A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【地下音楽・即位礼正殿の儀】『阿木譲/VANITY BOX・Musik・TAPES』『共三党/COM-MU-NIST』『春日井直樹/NO,DANCE! SWITCH』

2019年10月24日 02時26分21秒 | 素晴らしき変態音楽


2019年10月22日は天皇が即位を宣言する「即位礼正殿の儀」が行われ国民の祝日となった。カレンダーによっては明記されていない場合もあり、本当に休みでいいのかな?という疑問がうっすらと靄のように頭に浮かんだが、冷たい雨の皇居で装束姿の天皇皇后が即位を宣言したと翌朝の新聞で読んだ。アナーキーの『東京イズ・バーニング』で歌われたうめぼし殿下が立派にご成長なされた御姿は国内外に日本の象徴の在り方を知らしめたに違いなかろう。

激レア!アナーキーライブ「東京イズバーニング」


それは素晴らしいことだが、筆者にとってはこの良き日に狙いを定めたかのように届けられた地下音楽の秘宝に胸はドキドキ、心はゾクゾク、異常なほどの多幸感に震えている。質量共にとても二・三日では聴き切れないので、昂奮状態は少なくとも一・二週間は続くに違いない。お楽しみの手始めにお迎えした魔盤たちを簡単に紹介しよう。

●V.A. / VANITY BOX 11CD : kyou records remodel 05


●V.A. / Musik 2CD : kyou records remodel 03


●V.A. / VANITY TAPES 6CD : kyou records remodel 04


2018 年に死去した『Rock Magazine』誌編集長、阿木譲が1978年に立ち上げたヴァニティレコードから1978年から1981年にかけてリリースされた全シングル、アルバム、コンピレーション、カセットテープを集大成したボックスセット3種類。それぞれ500セット、400セット、300セットの限定盤のため予約ですべてソールドアウトしたと思われる。あがた森魚とアーント・サリーという人気アーティストから、シンパシー・ナーヴスやトレランス、BGMといった実験エレクトロアーティスト、さらにヴァニティに送られた無数のカセットテープから選ばれた正体不明の宅録アーティストまで、有名無名のサウンドの寄せ集めは、阿木譲の感性と思想が深く反映された先鋭的なコレクションである。

Tolerance - Anonym

きょうRECORDS公式サイト
【レーベル特集】ヴァニティ・レコードは自惚れ地下音楽家の避難住宅だったのだろうか?


●共三党 / COM-MU-NIST LP : Bitter Lake Recordings ‎– BLR-007


83年に広島にて結成、GUDONやHALF YEARSでも活動のドラマーAkito氏らによるハードコアパンクバンドが、自主レーベル"Communist rebel"から84年にリリースした超貴重な2本のTAPEをまとめたディスコグラフィーLPが初再発。電動マリオネットやJUMAをはじめ、日本カルトウェーブの発掘リリースで知られるNYのBITTER LAKE RECORDINGSより600枚限定リリース。こちらも予約開始と同時にソールドアウト。入手を諦めかけていたが、某サイトで見つけて即座に注文し、即位礼正殿の儀の翌朝に届いた。ドラム・ベース・ギターのトリオ編成で繰り出すシンプルなハードコアサウンドは、ローカルらしい畸形味も加味され、憎み切れないろくでなしの魔力を持つ。LPは完全ソールドアウトだが、BandcampでデジタルアルバムがDL購入できる。

共三党 - Fuck Off / We Are Punx No Die

BITTER LAKE RECORDINGS Bandcamp


●春日井直樹 / NO,DANCE! SWITCH Cassette : Daytrip Records DTR-CA007


名古屋出身の地下音楽家・春日井直樹が1985年に立ち上げた自主レーベルPlant Music Collectionsの第1作目。SWITCH名義でリリースされた宅録ヴォーカル作品集。2曲にヴォーカルとピアノが参加している以外はすべて春日井自身による多重録音。宅録ならではのアイデアを駆使したサウンドの妙が楽しめる。DD.Records時代よりロック/ポップ色を強調したバンドスタイルの演奏は、4年後の1989年にサイケデリックバンドMarginal Loveを結成し、90年代名古屋ロックシーンの中核として活動することになる春日井のロックサイドの原点ともいえる。15ページに亘る解説書には各曲の解説と裏話が綴られ、当時の地下音楽を巡る空気感がヴィヴィドに描かれている。80年代のカセットブックを再現したハンドメイドパッケージも嬉しい。限定35本だが、今ならまだ公式サイトで予約可能。

Switch(Naoki Kasugai)Dance Cafe(1985年)

Daytrip Records公式サイト

地下音楽
汲めども尽きぬ
歴史有り

偶然にもCD/LP/カセットの3形態が揃ったのも目出度い。

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【私のB級サイケ蒐集癖】第24夜:T.I.M.E.(トラスト・イン・メン・エヴリホエア)〜ギミックジャケで時空を超えるアシッドギターとサイケポップ

2019年10月22日 01時25分40秒 | 素晴らしき変態音楽


レコード蒐集の喜びのひとつにギミックジャケットがある。『THE SOFT MACHINE』や『LED ZEPPELIN III』の廻転ジャケや『FAUST』の透明ジャケ、『JETHRO TULL / STAND UP』『QUINTESSENCE』の立体ジャケなど、製造するのが面倒くさそうな創意工夫を凝らしたジャケットは、中身のサウンドも一筋縄では行かないくせ者が多い。B級サイケの世界にどのくらいギミックジャケがあるかは知らないが、筆者が一番好きなのはT.I.M.E.というバンドの1stアルバムである。丸いセルロイドに星座記号が白く描かれ、内ジャケの写真が浮き出る見開きジャケは、開く度に超時空の扉を通り抜けるような気分がする。サウンドの方はツインギターが絶妙に絡み合いながら難解なクロスプレイに終止することなく、つぼを心得たポップなヴォーカルハーモニーが全体を貫く分かり易いアシッドロック。音の感触はシカゴのH.P.ラヴクラフトに似ているが、T.I.M.E.はジャケ通りのコズミック感を強く打ち出し、宇宙空間に漂う酩酊感に満ちている。より自由度を増した2ndアルバムと共に60年代サイケポップの隠れ名盤である。



Bill Richardson: Guitar , Vocals
Larry Byrom: Guitar, Vocals
Nick St. Nicholas: Bass guitar ~68
Steve Rumph: Drums ~68
Richard Tepp: Bass guitar ~69
Pat Couchois: Drums ~69

ビル・リチャードソンは、60年代半ばにサンディエゴ出身のガレージロックバンドThe Hard Timesのギタリストとしてデビュー。ロサンゼルスに活動拠点を移してライヴハウスWhisky A Go Goのハウスバンドとして活動し、ディック・クラークの人気TVショー「Where The Action Is」にたびたび出演。1966年World Pacific Recordsと契約し数枚のシングルをリリース。67年のアルバム『Blew Mind』レコーディング中にラリー・バイロンがベースで参加。アルバム・リリース後、ビル・リチャードソンは脱退。残ったメンバーはNew Phoenixというバンド名でママ・キャス(Mamas and Papas)のプロデュースでシングルをリリースしたがまもなく解散。

●The Hard Times / Blew Mind World Pacific Records ‎– WPS-21867 / 1967

the Hard Times - Fortune Teller


ビル・リチャードソンはThe Hard Timesの盟友ラリー・バイロンと共に、カナダのロックバンドSparrowのベーシスト、ニック・セント・ニコラス、ドラムにスティーヴ・ランフを加えサイケデリックロックバンドT.I.M.E.(Trust In Men Everywhere)を結成した。World Pacific Recordsの親レーベルLibertyと契約、$500,000の制作費を得て68年にシングル『Make It Alright』とデビュー・アルバム『T.I.M.E.』をリリースした。

