A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【実録!ヲタ活週間 2017.3.19-26】フィロのス/ブクガ/えいたそ/ネクロ魔/ヤナミュー

2017年03月31日 08時39分16秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


ザ・レジデンツとサーストン・ムーアが同時に来日、更に工藤冬里や灰野敬二や吉田達也やドラびでおが絡んで変態音楽愛好家(アヴァンギャル&ギャルソン)を狂喜&歓喜させた混沌ウィークは後世に語り継ぎたいほど。併し同時に女子偶像愛好家(ドルヲタ)にとっても一期一会の萌え現場が連続するヲタ活ウィークでもあった。地下音楽に操(みさお)を捧げながらも地下アイドルに現(うつつ)を抜かす鬱獣(うつけもの)の俺にとって一週間で二度美味しい2ウィークアキュビュー的な目覚ましく目紛しく目出度い八日間の思い出が風化しないうちに写真と文章で認(したた)めておくことにしやう。ほんの僅かな時間だがこの胸のトキメキを少しでも感じてもらえればヲタク冥利に尽きると宣(のたま)わったら佐渡大袈裟だろうかしら。

●フィロソフィーのダンス@渋谷WWW 2017.3.19 (sun)


フィロソフィーのダンス 
2nd ワンマン・ライブ「Do The Strand Vol2」

OPEN/START14:30 / 15:00
ADV./DOOR¥3,500 / ¥4,000 (税込 / オールスタンディング / ドリンク代別)



ファンキー・バット・シック(Funky but Chic)を合い言葉に「ナイル・ロジャーズ歌謡」と賞賛されるフィロのスの二回目のワンマンライヴ。ステージが全く見えなかった前回アストロホールに比べ、ダブダブ(WWW)は超満員でも傾斜があるので見易い。16ビートに4人のカラフルな歌声が映える。大人のイメージのソウルやファンクに萌えキュン要素をお届けする推しメン十束おとはのキュートさに惚れ直したが、ケツかっちんで又もや接触断念(泣)。

フィロソフィーのダンス「アイム・アフター・タイム」

フィロソフィーのダンス、新曲や新衣装で彩った超満員の2ndワンマン
●Maison book girl@タワーレコード渋谷 2017.3.21 (tue)


Maison book girl 『image』リリース記念ミニライブ
19:00start タワーレコード渋谷店8Fイベントスペース



4/5にメジャー・デビュー・アルバム『image』をリリースするブクガのリリイベ。当初の予定の18:30スタートには間に合わないと諦めていたら、19時スタートに変更されたので参戦できた。場所も4Fから8Fに変更になり、広いイベントスペースの前列で座って観戦。黒い新衣装は大人っぽいが、動きの激しい新曲の振り付けはワチャワチャ感をアップ。一方で細かい指の動きは蛇を思わせ、推しメンコショージメグミの細い指先が肌を弄る妄想に恍惚としてしまう。

Maison book girl / faithlessness / MV


Maison book girl インタビュー"ニューエイジを歌う無機質な少女たち”の素顔


●成瀬瑛美@品川プリンスホテルクラブeX 2017.3.24 (fri)



DEARSTAGE WEEK supported vy Japanぐる~ヴ
マキシマムえいたそスーパーリサイタル!☆えいカラスペシャル2017〜春〜
出演:成瀬瑛美

開場18:00 開演19:00
料金 7,560円 ※全席指定



でんぱ組.incの所属する秋葉原ディアステージの1週間のライヴイベントで、えいたそ☆成瀬瑛美さんの初のソロワンマンライヴが実現した。昨年のでんぱとう忘年会で「ワンマンライヴをするのが野望」と語った彼女の夢がひとつ適った。えいカラ2017、えい誕2017に続くえいたそイベント参戦でクライマックスを迎えた俺のヲタ心は、でんぱソング/アニソン/J-POP/V系ロック連発、客席に降臨して目の前で歌う太陽の女神のトキメキに舞い上がり、「人生なんとかなるなる成瀬」「世界中絶対的HAPPY♡」「お寿司といえばカミニソだよね」と書かれた湯呑みを自宅へお持ち帰りする事となった。

【成瀬瑛美】I WILL BE WITH YOU [でんぱ組.inc]



●NECRONOMIDOL@渋谷MILKYWAY 2017.3.25 (sat)



new encounters vol.25
OPEN/START 10:00/10:30
ADV/DAY ¥2500/¥3000 +1D ORDER
【出演】 There There Theres/ネクロ魔/ゴキ帝/校庭カメラギャル/キラキラゲリラ/LDID/MELLOW GREEN WONDER/われプワ
予約特典:私服ランチェキ



俺が国内で地下音楽や地下アイドル活動に励んでいた3/18,19にネクロ魔はタイツアーーRE-ANIMATION THAILANDーを敢行、現地の魔ヲタや日本からの遠征組と楽しいときを過ごした模様。3/24に開催された報告会には参戦できなかったが、帰国後最初のライヴ現場に参戦。朝早くから集合したドルヲタで満員の聖地ミルキーウェイで劇場版ゴキゲン帝国(お気に入りのメンバー雨情華月が亡命予定)、Belling少女ハート改めゼアゼアゼアーズ(推しメン甘楽が脱退)に挟まれて登場したネクロ魔は、タイで培った亜熱帯暗黒派の極意を身につけて、異質な萌え魔法陣をクリエイトした。推しメン瑳里の美魔オーラが増量し逆光の眩しさに目がクラクラした。

NECRONOMIDOL - ITHAQUA


●ヤなことそっとミュート@渋谷WWW 2017.3.26 (sun)


ヤなことそっとミュート
「LIKE A BUBBLE TOUR」 FINAL

OPEN/START17:30 / 18:30
ADV./DOOR¥3,000 / ¥3,500(税込 / ドリンク代別 / オールスタンディング)



ヲタ活ウィークの締めを飾るは楽曲派オルタナアイドルの急先鋒ヤナミュー。デビュー・アルバム『BUBBLE』リリース直前全国ツアーのファイナル公演は聖地ダブダブのソールドアウト。音に拘る運営の狙いが100%発揮される秀逸な音響システムから発せられるバンド演奏よりもバンドらしいサウンドに、クリアヴォイスの歌がまっすぐに耳に届き、目映い光に昇天寸前。推しメンなでしこの黒髪の残像が瞼に刻み付けられた。ヤナミューの祝福に満ちた世界はアイドルシーンを超えて多くの悩める人の心を照らすだろう。

ヤなことそっとミュート - Lily【MV】




偶像(IDOL)は
人生の糧
美味しいよ

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ザ・レジデンツ@ブルーノート東京 2017.3.23 (thu)

2017年03月29日 00時58分24秒 | 素晴らしき変態音楽


THE RESIDENTS ザ・レジデンツ - In between Dreams -
2017年3月23日(木)ブルーノート東京
[1st]Open5:30pm Start6:30pm
Music Charge ¥8,500(税込)

世界に衝撃を与え続けて来たザ・レジデンツ
1985年以来、32年ぶりに日本へ!


