



寒風の中、満員電車並みの雑踏に流されるままにゲートイン。まずは物販コーナーで特製のブツを仕入れようと企んだが、危うく阿部慎之介プロデュースTシャツを買おうとして我に返る。慣れないことはするものじゃない。座席は2階スタンド後方。ドーム内に足を踏み入れた途端、目の前に広がるパノラマに眩暈がする。タコのように腕を伸ばしたステージの中央にはタマゴ状のドーム。ドームの中にドームとはこれ如何に?もしかしたら東京ドームは巨大なマトリョーシカ人形なのかもしれない。今宵は経験したことのないスペクタクルに目が眩むに違いない。そんな期待に胸が高鳴り、スタンド席の急斜面を意識が転がり落ちる音が聴こえる。



開演時間が近づくとどこからともなく遠雷のように手拍子が湧き上がる。どう対応してよいのか当惑していると、ステージ脇のスクリーンにスポンサーのCMが投影され、女性アナウンサーの冷静な声が注意事項を読み上げる。係員の指示に従わない場合は退場もしくはコンサートを中断・中止させていただく場合がありますというが、未だかつてそんな場面に遭遇したことはない。一度くらい経験してみたいものだ、てなことが頭をよぎった瞬間、突然客電が暗転。ゴーッと大津波のような怒号が四方八方から襲い掛かり、渦に巻かれてプールの排水溝に吸い込まれる。今ならスタンドからアリーナへダイブしても死ぬわけがない、という根拠のない確信を抱く。四つ打ちダンスビートに身も心もThrobbing Gristleさながらにビクッビクッと脈動しながら充血したため、血中酸素不足で脳が麻痺し、以後2時間半の記憶は失われたまま永遠に戻ることはなかった。



記憶喪失の2時間半に何が行われたか(ライヴレポート)はコチラ


  

正気に戻ると満足げに言葉を交わすカップルに挟まれて茫然自失立ち尽くす自分がいた。規制退場とやらで、何時になったら暖かい我が家へ帰り着くのか不安ではあったが、首にマフラーを巻いて冷気をやり過ごしながら各駅停車に乗り込み、ガタゴト揺られて最寄駅まで辿り着く。そこから先はまた別のストーリー。



<Set List>
01. Enter the Sphere
02. Spring of Life(Album-mix)
03. Magic of Love(Album-mix)
04. 1mm
05. Clockwork
06. ポイント
07. ふりかえるといるよ
08. Sleeping Beauty
09. Party Maker
10. Spending all my time(Album-mix)
11. コンピューターシティ
12. エレクトロワールド
13. ジェニーはご機嫌ななめ
14. ワンルーム・ディスコ
15. 未来のミュージアム
16. だいじょばない
17. ポリリズム
18. チョコレイト・ディスコ(2012-Mix)
19. MY COLOR
<アンコール>
20. Dream Land

J-POP
実に恐ろしき
モノはなし

実際のところ4.5万人対3人で歌ったりしゃべったりしてステージをやり遂げたPerfumeの3人は流石と言うしかない。最新テクノロジーと莫大な財力を注ぎ込んで観客を楽しませようとするプロ根性は、ライヴハウスロッカーズやストリートミュージシャンにも見習ってほしい。エンターテイメントの究極型を観た想いがする。
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ふぇのたす@渋谷 O-nest 2013.12.24(tue)

2013年12月26日 00時17分19秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


じゃじゃーん!ふぇのたすとどきどき♡クリスマスイブ



ふわふわ甘口のエレクトロ・ポップで異彩を放つ音楽グループ、ふぇのたす(phenotas)初のワンマンライヴ。ギターのヤマモトショウが南波志帆+タルトタタン=THE NANBATATIN(ナンバタタン)やゆっふぃーこと寺嶋由芙に楽曲を提供することが発表され、俄かに注目を集める最中。9月の自主企画『ふぇのたすのきかく~2013ねん、なつ~』では藤岡みなみ、大森靖子、椎名琴音といった女性アーティストをフィーチャーしたし、ヤマモトの女子力の高さが伺える。

所属レーベル等のバックグラウンドから相対性理論、パスピエに続く新星と紹介されることが多いが、その二者との決定的な違いは、積極的過ぎるほどの顔出しである。特にヤマモトの自己顕示欲は、東京大学文学部卒のエリート意識の現れに違いない。にも拘らず嫌みに感じないのは、飄々とした佇まいと立て板に水の話術ゆえ。ミコは得意のイラストでアパレルブランドとコラボする。

