A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

マサカー@下北沢 GARDEN 2013.4.28 (sun)

2013年04月30日 02時57分26秒 | 素晴らしき変態音楽


英国音楽/VINYL JAPAN presents
【MASSACRE】

FRED FRITH, BILL LASWELL & CHARLES HAYWARD 3大巨頭来日!!
直近では2009年のFRED、"Tokyo Rotation" (東京回転)でのBILL、そして"V 4 VICTORY"でのCHARLESと個々での来日も記憶に新しい彼等が遂に【MASSACRE】として最強トリオで初来日公演を行います。まさに狂気乱舞!! Avant-Rock/Experimental-Rockファン待望の来日公演!!

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GWプログレ天国第二夜「殺戮トリオ」の来日公演。彼らが巻き起こした偶然性の輪廻転生地獄の顛末は過去ブログを参照いただきたい。前日のアンジュに続きプログレ伝説を体験できる喜び。32年ぶりに観るフレッド・フリスは年相応の体型になったが演奏の意欲と冴えはまだまだ現役そのままである。ドラマーがチャールズ・ヘイワードになった再結成後の作品は聴いていないが全編インプロ中心だと予想されるので曲を知らなくても問題ない。ツイッターで初日のライヴが素晴らしかったことと1stアルバム「キリング・タイム」の曲はやらなかったことを知る。この3人なら期待はずれに終わることは無いと確信。


マサカーはヘンリー・カウ解散後1979年にニューヨークへ移ったフリスが現地のロック/クラブ・シーンに刺激され大音量でエネルギッシュな演奏をするために実験ジャズ・ファンク・バンド、マテリアルのビル・ラズウェルとフレッド・マハーと共に1980年に結成したパワー・トリオ。結成のきっかけは元スラップ・ハッピーでヘンリー・カウにも在籍したピーター・ブレグヴァドのヴァレンタイン・コンサートに出演依頼されたことだという。そのハイエナジーな実験ロックはBBCに「シャドウズとキャプテン・ビーフハートとデレク・ベイリーとファンカデリックの邪悪な統合」と評された。アメリカとヨーロッパをツアーし1981年に唯一のアルバム「キリング・タイム」をリリースし同年7月にマハー脱退により解散。同年のフリスのソロ・アルバム「スピーチレス」のB面にホーン・セクションを交えたトリオの演奏が収められている(現在リリースされている「キリング・タイム」CDのボーナス・トラックとして収録)。短命に終わったが影響力は多大なものがあった。

フリスとラズウェルは元フィーリーズ/ラウンジ・リザーズのドラマー、アントン・フィアが結成したゴールデン・パロミノスに参加。1985年にトリオで日本ツアーを行い「キリング・タイム」の曲も披露している。1998年に元ディス・ヒートのチャールズ・ヘイワードを迎えマサカー再結成。スタジオ録音「ファニー・ヴァレンタイン」(1998)、ライヴ盤「メルトダウン」(2001)「ロンリー・ハート」(2007)をリリース。1999/2008年のライヴ録音「ラヴ・ミー・テンダー」がリリースされたばかり。


観客は普通のプログレ・ファンとは違いオシャレな若者が多く女性客が目立つ。3人とも純プログレというよりはジョン・ゾーン、大友良英、吉田達也などアヴァン・ジャズとの繋がりが濃いのでその客層なのだろう。またこの日は川崎クラブチッタのイタリアン・ロック・フェスのアレアと被ったのでプログレ・ファンはそちらへ流れたとも考えられる。アンビエント音響が流れる開演前に聞こえた会話によると二日連続参戦の猛者がかなりいるらしい。今年2月のユニヴェル・ゼロも全公演参戦者がかなりいた。レコメン系アーティストが来日する機会は多くないのでファンの情熱度は高い。

▼フレッド・フリス


▼チャールズ・ヘイワード


貫禄たっぷりのフリスの眼光の鋭さは30年前と変わっていない。無表情なラズウェルと茶目っ気あるヘイワードの対比が面白い。ラズウェルのコーラスエフェクトした重低音とヘイワードのタイトなロック・ドラムが変幻自在のグルーヴを創り出しその上でフリスの時に靴ブラシや刷毛や金属缶を使ったトリッキーなギターが暴れるスタイルは結成時のコンセプト通りだが、短い曲が連射された「キリング・タイム」と違い長尺演奏の中で変調転調を繰り返すステージはアティテュードよりミュージックへの傾斜を示している。80年代は鬼の形相で掻きむしっていたに違いないフレーズもテン年代には笑顔を交えて余裕の演奏で繰り出される。これが成熟なのか退行なのかわからないが観ていて気分がアガったことは間違いない。特に初日は封印した「キリング・タイム」収録曲を演奏した時の観客の熱狂ぶりはクリムゾンが「21世紀~」「太陽と戦慄」を演奏する時と同質のものだった。




殺戮は
笑顔浮かべて
にこやかに

現在のところマサカーとしての活動は海外では予定されていないが3人ともそれぞれのプロジェクトやセッションで忙しい日々が続く模様。まだまだ音楽への情熱の炎は燃え盛っている。ファンとしては昔のバンドの再演を望みたいところだが新しい活動に挑戦する彼らへの敬意と愛情を持って待つとしよう。

●CHARLES HAYWARD solo live
=tokyo=
2013 April 30(tue) & May 01(wed) 高円寺HIGH
=kyoto=
2013 May 03(fri/holiday) 京都UrBANGUILD
→All informations:ロクス・ソルス;03-3952-2590
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アンジュ@ヤマハ銀座スタジオ 2013.4.27 (sat)