タキシード、トップハット、目玉マスクがトレードマークのザ・レジデンツ。新たなショウ"In between Dreams"のワールド・プレミアで、1985年以来32年ぶりとなる衝撃の日本公演が決定した。'66年頃米ルイジアナ州で結成、'74年『ミート・ザ・レジデンツ』でアルバム・デビュー。『エスキモー』『コマーシャル・アルバム』日本公演を捉えた『アイボール・ショウ』はじめ数々の話題作、問題作を発表。常にマスクを身につけた姿で行われるライブでも、そのサウンドとビジュアルアートで、ロック~前衛音楽シーン、数多のアーティストたちに大きな影響を与え続けて来た。’17年には新作の発表を予定、現在も正体を明かさず活動を続けるザ・レジデンツ、唯一無二の世界感をライヴで体感したい。(Blue Note TOKYO HPより)



筆者がレジデンツを知ったのは1978年11月25日発行の雑誌『ZOO No.19』のマイナーレーベル特集だと思う。バズコックスやラモーンズ、ブロンディ、ソリッド・センダーズなどパンク/ニューウェイヴ系のバンドの記事の中で"異様で珍奇な雰囲気は取っ付きにくく、一般には理解困難"と評され"活動を始めてから8年間、一度も観客の前で素顔を見せた事がない"バンド、レジデンツに興味を惹かれた。翌年春『Player』誌のイラストレーター八木康夫(現ヤギヤスオ)の連載「PIPCO'S」でも詳しく紹介された。それと前後して79年3月末のヨーロッパ旅行で訪れたパリ・シャンゼリゼの一等地のレコード店で面出しディスプレイされていた『Satisufaction』とスネークフィンガーの『The Spot』のシングル盤を購入した。他にもニューウェイヴ系のレコードを多数買って影響され、帰国後髪を切りパンク風に逆立ててバンドを始めたが、実際は最も気に入ったのがレジデンツで、新宿や吉祥寺の輸入盤店でレコードを買い集めた。ジャケットのイラストをマジックペンで手書きしたTシャツを着て歩く「痛い」高2時代を過ごし、高3の美術の授業ではレジデンツの(当時の)新作に影響されて『エスキモー』というタイトルの油絵を描いた。拙い英語でアメリカのファンクラブ「W.E.I.R.D.」に申し込み、会員証やポスターが届いたときは嬉しかった。



レジデンツの何がそれほど高校時代の筆者の心を惹き付けたのかと言えば「訳の分からなさ」だったに違いない。正体不明ということは勿論だが、音楽の摩訶不思議さ、ロックやジャズや前衛といったジャンル分けのできない曖昧さ、他には存在しない強烈な個性、といった要素が魅力的だった。それは彼らが初期から提唱する『Theory of Obscurity(曖昧性理論)』そのものである。レジデンツこそ筆者にとっての「地下音楽」の第一歩であった。音楽的特徴は「幼児性のあるヴォーカル」「素っ頓狂な楽器の組み合わせ」「不定形なカットアップ」等いろいろあるが、すべての要素が霧の向こう側、もしくは別の惑星の上で混ぜ合わされた曖昧模糊とした掴み所のなさに包まれており、聴いている間は様々なイマジネーションが脳裏に沸き上がるにも拘らず、音楽が終ってしまうと何が起こったのか忘れてしまう。85年10月末の初来日公演を観た事は確かだが、一体そこで何が行われたのかはっきり覚えていない。ライヴ本番よりも、翌日に六本木WAVEで開催されたトークショーで、ファンからプレゼントされたゲゲゲの鬼太郎の目玉親父の人形をタキシードの胸ポケットに入れたひとりのメンバーが、退場するために立ち上がった時に床に落としたまま気がつかずに行ってしまい、教えてあげなきゃと焦ったことだけは鮮明に覚えている。


Photo by Great The Kabukicho

目玉ファッションは鬼太郎とは関係のない海外でもトレードマークとして現在でも告知写真に使用されているが、実際のステージではずいぶん前から目玉は被っていない。ツアー中に盗まれたから、と言うのが定説だが本当かどうか分からない。そもそも最初から「訳の分からなさ」を意図した存在であり、1stアルバム『Meet The Residents』に書かれた「ノース・ルイジアナの驚異のポップコンボ」というキャッチフレーズの信憑性や、音声学研究家ミステリアス・N・セナダ氏の実在性も極めて疑わしい。レジデンツにまつわる言論・通称・現象すべては虚偽・詐称・幻覚であると考えるのが妥当かもしれない。と言う事は「目玉じゃなくて牛と鳥だった!」とセンセーショナルに語られている今回の来日公演もすべて嘘偽りの可能性もないとは言えない。”いや確かに目で見て耳で聴いた、その証拠に写真も残っているじゃないか”とおっしゃる向きには「失礼ですが、悪い夢 - In between Dreams -でも見たんじゃありませんか?」と率直に指摘してあげるのが親切というものだ。


Photo by Great The Kabukicho

住人(The Residents)は
何処に居るのか
分かりません

*ライヴレポートは4/1更新のJazzTokyo #228に掲載予定

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サーストン・ムーア+灰野敬二@渋谷duo MUSIC EXCHANGE/+吉田達也@新宿MARZ 2017.3.22&23

2017年03月27日 01時45分12秒 | 灰野敬二さんのこと


元ソニック・ユースのサーストン・ムーアと元ディス・ヒートのチャールズ・ヘイワードが来日し共演するという話を聞いた時、頭に浮かんだのは灰野敬二をゲストに迎えたトリオを見てみたい、という妄想だった。というのも、チャールズ・ヘイワードと灰野は昨年7月にロンドンで共演し、その模様がDOMMUNEで生中継され、ツイッターのトレンド入りするほどの話題になったし、サーストン・ムーアはソニック・ユースの初期から灰野への敬愛ぶりを表明し何度か欧米で共演していたから、この三者の共演が日本で実現することは愛好家にとっての禁断の果実のようなものなのである。