さりげなくマルチタレントぶりを発揮する彼らの特性はつかみどころのない歌詞にも反映されている。その象徴が「すしですし」。おしゃれユニットを標榜する彼らの好物が江戸前寿司というミスマッチ感は、でんぱ組.incのデビュー・アルバム『ねぇきいて?宇宙を救うのは、きっとお寿司…ではなく、でんぱ組.inc!』同様、テン年代日本のサブカルチャーのコアに純和風の寿司があることの証明といえる。

初の試みでミキヒコがドラム(V-Drums)を演奏。「ロックバンド」ではなく「音楽グループ」であるふぇのたすの特徴は、エモーションやダイナミズムとは無縁のクールネスだと思っていたが、ドラムが入った途端にミコの顔がシリアスに変貌しマイクを掴んでシャウトするのが印象的だった。普段は無表情なヤマモトのギターも熱くドライヴする。血と汗と努力を好まない今時の若者も、心の奥底に熱い感情の炎を燃やしているのだ。セックス・アピールとは程遠いはずのミコに女の色気を強く感じ新鮮だった。



「ラキラキ」「ラキラキ」というコール&レスポンスはJ-POPやアイドルのハイテンションとは異質のリラックス感があり、肩の力の抜け具合が居心地いい。シュガーコーティングされた不可思議キャラのふぇのたすは、ハナエ、南波志帆、さよならポニーテイル、タルトタタンなどと共にポスト相対性理論時代のネオポップを象徴する勢力となり得るかもしれない。

<Set List>
0.オープニングムービー
1.たす+たす(ハーフ)
2.すしですし
3.スピーカーボーイ
4.ヘッドホンガール(V-drumsミキヒコ)
5.たびたびアバンチュール(V-drums&sweetsミキヒコ)
6.タイムトラブル(Guitarミコ、V-drumsミキヒコ)
7.ニーハオ先生
8.きごこちかん
9.かわいいだけじゃダメみたい(V-drumsミキヒコ)
10.なるはや(V-drumsミキヒコ)
11.ラッキースケベ 
12.東京おしゃれタウン
13.たす+たす(メンバーシャッフル)
14.おばけになっても
15.おめでたす
16.チーズケーキコンプリーション
EN.ありがたす(ワンマンスペシャル!)
エンドロール(ふらふらティーンエイジャー)

ひらがなが
好きなところは
きゃりーと同じ

狙うはミコ画伯原作TVアニメの主題歌かな。

ゆふぃすと&ふぇのたしすとに告ぐ!
【2マンライブ企画!】
2014年2月14日 学芸大学メイプルハウス
「ゆふぃたすお楽しみ会@バレンタインデー」
出演:寺嶋由芙、ふぇのたす
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ヒカシュー/プラスチックス@代官山UNIT 2013.12.23(mon)

2013年12月25日 00時19分27秒 | 素晴らしき変態音楽


ヒカシュー結成35周年記念 『万感のクリスマス』
「テクノポップ・クリスマス」


出演 :ヒカシュー
ゲスト:井上誠/戸辺哲/山下康/梅津和時
スペシャルゲスト:プラスチックス



劇団ユリシーズ「幼虫の危機」公演をきっかけに1978年に結成されたヒカシューの結成35周年イヤーの追尾を飾るクリスマス企画第二夜。1980年共に「テクノ御三家」と呼ばれた盟友プラスチックスの出演が話題。敢えて死語を使えば”嬉し恥ずかし”テクノな青春である。整理番号が若かったので前列を確保。80年代に多感な時期を過ごしたと思しきご同慶が多いが、意外に若い女性の姿が目立つ。テクノポップがキテるのだろうか?







●ヒカシュー・オールド:巻上公一(vo.b)/三田超人(g.vo)/井上誠(syn)/戸辺哲(sax.vo)/山下康(syn)


オープニング・アクトはオリジナル・メンバーが揃った旧式ヒカシュー。デビュー時のトレードマークの1964年東京オリンピック・ユニホーム姿。白髪のメンバーもいるが、雰囲気は当時とほとんど変わらない。35年間一人も欠けなかったのは幸運と言うべき。レトロなリズムボックスの安っぽいビートが時代をリワインドさせる。当時は一曲ごとにプログラムの必要があり、延々とトークで繋いだという。「余興だから」と巻上は言うが、80年代を追体験させる強力なオーラを放射した。