2013年04月29日 00時22分09秒 | 素晴らしき変態音楽


ANGE MOYEN-AGE TOUR 2012/2013 東京公演

フレンチ・ロックの雄アンジュ奇蹟の初来日公演。
文学・美術・映画などフランス文化は日本で幅広い人気があるがロックに関しては意外に知られていない。一般的にブランスのポピュラー音楽といえばシャンソンとフレンチ・ポップス。ユーロ・プログレ文脈でもシンフォニック系のイタリア、実験色豊かなドイツに比べてフレンチ・ロックのイメージは希薄である。確かにゴングやマグマは世界的に評価される偉大な存在だが彼らがフレンチ・ロックの代表格かといえばそうとも言い切れない。フランスは日本同様自国語の歌の人気が圧倒的に高く言語の壁のせいで非フランス語圏には広がりにくい。またシャンソンに代表されるようにフランス語の極度に文学的・抒情的な響き故意味が判らないと理解し難いのも事実。インスト中心のジャズ・ロックやオリジナル言語で歌うマグマはまだしもフランス語のロックは国境を越えることは難しい。そんなフレンチ・ロックで国際的に最も高い認知度を誇るのがアンジュである。「ロック・テアトル」と称される演劇的要素の強いシンフォニックなサウンドは「フランスのジェネシス」などと紹介されるが英国ロックより格段にドラマチックなストーリー展開はシャンソンの国ならではの強烈な個性がある。特にリーダーのクリスチャン・デカンの激情ヴォーカルが描く壮大な世界こそアンジュの真髄である。残念なのはロック・テアトルの他のバンドが続かないことである。アトール、ピュルサー、モナ・リサ等一握りのバンドが紹介されたがあくまでコア・プログレに留まりアンジュの孤軍奮闘状態。層の厚いイタリアン・ロックに比べてフレンチ・ロックの印象が曖昧なのは確かである。


アンジュは度重なるメンバー・チェンジや解散/再結成を経て活動を継続し昨年新作「MOYEN-AGE(中世)」をリリースしレコ発ツアーの一環でデビューから43年経って初の日本公演が実現した。貫禄あるクリスチャン以外は息子を含むひと回り若いメンバー。芝居がかったオーヴァーアクションのパフォーマンスを繰り広げるクリスチャンの変態ぶりに目を奪われる。ライヴ前半は90年代以降のポップ・ナンバー中心で数多くのプログレ・バンドがポップに転向しチャートを賑わせた時代を思い出す。この流れは仕方ないなと油断していたら後半は全盛期を彷彿させるシンフォニック・ナンバーを連発、完成度と演奏力の高さに圧倒される。一見不似合いなドレッドヘアーの黒人ギタリストのプレイは凄まじい程のテクニックとエモーションに溢れているし息子トリスタン・デカンのヴォーカルは父親に負けず劣らずダイナミック。緩急に満ちた劇的なストーリーを描き出すリズム隊、効果的なビデオ映像と音響の素晴らしさ。超一流のライヴ空間に心が震えた100分間だった。



終演後ミート&グリート。狂気に満ちたパフォーマンスと打って変わって人懐っこい笑顔で観客一人一人に「メルシー」と感謝するクリスチャンは初めての日本でのライヴに大満足の様子。ギターのハッサン・アディに話を聞く。1995年にアンジュは一旦解散。翌年クリスチャンと息子トリスタンで新メンバーで再結成。それまでロック/ポップ/ブルース/ジャズなどのセッション・ギタリストとして活動していたハッサンにも誘いがあり参加。以来アンジュのメンバーとして17年活動し7枚以上のアルバムをリリース。アラン・ホールズワース、パット・メセニー、渡辺香津美が好きだと言う。ドラム以外すべての楽器と歌を自分で手がけたソロCDを購入。期待せずに聴いたら驚異的なギター・プレイ満載のハード・プログレの傑作で驚喜した。トリスタン・デカンも自らのプロジェクトで活動しているしアンジュ周辺の動きには要注目である。




★アンジュ東京最終公演は4月29日(月・祝)ヤマハ銀座スタジオにて。たいへん貴重な機会だから特にイタリアン・ロック・フェスやマサカー来日公演に行かれた方には是非ともご覧いただきたい。詳しくはコチラ

[5/25追記]
ANGE
MOYEN-AGE TOUR 2012/2013 Live In Tokyo
@Yamaha Ginza Studio

SETLIST

27th April 2013

UN GOUT DE PAIN PERDU
CAMELOTE
LE CRI DU SAMOURAI
LA SUISSE
A COLIN-MAILLARD
VIRGULE
HARMONIE
LES COLLINES ROSES
DETECTIVE PRIVE
PSYCHOSOMAGIQUE GENIE
A L'OMBRE DES PICTOGRAMMES
GODEVIN LE VILAIN
AU-DELA DU DELIRE

QUASIMODO
ODE A EMILE

フランスの
ロックの神髄
聴かせます

今回の来日は個人プロモーターによる初の試みでチケット購入方法や運営方法が複雑で告知も行き届かず動員的には非常に厳しかった。ライヴが始まるまで本当に実現するのか不安があったのも確か。コンサートに対する革新的な考え方には賛同するしバンド側から主催者への信頼の厚さも実感した。今回を糧に今後も理想実現へと鋭意努力していただきたいものである。
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ストレイテナー/back number/The SALOVERS@ZEPP TOKYO 2013.4.26 (fri)

2013年04月28日 01時57分27秒 | ロッケンロール万歳!