まさかいち愛好家の白日夢が呪縛となってロンドンに降り注いだ訳は有り得ないが、直前になってチャールズ・ヘイワードがノロウィルス感染で来日キャンセルになり、代役として灰野敬二と吉田達也がサーストン・ムーアと共演する事態になった。ヘイワード本人の希望とのことだが、多忙な両者のスケジュールの調整が付き、共演が実現(吉田は初日は調整がつかず二日目のみ)するとは、何かしら人知を超えた力の作用があったのかもしれない。


●サーストン・ムーア+灰野敬二@渋谷duo MUSIC EXCHANGE 2017.3.22 (wed)

(Albany‏ @albany2104さまより転載の許可をいただきました。)

英国音楽/VINYL JAPAN presents
【THURSTON MOORE + 灰野敬二】
2017 March 22(wed) 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
Doors Open 18:30/Show Starts 19:30
Ticket in advance 7,000yen (inc VAT)



サーストン・ムーアと灰野敬二がガチでデュオ共演するのは2005年12月NYザ・ストーン公演以来12年ぶり。右にサーストン、左に灰野のアンプがセットされている。最初にサーストンのソロ。ギターの弦のブリッジ側を弾き高音を響かせたかと思うと、重低音のフィードバックをアームで歪ませる。灰野が加わり、鋭角的なカッティングとロングトーンのメロディで絡む。どちらも座ったままのストイックなアンサンブル。2ndセットもサーストンのソロから。ドラムスティックを弦の間に挿みグラインドさせる得意のプレイ。途中から加わった灰野は輪ゴムや金属棒やスライドバーを使ったプリペアドギタープレイ。後半は椅子から立ち上がり、激しいアクションでSGを弾き倒す。サーストンも小刻みなカッティングに熱が籠り多彩なサウンドをクリエイトする。最後にお互いの名前を紹介した以外はMC無しのシリアスなムードの演奏だった。


●サーストン・ムーア+灰野敬二+吉田達也@新宿MARZ 2017.3.23 (thu)


英国音楽/VINYL JAPAN presents
【THURSTON MOORE + 灰野敬二 + 吉田達也】
2017 March 23(thu) 新宿MARZ
Doors Open 18:30/Show Starts 19:30
Ticket in advance 7,800yen (inc VAT)



意外なことにムーアと吉田達也は初の共演。日本通のムーアはルインズは勿論それ以外のユニット(YBO2等)でも吉田を高く評価していて共演したいと思っていたようだ。この日筆者はザ・レジデンツに行ったので1stセットに間に合わず2ndからの参戦。会場の広さもあるが前日のWWWに比べて超満員で熱気が渦を巻いている。前日は全体的にドローン/アンビエント感が強かったが、ドラムが入っただけでロックらしさが増すのは当たり前だがこの三人の場合はそこに留まらない。自由奔放に叩きまくる吉田のドラムを真ん中に左右に立った灰野とムーアが激烈なプレイで火花を散らす。しかしそれは「対決」ではなく、有り余る創作意欲の放出により、三者の心の在り方を模索する共同「探査」と呼ぶに相応しい。



ザ・レジデンツが丁度来日していることを知ったサーストン・ムーアは、自分のライヴや取材でオフの時間が削られた身では行くことが出来ないことを嘆いていたと言う。

リズムレス
歌の代わりは
ドラミング

【リリース情報】サーストン・ムーア『ロックンロール・コンシャスネス』4/28リリース

サーストン・ムーア、ソロとして3年振り、5作目となるニュー・アルバムのリリースが決定<

『Thurston Moore/Rock N Roll Consciousness』
1. Exalted(11:54)
2. Cusp(6:33)
3. Turn On(10:18)
4. Smoke Of Dreams(6:04)
5. Aphrodite(8:08)

Thurston Moore - Smoke Of Dreams
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工藤冬里/Reiko.A/UH(内田静男+橋本孝之)@大久保ひかりのうま 2017.3.20 (mon)

2017年03月26日 13時19分33秒 | 素晴らしき変態音楽


<鳥のぶらんこもしくはギロチン vol.9>
工藤冬里(pf)/UH(橋本孝之 sax、内田静男 b)/Reiko.A(vo,pf)

open 18:30 start 19:00
2000円+D

今年から、自主企画は西洋占星術的新年である、春分の日を皮切りとすることにしました。
というわけで、まずは3月20日(月・祝)に、<鳥のぶらんこもしくはギロチン vol.9>を行います。
お墓参りの後にでも、ぜひぶらりとお立ち寄りください。
Reiko.A/東 玲子の日記より)



文章表現者並びに肉体表現者であり占い師でもあるReiko A.こと東玲子が主催するライヴ企画。2010年7月にスタートして7年目でVol.9という極めてゆっくりしたペースだが、個性派揃いで馴染みあるアーティストも時折参加するラインナップは派手さはないものの、愛好家にとって貴重なイベントである。渋谷Last Waltzで開催されたVol.4以降は、東京地下音楽シーンの新名所・大久保ひかりのうまで開催されている。

<鳥のぶらんこもしくはギロチン>ヒストリー
阿佐ヶ谷「にぎやかな風」
Vol.1 2010/07/18 sun MANUEL KNAPP + REIKO.A/黒田将行/RADIOS
Vol.2 2010/08/15 sun Renka from 異形人/TAQACY from それ以染に/Reiko.A from VENUS IN VIRGO
Vol.3 2010/10/23 sat KANABOON(Vo.G.)/Reiko.A(Vo.)+Auristela(G.)/鈴木峻(Vo.Sax)

渋谷Last Waltz
Vol.4 2014/12/02 tue 工藤冬里+Reiko.A/陰猟腐厭(増田直行 guitar + 原田 淳 drums)+万城目 純(dance)/水野寝地
工藤冬里+Reiko.A/陰猟腐厭/水野寝地@渋谷Last Waltz 2014.12.2(tue)

大久保ひかりのうま
Vol.5 2015/12/17 thu 成田護<Soundance>/ゴイゾン<にら(guitar) maron(bass) 佐藤修平(drums)>/Reiko.A<voice>
Vol.6 2016/06/21 tue 異形人<れんか(dance) × にら(guitar)>/Reiko.A(vo. piano)/亞弥(舞踏/映像) × ノブナガケン(音)
Vol.7 2016/07/22 fri TOMO(hurdy gurdy)/Reiko.A (vo. Piano)/陰猟腐厭 (増田直行 g., 原田淳 drs., 大山正道 key.)
Vol.8 2016/09/30 fri ノトヤ浩一(dance)+関口 大(blues harp)/Reiko.A(vo., piano)/TOMO(vo., hurdy gurdy)
Vol.9 2017/03/20 mon 工藤冬里(pf)/UH(橋本孝之 sax、内田静男 b)/Reiko.A(vo,pf) ←今ココ