●プラスチックス:中西俊夫 (vo.g)/立花ハジメ (g)/佐久間正英 (b.g)/島武実(rhythmbox.g)/リンダdada from N’夙川BOYS (vo.dance)/佐久間音哉 from unsuspected monogram (key)/GUEST :山川冬樹 (ホーメイ)/ 林澪 (oboe)/SUPPORT :momo (key)


イラストレーターの中西、ファッション・スタイリストの佐藤チカ、グラフィック・デザイナーの立花が中心となって1976年に結成された業界仲間のパーティバンドがオールディーズ~グラム~パンク~テクノポップと変遷する過程については、今年夏に刊行された中西俊夫『プラスチックスの上昇と下降、そしてメロンの理力・中西俊夫自伝』に詳しい。付属CDにはパンキッシュな初期のライヴが収録されており、リズムボックスを導入しなければ東京ロッカーズと協働したかもしれない。佐藤チカの代わりに参加したリンダdadaはマネキンっぽい雰囲気がピッタリ。佐久間正英の不在は重いが、それを吹き飛ばす中西のファズギターソロには、ピコピコ系の残滓はなかった。立花が弦の間にギター弦を挟んでプリペアードしてプレイしていたが、これは筆者が30年前に”発見”した奏法と同じ。シンクロニシティーに感動した。




【セットリスト】
01. TOP SECRET MAN
02. COPY

03. DELICIOUS

04. DIGITAL WATCH

05. I WANNA BE A PLASTIC
06. ROBOTS
07. GOOD
08. IGNORE
09. MOCHIGUSARE
10. INST
11. DIAMOND HEAD
12. CARS 
Encore. PEACE 

ヒカシュー:巻上公一(vo.theremin.cornet)/三田超人(g.vo.hca)/坂出雅海(b)/清水一登(pf.b-cla)/佐藤正治(ds.perc)/GUEST:梅津和時(sax.b-cla)


ヒカシューは、1981年にドラムを加えてテクノから脱し、より演劇・即興性の濃い世界を追求。90年代以降は海外の前衛アーティストと交流を深め、アヴァンロック/実験音楽をリードする存在として君臨する。最新作『万感』収録の新曲だけのセットリストは挑戦的だが、変態性の中に普遍的なポップ感覚があるので、殊更恐れる必要はない。梅津和時のぶっつけ本番のアドリブも全く違和感もなく混入し異能戦士の絆を実感した。アンコールではオリジナル・ヒカシューやプラスチックスのメンバーに加えキノコホテルのマリアンヌ東雲が乱入し、アンチクリスマスイブイブに祝杯を挙げた。



ぷよぷよと
聖なる夜は
更けてゆく

デビュー時の印象でテクノポップと呼ばれ続ける運命の二者だが、その不本意な呼称ゆえにオリジネーターとしてリスペクトされるのだから、無意味なレッテルやジャンル分けにもそれなりの意義があるのかもしれない。

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寺嶋由芙/クルミクロニクル/BELLRING少女ハート/大森靖子/有馬和樹@赤坂元気劇場 2013.12.23(mon)

2013年12月24日 01時17分15秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


ゆっふぃープレゼンツ『まじめなアイドルたちのクリスマス』

出演:寺嶋由芙/クルミクロニクル/BELLRING少女ハート/大森靖子/有馬和樹(おとぎ話)

BiSの優等生担当「古き良き時代から来ました。まじめなアイドル、まじめにアイドル!」ゆっふぃーこと寺嶋由芙は2013年5月26日にBiSを脱退、ゆるキャラを応援する『ゆるドル」として活動しつつ、講談社主催のミス IDに選出された。様々なアイドルイベントに出演し、ソロアイドルとして人気上昇中のゆっふぃーの初の自主企画。昼夜公演で、夜の部の出演者は寺嶋由芙/いずこねこ/みきちゅ/クルミクロニクル/妄想キャリブレーション。



大森靖子


トップが我らがセイコちゃん。先日のタワーレコード渋谷のインストアイベントでは、サウンドチェックの時からしゃべりっぱなしで、本編もおしゃべりだけで終わりそうな勢いだった。ニューアルバム『絶対少女』の評判が高く、セイコちゃんの気持ちもアガッている。オープニング「ミッドナイト清純異性交遊』はカラオケに振りつきだが、あとはアコギで歌い、会場を埋めたアイドルファンは静かに聴き入っている。アイドルファンは最高に優しい、とセイコちゃんから感謝の言葉。バンドマンはタバコ臭いし、音楽の話しかしないのでつまらない、可愛いアイドルの方がずっと好きだとのこと。同感である。