U-EXPRESS LIVE / ROCKS VOL.1
ストレイテナー / back number / The SALOVERS

それぞれ観たり聴いたりしたことはあるが自分にとってど真ん中ではないバンド3組のイベント。キャパ2700人のZEPP TOKYOは2~30代のオーディエンスでほぼ満員。女性ファンが目立つ。

The SALOVERS

昨年渋谷WWWで観たデビュー3年目20代前半の若手バンド。等身大の自分をテーマに飾らないギターロックを聴かせる。日常の出来事を率直に語るMCやライヴ後自らフライヤーを配る姿勢に好感が持てる。



back number

ライヴを観るのは初めて。最初に聴いた時スピッツみたいだと思ったが間違いではなかった。衒いの無いストレートな歌でノリのいい曲で踊らせて途中しっとりしたフォーク調バラードでじっくり聴かせるステージ展開は叙情派J-ROCKの基本だろうか。武道館ワンマンが決定している。




ストレイテナー

5年前観た時もアッパーな演奏が印象的だったが満場の観客が片腕を上げてジャンプする様子を目の当たりにするとそのアゲアゲぶりと人気の高さに改めて驚く。ダンサブルなビートを打ち出した祝祭ロケンローは文句なく楽しい。



どれも無駄な装飾を排した生身のバンドの観客と一緒になって楽しもうという姿勢が貫かれたステージに胸が熱くなった。

世代超え
踊り明かそう
今宵だけは

日本のロック界は大丈夫。

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恐るべき十代:ティーンエイジャー・ロック衝動~ザ・ストライプスの先駆者たち

2013年04月27日 02時10分15秒 | ロッケンロール万歳!

話題の平均年齢16歳のR&Bバンド、ザ・ストライプスの先輩格の「恐るべき十代」=ティーンエイジャーロックバンドを紹介しよう。

●イーター

1977年パンク隆盛期のロンドンにて平均年齢16歳のハナタレ坊主4人が結成した永遠のへなちょこパンク・バンド。アリス・クーパー「エイティーン」の替え歌「フィフティーン」やルー・リード、デヴィッド・ボウイのカヴァーを含む唯一のアルバムには初期衝動だけで突っ走るヘタクソ演奏がパッケージされている。直ぐにシーンから消えるが1990年代半ば再結成され来日を果たした。




●パワー・オブ・ドリームズ

デビュー・アルバムのキャッチコピーが「恐るべき子供たち」だったアイルランド出身のギターロック・バンド。結成時は平均年齢15歳。スミスやキュアー、ストーン・ローゼズ等に影響された陰影あるサウンドに思春期特有の断罪意識を光るナイフの刃のように潜ませた歌詞が高く評価された。セールス的には本国ではパッとしなかったが日本ではそこそこ売れて来日を果たした。「夢の力」というバンド名通り青臭い若さが武器だったので成長と共に神通力を喪失し1995年元BAKU=「夢を食べる動物」の谷口宗一のバックバンドとして武道館公演を果たしたのを最後にシーンから消えた。近年再結成しライヴ活動中。




●ハンソン

1992年オクラホマ州でアイザック、テイラー、ザックのハンソン3兄弟によって結成されたポップ・ロック・バンド。インディー活動を経て1997年メジャー・デビューし「キラメキ☆MMMBOP」が世界24か国でNo.1の大ヒット。平均年齢14歳だった。翌年のグラミー賞で最優秀レコード賞、最優秀新人賞などにノミネートされたがその後のヒットが続かず一発屋で終わる。現在でもインディーで活動中。




●ケア・ベアーズ・オン・ファイア

ニューヨークの幼馴染3人で結成されたガールズ・バンド。学校のパーティーで演奏したのがウケて本格的に活動開始。地元で話題になりデビューし中学生ライオット・ガールとしてセンセーションを巻き起こす。ローティーン少女の日頃のうっぷんを晴らすギターロックがキュートかつ爽快。ハイティーンに成長した現在もニューヨーク・パンク・シーンで活躍中。




●タイニー・マスターズ・オブ・トゥデイ

2007年平均年齢12歳でデビューしデヴィット・ボウイが 「天才」 と呼んだブルックリン出身の兄妹ガレージ・ロックデュオ。CSSやライヤーズ、YEAH YEAH YEAHS、B-52'sなどとコラボも果たし大きな注目を集めた。ピコピコチープな打ち込みサウンドに、ポップなローファイ・ガレージ、キュートでダルな女子ヴォーカルはまるでUS版パフィー。ホームページはあるが2010年以降更新されていない。




●ジョニー・ラング

ノース・ダコタ生まれ、12歳でギターを手にし地元クラブで活動しバディ・ガイ、ジミー・ヴォーン、B.B.キングなど数多くのブルースマンとも共演、1997年16歳の誕生日の前日にメジャー・デビュー。全米ブルース・チャート1位を獲得。若さに似合わぬブルース魂が高く評価されエアロスミスやエリック・クラプトンなどのサポートも務める。以来第一線で活躍し現在もアメリカン・ルーツ・ロックの実力派として君臨する。




●BOLSHIE

1979年1月新宿ライヒ館モレノで開催されたパンク・ギグ「東京ニューウェイヴ'79」に出演した平均年齢16.5歳のトリオ。メンバーは石田ケンジ(Vo.B)、横山トモユキ(G)、田島カズヒト(Ds)。原宿のパンク・ブティックの常連で結成されS-Kenスタジオ等で活動していた。音源は同名ライヴLPに収録された3曲のみでその後に関しては不明。同LPに収録の他のバンドや東京ロッカーズ勢に比べて格段に若く荒削りながら勢いある演奏が光る。




若さ故
迷うことなく
まっしぐら

少年少女よ、ロックを抱け!(Boys & Girls Be Rockycious!)