●Reiko.A


主催者Reiko.Aはピアノの弾き語り。ドイツ歌曲を中心に日本語の語りを交えた歌を聴かせる。所謂美声ではないが、物静かな語り口は、子供に物語を読み聴かせるような分かり易さと説得力がある。叙情詩の哀感が構築され心にさざ波を起こした。

●UH(橋本孝之 sax、内田静男 b)


kito-mizukumi rouberで共演する内田と橋本のデュオユニットUH。CD『SIGNAL』以上に口唇ノイズ成分増量の橋本のハーモニカに舐め回されるようなエロティシズムを感じる一方で、禁欲的な内田のセミアコベースを使った物音音響が過激さを緩和するので、過度な妄想が暴走することは無い。アルトの螺旋がベースの肥沃な土壌に音楽の種を蒔いた。
【Disc Review】橋本孝之『SIGNAL Harmonica Improvisation Takayuki Hashimoto』
JazzTokyo No. 219 CD/DVD Disks #1320『橋本孝之 / SIGNAL Harmonica Improvisation Takayuki Hashimoto』

●工藤冬里(pf)


地団駄を踏みジャンプして椅子を蹴り倒し鍵盤を掻きむしる肉体派ピアノ演奏。ドタバタした攻撃性に目を奪われるが、鍵盤から流れ出すフレーズは美しい叙情性を帯びている。内田と橋本が蒔いた種は芽を出す前に掘り起こされ、種は種のママで美しいことが明らかにされた直後に工藤の足に踏みつぶされ粉砕された。

構築の美
播種の美
粉砕の美

【特報】橋本孝之 アルトサックスソロアルバム 完成!
『ASIA Takayuki Hashimoto ALTO SAXOPHONE SOLO』 



発売日:2017年5月24日予定
レーベル:Nomart Editions(ノマル)
価格:2,000円+tax
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【ゴス系女子図鑑】#2 黒衣のガレージ女子『ブラック・ベルズ(THE BLACK BELLES)』

2017年03月22日 01時16分47秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


暗黒系アイドルユニット、ネクロ魔ことNECRONOMIDOLの新宿ロフトのワンマンライヴの物販でメンバーの遺影が販売された。張りボテの墓石の横のテーブルに置かれた遺影は、見方によっては罰当たりで、不吉な香りを放っていたが、あまりに美しく妖艶な表情に魅了されて無意識のうちに白塗り瑳里さんの遺影額縁を自宅にお迎えすることと成った。言わば和風葬列ゴシック様式の極みと呼べる黒い縁取りの写真を前にして、彼女の右頬に張り付いたクモは、何蜘蛛だろうかと想いを馳せた。


(るびす‏ @luvis666さまより転載許可をいただきました)

クモ(蜘蛛)、クモ類は、節足動物門鋏角亜門クモ綱クモ目に属する動物の総称である。種類は世界中で115種あり、日本にはそのうち64種類が棲息すると言われる。ジョロウグモ、アシダカグモ、ハエトリグモなどが知られるが、瑳里さんの黒い蜘蛛は、Black Widow=クロゴケグモではないかと思われる。Black=黒、Widow=後家つまり夫を亡くした夫人であり、葬儀の黒衣を纏ったゴシック女子の化身である。瑳里さんのみならずネクロ魔全員にそこはかとなく漂う色気の秘密は黒後家蜘蛛にあるのかもしれない。

【ゴス系女子図鑑】#2 黒衣のガレージ女子『ブラック・ベルズ(THE BLACK BELLES)』


ガレージロックに悪魔や死神やスカルズメイクは定番。しかし「死」に通じるからといって葬列系ゴシックとは限らない。ゴスとガレージは近いながらも別の世界と言っていい。しかし此処にゴスとガレージを合体させる素敵な女子たちを発見した。大きな帽子とシックなワンピースと60'sファッションモデル風メイクは喪服ではなくモード系だが、醸し出す異教性と濃厚なエロスは間違いなくゴス系女子の鑑である。”レッツ・ドゥ・ザ・ツイスト”ビートとファズギターとオルガンサウンドはフランス版ゴーゴーダンスのイエイエ(遺影遺影)そのもの。こんなイカレた女子が21世紀の現代に存在すること自体が時代錯誤が逆転したさかしまな世界の到来を告げる自由の鐘でなくてなんであろう。

The Black Belles - Wishing Well


まるで映画『オースティン・パワーズ』に出てくる60'sフェイクバンドのような雰囲気だが、これが単なるノスタルジアや、受けを狙ったジョークではないことは、作り込まれたサウンドプロダクションや美味しいところを心得た作曲センスに明らかだ。21世紀ガレージロックの代表バンド、ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトがプロデュースしていることで納得する方もいるに違いない。

The Black Belles - What Can I Do?




【プロフィール】
オリビア・ジーン (Olivia Jean)、ボーカル、ギター。リーダーでありほぼ全ての作詞作曲を担当。
ルビー・ロジャース (Ruby Rogers)ベース、バッキングボーカル。
シェルビー・リン (Shelby Lynne)ドラム。
リルブー(Lil'Boo)キーボード。初期の名前クリスティーナ・ノーウッド (Christina Norwood)またはティナ・ノーグッド(Tina NoGood)であったが改名。

元メンバー
エリン・ベル(Erin Belle)ベース。
クリスティー・ヴァレンタイン(Chrissy Valentine)

2009年にファッション・モデル兼ベーシストのエリン・ベルを含めたテネシー州ナッシュビル出身のメンバーで結成された。しかしベルはモデル業との両立が出来ず脱退。新ベースが加わりジャック・ホワイトの自主レーベル、サードマンレコーズと契約。同レーベルにソロ契約を結んでいたマルチ楽器奏者のオリヴィア・ジーンが加入し、"Elvira"(2010年) "What Can I Do"(2010年1月26日)、ステッペン・カルバートとのコラボ"Charlene"(2011年6月24日)の3枚のシングル、さらにセルフ・タイトルのデビュー・アルバム(2011年11月8日)と、アルバムからの2枚のシングル"Honky Tonk Horror"(9月27日)と"Wishing Well"(2012年5月1日)をリリースした。しかしマルチ楽器奏者であるオリヴィア・ジーンがセッション・ミュージシャンとしてレーベルの様々な作品に参加し、ソロでの活動も盛んになった為に、残念ながらブラック・ベルズとしての活動は途絶えたままである。
The Black Belles Official Site

ゴス女子の
大人の色気に
魅惑され

Gianni Hinek - THE BLACK BELLES - DEVIL' S NIGHT

60'sガレージロックのThe Nickerbockers「Lies」やThe Sonics「The Witch」のカヴァーがイカしてる!