●T.I.M.E. / T.I.M.E. Liberty ‎– LST-7558 / 1968

T I M E Label It Love


その頃Sparrowが名前を変えたSteppenwolfのメンバーがWhisky A Go GoにT.I.M.E.のライヴを観に来て、セント・ニコラスを引き抜きに来た。セント・ニコラスは復帰するために脱退し、Richard and the Young Lionsのリチャード・テップがベースで加入。ドラムもパット・コーカスにメンバーチェンジ。ジェファーソン・エアプレインを手がけたAl Schmidtのプロデュースで2ndアルバム『スムース・ボール』をリリース。10分超えのロングチューンを含み、前作よりアシッド感とハードロックっぽさが増したサウンドになった。しかし当時のマネージャーが詐欺師で制作費の前払金とバンドの儲けをすべて持ち逃げしてしまったためT.I.M.Eは解散に追い込まれた。

●T.I.M.E. / Smooth Ball Liberty ‎– LST-7605 / 1969

T. I. M. E (Trust In Men Everywhere) - Flowers [US Psych 69]


ラリー・バイロンはSteppenwolfに加入し、70年までセント・ニコラスと共に中心メンバーとして活動。その後セッション・ミュージシャンとして数多くのレコーディングに参加した。パット・コーカスはバイロンと共に71年にプログレ・バンドRatchellに参加し2枚のアルバムをリリースしたあと兄弟バンドCouchoisを結成し79〜80年に2枚のアルバムをリリースした。

●Ratchell ‎/ Ratchell Decca ‎– DL 7-5330 /1972

Ratchell - Warm And Tender Love


どういう訳かT.I.M.E.のUK盤のジャケはUSA盤とは異なるカラフルサイケなアートワークでリリースされた。そう言われてみればUKサイケのポップセンスに通じる部分もあるような気がする。



時間(TIME)とは
どこでも他人を
信じる気持ち








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【公演情報】PSFレコード再発を手がけるギタリスト:ピーター・コロヴォスの一夜限りの来日公演決定!個性派インプロヴァイザー川島誠・内田静男・山㟁直人とコラボレーション。

2019年10月20日 11時33分38秒 | 素晴らしき変態音楽


Peter Kolovos 来日公演 2019

Peter Kolovos (guitar) + 川島誠 (alto sax) + 内田静男 (b) + 山㟁直人 (perc)

2019年11月7日(木)
東京【千駄木Bar Isshee】 open 19:30 / start 20:00
料金 投げ銭制(別途チャージ500円+ドリンクオーダー)

PSFのアナログリイシューを手がけるアメリカのレーベルBlack Editionsの主宰者であると共に、90年代から即興ギタリストとして活躍するPeter Kolovosの一夜限りの来日公演が決定。日本の個性派演奏家とのコラボレーションにより、新たなアヴァンギャルド・ミュージックが生まれるだろう。

He rapidly opens and closes the volume window on a dizzying series of extended guitar techniques, creating the inescapable impression of Derek Bailey covering The Residents' Duck Stab.

拡張されたギターテクニックを駆使したヴォリューム操作の素晴らしさは、まるでDerek BaileyがThe Residentsの『Duck Stab』をカヴァーしているような印象を与える。ーーThe Wire誌

関連URL⇒Black Editions Group Official Site
関連記事⇒『Black EditionsはP.S.Fレコードの実験精神を生かし続ける』〜生悦住英夫氏一周忌

予約方法
* 予約受付メールアドレス:barisshee@keh.biglobe.ne.jp タイトルを「11/7予約」とし、
上記アドレスに氏名(フルネーム)と人数(最大2名)をお知らせください。整理番号を返信いたします。
予約は11月6日24時で締め切ります。
それ以前に定員に達した場合はその時点で予約終了となります。

メールにてご予約、整理番号順の入場となります。
携帯からメールされる方は、PCからのメールを受け取れるようにしておいてください。

なお事前連絡無しの無断のキャンセルの場合、
今後の予約ができなくなる可能性もありますので、
充分ご承知おきください。
関連URL⇒千駄木Bar Isshee


出演者情報
●ピーター・コロヴォス Peter Kolvos (g)


カリフォルニア州ロサンゼルス出身。フリー・インプロヴァイザーとして、過去20年間に亘りエレキギターで強固に物理的かつ抽象的なサウンド・ヴォキャブラリーを作り上げて来た。90年代から西海岸シーンで即興ノイズバンドOpen Cityなどで活動しつつ2枚のソロ・アルバム『New Bodies』(2009)、『Black Colors』(2013)をリリース。レコード・レーベルBlack Editions、Thin Wrist Recordings、VDSQの設立者としても知られる。

Peter Kolovos @ Spaceland, 01.09.10



●川島誠 Makoto Kawashima (alto sax)


1981年4月10日生まれ。2008年からアルトサックスの即興演奏をはじめ、2015年、P.S.F. Recordsからソロ・アルバム『HOMO SACER』を発表する。自己のレーベルHomosacer Records(ホモ・サケルレコード)主宰。

Makoto Kawashima solo @ Downtown Music Gallery 1-29-17



●内田静男 Shizuo Uchida(b)


80年代より、触媒夜、滲有無にて活動。現在、Hasegawa-Shizuoや、albedo gravitas、Galactic Abyss、UH、TERROR SHIT、Nord、疎水響、 L'Extase Métallique、などのユニット、そしてソロやさまざまなインプロヴァイザートのDUOやTRIO形式などで演奏。Bassを中心にした、インプロヴィゼーションを行う。

Shizuo Uchida bass solo 2017.11.26



●山㟁直人 Naoto Yamagishi(ds, perc)


音楽以前の音楽を探求し、自然や日常からの音や流れから生じる“リズム・響き・間”を大きなうねりにのせ、あらゆる空間を音と共に旅をする。
13才の頃からドラムを始める。ドラムを阿部拓也氏に師事。国内外、ジャンルを問わず様々なアーティスト(ミュージシャン、ダンサー、詩人、写真家、書道家、華道家、画家、メディアアーティストなど)と共演し、現在はソロやグループ、またサポートドラマーとしてヨーロッパや日本で活動中。主なグループやプロジェクトに松樹千年翠(書道家白石雪妃、華道家塚越応駿とのプロジェクト)、En Route (画家上田暁子とのプロジェクト)、La Dent du Chat En Dormir(Laurent Rodz /Franceとのデュオ)、usva (Jone Takamäki/Finland, Lauri Hyvärinen/Finland, とのトリオ)など他にも多数。

Naoto Yamagishi live at Jogja Noise Bombing Fest 2019, Malioboro Pedestrian


地下音楽
世界を繋ぐ
PSF

▼Black Editions presents Fushtsusha US Tour 2017
Fushitsusha encore 07/22/17 Los Angeles
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【カッパンク2019】爆裂女子/ライダーズ/経血/ナックルチワワ/アレルギー/めろん畑/NoLA/MEANING/JET BOYS etc.

2019年10月19日 13時04分05秒 | ロッケンロール万歳!