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ザ・ストライプス@渋谷クラブクアトロ 2013.4.24 (wed)

2013年04月26日 00時19分04秒 | ロッケンロール万歳!


THE STRYPES

ジェフ・ベックやポール・ウェラー他大物アーティスト達からも既に高い評価を受けており、NMEで今一番見たいバンドとされるアイルランド出身R&Bバンド『ザ・ストライプス』初来日決定!

アイルランド出身、2011年結成された4人組のR&Bバンド。
バンドは18ヶ月間、彼らの攻撃的なR&Bでアイルランド~UK~欧州のライブハウスやフェスティバルに出演、勢力的に活動し続けてきた。Chuck Berry やBo Diddley などの筋金入りのブルースソングはひどく荒々しく書き換えられて演奏され、さらに彼らは、英国を代表する激情的なブルースバンド、Dr. Feelgood, The Yardbirds, The Rolling Stones や The Animalsなどの毒っぽさも兼ね備えている。
Jeff Beck や Paul Weller等の大物アーティスト達からも既に高い評価を受けており、NME誌で ”いま一番見たいバンド”の1位にランクづけられている。

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今年2月頃からTwitter等で「ストライプスが凄い」という投稿が目立ち始めた。てっきりホワイト・ストライプスの新作が出たのかと思い確か解散した筈と訝っていたらどうも違うらしい。綴りはStripesじゃなくStrypes?Strokesとも違うの?とYouTubeで検索して出たのがこのPV。



何いぃぃ?曲と演奏は渋いけどベースとドラムは明らかにガキンチョじゃん!なんだなんだこのバンド?ベビーメタルのR&B版......?

他の動画もすべて10代とは思えない激渋R&Bナンバーを初期ローリング・ストーンズばりに大胆不敵に演奏。激しく衝撃的な出会いだった。7インチ一枚リリースしただけでエルトン・ジョンの事務所と契約したとのこと。輸入盤店で軒並み品切れしていたデビューシングルをイギリスの発売元レーベルに直接オーダー、ソールドアウト寸前に初来日公演のチケットを入手出来た。4月頭に日本盤CDがリリースされ来日公演当日の朝のTVワイドショーに出演した。週末には人気TV歌番組にも出演するとのこと。通好みの楽曲をアイルランドの片田舎の10代半ばのイケメン少年が演奏するという構図はマスコミの恰好のネタである。テレビなど一般マスコミでは「ビートルズの再来」という使い古されたキャッチフレーズが、音楽誌や評論家からは「恐るべき十代」というお約束の形容詞が乱舞するだろう。洋楽ロック不遇の時代に突如出現した救世主としてセンセーショナルに取り上げられること間違いない。ロケンローの基本のキであるR&Bスタンダードが幅広く紹介されることは歓迎したいし女性ファンを虜にするルックスの良さは30年前ロックが憧れの存在だった時代の熱気の復権である。



そんな騒ぎの中の初来日公演は意外に年齢層高めのオーディエンスで満員御礼。ステージ前は激しいモッシュで盛り上がる。写真より若干大人びた4人は演奏するのが楽しくてしょうがない様子。目をつぶって聴いたらまさか16歳の演奏とは思えない卓越したパフォーマンスは年齢に関係なくひたすらカッコ良い。本物のブルース魂があるかと問われれば断言しかねるが若さ故の有り余るパワーが炸裂するステージは驚異的。無口なヴォーカリストに代わって一番年少のギタリストがMCを取るのも素敵だ。PVではガキンチョのベースとドラムが前のめりに突進するビートで演奏にドライヴ感を与える。パンキッシュなジャンプを繰り返すステージはデビュー当時のジャムを彷彿させる。この熱さは十代特有の初々しさの発露としか表現できない。2011年の結成以来アイルランド各地のパブで演奏してきただけにドクター・フィールグッドやロックパイル等のパブロックが好きだと言うのも納得。周囲がどんなに過剰に大騒ぎして絶賛しようが我が道を行く地に足の着いた飄々とした風情の4人に期待を賭けたい。


▼来日直前にロンドンのラフトレード・ショップでポール・ウェラーと共演



ハイプには
負けない力
貫いて

[4/27追記] ライヴレポートはコチラ
早くも10月の日本ツアーが決定している。
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ジョセフィン・フォスター&ヴィクトール・エレーロ/灰野敬二@渋谷WWW 2013.4.23 (tue)

2013年04月25日 00時14分12秒 | 灰野敬二さんのこと


in the lesson of the world
in the lesson of the world
all that will be, be through me

JOSEPHINE FOSTER & VICTOR HERRERO
APRIL 2013


出演:JOSEPHINE FOSTER&VICTOR HERRERO with 田中徳崇(Noritaka Tanaka)/灰野敬二 Keiji Haino

Josephine Foster、待望の初来日。WWW公演の共演には灰野敬二が決定。
最新作「Blood Rushing」がイギリスの雑誌「WIRE」の2012年ベスト・アルバムの一枚として選ばれ、発売時には表紙も飾ったJosephine Foster。デビュー以来、最も来日が待望されていたアーティストの一人である彼女の初来日が決定しました。近年の彼女の作品・ライブには欠かせない、スペイン人ギタリスト・VICTOR HERREROも共に来日。WWW公演ではJosephineがシカゴで活動していた時期に親交の深かったドラマー田中徳崇を迎えます。
共演には灰野敬二がソロで登場。Josephine自身も"とても名誉なこと"と云うこの組み合わせが実現するのはもちろん今回が初めてです。じつに幅広い音楽に造詣が深く、数々のジャンルのミュージシャンと多彩な共演を行ってきた灰野敬二とJosephine Fosterの一夜限りの邂逅。お見逃し無く。