★大森靖子「ハロプロ愛」インタビュー第1回⇒コチラ・第2回⇒コチラ


クルミクロニクル


大阪の新星ソロアイドル。新幹線を間違えて各駅停車に乗ってしまったが、仕方が無いと観光モードで上京したとのこと。ステージを走り回っての全力パフォーマンスはさすがストリート出身。ユーロビート歌謡がヲタ心をくすぐる。




●有馬和樹(おとぎ話


2007年デビューのロックバンドおとぎ話のヴォーカル・ギターの有馬はギターの牛尾健太とのデュオでアコースティック演奏。軽妙なMCはオーディエンスと同世代ネタなので受けがいい。ゆっふぃーがゲストで登場。クリスマスソングを含む3曲を共演した。




BELLRING少女ハート


ベルハーことBELLRING少女ハートのデビュー・アルバム『BedHead』には本年度アイドル作品オレ的特別賞をあげたいが、ちゃんとしたライヴを観るのは実は初めて。メンバーって6人だっけ?全員からすの羽根つきセーラー服だし、普段チェックしていないので誰が誰だか区別がつかない。歌と踊りのヤサグレ感に匿名性が加わって、アイドルソングには似合わない程音楽性豊かな楽曲が引きたつ。新曲はニルヴァーナ plays グループサウンズ。




寺嶋由芙


トナカイコスでゆっふぃー登場。自主企画成功の喜びに溢れたステージに全員笑顔。
【重大発表】2月26日ソロデビュー・シングル・リリース決定!作詞はでんぱ組.incの夢眠ねむが担当!!!
⇒詳細はコチラ





▼Yuffy & Seiko


アイドルは
真面目が一番
面白い

▼Moga & Kyary







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【論考】野球とロック~誰でも大好き(DD)バットとボール(BB)でロケンロー(RR)!

2013年12月23日 05時15分37秒 | 妄想狂の独り言


スポーツには深い思い入れはないし、通知表で体育はいつも3で、内申書は体育以外オール10というガリ勉の典型だった。プロ野球は中日ドラゴンズ贔屓だが、積極的に観たり応援したりしする訳ではない。。そんな運動音痴・野球音痴の筆者ではあるが、モーサム・トーンベンダーのニュー・アルバムに刺激され、クリスマス商戦真っ盛りの日本で、野球とロックの関係がどんなもんだかリサーチを敢行した。足掛け60分に亘る血と汗と努力の成果をご覧いただきたい。

調査方法
名は体を表すという諺とおり、演奏家の主義主張はバンド名に表れる。一時の感情を吐露する曲名ではなく、自らの存在証明といえるバンド名に嫌いな言葉を採用する者はおるまい。野球に関連する言葉を含有するバンドを調査すれば、何らかの秘密が明らかになるに違いない。ただし「ロック 野球」で検索しても辿りつかないので、いつものように思いついた野球用語でようつべをググっる「行き当たりばったり」作戦を採用することとする。

Base Ball Bear


2001年結成千葉出身の4人組、ベース・ボール・ベアー=野球熊、略称「ベボベ」「BBB」。プロ野球チームのゆるキャラっぽい名前は、メジャー・デビューに当たって、渋谷系シンガーChocolatの「ベースボールとエルビスプレスリー」という曲から取った。その他の候補は「お兄やんのオニンニン」「THE堀之内(THE☆堀之内)」等があったという。女子ベースは映画「リンダリンダリンダ」に出演した。SUPERCARやナンバーガールの影響を受けたニューウェイヴ風ギターロックは悪くない。




ダンボール・バット


1987年結成の永遠のムードロックバンド。紆余曲折を経て現在は6人組。ムーンライダース、突然段ボール、ヒカシュー、パール兄弟、ゆらゆら帝国、クレイジーケンバンドといった「いかにも」な名前が散乱する活動歴はサウンド同様ごった煮のオールヴァラエティ。バンド名の由来は分からないが、高円寺円盤周辺と言えば、分かる人には分かるプチ変態人脈。