PUNK'S NOT DEAD!!!と拡声器で大声で喧伝する気はないが、還暦を数年後に控えた老境に差し掛かったオレは、四十年以上前に耳にしたパンクロックのドキドキを今再び追体験する喜びを味わっている。それはノスタルジーではなく、心の中に隠れていた十四歳の自分がパンクの形而学的魔法によって意識の上層部へ浮揚するメカニズムであり、古い瘡蓋を破って新たな細胞皮質が再生される新陳代謝システムに他ならない。若返りとは異なり、自分の意識は生後約20400日を過ぎた雄型ホモサピエンスの脳味噌に相応した年輪が刻まれたままである。問題は足腰つまり肉体であるが、約5年前から数知れず身を置いて来たアイドル現場で鍛えて来たお陰で、多少のモッシュ/リフト/ステージダイブ/クラウドサーフ程度ならビクともしない強靭なボディを手に入れている。復刊した雑誌『BURST GENERATION』で特集されている人体改造のように一目で分かるものではないが、地下ドルヲタ活動はヲタクの心と身体を改造しより良い人生をもたらす健全なスポーツなのかもしれない。それを証明するために、10月14日の体育の日に新宿歌舞伎町とゴールデン街付近のライヴハウス数カ所で開催された『カッパンク2019』というイベントに足を運んだ。



今年9月1日に新木場STUDIOCOASTで開催された『PUNK LIVES! 2019』に続くパンクロックフェスティバルに参戦。新宿ロフト、ACB、Nine Spiceの3会場4ステージで3日間開催の都市型フェスである。初日が台風19号のため中止になったが、台風一過の翌々日冷たい雨が降る10月14日体育の日の歌舞伎町界隈はスパイキーヘア+鋲付きライダーズ+タトゥースタイルのパンクスが傘もささずに往来する非日常空間になった。
【PUNK LIVES! 2019】ラフィンノーズ/スタークラブ/ロリータ18号/ライダーズ/ニューロティカ/コックニー・リジェクツetc.

●ナックルチワワ @LOFT BAR


しばくぞ零ちゃん率いるファンシーアニマルパンクバンド。アイドル辞めて身体が鈍ったと言う零ちゃんだが、パンク界のアイドルオーラ全開の爆裂パフォーマンスに朝から汗びっしょり。

【MV】ナックルチワワ「PET CAT」



●NoLA @NINE SPICES


NINE SPICEは比較的若いバンドが出演。2年前小岩Bush Bashで観て以来のノイズコアバンドNoLA、長身のヴォーカルTakeruが客席に乱入する破天荒なパフォーマンスとヘヴィ且つパンキッシュなサウンドでリフレッシュ。

【OFFICIAL MV】NoLA / KNOWHERE feat. HAYATO (MEANING / NO EXCUSE)



●THE JET BOYS @LOFT BAR


オナニーマシーンのギタリストでもあるオノチン率いるガレージパンクバンド。途中までしか観れなかったが、ファンパンク精神全開の開かれたステージはいつ観ても楽しい。

The Jet Boys - live @ KAPPUNK April 2016. LOFT Bar, Shinjuku, Tokyo



●アレルギー @LOFT


80年代日本のポジティヴパンクを代表するバンド。ヴォーカルの宙也の呪術的なパフォーマンスが往時を彷彿させる。ベース中西智子のクールな表情がマゾ心をくすぐる。

アレルギ- / 「蘇生~Anabiosis LIVE DVD」SPOT



●経血 @NINE SPICES


爆裂女子のヲタクの間で評判になっていた茨城出身のバンド経血を初体験。音源を聴くとCOMESやメルトバナナを思わせる金切り声が印象的だが、ダークな曲やプログレ風サウンドもありヴァラエティに富んでいる。voまりの不思議なエロスに目眩がした。

経血 - 2017.11.18『ツトムナイト』水戸90EAST



●ナオミ&チャイナタウンズ @LOFT BAR


バッドボーイズスタイルのロックンロールバンド。楽しく賑やかなステージはストイックを気取るパンクスの心を潤ませる。女性ドラマー、ナオミのカーリーヘアが最高。

ナオミ&チャイナタウンズ/ブギママ



●THE RYDERS @LOFT


スタークラブと並んでオレ的再評価著しい80sパンクの雄。シンプル且つポップなパンクロックは幾つになってもスリルを求める心を掻き立ててくれる。オレがロックを聴く理由がココにある。

THE Ryders '25s /I'VE GOT THE ENERGY



●MEANING @ACB


ACBは若手/ローカル中心で、パンクの概念を拡張するスタイルのバンドが多い。オーディエンスも若めで女子が多い気がする。結成15年となるハードコアバンド、ミーニングは客席を巻き込んで激烈なパフォーマンスを見せる。精巧なツインギターの絡みが素晴らしい。

MEANING -BLACK OR WHITE(OFFICIAL VIDEO)



●めろん畑 a go go @ NINE SPICES


カッパンクには地下アイドルが出演するのが嬉しい。数日後にZepp Divercityでワンマン公演を控えためろん畑のステージはヲタクの期待と相俟って会場全体をめろん色に染めてしまった。ルンちゃん推しではあるが、メンバー全員の輝きに心がときめく。

めろん畑a go go『イカすぜIDOL』MV



●爆裂女子 @NINE SPICES


ナックルチワワと並ぶカッパンクのオレ的目玉。パンクロックアイドルとしてデビューして1年半で本当のパンクフェスに出演できることは確実に未知を切り開いている証拠だろう。前日に誕生日を迎えひとつ大人になった都子ちゃんの狂気を増したパフォーマンスをはじめ、5人全員で突進するステージはパンクよりも自由だった。

爆裂女子-BURST GIRL-/超革命【OFFICIAL MUSIC VIDEO】



●Rebel Priest @LOFT BAR


この日の夜は自分のDJイベント『盤魔殿』があるので最後まで観ることが出来ず残念。帰り際にロッカーに荷物を取りに寄ったロフトバーで観たカナダの3人組Rebel Priest。メタルとサイケとロックロールとパンクが融合されたサウンドは海外ならでは。

REBEL PRIEST - Electric Lady (OFFICIAL VIDEO)


歌舞伎町
パンクの色に
染めてやる

NINE SPICESの最後THE STALIN Yのステージにナックルチワワのメンバーが乱入。生で観れなくて残念。

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【セットリスト+ミックス音源 無料公開!】盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.29〜豊潤なる異端音楽運動会

2019年10月17日 01時12分46秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.29
Jour Physique sans dieu 神無体育の日


2019.10.14 Mon/Holiday
Shibuya DJ Bar EdgeEnd
18:00 Open/Start
1000yen incl. 1dtink

日本列島に大きな傷跡を残した台風19号の影響もあり、レギュラーDJが3人欠席という逆境にも関わらず、ゲストDJ川口雅巳の韓国ロックをはじめ各DJが個性的な魔盤を競い合い、盤魔殿ならではの豊潤な音楽楽園が現出した。それは体育の日に音楽で対抗する無神論者たちの契りの夜であり、ハロウィンをミュージックで先取りした祝祭運動会であった。

18:30-19:30 DJ Athmodeus a.k.a. 持田保
19:30-20:30 DJ Vaby aka 大場弘規 
20:30-21:10 DJ 川口雅巳
21:10-21:50 DJ BEKATAROU aka 伊藤元 
21:50-22:30 DJ Necronomicon aka 剛田武



●DJ Battle Free Zone


DJ Vaby
① Date Of Birth/Pack My Bag
② Stereolab/Elektro (He Held The World In His Iron Grip)
③ Death In June/Europa: The Gates Of Heaven
④ Grim/Godess Moth
⑤ Grim/Orochi
⑥ Winterkälte/Smoky Mountains

DJ Athmodeus
1. ガリノイズ / 左翼バー
2. 脳Brain / White Eyes
3. Throbbing Gristle / 20 Jazz Funk Greats
4. Deepcount / ザレゴト

●DJ Athmodeus a.k.a. 持田保


言語とダブ・コラージュ
1. John Cage / Variations Ⅳ
2. エチオピアのよくわからない民族音楽
3. Kink Gong / Tibetan Buddhism Trip
4. Paranoia Inducta & Kenji Shiratori / Mechanical Requiem
5. P.R.E.M / Far East Drone
6. 福田理恵&田畑満 / あの家が燃えたのは
7. Walter De Maria / Ocean Music
8. Phew / Scat
9. ベトナムのよくわからない路上音楽
10. Amephone / Opera Omimura Jean
11. Juice & G.Jee / Time a Yam
12. V.A. / Cambodian Rocksの4トラック曲