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灰野敬二が海外アーティストのサポートをするのは2011年のAKRON/FAMILY以来1年9カ月ぶり。ジョセフィン・フォスターに関しては何の知識もなかったが取り急ぎチケット予約した。ラテン風の名前の響きから勝手にアルゼンチン音響派だと思い込んでいたが直前に調べてアメリカ出身の歌手だと知った次第。素朴なアコギ弾き語りに昨年秋の灰野とテニスコーツとの共演のようなものかと想像していた。てっきり椅子席だと思ったらスタンディングだった。物販コーナーにはジョセフィンとヴィクトール以外にもアメリカ・南米のインディー系のCD/LPが並んでおりアルゼンチン音響派というのもあながち的外れではなかった。比較的年齢の高い一癖ある客層で明らかに灰野リスナーではない。プロモーターのHPで灰野がアコースティック演奏になりそうだと発表せれていたがAKRON/FAMILYの時と同様灰野にとってはアゲンストな雰囲気がないわけではない。

鳥の鳴き声のSEがアンビエント感を醸し出す中まずは灰野のソロ。10日間のアメリカ・ツアーから戻ったばかりだが疲れは全く感じさせない。鉄琴、カンテレ、テーブルギター、ギター弾き語り、ウォーターフォンと展開するが一貫して歌=祈りが色濃く脈打っている。灰野敬二=轟音というパブリック・イメージを覆す静謐な演奏だがそれ故剥き出しになった強靭な魂の力に圧倒される。

▼2013.4.11シカゴでのライヴ動画



ジョセフィン&ヴィクトール+田中に名前はわからないが見覚えのあるヴァイオリン奏者も参加。ブリジット・フォンテーヌ、カレン・ダルトン、アーネット・ピーコック、ニコ、バルバラ、ロッテ・レーニャなどに繋がる系譜に位置づけられるジョセフィンだが、田舎娘風の地味なワンピースや片足を台に乗せてギターを爪弾くスタイル、そして何よりも美しくも不安定な歌声にはシャッグスやワイルドマン・フィッシャー、クラウス・ノミ、タイニー・ティムなどに通じる「天然の前衛性」「勘違いの美学」と呼ぶべきオーラがある。テレミンの音色にそっくりな細かいビブラートのソプラノには伝説上の生物を目の当たりにするような非現実的な感動を覚えた。作為のないヴィクトールの隙間だらけのギターとのアンサンブルは小泉文夫が1970年代にフィールドレコーディングした民族音楽集に収められていても何の不思議もない。スペイン民謡を素材にしているにも関わらず時代を超越した根なし草的な無国籍性が溢れている。聴けば聴くほど謎が深まる不可思議音楽。



後半灰野がゲスト参加。深くリヴァーブをかけたガラスのようなギターが素朴な演奏に突き刺さる。ヴィクトールも打って変わった凶暴な演奏で応じトライバルなセッションを展開する。ジョセフィンと灰野の声が重なったときの魂の共鳴は奇蹟的な瞬間だった。轟音ギターに浸食されることなく自らのスタイルを貫いたジョセフィン&ヴィクトールも灰野に負けず強固な意志を持った表現者である。スタイルの違う二者の邂逅が産み出したのは単なる「異種格闘技」とは次元の違う壮絶な魂の交感だった。


出会うこと
恐れていては
何も生まれない

<灰野敬二ライヴ・スケジュール>
5.3(fri)高円寺ShowBoat
灰野敬二 ~生誕記念公演~

5.4(sat)渋谷O-nest 『エクス・エクス・ポナイト!』 “ex-ex-ponight!”
【LIVE】灰野敬二 VS 空間現代/高橋敏幸 with 泥んこ!/MARK feat. 飴屋法水
【TALK】飴屋法水 × 朝吹真理子/黒沢清 × 三浦哲哉

5.30(thu)六本木Super Deluxe
リシャール・ピナス (エルドン)/灰野敬二/メルツバウ/吉田達也

5.31 (fri) Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE「真夜中のヘヴィロック・パーティー
頭脳警察/外道/灰野敬二/ROLLY/非常階段/キノコホテル/騒音寺/ザ・シャロウズ
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【衝撃】アイドルの握手券はもう古い! これからは「耳元でささやいてフーッとしてくれる券」だ!

2013年04月23日 01時48分35秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


アイドルのCDを買うと握手券がついてくることがあるが、正直、そろそろ飽きてきた。握手もいいけど、もっとガッツリとファンが白熱する展開がほしいところ。握手よりもカーッと脳ミソに稲妻が走るような何かがほしい!
 
・耳元でささやいてフーッとしてくれる券
そんな要望に応えて(?)、アイドルグループが「耳元でささやいてフーッとしてくれる券」を発行したのである! つまり自分がイチオシしているアイドルが、耳元で好きな言葉をささやき、さらにフーッとしてくれるわけである! マジかよタマンネェェェーーーッ!!
 
・アイドルの息が自分の中に入ってくる
CDを1枚買うと握手券が1枚ついてくる。その握手券を5枚集めると「耳元でささやいてフーッとしてくれる券」になるのだ! マジかよ50枚買ってくる! そんなファンがいてもおかしくない。だって、大好きなアイドルの息が自分の中に入ってくるんだぜーッ!? 
 