Bat And Ball


シンクレア兄妹率いるロンドン出身の5人組オルタナバンド。ジャンルは「ポルカ・ドット・ポップ」を自称している。今年10月デビューEPをリリースしたばかりのピカピカのニューカマーである。イギリスでは野球はマイナーなので、彼らのバットとボールはクリケットのことかもしれない。パティ・スミス、PJハーヴェイ、フリートウッド・マック、レッド・ホット・チリ・ペッパーズを好む。




Fastball


その名も速球、テキサス州オースティン出身の3人組パワーポップバンド。1996年デビュー、98年シングル「The Way」がスマッシュヒットしグラミーにノミネート。一発屋で終わったかと思ったら現在でもコンスタントに活動中。ラテン風味のメロディアスなギターロックはアメリカーナのルーツとも言える。こんな地味渋なバンドが存続しているのが米国音楽の懐の深さ。




●SOFTBALL


やっぱり女子は野球より柔球。1998年結成、船橋出身3人組ガールズパンクバンド。現役女子高生バンドとして話題になり、1999年全米デビュー、2001年エイベックスからメジャー・デビューと折からのメロコアブームを追い風に順調なスタートを切るが2003年解散。メンバーはそれぞれ別のバンドに参加するがいずれも現在活動休止。ポップなスピードパンクがおいしい。女子メロコアは今狙い時かも。




●The Glove


バットとボールだけでは野球は出来ない。しっかりと受け止めるグローブがないとね。ザ・キュアーのロバート・スミスとスージー&ザ・バンシーズのスティーヴン・セヴリンが1982年に結成したプロジェクト。バンド名はビートルズのアニメ映画『イエロー・サブマリン』の手袋が飛ぶシーンにインスパイアされた。翌年唯一のアルバム『ブルー・サンシャイン』をリリース。ホラー映画のタイトルから来ているが、LSDの種類の名前でもあった。80'sらしいゴシックネオサイケは今聴くと新鮮。



ロックとは
キャッチボールの
呼吸です

おまけ:野球PV
●Radwimps「会心の一撃」




●tricot「おやすみ」



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MO'SOME TONEBENDER/ZAZEN BOYS@恵比寿LIQUIDROOM 2013.12.20(fri)

2013年12月22日 01時39分08秒 | ロッケンロール万歳!


SHURE LIVE with GLX-D/BLX ワイヤレス – FREE from cables! -

MO'SOME TONEBENDER / POLYSICS / ZAZEN BOYS



世界的マイクロフォン・メーカー「シュア」が主催するロケンローイベ。シンガーにとってマイクは、ギターやドラムに劣らず重要な楽器である。激しいアクションにもビクともせず、ヴォイスを100%受け止めて再生してくれるインストゥルメント。シュアのワイアレス・マイクは多くのミュージシャンに愛されている。モーサムの隠し芸隊長、武井靖典愛用のレトロなマイクロフォンもシュア製。単なるベーシストを超え、ラッパー/アジテーター/ダンサー/パフォーマー/オサワガセストでもある武井の信頼するパートナーである。ロビーではシュアのPVが流れ、デモンストレーション開催中。カラオケもマイ・マイク持参なら面白い。

ZAZEN BOYS


残念ながらトップのPOLYSICSには間に合わず、20時半にリキッドに入ると絶賛ZAZEN中だった。飄々とした歌とプログレパンクな演奏はいつも通り。ZAZENのCDは持っていないが、何度もライヴを観ているので、耳馴染みのある曲も多い。達人的なステージ芸は何度観ても感動してしまう。チャートとは無関係にロックファンから多大な支持を集めるオモロい異端バンド。




MO'SOME TONEBENDER


ニュー・アルバム・リリース後初の公式ライヴ。大きなステージで炸裂するロケンロー暴走列車を観るのは誠に爽快至極。先日のインストアでも感じたが、3人(dsを加えて4人)のキャラがバラバラなのに、強力な求心力があるのが凄い。ロケンローとはバンドが一丸となって到達地点目指してまっしぐらというケースが殆どだが、MSTBの場合はメンバーそれぞれが別のベクトルに好き勝手に突き進むことで、Simple Is The Best(SITB)の殻を突き破りロケンローの新たな地平線(New Hrizon oF R&R/NHRR)へ聴き手を導く。観客が激し過ぎるモッシュで応え、理想的なロケンロー・コミュニケーション(Ideal R&R Communication/IRRC)が達成されるのである。世界人類ロケンロー史に残る小さな徴であろう。




マイクロフォンの中から
ロケンローって
言ってやる

野球とロケンローの関係に付いてリサーチ中。調査結果は近日発表します。




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