●DJ Vaby aka 大場弘規


10inch&変形ヴァイナル特
① 森繁久弥/滿洲里小唄
② Date Of Birth/Remember Eyes
③ Cornelius/Moonwalk
④ Back Drop Bomb/Back And Forth/Never Too Late
⑤ The Art Of Noise/Peter Gunn
⑥ Stereolab/Low Fi
⑦ Death In June/To Drown A Rose
⑧ Winterkälte/Structure 03
⑨ 長谷川静男/恍惚のブルース
⑩ Grim/Discharge Mountain
⑪ Grim/荒神
⑫ Andrew Chalk/Bird Of Paradise
⑬ The New Blockaders/Hammer Bruises & Sickle Scars I



●DJ 川口雅巳


韓国ロック
1. サヌリム / ネマウメ チュタヌル カルゴ
2. シン・ジュンヒョン / ミイン
3. Court Music Of Korea / 大吹打 [武寧之曲]
4. Sin Kwaedong, Han Ilsup, Pak Chowel & Li Changbe / The Bird Song
5. イ・ジョンファ / マウム
6. ファルチュロ / チョウムプト サランヘネ
7. キム・ジョンミ / Move Over
8. ポンポン / Something
9. パールシスターズ / I Love You
10. アイドル / Purple Haze
11. シン・ジュンヒョンとミュージックパワー / アルムダウン カンサン
12. ポルパルガン / 回そう!ジルバ
13. Wonder Girls / Tell Me
14. キム・デファン / アリラン
15. シン・ジュンヒョン / ミイン

●DJ BEKATAROU aka 伊藤元 


ムーディーなメロディ
1. Ralph Lundsten : kärlekens pärla
2. Tiago Morais Morgado : Laurindinha
3. Jazzkammer : Kung-fu Sister
4. Filipe Felizardo : Sede e Morte + Ralph Lundsten : kärlekens pärla
5. The Cop Killers : Starsky and Hutch are dead + Ralph Lundsten : kärlekens pärla
6. Chen YI : Honey Monkey
7. 脳BRAIN : Yahowa 50 Or 60
8. 脳BRAIN : BEAT UKK
9. Jazzkammer : Knitter
10. The gerogerigegege : uguisudani apocalypse
11. Ralph Lundsten : Nära Soluppgången

●DJ Necronomicon aka 剛田武


パンク子パンク孫パンク
1. Mirrors / Out Of Order
2. ツネマツマサトシ/き・を・つ・け・ろ
3. Siouxsie and the Banshees / Hong Kong Garden
4. CRASS/Shaved Women
5. Boys Boys / Monkey Monkey
6. Flesh / おきまりの午後
7. The Pop Group / We Are All Prostitutes
8. Daisuck & Prostitute / Frogs
9. Friction / Pistol
10. Laughin' Nose / Get The Glory
11. Euqisumorih / リカちゃん人形
12. 爆裂女子 / セルナンバー8
13. ロリータ18号 / 根性ナシ
14. Sex Pistols / Great Rock'n'Roll Swindle
15. Glandes / Not Satisfied



★ミックス音源公開:DJ川口雅巳〜DJ BEKATAROU〜DJ Necronomicon
ダウンロード期限:2019年11月18日(月)

GigaFile Download Link

ハロウィンの
狂乱の先の
盤魔殿

【Event Information】
盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.30
Jour de travail infernal 勤労地獄の日

2019/11/23 sat/holiday
渋谷DJ Bar EdgeEnd
18:00 Open/Start
1000yen incl. 1drink

Regular DJs + Special Guests
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【地下アイドルへの招待】アンシャン・レジーム(旧体制)打倒の革命の旗〜爆裂女子/ネクロ魔/キスエク/でんぱ組/ナックルチワワ

2019年10月11日 02時10分18秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界

photo by domon@jjdmn
地下アイドルへの招待
第22回:アンシャン・レジーム(旧体制)打倒の革命の旗
爆裂女子/ネクロ魔/キスエク/でんぱ組/ナックルチワワ

DJ Necronomicon ネクロノミコン(aka 剛田武)


18世紀末のフランス革命はアンシャン・レジーム(旧体制)と呼ばれる絶対王政・封建主義を打ち倒し、自由平等な資本主義社会を実現する市民革命であった。フランス革命の狼煙を上げた1789年のバスティーユ襲撃から230年後、アイドル戦国時代と呼ばれる群雄割拠のカオスも沈静化し、安定的低空飛行を続ける地下アイドル界にも大小さまざまな変化が訪れ、勇猛に革命の旗を掲げる推しの姿に熱狂するヲタクの雄叫びが新木場STUDIOCOASTの青空へと昇天する奇跡が光臨した。ひとつひとつの変化は微々たるものに過ぎないが、あとから振り返ってみると、人生のみならず世界の中心軸を数インチだけズラすレボルーションであったことに気付くに違いない。

●爆裂女子


元偶想Dropのメンバー4人で結成された暴れまくりのパンクロックアイドル、爆裂女子から名付け親でパンクの象徴のしばくぞ零ちゃんが卒業し、新メンバー2名を加えた新体制で爆裂解放スタート。新編成に相応しく各自が拡声器を持ち二本の赤い旗を振って檄を飛ばすパフォーマンスは、パンクか否かに関係なく、人生と世界を革命するパワーの正しい活用の仕方である。物怖じせずに客席へ突っ込む新メン杏來と路亜が頼もしい。

爆裂女子-BURST GIRL-/超革命【OFFICIAL MUSIC VIDEO】



●XOXO EXTREME


プログレッシブアイドル、キスエクからはリーダーの楠芽留が卒業。ややこしい音楽性に関わらず超正統派アイドルのキュートなオーラを放っていためるたんの脱退は、丁度アナログLPと新録アルバムをリリースした直後のタイミングだけに衝撃は小さくないが、研修生の浅水るりを加えた3人体制で日々のライヴを続行中。来日したゴングのメンバーと笑顔で写真に収まるメンバーの笑顔は革命戦士の憩いの姿。

【ダイジェスト】XOXO EXTREME 2nd ワンマンライブ ~UNION~ 2019.7.25 渋谷WWW



●でんぱ組.inc


ウッハヤー!ツアーで各地を回り大好評のでんぱ組のZepp DIverCity公演2デイズ。初日に古川未鈴がいきなり重大発表。まさか引退または卒業か?と緊張が会場中を走ったが、未鈴ちゃんの口から出た言葉は「結婚します」。一瞬呆気に取られた間があって歓声が沸き上がった。未鈴推しにはショックだったろうが、結婚してもアイドルとしてでんぱ組を続ける決意に革命戦士の心意気を感じた。

でんぱ組.inc「秋の葉の原っぱで」Live Movie(2019.8.28 at NHK大阪ホール)



●NECRONOMIDOL


今年1月13日に登場した新体制5人組でヨーロッパツアーを大盛況のうちに完了し前途洋々に思えたネクロ魔から突如剣菱くのぎの脱退宣言、魔ヲタの間に衝撃が走った。しかも生誕ライヴを間近に控えたタイミングでの発表。新体制と言えど数ヶ月でアンシャン・レジームと化す地下アイドルの変幻のスピードに驚くと共に、常に革命を繰り返すことで時代を切り開く眞の革命戦士の真髄を見た。

ギュウ農フェス2019秋のSP NECRONOMIDOL@新木場STUDIOCOAST2019-10-05



●ナックルチワワ


爆裂女子から卒業した零ちゃんはファンシーアニマルパンクバンド、ナックルチワワのヴォーカルとして音楽活動を続行。10月6日に爆裂女子と対バン。午前中から暑すぎるハードコアパンクでアースダムを燃やした。2日間で100枚を売り切ったデビューCD『お手』は激しいだけじゃなく愛と涙に溢れた歌詞でシンガロング出来る曲が満載。零ちゃんのヴォーカルはアイドル時代よりも自然体のオンナノコの魅力を発揮。そのまま革命戦士の獣道を突っ走れ。