・自分とアイドルだけが知っているふたりだけの言葉
しかも、ささやく内容はファンである自分が決めることが可能。好きな言葉をささやいてくれるわけだが、アイドルにおまかせをすることもできる。つまり! どんな言葉をささやいてもらったか他人にはわからないので「自分とアイドルだけが知っているふたりだけの言葉」ということになる! マジかよスゲエ!
 
・合言葉は「何でもやります!」
そんなイベントを開催したのは、ガールズエアバンド集団『Doppelganger』(ドッペルゲンガー)。かなり気合の入ったキュートなガールズ集団とのこと。合言葉は「何でもやります!」 だそうだ。
 
・ウッフンな言葉を言うこともある?
イベント関係者に取材をしたところ、なかにはウッフンな言葉をささやいてほしいとお願いしてくるファンもいたそうだ。気合が入っているガールズ集団なので、そんなお願いにも快く応じたという。や、や、やばい。「耳元でささやいてフーッとしてくれる券」ほしくなってきたわ(笑)。
(Rocket News 24)




ガールズエアバンド集団「Doppelganger(ドッペルゲンガー)」ボーカル小田あさ美、ギター北條まみ、ベース加藤桃子、ドラム加藤遥、キーボード由井香織 世界エアバンド選手権2012で2位を獲得。

アイドルに
フーッとされて
ドッペりかえる

甘い囁き耳元で....。
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きゃりーぱみゅぱみゅ/SCANDAL他「KAWAii!! MATSURi」@千駄ヶ谷 東京体育館 2013.4.21 (sun)

2013年04月22日 01時12分29秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


KAWAii!! MATSURi(カワイイマツリ)

■4月21日(日)HARAJUKU KAWAii!!
KAWAii STAGE(メインステージ)
MAIN ARTIST:きゃりーぱみゅぱみゅ / SCANDAL / SEKAI NO OWARI
OPENING ACT:Silent Siren
ARTIST:Daichi / TEMPURA KIDZ

MATSURi STAGE(サブステージ)
ARTIST:AMIAYA / 近藤夏子 / J☆Dee'Z / 南波志帆 / パスピエ / ハナエ / 春奈るな / Yun*chi / RAM RIDER

ENNICHi STAGE(野外ステージ)
ARTIST:くりかまき / 光上せあら(せあらーずエンジェル) / PPP! PiXiON

1日目はアイドルとアニソン中心のアキバDAYだったが2日目はKAWAii発祥の地原宿DAY。客層は前日のアイドルファンは殆どおらず原宿ファッションの女子が圧倒的に多い。会場外の物販コーナーに長い列。SEKAI NO OWARIグッズの列だった。略称セカオワはきゃりーが友達付き合いしていたりでんぱ組.incのメンバーがファンであることを公言していたりしており名前だけは知っていたがこれほどの人気だとは知らなかった。客足も前日より全然早く開場時には長蛇の列。VIPチケットの威力を発揮して優先入場できたのが良かった。一般席のフェンスには若い女の子がへばりつく。皆セカオワのタオルを持っている。四方を女子群に囲まれ妙な気分。前日埋まっていなかった2階席は勿論3階席まで一杯。KAWAiiの本場HARAJUKUガールズのパワーに圧倒される。

●Silent Siren


昨年クリスマス時期に一目惚れし10日間に3回ライヴに通う程盛り上がったサイサイだが今年は初ライヴ。狂い咲きからは醒めたが悶絶の可愛さであることは確か。ワンマンライヴではアイドル乗りの男子ファンが多かったがこの会場では青文字系読モに憧れる女子の大声援が熱い。この日初演の新曲を含めはぴるんパフォーマンスが炸裂。

●ハナエ


メイン会場に比べてこじんまりしたMATSURi STAGEに移動。ここでもステージ真ん前がVIPスペース。目の前で観戦。初めて観るハナエのパフォーマンスは愛想のいい相対性理論/やくしまるえつこというノリでクールなサウンドとアイドルっぽい笑顔に癒された。

●TEMPURA KIDZ/Daichi


きゃりーぱみゅぱみゅのバックダンサーきゃりーKIDZのメンバー5人が結成したTEMPURA KIDZの切れ味鋭いストリートダンスがヒューマンビートボックスDaichiとコラボ。Daichiの演奏は一人で声だけで作っているとは信じられない。彼は4月22日のSMAP×SMAPに出演するとのこと。それぞれのソロパフォーマンスも堪能。

●南波志帆


メインステージのスケジュールが押したのでSCANDALと被り諦めていた南波志帆のライヴを観ることができた。2回目だがフェス会場だとふわふわした天然キャラと奇妙なダンスの不可思議さが際立つ。オーラを身につけたいと語る彼女はシンガーソングライター?アイドル?大好きだけど区分し難い存在である。

●SCANDAL


デビュー前からチェックしていたSCANDALを観るのは3年半ぶり。当時原宿のショップや200人規模のライヴハウスで演奏していた初々しい女子高生がギャルバン番長に成長した姿には我が子の成長を見るような感慨がある。金髪美女に変身したマミタス(懐かしいニックネーム!)に驚く。メジャー・デビュー曲「DOLL」やインディー時代の「カゲロウ」に感涙。ギターをフィードバックさせたままステージを去るパンクなエンディングが素敵だった。

●スピンズ×でんぱ組.inc

初日に続きでんぱ組.incが原宿人気ショップとコラボしモデルとして登場。前日もスピンズの衣装でのステージだったがこの日は各自より個性的なファッションで登場。アイドルファンは殆どいなかったと思うがでんぱヲタは狂喜乱舞の萌えステージだった。