オリヴィア・ジーンが2014年にリリースしたソロ・デビュー作『Bathtub Love Killings』はすべての歌と楽器をひとりで演奏したインドア・サイケポップの傑作である。



Olivia Jean - "Merry Widow" Official Video

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灰野敬二+SOON KIM@下北沢Lady Jane 2017.3.18 (sat)+【緊急告知】サーストン・ムーアと共演決定

2017年03月21日 02時01分22秒 | 灰野敬二さんのこと

(写真の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

3月18日(土) 下北沢Lady Jane
昴の星仲間
灰野敬二 (g, etc)
SOON KIM (as)


1st stage 7:30pm / 2nd stage 9:00pm (2回)
charge : ¥3,200(予約¥2,700)+ Drink Fee

最もラウドな<静かさ>を創り出して来た灰野が選んだ共演者は、オーネットに師事しハーモロディックを継承するKIMだ。



LADY JANE:下北沢で1975年1月、“ジャズと酒”の店としてオープン。劇団を主宰していたオーナーのせいで、たちまち“芝居と映画とジャズと酒”の店に変貌。客層もその関係者が多い。1979年より土日を中心にライブを始め、数年後には実験的なものを多く取り入れた内容になり現在まで続いている。(公式FBより)

学生だった80年代初めにジャズに興味を持った筆者は何軒かのジャズ喫茶やジャズバーに通った。吉祥寺に現在もある「メグ」は初めて行った時にオーネット・コールマンやローランド・カークをリクエストして断られたので足が遠のき、もっぱら南口の「A&F」に通った。会話禁止でリクエストカードを渡せば大抵のレコードはかけてくれた。渋谷にも2軒行きつけのジャズ喫茶があり、1軒は当時発売されたばかりにレーザーディスクがあって、アート・アンサンブル・オブ・シカゴのライヴ映像を観るのが楽しみだった。ただそれらの店はレコードや映像を視聴するために通ったのであり、ライヴ演奏はやっていなかった。当時ライヴを観るのはライヴハウスであり、中でもフリージャズ専門にやっていたのは荻窪グッドマンくらいしか知らなかった。その頃のLADY JANEのラインアップは分からないが、もし実験的なアーティストが出演しているのを知ったら週末ごとに通ったかもしれない。

2000年代半ば、灰野敬二は大泉学園のジャズクラブ「in F」に出演することが多かった。太田惠資(vln)、藤川義明(as)、翠川敬基(b,cello)、巻上公一(vo)などユニークなミュージシャンとコラボをしていたが、10年代に激減、代わりにほぼレギュラー的に出演し始めたのがLADY JANEである。日本酒中心のin Fに比べ、洋酒中心、バーテンダーの質、アートな内装を含めLADY JANEは由緒正しいバーの流儀を大切にしている。そんな店で灰野や他の極端音楽家の演奏を楽しむという贅沢は演劇の町下北沢の密かな悦びである。



この日は灰野と、オーネット・コールマンの最後の弟子のひとりと言われるSOON KIMの初顔合わせ。二人は他のミュージシャンからの紹介で出会ってすぐに意気投合したという。筆者もたまたまKIMのCDを聴いていて、ジャズの形式を尊重しながらも自由自在に奏でるサックスに新鮮な感動を覚えた。長身のKIMが右、灰野が左にどちらも座ったままのスタイルで1stセット。灰野の足下にはエフェクターが3個だけのシンプルなセッティング。乾いた音色のギターからアブストラクトなフレーズを紡ぎ出す灰野に対応して、アルトサックスで非対称的なフレーズを発生させる。起伏のある演奏熱量は、約1時間放出されたのち、何ごとも無かったように消失する。時間があっという間に過ぎた気がする理由は、演奏の多彩さに加えて、LADY JANEに我が家のぬくもりに似た居心地の良さを感じ取った為であろう。

2ndセットは灰野がシンバルとチャルメラと二管の笛を演奏。予期せぬ楽器の登場も微動だにせず音楽の行方に心を向けるSOON KIMの鉄板フレーズは1stセットより熱を帯び、何度か椅子から立ち上がり長身を反らして渾身の演奏。後半ギターに持ち替えた灰野も益々多彩な音色を生み出し、二人の音と心が絡み合いながら第3のサウンドが生み出し老舗LADY JANEの音楽の精霊に至福のときめきを齎した。

「ノンイディオマティック」を教義のように敬うあまり、ガチガチの不自由さに陥る本末転倒の自称”フリー”ミュージックを尻目に、「イディオム」と「なぞる」を別の次元で解釈すれば、フリージャズ原理主義者が想像だにしない自由が実現できることを、この二人は演奏中に心の目と目で伝え合ったに違いない。今後も継続したコラボレーションで理想的な共感関係を深化させて欲しいと願う。

フリーとは
形にならない
相関劇



【急報】灰野敬二がチャールズ・ヘイワードの代役としてサーストン・ムーアの来日公演に出演決定!
英国音楽/VINYL JAPAN presents
【THURSTON MOORE + 灰野敬二】
2017 March 22(wed) 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
L-CODE:77522
Doors Open 18:30/Show Starts 19:30
Ticket in advance 7,000yen (inc VAT)

【THURSTON MOORE + 灰野敬二 + 吉田達也】
2017 March 23(thu) 新宿MARZ
L-CODE:77416
Doors Open 18:30/Show Starts 19:30
Ticket in advance 7,800yen (inc VAT)