【MV】ナックルチワワ「PET CAT」


革命の
旗振り役は
ヲタクかな

▼革命戦士のヘルメット

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【地下音楽の秘宝】Be-2(ハー・ツヴァイス)『人類生存可能最小単位』再発レーベル<オッターゴノ 音楽のデザイン>オーナー・インタビュー完全版

2019年10月07日 07時51分31秒 | 素晴らしき変態音楽


●Be-2 / Minimum Unit Of Human Existence 人類生存可能最小単位
⇒JazzTokyo#1637 『Be-2 / Minimum Unit Of Human Existence 人類生存可能最小単位』

イタリアのオタク青年が憧れた日本地下音楽の秘宝。
知る人ぞ知るカルト・ミュージシャン及川禅による80年代地下音楽の秘宝が、何の前触れもなくイタリアの「Ottagono Design Of Music / オッターゴノ(=八角形)音楽のデザイン」と称するレーベルからアナログLPとしてリリースされた。

Be-2 - Tiger Dance/ 虎 舞 [Ottagono Design Of Music]


高田みどりや芦川聡、ムクワジュ・アンサンブルといった日本の環境音楽を中心にアナログ・リリースするスイスのWRWTFWW(We Release Whatever The Fuck We Want)Records、以前紹介した80年代日本のカルト・カセット・レーベルDD.Recordsの所属バンドJumaなど、西日本の80年代アンダーグラウンド・ロック作品をリリースするNYブルックリンのBitter Lake Recordingsに続く日本地下音楽再発レーベルの登場である。

日本でも知られていないマニアックな音楽やアーティストの何が海外のレーベルの興味を惹くのだろうか。Ottagono Design Of Musicの主宰者クラウディオ・マテ氏にメール・インタビューを行った。*JazzTokyo#258に掲載したClaudio Mateメール・インタビューの完全版。



クラウディオ・マテ インタビュー
Claudio Mate / Ottagono Design Of Music

interviewed by 剛田武 Takeshi Goda / 2019年10月5日メールにて

剛田武(以下TG):音楽関係の仕事に進むまでの経歴を教えてください。
Claudio Mate(以下CM):1980年12月17日生まれ、もうすぐ39歳の80年代育ちです。ナポリ近郊のノセラという小さな町で産まれて、アマルフィ海岸に近いサレルノという都市で育ちました。ポンペイやヴェスヴィオ火山にも近くて、風光明媚な美しい環境に囲まれていました。2019年は私が音楽ビジネスを始めて20周年に当たります。始まりは1996年、16歳の時でした。典型的なベッドルームDJだった私は、徐々に地元の学校やプレイベートなパーティでDJをやるようになり、99年にお金を投資してイギリスからレアなレコードを仕入れてレコード販売業を始めたのです。90年代のイギリスはヨーロッパの音楽の中心地でしたし、ニューヨークからももちろん仕入れました(ベルリンも今みたいにハイプではありませんでした)。イタリアのDJやレコード・ショップにお得意さんが出来ました。私自身ずっと音楽好きだったので、レコードを買ったり売ったりするうちに、あまり人に知られていない音楽に出会う機会が増えてコレクターになったのです。2000年代初めにクラブのプロモーターとしていろんなイタリアのDJをブッキングしました。彼らの何人かが新しいレコード・レーベルを設立し、2003年頃にふたつのレーベルでA&Rとレーベル・マネージャーとして雇われました。オファーがあった時、断る理由はありませんでした。マネージメントの面から音楽業界を学ぶいい機会だったからです。振り返っても素晴らしい経験でした。すべてが今でもわたしの役に立っています。もうひとつ、私自身の音楽的バックグラウンドに感謝したい気持ちもあります。私は若くて、レーベル創設者やオーナーの友人たちは10歳年上で兄貴分のような存在でした。ときどき私が紹介する音楽のクオリティに驚いていました。いまでも思い出します。北野武監督映画『ソナチネ』のサントラの久石譲の曲や、渡辺弘がKaitoとしてリリースした『Kompakt』を聴かせた時、兄貴分のひとりがあまりの美しさに泣いていたことを。2004年から自分のデモ音源を制作しはじめ、テクノ/ハウス/エクスペリメンタル・ミュージックの分野の音楽制作を始めました。幸運にもメジャーまたは良質なレーベルと契約することが出来て、今も新しいことやサウンドへの挑戦を続けていますが、常にアンダーグラウンドなヴィジョンを保っています。

TG : 日本の地下音楽と出会ったきっかけは?
CM : まずふたつのことを話しましょう。私の両親からの音楽的影響はありません。家にレコードは無いしも楽器演奏もしませんでした。だからすべて自分で音楽的なバックグラウンドを築き上げたのです。姉には感謝しています。90年代後半にクラブ・ミュージックのカセットテープを聴かせてくれたからです。私は過去も現在も未来もずっとオタクです。ビデオゲーム、アニメ、漫画で育ちました。「ニッポン音楽」が私の音楽人生の始まりのひとつです。80年代終わりから、いつもセガ・メガドライヴやスーパーファミコン、ネオゲオ等の日本製のゲーム機を買っていました。私が9歳のとき初めて刺激を受けた日本の音楽がビデオゲーム「アルタード・ビースト」のサントラでした。Masterと言う謎めいたプロデューサーが作った音楽で、昨年イギリスのレーベルData Discが初めてアナログ・リリースしました。成長するとアニメ『めぞん一刻』で有名なピカソや安全地帯、『北斗の拳』の主題歌を歌う80年代の子供バンド(数年前イギリスの有名なDJ、Kirk DegiorgioのレーベルA.r.t.のコンピレーションに「Heart of Madness」という子供バンドのトリビュート曲を提供しました)といった日本のシンセポップ・バンドを好きになりました。その当時日本では有名なポップソングだったと思いますが、ヨーロッパに住む私にとっては本当の地下音楽で、イタリアでは見つけるのが難しかったのです。幸運なことにナポリに数軒専門店があって、私のような少数のマニア向けに日本の輸入盤を扱っていました。93年には新世界楽曲雑技団に夢中になりました。大阪のビデオゲーム・ブランド「SNK Neo Geo」の音楽を多数手がけていて、私に最も大きな影響を与えたアーティストのひとつです。その影響で後にエレクトロニック・テクノミュージックを制作するようになったのです。十代のときからずっとロック、クラウトロック、コズミック・ミュージックが大好きだったので、日本の音楽でそういったジャンルを探すようになりました。90年代末にロンドンに住んでいた時、日本の音楽に関して重要な体験をしました。日本人の友人や、日本のレコードのコレクターとたくさん知り合い、彼らの家で知らなかった新しい音楽を聴かせてもらったのです。とてもアンダーグラウンドでしたが、ソウル、ディープ、ジャズ寄りの音楽が多くて、それ以来Kyoto Jazz MassiveやJazztronikのロンドン初公演をJazz cafeやBar Rumbaといった会場に観に行くようになりました。

TG : 日本でもあまり知られていないBe-2と及川禅を、イタリア人のあなたがどうやって知ったのですか?
CM : さっき話したようにアニメが好きだったので、スタジオ・ジブリのファンでした。クレジットを見て監督の一人にOikawaという人がいるのを知っていましたが、最近及川さんと連絡を取るまで同一人物だとは知りませんでした。人生でも一二を争う幸運に恵まれて、2007年にベルリンでマニュエル・ゲッチングに会うことが出来ました。彼は私の音楽のヒーローの一人で、後に彼の有名な作品『E2-E4』のトリビュートを作りました。話したようにクラウトロックやコズミックな実験音楽を聴いて育ったのですが、その頃Be-2を発見したのです。最初は日本の音楽だとは信じられませんでした。今でもドイツの音楽のように聴こえます。及川先生はすぐに私のもうひとりのヒーローになりました。DJをする時、Be-2の音楽は秘密兵器になるのです。おっしゃるとおり彼らの音源はとてもレアで、日本ですらこの美しさを知っている人は多くありません。いつかは激レアな1stソノシートを入手して、本物のニッポン音楽コレクターになるチャンスを諦めていません。オッタゴノで再発したことで恩返しが出来たと思います。確かにイタリア人が日本人の知らない音楽を知っているのは奇妙かもしれません。しかし、3年前に私が別のレーベルで『Nihon No Toshi』プロジェクトをスタートして日本の音楽だけのDJをした時、同い年で『北斗の拳』のファンでもある日本人の友人が「子供バンドを初めて聴いた」と言ったのです。その時心の中で、僕はイタリア人だけど、自分の日本音楽の知識を使って、多くの人に日本の音楽を紹介してあげることが出来るんだ、と確信しました。音楽面では日本は既に僕の一部なのです。