●Yun*chi


セカオワ前に休憩があったのでサブステージでYun*chiのライヴ。きゃりーの妹分としてデビューした彼女だがもっと大人っぽい正統派エレクトロポップはYUKI~MEG路線である。デビュー間もないとは思えない堂々としたステージ。

●SEKAI NO OWARI


始まる前から会場は熱気に包まれる。暗転すると黄色い大歓声。腕を突き上げて一斉にジャンプする女子は以前みたORANGE RANGEのライヴを彷彿させる。セカオワはドラムは打ち込みだしベースはいないしピエロはいるし、どう見ても普通のバンドじゃない。等身大の前向きな歌に「どこが"世界の終わり"なんだろ」と思っていたら戦争の犠牲者数をスクリーンに映し愛と平和をトクトクと歌うラップナンバーを披露。政治色はゼロだがしっかりと社会的メッセージを伝える姿勢に感動した。若い世代からの絶大な支持が納得出来るステージだった。

●きゃりーぱみゅぱみゅ


トリは原宿カワイイ代表KPP。世代も性別も国境も超越した魅力全開のステージ。新曲「インベーダーインベーダー」を日本初演したが「ファッションモンスター」以上にキメ連発のキャッチーさは大ヒット間違いなし。きゃりーの指導通りに振りを真似る観客全員の笑顔が溢れる祭りの大団円だった。KPP is NO.1!。

日本のKAWAiiを凝縮した初めてのイベントだったがライヴ、ファッションショー、展示ブースなどすべてが楽しさに貫かれた最高にハッピーな二日間だった。
HARAJUKU KAWAii!! STYLEでこれからもKAWAii情報を発信する。

KAWAiiは
永遠に
不滅です

イベントブースプレゼントのドコモダケ帽子を当たり前のようにかぶって歩くHARJUKUガールズはイケメンだ。

ライヴレポートと写真
写真105枚→コチラ
4月20日ライヴレポート→コチラ
4月21日ライヴレポート→コチラ
[5/5追記]BARKSサイトのライヴレポート→コチラ
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T.M.Revolution/中川翔子/でんぱ組.inc他「KAWAii!! MATSURi」@千駄ヶ谷 東京体育館 2013.4.20 (sat)

2013年04月21日 00時29分23秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


KAWAii!! MATSURi(カワイイマツリ)

■4月20日(土)MATSURi DA TOKYO!!
KAWAii STAGE(メインステージ)
MAIN ARTIST:T.M.Revolution / 中川翔子 / May'n / livetune × 初音ミク
OPENING ACT:藍井エイル / 椎名ぴかりん / 7!!
ARTIST:アップアップガールズ(仮) / でんぱ組.inc / Negicco / 春奈るな / BiS / LinQ

ENNICHi STAGE(野外ステージ)
ARTIST:A応P / くりかまき / PPP! PiXiON / Yun*chi / Love La Doll

夏を思わせる暖かさだった前日から一気に冬に逆戻りしたような寒い雨の週末、最新のKAWAiiをテーマにして音楽やファッションが融合した日本発・KAWAii!!の祭典がハラジュク・シブヤ・アキハバラのそれぞれのカルチャーに精通したアーティスト/キャスト、クリエイター陣が集結して開催された。客層は10~30代の男女が中心だが年配客や外国人の姿も目立つ。取材陣の数がハンパなく多く客席後方には20台を超えるカメラやテレビが並んでいる。原宿系メーカー・店舗を中心にした会場内ブースではイベントや限定商品販売が行われており出演者や読モのトークやチェキ会が開催されていた。祭りというだけあり工夫を凝らした出し物が楽しい。通常よりも3000円高いVIP2日通しチケットが威力を発揮。ステージから延びたキャットウォークを囲んだVIPアリアに入れたので余裕のあるスペースで出演者を目の前で観れた。13時~21時半の8時間半の長丁場だったが全く飽きずに楽しめた。

●7!!(セヴン・ウップス)


沖縄出身男女2名ずつの4人組ロック・バンド。明るく前向きな歌と演奏はいきものがかりのロック版という感じ。

●椎名ぴかりん


魔界から降臨した現役女子高生シンガー。ゴスロリ風だが曲はポップなアイドル系。

●春奈るな


モデルとしても活躍するアニソン・シンガー。

●livetune × 初音ミク


CMや映画音楽で活躍する作曲家/DJのlivetuneとボカロのコラボ。

●Negicco


新潟出身ローカルアイドル希望の星。本当にねぎを持って登場し1曲目の途中ねぎを蒔いたが大ウケ。エレガントでソフトポップな曲調がバニラビーンズを思わせて良。5月発売のニュー・シングルは小西康陽プロデュースとのこと。

●アップアップガールズ(仮)


2011年結成の7人組。身体を張った歌とダンスの真剣勝負は名前通りアゲアゲ。PASPPO☆に通じる体育系乗りの盛り上げパフォーマンスを展開。

●BiS


メンバーが一人抜け新メンバーのオーディション中なのにてらしまゆふが脱退宣言。そして3人が残った.....ってなことにならなきゃいいが。音の大きさはラリーズ並み。

●LinQ


福岡出身のローカルアイドル。メンバーは30人いるが今回は10人の選抜メンバー。年長組と年少組の衣装が違うのに気がついた。

●でんぱ組.inc 


個人的なこの日のハイライト。原宿の人気ショップ、スピンズの衣装で登場。普段見れないオシャレでセクシーな姿に客席大喜び。

●藍井エイル


2011年デビューの人気アニソン・シンガー。アイドルとは比較にならない歌の上手さにひっくり返る。

●中川翔子


元祖ヲタク・シンガー/タレント。アニソンカバーでも有名。5月に中野ブロードウェイの自分のブランドの店をオープンする。

●May'n


アニソンで大ヒットし武道館公演をSold Outにする人気シンガー。歌の本質に迫る卓越したパフォーマンスが凄い。

●T.M. Revolution


1996年、西川貴教のソロプロジェクトとしてスタートし2006年からバンド形態に。J-POP界を代表する人気バンド。何でオレが「カワイイ祭り」のトリなんだろう、と言いつつも「可愛いも可愛くないも関係ない。今この場を共有する奇蹟に感謝したい!」と盛り上げるプロ根性に脱帽。