More informations at
英国音楽/VINYL JAPAN:03-3365-0910
------------------------------------------------------------------------
=【THURSTON MOORE + CHARLES HAYWARD】公演に関する重要な御知らせ =
すでにTHURSTON MOOREが本人のTwitterおよびFBページにて情報をあげておりますが、3/22(水)渋谷duo MUSIC EXCHANGEおよび3/23(木)新宿MARZにて開催を予定しておりました
【THURSTON MOORE + CHARLES HAYWARD】のジョイントギグにCHARLES HAYWARDが参加が不可能となってしまいました。
理由としましては先日、フランスにて行われた"THIS IS NOT THIS HEAT"の公演の際にフランス滞在中にメンバーが取った食事が原因でバンドメンバーの何名かがノロウィルスに感染してしまい、CHARLES本人も現在、健康状態が非常に良くない状況です。英国時間の3/19朝、ロンドンから東京へのフライトにて来日予定で、ぎりぎりまで健康状態の回復を試みましたが、今回、来日は厳しいという結論に達しました。
THURSTON MOOREは予定通り来日いたします。CHARLESたっての希望で、今回の公演のピンチヒッターとして灰野敬二さん、吉田達也さんが急遽、THURSTONと共演することとなりました。
初日3/22(水)渋谷duo公演は
THURSTON MOORE + 灰野敬二
のデュオ公演
翌3/23(木)新宿MARZ公演は
THURSTON MOORE + 灰野敬二 + 吉田達也
のトリオ公演
としして公演を行いますことを御知らせさせていただきます。
また、急なご案内となってしまったことを御詫びいたします。



























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【ゴス系女子図鑑】#1 氷の国の童女ダークウェイヴ『Kælan Mikla(カエラン・ミクラ)』

2017年03月20日 01時49分13秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


女子アーティスト界隈を探索していると往々にして妖艶な黒衣に身を包み、退廃的な表情をして目をぎらつかせる異形の女子に出会う。通称「ゴシック」「ゴスロリ」などと総称される葬列系女子である。例えば80年に代オート・モッドを中心にポジティヴ・パンク/ゴシック・ロックを集めて開催されたイベント「時の葬列」に集う暗黒舞踏会の白塗りの異形の踊り子たち。そして黒服限定のダークな女子アイドルの宴。
AUTO-MOD/灰野敬二/DER EISENROST/BAAL@新宿MARZ 2015.9.12(sat)

2017.2.24 Fri 新宿MARZ
Kの葬列〜黒服限定GIG〜


出演:じゅじゅ / NECRONOMIDOL / Hauptharmonie / 蜂蜜★皇帝 / mistress / Living Dead I Dolls / DJりん様
※本公演はドレスコードを設けております、どなた様も黒い装いで来場ください。
※各出演者によるdarkでhardでgothicなオリジナルカクテルの用意を予定しています。



ヲタも含め黒服オンリーの現場は、葬儀の陰鬱さとは真逆の激しく熱い萌え挙がりに目に見えない輝きに満ちた発光体となった。トリを務めたゴス女子界の急先鋒ネクロ魔ことNECRONOMIDOLは、その約20日後の3月14日ホワイトデイに新宿ロフトでのワンマンライヴを成功させ、更に2日後にはタイ王国へ渡り海外公演を決行。もちろん永遠の別れではないが、物理的な距離の大きさに心理的な寂しさを抑え切れず、ゴス女子界隈をググっていたら、何だか魅力的なダークガールズに何人も出会った。折角だからゴス系女子図鑑を認(したた)めて、間もなく帰国するネクロ魔への餞にすることにした。
混沌から不死への極寒の行軍〜NECRONOMIDOL(ネクロ魔)新作『DEATHLESS』曲解分析

【ゴス女子図鑑】#1 氷の国アイスランドの童女ダークウェイヴ『Kælan Mikla(カエラン・ミクラ)』


ビョークを生んだアイスランドは独特の発音を持つ言語と相俟って地球の他の場所とは異なる冷気と霊気が漂う眩惑的な音楽で知られる。ビョークの他にはシガーロス、アウスゲイル程度しか知らない未知の国から登場した不可思議女子トリオがKælan Mikla(Google翻訳の発音機能では”カエラン・ミクラ”と聴こえるが、正しいかどうか確証はない)。「素晴らしき冷気」という意味のバンド名は、コケティッシュな3人のルックスによく似合う。ベース、シンセ/ドラムマシーン、ヴォーカルの編成は、最近ご無沙汰の日本の電子サイケ女子トリオ、ファンシーナムナムを思わせる。ファンナムが日本らしい歌謡チックな湿り気を帯びているのに対し、氷の国の冷温3人娘のサウンドは湿度5%の乾燥注意報のダークウェイヴ。何と言っても童女そのままのハイトーンの金切り声が凄い。ビョークに成りたい系だが、勘違いで別の不思議ちゃんに変身してしまったようだ。元々詩歌の世界から生まれたようなので、歌詞の翻訳と共に鑑賞したい。

Kælan Mikla - Kalt


冷気

彼女は路地で叫び
レンガの間で涙する
彼女は春の目覚めに期待して
哀しみが、それに輪をかける

なぜいつも冷たいのか?
なぜ光は黒いのか?

Kælan Mikla - Nornalagið


魔女の歌

暗闇 夜に現れて
魔女は 影と遊ぶ
微笑 彼らは血の雨を浴び
舞い上がる 月光の服を着て

見よ 満月は死ぬまで彼らを踊らせる
燃やせ 子供たちに生き場所はない

私は夢を見る 私は夢を見る 私は夢を見る
最後に 私の心は世界を忘れ去る



【プロフィール】
ソルヴィク Sólveig Matthildur Kristjánsdóttir
マーグリエ Margrét Rósa Dóru- Harrysdóttir
ルイフィ Laufey Soffía ルイフィ

レイキャヴィク出身の3人組パンク/ノーウェイヴ・バンド。徐々にニューウェイヴと多彩な楽器でよりダークに、よりディープになっている。3人の女子は自作の詩を歌ってパフォーマンスしアヴァンギャルドと呼ばれ、過去2年でアイスランド音楽シーンのに新鮮な息吹を吹き込んだ。グループは2013年1月に市立図書館主催で開催されたポエトリー・スラム(詩の朗読バトル)で1位に選ばれ結成された。その後いくつかのフェスに出演すると共にヨーロッパ・ツアーも行った。Kælan Mikla(カエラン・ミクラ/偉大なる寒気の意味)はダークで鬱的なサウンドで知られる。曲の多くはヘヴィなベースとドラムとスクリームにソフトでメロディックなシンセ・パートを加えた形式。バンドの歌詞は精神的な混沌をテーマにし、ステージ・パフォーマンスはアート性を持ちつつ威嚇的で、観客をメランコリックなトランス状態へと導く。
Kælan Mikla Bnadcamp