TG : あなたにとってBe-2の音楽の魅力とは?
CM : まず最初に及川さんのギターが大好きです。彼は私に話しかけるようにギターを弾くのです。感情面から言うと私がBe-2の作品を好きな別の理由があります。第一に30年以上経っても初めて聴くようなドリーミーでエモーショナルで鳥肌が立つようなサウンド。アヴァンギャルドで80年代的なサウンドが好きなら、間違いなく正しい薬と言えます。もうひとつの理由は、Be-2のサウンドには自由な感情と人間的な感性があるからです。目を閉じて音を聴いていると、美しい日本の風景がイメージできます。最後の理由はサウンドのクロスオーヴァーです。音楽好きなコレクターなら見逃せないキャッチーさと、DJならどんなスタイルでもプレイできる汎用性を兼ね備えています。

TG : 2006年ネット通販のみでCDRでリリースした『人類生存可能最小単位』は12曲入でしたが再発アナログ盤は10曲入になっています。収録曲をどう選んだのですか?
CM : 常にリリース作品の最終決定はアイーティストの確認を得ています。Be-2のアルバムについて及川先生と話してお互いに10曲で合意したのです。「Erostalato エロストラート」は著作権の問題でこのアルバムには収録できませんでした。もう1曲の「Pastdays 過ぎ去りし日々」はOttagonoで契約したので、コンピレーションかシングルかで陽の目を見るでしょう。この美しい曲をリリースする適切な機会を探っています。

TG: ところでOttagonoはどういう意味で、何故レーベル名にしたのですか?
CM : Ottagono(オッターゴノ)はイタリア語でOctagon 八角形の意味です。Ottagonoは30年以上前に引退した私の父のショールームでした。建築家だった父のスタジオ兼顧客向けのインテリア・デザインのショールームだったのです。2015年に姉がその場所を引き継いで、ハンドメイドの洋服やブランド品、アクセサリー、骨董品といった女性向けの専門店を開いたのです。2018年12月に私もお店の2階を借りて、実際のショップを作ったのです。オッターゴノは最初はレーベルだけでしたが、20周年記念にレコード・コレクターの夢でもある小さなレコードショップを開きました。レーベル名をオッターゴノにしたのは、この名前が好きだったからと、家族の絆を保つためですが、私の仕事は音楽をデザインするようなものなので、オッターゴノ=八角形という言葉が完璧に感じられるからです。

TG: 他に日本で好きなアーティストを教えてください。
CM : たくさんあり過ぎて答えるのが難しいです。だからNihon No Toshiプロジェクトで日本のアーティスト縛りのDJプレイをしたのです。でも幾つか名前を挙げてみればイメージが掴めるでしょう。坂田明、小川美潮、Phew、尾島由郎、原マスミ、国府広子、PINK、パイディア、電動マリオネット、Calm、井上薫、吉村弘、Jebski、HIROSHI WATANABE 、Sympathy Nervous、吉松幸四郎、後藤次利、Nujubes、そしてもちろん坂本龍一、細野晴臣、久石譲、一風堂といった定番アーティストももちろん好きです。

TG : 今後Ottagono Design Of Musicから日本の音楽のリリース予定はありますか?
CM : もちろん!現在Ottagono Design Of Musicは日本の音楽専門の小規模のレコード・ショップもやっています。すべては2018年12月20日に生まれました。最初はレーベルのみでしたがショップも開くことに決めました。毎日寄せられるの反応で、イタリアでは他に誰もやっていないことをやる誇りを感じると共に、正しくエネルギーを使えばもっと良くなると感じています。次のリリースは今年の末か2020年初めに伏見稔の1989年のアルバムの初アナログ盤リイシューの予定です。日本だけで彼のレーベルSyntaxからCDでリリースされたHoodoo Fushimi‎名義の『たまらん!!!』です。他にも日本の音楽のリリースを交渉中でまもなく決まると思います。紹介すべき日本の作品はまだまだありますから。

TG : イタリアやヨーロッパには日本の地下音楽のファンがたくさんいるのですか?
CM : はい、たくさんいますし、まだまだ増えて行くでしょう。もちろんアイドル、アニメ、ビデオゲーム、J-POPはヨーロッパで良く知られていますが、最近は70年代、80年代、90年代のアンダーグラウンドな日本の音楽を好きな人がたくさん増えているのです。これはインターネットラジオやBoiler Roomのようなストリーミング番組のおかげです。たまにはインターネットやソーシャルメディアも悪くないですね。

TG : イタリアにも似たような地下音楽シーンがあるのでしょうか?
CM : イタリアの音楽シーンは概ねいいと思いますが、私としてはとても批判的です。DJやプロモーターを含めみんな音楽のトレンドや流行を追ってばかりいるからです。確かに今はソーシャルメディアの時代ですが、私のアンダーグラウンドなヴィジョンではみんなが同じ方向へ行くのはおかしいと思います。イタリアはある意味で日本と似ています。大会場やフェスだけでなく小さなヴェニューがたくさんあって、80年代EBMやゴシックポストパンク・ナイト、ソウル・ディスコ・ジャズ・ナイト、クラシック・テクノ・ハウス・パーティなどが開かれています。イタリアに唯一ないのは(それは私が将来自分で立ち上げたい夢でもあります)、有名なオーディオマニア用バーです。音楽をKlipschの高性能スピーカーやハイファイ・サウンドシステムで聴けるバーです。小さなバーで音楽を聴いたり踊ったりすることはイタリアではユートピアです。もちろん音楽を流すバーはありますが、音楽愛好家のためのハイファイ・サウンドシステムには遠く及びません。

TG : WRWTFWWレコードやBitter Lake Recordingsのように日本の地下音楽に特化したレーベルがありますが、どう思いますか?
CM : どちらのレーベルも好きです。WRWTFWWで翻訳を担当している日高健介さんのことは個人的には知りませんが、ここ数年の彼の素晴らしい仕事にお礼の手紙を書いたことがあります。例えばフラワー・レコードは私の心の特別なところにあります。100%確信がある訳ではありませんが、90年代ロンドンやヨーロッパ数カ所にあったフラワー・レコードは、たくさんのDJがDigする有名な場所でした。
Bitter Lakeについては面白い話が有ります。私がコンタクトした日本のアーティストの何人かから、アメリカのレーベルと契約したと言われました。最初はどのレーベルかわかりませんでしたが、今は私が大好きな音楽をリリースしてくれるBitter Lakeがもちろん好きです。最初に話したように私は80年代育ちなので、音楽のテイストが同じなのです。たぶん将来同じアーティストが Ottagonoから新しい作品をリリースするかもしれません。人生何が起こるか分かりませんからね。アーティスト契約から制作、製造手配、そして配給まで自分一人でやっていることに誇りを持っています。基本的にアーティストにコンタクトして話し合うのを助けてくれる日本人のスタッフはいないので(もちろんアーティストや音楽を紹介していただけるのは大歓迎ですが)、最初のステップは直接アーティストにコンタクトして、プランやリリースや作品について説明することです。ときには基礎的な日本語で話す必要も生じます。だから私は今でも日本語の学生なのです。日本の上達の多大な助けになるからこの仕事が好きなんです。

TG : 今後のリリースを楽しみにしています。ありがとうございました。

Nihon No Toshi


Inside of Ottagon Design of Music


イタリアと
日本の地下の
八角形

[Full Flexi] Be-2 - s/t 7" (Inner Space Records, 1983) Side Bright & Side Dark, Zen Oikawa & Psycho












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【拡散希望】10/14開催!不思議DJイベント『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.29』Jour Physique sans dieu 神無体育の日

2019年10月04日 00時00分33秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 Vol.29
Jour Physique sans dieu 神無体育の日


2019.10.14 Mon/Holiday
Shibuya DJ Bar EdgeEnd
18:00 Open/Start
1000yen incl. 1dtink

Avant-garde, Noise, Industrial, Ambient, Neofolk, Ethnic, Ritual, Underground Idol… Everything Weirdness About Music!