Dreams Come Trueやナオトインティライミを観た時にも感じたがヒットを連発するメジャー系J-POPアーティストの凄さはテレビやCDでは判らない。ライヴ会場で生のパフォーマンスに触れファンの凄まじい盛り上がりを観なければ判り得ないし曲を知らなくても否応無しに乗せてしまうパワーはインディーズには太刀打ち出来ない。

カワイイ祭り
明日はいよいよ
きゃりたんだ

電波に乗せてカワイイを世界に発信!


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カルトGS今昔物語~ゲルピンを巡る輪廻転生:ムスタング/シャロウズ/ゲルピンズ

2013年04月20日 03時44分12秒 | ロッケンロール万歳!


※ゲルピン〔ゲル=独語:Geld(=金銭)の略〕+〔ピン=英語:pinch (=危機)の略〕
■金に窮していること。金のないこと。 文無し。昭和30年代後半に学生の間で流行った造語。

死語というにも程があるこの言葉を墓場から引きずり出したのは昭和末期に勃発したネオGSブームだった。グループサウンズをロック的側面から捉えビートロックやガレージパンクの一翼と位置づける再評価は海外のパンクマニアによってなされた。70年代パンクのルーツとして60年代世界各地で勃発したガレージバンド・ブームが注目され数多くのコンピレーション・アルバムがリリースされ日本のガレージパンクとしてゴールデン・カップス/モップス/スパイダーズ/ビーバーズなどの楽曲が収録された。さらにGSだけ集めたレコードもリリースされその斬新さとマニアックさが「GS=懐メロ」と決めつけていた日本の音楽界に衝撃を与えた。ビートルズやローリング・ストーンズやザ・フーやプリティ・シングスの蒔いた種子が日本で花開いたのがGS=ガレージサウンドだと。

それに触発され三多摩地区を中心に発生したのがネオGSだった。ファントム・ギフト、コレクターズ、ストライクス、ヒッピー・ヒッピー・シェイクスなど一群のバンドがマッシュルーム・カットとサイケな衣装でファズを効かせた荒々しいガレージサウンドを展開しライヴ会場ではミニスカ女子が黄色い歓声をあげ失神した。バブル前夜の徒花的なブームだったがコレクターズを産みオリジナル・ラヴやピチカート・ファイヴなど渋谷系に繋がる動きとして日本のロック/ポップス史では重要な事件だったことは間違いない。

有名GSの再評価とともに知られざるB級GS/カルトGSが発掘され人気を博すことになった。ダイナマイツの「トンネル天国」と並ぶカルトGS人気曲がムスタングの「ゲルピン・ロック」。新興ロンドン・レコード和製ポップス部門の記念すべき第1弾タレントでミック・ジャガーと電話対談する栄誉に輝きながらもこの1作で消えた6人組。メンバー名以外バンドの正体は謎に包まれ軽佻浮薄を絵に描いたジャケットとあっと驚くタメゴローなサウンドが昭和末期のナウなヤングのハートを鷲掴みにした。



カップリング曲「ムスタング・ベイビー」も深いリバーブがハレンチな酩酊感を醸すラリパッパな名曲。なんとムスタングは近年再結成して活動しているらしい。



カルトGSの代名詞となった「ゲルピン」はネオGS以降地下音楽シーンに流れるGS水脈のキーワードとして受け継がれてきた。2008年に結成されたGSグループ、シャロウズ主宰の企画イベント・タイトルは「ゲルピン東京」。ゼロ~テン世代の若手を中心にGSに拘らぬラインナップで人気のイベント。


2011年4月キノコホテルに続きサミー前田のVOLTAGE RECORDSから「シャロウズの世界」でデビューしたシャロウズは今年4月に久々の新作「グラナダの時を経て c/w 降ればいい」を7インチ・アナログ+DVDでリリースした。ライヴの定番曲で狂おしいファズの暴走ナンバー。






札幌からデビューしたのはその名もゲルピンズを名乗る3人娘。サザナミ・レーベルの人気コンピGirls Sazanami Beat! vol.5に参加し2月に新宿JAMで3日間開催されたレコ発イベントに出演。ガレージパンク+演歌+昭和ポップス+かしまし娘の突然変異サウンドは北海道という風土独特の北国の春パワーに満ちている。お手製の色違い制服と揃いの前髪パッツンロングヘアーにG,Voのえリッけむのアイドルっぽさ(安達祐実似)が魅力的。





いつの時代もヤングはゲルピンだけどイカしたビートに腰振ればお悩みなんてバイバイさ!

ゲルピンだから
一緒に飲もうよ
レモンジュース

●シャロウズとキノコホテルも参戦するすげぇイベント開催!
2013.5.31 (fri) “真夜中のヘヴィロック・パーティー" マウントレーニアホール 
出演:頭脳警察/外道/灰野敬二/ROLLY/非常階段/キノコホテル/騒音寺/ザ・シャロウズ
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