寄稿している音楽情報サイト「JAZZTOKYO」の新任副編集長多田雅範からダウンビート誌人気投票ギタリスト部門でビル・フリゼール、パット・メセニーに次いで第3位にランクインしたメアリー・ハルヴァーソンという女性ギタリストのことを聞いた。メガネ女子との言葉に興味を持ち彼女がヴォーカルを務めるトリオ「PEOPLE」を聴き、NO NEW YORKやソニック・ユースやレッド・クレイオラを彷彿させる変態性に惚れ込んでしまった。このバンドについてはJAZZTOKYO次号(9月末更新)に書いたのでお読みただきたい。ここではトリオになる以前、ドラマーのケヴィン・シェアとのデュオの頃の動画を掲載しておく。
●People - Likelihood of Bang
メアリーの歌とギターもいいが、ケヴィンの変態的なドラミングに注目。彼の活動をググると、数多くのプロジェクトやユニットで活動する売れっ子ドラマーであることが判る。その中で一人のサックス奏者に心奪われた。
●Kevin Shea, Chris Pitsiokos, Max Johnson @ JACK 2-24-14
90年代のジョン・ゾーンを彷彿させるハイピッチなフリークトーンを存分に聴かせるアルトサックス奏者Chris Pitsiokos。発音はクリス・ピッツィオコスか?1990年生まれブルックリン在住。メルツバウ、クセナキス、ヘルムート・ラッヘンマン、オーネット・コールマンに影響を受け、ニューヨークの現代音楽/ノイズ/即興ジャズ・シーンでアルトサックス奏者として活動する。ソロ演奏を聴けば、そのユニークさが判る筈。
●Chris Pitsiokos solo - at SpectrumNYC - March 11 2014
●Chris Pitsiokos Trio - at Spectrum, NYC - July 8 2014
セッション動画も多く、その殆どが2013,4年のニューヨークの個性的なライヴハウスでの演奏である。
●Chris Pitsiokos & Elliott Sharp - at Spectrum, NYC - June 23 2013
●Weasel Walter & Chris Pitsiokos - at JACK, Brooklyn - February 23 2014
●Chris Pitsiokos / Brian Chase / Ron Anderson - at Freddy's Back Room, Brooklyn - Aug 26 2014
録音物は『Weasel Walter/Chris Pitsiokos – Unplanned Obsolescence』(2012)、『Chris Pitsiokos/Weasel Walter/Ron Anderson - Maximalism』(2013)の2作があるようだが、名前の正確な発音を含め、この24歳のサックス闘士の詳細は不明。今後の調査にご期待いただきたい。
⇒Chris Pitsiokos公式サイト
ニューヨーク
前衛ジャズの
棲むところ
現在のニューヨークの即興ジャズシーンから目が離せないことは間違いない。