DJ Athmodeus / DJ BEKATAROU / DJ Necronomicon / DJ Qliphoth / DJ Vaby
Guest DJ: 川口雅巳 (New Rock Syndicate)

日本の地下サイケデリックロックシーンを代表するバンドNew Rock Syndicateの川口雅巳は盤魔殿初登場。
ひとり40分の長めのセットでじっくり聴かせます。
来場者全員にマニアックな音楽ZINE『盤魔殿アマルガム』を無料進呈

Time Table
18:00-18:30 Free Zone (自由参加)
18:30-19:10 DJ Qliphoth a.k.a. 宇田川岳夫
19:10-19:50 DJ Athmodeus a.k.a. 持田保
19:50-20:30 DJ Vaby aka 大場弘規 
20:30-21:10 DJ 川口雅巳- Special Guest-
21:10-21:50 DJ BEKATAROU aka 伊藤元 
21:50-22:30 DJ Necronomicon aka 剛田武 


【異端DJの聴かせどころ】
●Guest DJ 川口雅巳 (New Rock Syndicate):Special Guest
韓国の音楽をかけます。ロックを中心にカッコいいと思うものを時間内にできるだけ沢山詰め込みます。




●DJ Athmodeus a.k.a. 持田保
久しぶりの盤魔殿なので初心に戻り言語とダブ・コラージュをテーマにグチャグチャやりますね

Paranoia Inducta - Mechanical Requiem


●DJ BEKATAROU a.k.a. 伊藤元
コラージュで大騒ぎの後はムーディーなメロディに酔いしれて…




●DJ Necronomicon a.k.a. 剛田武
【パンク子パンク孫パンク】体育の日はパンクフェス「カッパンク」で朝からパンク三昧してから盤魔殿でDJします。オリジナルパンクからえせパンクまでパンクと名のつくものなら何でもかける爆裂DJをぶっ咬ましますよ、きっと。。たぶん。ってかもしかしたら。

爆裂女子-BURST GIRL-/超革命【OFFICIAL MUSIC VIDEO】


●DJ Vaby a.k.a. 大場弘規
ヴァイナルにも色々ありますが12inchでもなければ7inchでもない!そう、収納するのにもちょっとイラッときてしまう悲しき宿命を背負った10inchや変形ヴァイナル(笑)。今回はそんな悲しい奴等に焦点を当てて渋谷系、MixtureからNew Wave、Harsh Noiseとヴァラエティに富み、且つ盤魔殿に相応しいマテリアルであなたのハートを狙い撃ちしちゃうぞ!の巻でやんす(笑)。



●DJ Qliphoth a.k.a.宇田川岳夫
プログレを中心に回します。ゴブリンなどホラー系プログレにTouch Designerのビジュアルをシンクロさせて音と光のショウをお見せします。前回食中毒で出演できなかったから頑張ります。


体育より
音楽好きだ
盤魔殿

Kawaguchi Masami's New Rock Syndicate - Marrickville Bowlo, 5 July 2019
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【地下音楽アクショニズム】春日井直樹『walk:2019/8/16』『HELL』『CRAZY COLOR IN MY HEAD』『Vinyl Masochism』

2019年09月30日 07時34分32秒 | 素晴らしき変態音楽


DJイベント『盤魔殿』で密かなブームになっている音楽家が春日井直樹である。謎多きカセットレーベルDD.Recordsで80年代中旬にカセット作品をリリース。90年代は愛知県名古屋で中古レコード店とライヴハウス経営に専念し様々なイベントを企画、2000年代前半にサイケデリックなソロ作品をリリースするも再び沈黙。しかし2018年になって突如過去音源のアナログ化をはじめとする怒濤のリリースラッシュが始まった。DD.Records以前の音源『Dada 1981』、DD.Recordsからのカセット作品の再編集盤『DD. Records Works 1983-84 Part One〜Part Five』、アシッドフォーク作『呪歌』、『walk : 2018/11/7~12/7』と名付けられた散歩音源カセットブック31本セット、電子音響作『Normal Electronics』、アンビエントテクノイズ『Film:Music』、200種類ハンドメイドジャケットのジャンクノイズ作『Scum Treatment Vol.2』、2018年のカセットアルバム『SUPER GURU』のCDR版。1年余りで50作を超える作品をリリースした。

Naoki Kasugai / 「 film:music」「SCUM TREATMENT VOL.2」(ダイジェスト)


夏になってもそのスピードは止まらず、walk(散歩)シリーズの最新カセット『walk : 2019/8/16』、VHSビデオ『HELL』、カセット2作『Crazy Color In My Head』『Vinyl Masochism』が連続リリースされた。そのすべてがハンドメイド・コラージュジャケット/ブックレット付属の一点モノとなっている。

●Naoki Kasugai(春日井直樹) - walk : 2019/8/16
(60分カセットテープ+ハンドメイド廃棄物コラージュジャケ(ジャケはそれぞれ全て違う1点モノ)


春日井が毎日の日課としている散歩の際のフィールドレコーディングをエレクトロニクス加工。永遠に続くかと思われる足音が奇怪な電子音に浸食されるドローンノイズは、日常=非日常のオーマガトキへと聴き手を導く。散歩中に回収した廃棄物が塗り固められたオブジェ(汚物)ジャケットの袋を開けるとマイルームが非日常に犯され、もう後戻りが出来なくなる。カセットが止まってもザッザッザという無限ループが耳の奥から聴こえる。

●Naoki Kasugai (春日井直樹)– HELL
VHS VIDEO + mp4 data + DVD-R


廃物利用のジャンクアート。「道に廃棄してあったVHSビデオテープの映像と音源を加工してマスター映像と音源を制作。その際、捨ててあった13本の劣化したVHSビデオテープにマスター映像と音源をダビングして使用」(プレスリリースより)。「制作過程」=「創造物」というAV(Audio Visual)アクショニズムが春日井の日常である。言い方を変えれば生産的オナニスト、すなわち己の快楽以外何も産まない筈の自慰行為により優れた「作品」を産み落とす生き方はアートフォームの単為生殖と呼べるだろう。

●Naoki Kasugai(春日井直樹) - Crazy Color In My Head
(カセット+ハンドメイド・コラージュ6ページ歌詞ブックレット付)


90年代にMarble Loveというサイケデリックバンドで活動し、2000年代にはソロでサイケポップアルバム2作『What In The Psychedelic World !? 』と『マーブルの世界』をリリースした春日井の活動は、ローカルアーティストの常で当時は広く知られることはなかったが、天然色のマジカルポップサウンドは、英米の新奇サイケバンドに勝るとも劣らないクオリティを誇る。『Crazy Color In My Head』はその続編といえる万華鏡のサイケデリックワールド全開のアシッド作。以前YouTubeのみで発表された同名アルバムの改編版だが、筆者が最も気に入っていた「おっぱい大きな女の子」が未収録なのが少し残念。

●Naoki Kasugai(春日井直樹) - Vinyl Masochism
(カセット+ハンドメイド・コラージュジャケ+SMレコードオブジェ付)


ウルトラポップな『Crazy Color In My Head』と同時リリースのウルトラジャンクノイズ作。サディスティックに陵辱したレコードを音源として制作された。商品説明に「ナイフで徹底的に傷つけバーナーで燃やしムチ打ち最後に小便をぶっかけた」とあるが、嘘や誇張ではなくその通りの行為をしたのだろう。狂気を猟奇で標記するとこんな病気が産まれるのだろう。説明書通りにSMプレイのBGMにしたら本当に死に至るかもしれない。音の臨死体験を味わえる怪作である。

春日井直樹 / MARMALADE SKY (PV)(2016) japanese psychedelic music


公式ツイッターによれば更に幾つもの作品を製作中。創造物か排泄物か?宝石か灰汁か?異端のアウトサイダーの美学をいましばらく追って行きたい。

Daytrip Records公式サイト

狂気への
日帰り旅行
デイトリップ

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【爆裂超革命】音楽革命戦士の歌〜爆裂女子/ビートルズ/J.エアプレイン/頭脳警察/T.レックス/ピストルズ/クラッシュ/アーバンギャルド/キスエクetc.