冷たさに
思わず叫び
ミクラになる

Kælan mikla - Full Performance (Live on KEXP)
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NECRONOMIDOL(ネクロ魔)@新宿LOFT 2017.3.14(tue)

2017年03月17日 02時09分14秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


NECRONOMIDOL
SCREAMING FOR VENGEANCE ONE MAN TOUR 第二夜

OPEN 19:00 / START 20:00
ADV¥2500 / ¥3000

NECRONOMIDOL



90年代後半から新宿ロフトに何度も通っているが、昨年辺りから爆発的に回数が増えた。2015年秋に出会ったネクロ魔やブクガを中心とするALT-IDOL(オルタナアイドル)シーンの主現場が新宿ロフトだと言っていい。数年前は年間に観たライヴの回数を集計し、どの会場が最も足繁く通ったかを順位付けしたこともあったが、回数よりも気持ちだと思い直して数えるのは辞めた。それでも歌舞伎町の真ん中のホストクラブビルの地下にあるこの現場での思い出は、格別なものとして記憶に刻まれている。アナーキー、パンタ、スタークラブ、ロリータ18号、原爆オナニーズなどのパンクバンド、HEAD RUSH(RECK、灰野敬二、PILL)、非常階段、タコ、ガセネタなどの地下音楽、キノコホテル、アーバンギャルド、Drop'sなどの女子ロック。それらに加えて数多くのライヴアイドルが聖地と崇める新宿ロフトは、20余年前オーディションに落ちたために出演することは出来なかった。ツンデレな小屋だと思っていたが、客としてこれまで通った経験では、敷居の高さは感じないし、特別良い訳ではない音響に特に不満もない。いくら混んでもステージ前に乗り込まなければモッシュやリフトに巻き込まれる恐れも無い。



【新宿ロフトの思い出抜粋】
DRIVE TO 2010:非常階段、スターリン他@新宿ロフト 09.10.10(sat)
DRIVE TO 2010:灰野敬二×チコヒゲ他@新宿ロフト 09.10.11(sun)
頭脳警察、ゲタカルビ他@新宿ロフト 2010.10.11(mon)
キノコホテル@新宿ロフト 2011.6.4(sat)
大森靖子/戸川純/東京真空地帯@新宿ロフト 2013.8.29(thu)
BiS(新生アイドル研究会)@新宿LOFT 2014.1.26(sun)+【衝撃告白】異端のアイドル解散への"いばらの道"
ブクガ/おやホロ/ヤナミュー@新宿LOFT 2016.10.20(thu)
【DRIVE to 2100】くじら/テンテンコ/カトラ/PHEW/NON/コンクリーツ/TACO 2016.12.1&2

2016年以降は新宿ロフトのドルイベがどんどん増え、ネクロ魔以外のユニットとこの地で知り合うことが増えた。その中で特にロフト感のあるユニットがヤナミューことヤなことそっとミュートである。3月26日に渋谷WWWでワンマン公演を控えたなでしこ達には此処暫く会っていない。敢えて見て見ぬ振りをすることで、次の逢引の萌え上がりを高める作戦が功を奏すよう祈りを捧げる。



NECRONOMIDOLが1stワンマン公演『ANNU UMBAE』を新宿ロフトで開催したのは2015年6月30日。最新アルバム『DEATHLESS』の初回NEX盤のDVDに収録された当日の模様はステージ上に卒塔婆を立て藁人形が吊るされた肝試し的なセットの中で学生服コスチュームで歌い踊るJ-ホラーの一場面のような暗黒場である。その当時の筆者のアンテナに引っかかること無く新宿ロフトで行われていたネクロ現場を垣間みることで、2年後のメンバーの成長ぶりや結束の高まりを実感することが出来る。



その意味では2倍3倍の速度で接触しているネクロ魔メンバーのツイキャスを見ながらメモ帳に筆を走らせた似顔絵の余りの似ていなさに絶望感を軽く感じるがしようがない。初めてのツイキャスも意外にスムーズに進行し、各メンバーの趣味志向が次々明らかに成るに連れ、現場のテンションが絶妙に上がる。『DEATHLESS』からライヴ初公開のナンバーを含め、今の5人にしか出来ない合同演舞歌唱のお披露目は、ステージ上の小道具が一切無くてもネクロ魔世界が問題なく発揮できる確かな自信の証しであった。音楽的にメタルが好きとは言い切れない微妙な立場でありながらネクロ魔ナンバーには心の迷いを感じることはないので、バンドセットに惹き込まれこう「かっっけええええええええええええええええ!」って即ち他には無い唯一無二の現場を世界にお届けする手伝いをすることこそ天命である。



ロフトから
溢れるオーラが
叩き揚げ



柿崎李咲(ninja)'17≒ネクロ魔‏ @kakizaki_risaki 3月15日
昨日のワンマンで発表されたこと

・SCREAMING FOR VENGEANCEワンマンツアー 大阪公演追加
夏の終わり頃!
詳細は待て🙌🏻

・ヨーロッパツアー決定
7月上旬フランス・イタリアに行きます!他国が追加される可能性有。

2017年、ネクロ魔から目が離せないぞ🤔


















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BO NINGEN@代官山UNIT 2017.3.9 (thu)〜世界の混迷を浄化するROCKの曙光

2017年03月12日 12時17分47秒 | 素晴らしき変態音楽


BO NINGEN
『Japan tour 2017』

2017/3/9 (Thu) Daikanyama UNIT
東京都渋谷区恵比寿西1-34-17 ザ・ハウスビル B2F
OPEN 18:30 START 19:30
スタンディング 前売り:¥3,000 ドリンク代別

BO NINGEN久々となる日本ツアー決定!!