2019年09月25日 08時27分40秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


爆裂女子『爆裂超革命』
2019.9.22 sun 新宿MARZ

2018年1月7日にデビューした「最強で最狂!暴れまくりのパンクロックアイドル」爆裂女子-Burst Girl-は、筆者がデビュー時から推し続けてきて、いわゆる「古参」を自称できる唯一のアイドルグループである。9/16に中心メンバーのしばくぞ零ちゃんが卒業し、デビュー20ヶ月にして初のメンバーチェンジを経験した彼女たちが、オーディションで選んだ新メンバーを加えての新体制披露ワンマンライヴが朝の新宿血かライヴハウスで開催された。



パンクを体現した看板メンバーの脱退で果たして新体制がどうなるのか不安もあったが、パープルカラーの新衣装に身を包んで拡声器と爆裂旗を手に登場した5人のメンバーの爆裂パフォーマンスにそんな不安は一気に消え去った。ステージも客席も一緒になって激しくぶつかり合うライヴ空間は、この日が初ライヴとは信じられない熱量と一体感に貫かれ、新生爆裂女子の存在感を知らしめる歴史的な瞬間であった。

爆裂女子-BURST GIRL-/超革命【OFFICIAL MUSIC VIDEO】


11/20ニューシングル『超革命』リリース、2020年1/7にワンマンライヴ『爆裂大解放』開催決定。由良、凛、都子、杏來、路亜の5人体制の爆裂女子にアイドルシーンに革命を起こしてほしい。その願いを実現するための手引きとして、音楽界の革命の歌をオレ目線で集めてみた。

●ザ・ビートルズ


ポップス/ロックだけでなく世界中のカルチャーやアートに大きな影響を与えたビートルズこそ革命的なバンドだった。1968年のシングル「Hey Jude」のB面に収録された「Revolution」には「暴力革命の仲間に入れるなよ」という歌詞がある。その後にリリースした10作目のアルバム『The Beatles(通称ホワイト・アルバム)』にはスローバージョンの「Revolution1」と前衛的な「Recolution 9」が収録されている。

The Beatles - Revolution



●ジェファーソン・エアプレイン


ビートルズにも影響を与えたドラッグ・カルチャーが花開いた60年代後半のサンフランシスコ中心にサイケデリック革命が起こった。その代表的バンド、ジェファーソン・エアプレインの5枚目のアルバム『Volunteers』は反戦思想の濃い政治的な歌を多数収録。69年の「ウッドストック・フェスティバル」での演奏は60年代へのララバイのように聴こえる。

Jefferson Airplane - Revolution (Live, Woodstock 1969)



●カントリー・ジョー&ザ・フィッシュ


サイケデリックロックのもう一方の雄、カントリー・ジョー率いるフィッシュは学生運動/反戦運動のメッセージ色の濃いアシッドロックを聴かせる。特に67年「モンタレーポップフェスティバル」でのヘルメットを冠った勇姿はラヴ&ピースの象徴である。

Country Joe and the Fish Section 43



●山下洋輔トリオ 


同じ頃日本では学生運動の嵐が吹き荒れており、学生の反戦デモや過激派の闘争が盛んだった。学生運動の拠点の早稲田大学の講堂にピアノを持ち込んでフリージャズをプレイしたのは山下洋輔率いるピアノトリオ。学生運動家の乱入や占拠が起きると予想されたが、それに反して活動家たちも聞き惚れていたという。音楽が平和のための武器足り得る証拠である。

バリケードの中のジャズ 山下洋輔トリオ.flv



●頭脳警察


その一方で新左翼・全共闘・全学連などによる政治運動が激化した時期の最後、1972年にレコードデビューした頭脳警察は、タブーに挑戦する政治的に過激な歌詞と、ラディカルなライブパフォーマンスによって、発禁や放送禁止、コンサート会場への出入り禁止などセンセーションを巻き起こした。中でも革命三部作と呼ばれる「世界革命戦争宣言」「赤軍兵士の詩」「銃をとれ」は動乱の時代へのエピローグであった。

頭脳警察-世界革命戦争宣言~銃を取れ!



●T. レックス


マーク・ボラン率いるT.レックスは派手なメイクと衣装のグラムロックで音楽シーンのみならずファッション界にも革命を起こした。70年代後半グラムロック・ブームの衰退と共にマーク・ボランは失意のうちに不慮の事故で死亡するが、ロックのヤバさを象徴する音楽性と生き様は現在でも語り継がれている。

Marc Bolan & T. Rex - Children Of The Revolution (1972)




●セックス・ピストルズ


グラムロックと入れ替わるように登場したパンクロックこそ商業化するロックシーンの草の根革命だった。「アナーキー・イン・ザ・UK」「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」と歌ったピストルズの存在自体がセンセーションだった。

Sex Pistols - Revolution In The Classroom (2013 Remaster)



●ザ・クラッシュ 


セックス・ピストルズと並ぶロンドンパンクの雄ザ・クラッシュは音楽性を広げ、レゲエやダブ、ゴスペル、フォーク、R&B、ロカビリーなど様々な音楽要素を取り入れ世界を代表するロックバンドに変貌して行った。3rdアルバム『ロンドン・コーリング』のエンディングを飾るこの革命ソングは、ジャマイカのシンガー、ダニー・レイ作曲のレゲエソング。

The Clash - Revolution Rock (Official Audio)



●ザ・タイマーズ


1988年にRCサクセションの忌野清志郎を中心に結成された覆面バンド。ライブイベントや学園祭にゲリラ的に出没し、メジャーデビューしたあとも歌番組出演で放送事故すれすれの際どいパフォーマンスを行うなど話題になった。ヘルメットを冠ったパフォーマンスは6,70年代革命の時代へのオマージュである。

タイマーズ 生放送事故



●アーバンギャルド


時代は変わって21世紀の日本で結成されたトラウマテクノポップバンド、アーバンギャルドは、「少女」「性」「死」「病」といったネガティブなモチーフをテーマに病める少女たちの人気を博す。松永天馬の描く世界には日本のサブカルチャーの歴史が形を変えて登場する。地下アイドルシーンにも多大な影響を及ぼしていることは間違いない。

アーバンギャルドTV出演/スカート革命 2011



●xoxo(Kiss&Hug) EXTREME


2016年にデビューしたプログレッシヴ・アイドルユニット、通称キスエク。今年9月16日、爆裂女子のしばくぞ零ちゃん卒業と同じ日にめるたんこと楠芽瑠が卒業した。キスエクの革命ソングは3部構成のシフォニックな組曲。爆裂女子とともにアイドル界に革命を起こしてほしい。

〜組曲「革命」より〜「革命」/ xoxo(Kiss&Hug) EXTREME 2018.2.4.目黒鹿鳴館 ファーストワンマンライブー革命ー


革命は
アイドルだけじゃ
終わらない

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