ロンドンを拠点に活動する日本人男性4 人組サイケデリックロックバンド。ロンドンのアートカレッジで出会い、結成。UKベースに活動しているにもかかわらず全曲日本語で構成された歌詞と、70年代サイケデリックを体現したような風貌、ヘビーサイケ、スペースロック、ノーウェイブ、クラウトロック、ベースミュージックの要素が混然一体となって押し寄せるグルーヴで人気を確立。これまでに3枚のフル・アルバムをリリースし、グラストンベリー、レディング、コーチェラ、フジロック、サマーソニックなど世界各地の大型ロックフェスティヴァルにも出演を果たすなど、インターナショナルなロックバンドとして高く評価されている。(Smash Websiteより)



昨年7月以来半年ぶりのBO NINGEN。前回はMaison book girl、tricot、D.A.N.の対バンやKISEKI(taigen+食品まつり)やMAINLINER(河端一+Taigen+志村浩二)などのプロジェクトだったので、ワンマンライヴは2016年1月13日渋谷WWW以来1年ぶり。代官山地下音楽のメッカUNITでの単独公演は2014年11月29日以来の2年3ヶ月ぶりとなる。”ロンドン在住日本人長髪サイケデリック・ロック・バンド”という説明は最早必要ない彼らの立ち位置は大文字のROCK BANDでいいだろう。



とは言うものの見る度に彼らがROCKの範疇から外れていく様を感じることも確か。実際メンバー自身、ロックを聴くよりもブラジル音楽やクラブミュージックを楽しむようになったと語ることが増えた。しかしそればBO NINGENが別ジャンルに転身することを意味するのではなく、ROCKの概念を拡張し、あらたなロック・バンドの在り方を(非意図的に)提示していることを示している。そのことはバンドを離れてソロ活動や別プロジェクト、或は音楽以外の分野での表現行為を繰り広げる4人のメンバーのスタンスにも明らかである。



8割埋まったUNITの客層はこれまでになく広がっている印象。ステージ前のサブカル系女子の中にストリート系やアパレル系の男女の姿。バンド系/業界風のファンは後方から眺める。ドラムから始まったステージは容赦のないベースの低音が耳をつんざく重圧感の嵐。スピーカー前から退避して中央に移動したらバランス良く聴こえた。ギターの自由度・即興性が広がり、所謂サイケ感よりも物音的なサウンドがクールに響く。ハイトーンのヴォーカルは意味性よりも音響感を伝える。エモーション(感情)とリーズン(理性)が50/50のバランスで拮抗するLIVE空間は世界の混迷を浄化する曙光に輝いていた。

Bo Ningen_Koroshitai Kimochi 20170309 @ UNIT

「枠で語られるラインを超えて」 Bo Ningenが明かすこれまでの歩みとこれからの夢

脚立から
バンジージャンプ
出来ますか




【DOMMUNE】KISEKIプレゼンツ<スーパーフィジカルフェスティバル>


[放送日時] 2017年3月13日(月)21:00~24:00
[出演] KISEKI(Taigen Kawabe from BO NINGEN x 食品まつり a.k.a
foodman)/BOOL/あっこゴリラ/あべともなり
*あっこゴリラはライブのみの出演
DOMMUNEリンク

ELECTROGRAVE "beat happening" PV

Performed by KISEKI (食品まつり a.k.a foodman + Taigen Kawabe from Bo Ningen)
コメント (2)
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ガセネタだけGIG 「ガセネタ」(他なし)@新宿LOFT 2017.3.7 (tue)〜1979年3月30日の思い出

2017年03月09日 03時10分56秒 | 素晴らしき変態音楽


2017年3月7日(火) 新宿ロフト
ガセネタだけGIG 「ガセネタ」(他なし)
OPEN 19:00 / START 20:00
ADV¥2500 / DOOR¥3000
ガセネタ:山崎春美(Vo) / 成田宗弘(G) / 田畑満(B) / 乾純(Dr)



入場時に配布されたA4の挨拶文によれは、オリジナルのガセネタの解散は1979年3月30日だという。その日、高校生だった筆者は8日間のヨーロッパ旅行の最終日でロンドンからインドのボンベイに着陸した。「ユネスコ青少年国際人養成講座」と題された中高生向けの海外旅行で3月22日に成田空港を出発し、延べ24時間の南回り航路でローマ〜パリ〜ロンドンと周り、ボンベイ経由で4月1日に帰国するツアーだった。多感な10代男女が10数人のグループで親元を離れて旅行するのだから、旅先での観光や食事だけでなく、グループ内の人間関係もスリリングだった。幼い色恋沙汰や痴話げんかも経験した(ファーストキスもこの時)。しかしそんな浮ついた旅は乗り継ぎの為に半日過ごしたボンベイで粉砕されることとなった。市内へ移動するバスの行き先は高級ホテルが並ぶ高層ビル街。その周りを茶色い廃墟のような貧民街が囲み、バスから降りると浮浪児の群れが痩せた腕を延ばして物乞いをする。「決して食べ物を与えてはいけない。取り囲まれて身動きが出来なくなくなり服まで毟り取られてしまうから」とガイドから注意された。高級ホテルのプールではしゃいで旅の最終日を過ごしながらも、心の一部はヤシの木が並ぶ道路の向こうの貧民窟に飛んでいた。日本でもヨーロッパでも見たことのない貧富の格差に夢から冷めてゆくのを止められなかった。


(Twitter投稿より転載)

日本へ戻ってからジルベールという渾名の元になった肩まで伸びた長髪を自分でハサミで散切りにして、石けんの泡を乾かしてパンクヘアにした。父親のお古のワイシャツに赤いスプレーで「HATE」「TERRORIST」「NOISE」とペイントし、自転車のチェーンをバラしてブラックジーンズから下げて、サイクリング車を吉祥寺駅前に路駐してマイナーや荻窪ロフトへライヴを観に行った。同級生とバンドを結成して記念祭(文化祭)でライヴをした。ピストルズ、クラッシュ,ジェネレーションX、スキッズ、シーナ&ザ・ロケッツに加えSYZE(元SEX)の「TVイージー」を演奏した。観客は少なかったが、他人に理解されないのがパンクだと嘯いていた。ライヴが終わりマラソンの後のように汗をかいて教室に戻ったら、コードに足を引っかけて映画上映中の8ミリ映写機を床に落として壊してしまった。ごめんごめんと誤りながらも、破壊こそがアナーキストの証だと心の中でほくそ笑んだ。



Set List
1父ちゃんのポーが聞こえる
2社会復帰
3雨上がりのバラード
4宇宙人の春
アンコール
5社会復帰
6雨上がりのバラード
7宇宙人の春
アンコール
8雨上がりのバラード
9宇宙人の春
10宇宙人の春
アンコール
11父ちゃんのポーが聞こえる


Togetterまとめ:2017/3/7(火) 新宿ロフト ガセネタ単独ライブ 【予習編】

1979年16歳高校2年性、地下音楽を知らない頃の話である。


1980年の回想はコチラ⇒【回想独白】TACO、ガセネタ/A-MUSIK@新宿LOFT 2015.11.17(tue)に想う



しかし
レジデンツは
聴いていた

The Residents - Third Reich

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