ACID JAZZ
「アシッド・ジャズ」とは、1980年代後半に生まれた音楽スタイル。70年代のファンクにヒップホップの手法を混ぜ,ジャズ的な要素を加えたもの。「踊れるジャズ」とも呼ばれ、イギリスを中心にダンス/クラブシーンで人気を博した。主なアーティストはジェームス・テイラー・カルテット、ガリアーノ、ジャミロクワイ、インコグニート、ブランニュー・ヘヴィーズなど。
ACID ROCK
「アシッド・ロック」とは、1960年代後半に流行したロック音楽の一ジャンル。主に、LSDによる幻覚を体現する音楽に対して定義付けられる。サイケデリック・ロックという呼称の方がよく知られており、アシッド・ロックはその中でも特にドラッグ感の強いスタイルに分類される。主なアーティストはグレイトフル・デッド、ジェファーソン・エアプレイン、クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス、ブルーチアー、マザーズ・オブ・インヴェンションなど。
ACID FOLK
「アシッド・フォーク」とは、サイケデリック・ミュージックから派生したスタイル。主にアコースティックな楽器、フォークギターやシタール、フルート、タブラ等をバックに浮遊感のあるヴォーカルを聴かせる。60年代から現在まで、和洋関係なく存在する。主なアーティストは、ティム.バックレー、ニック・ドレイク、ピーター・アイヴァース、シド・バレット、三上寛、遠藤賢司、佐井好子など。
デンマークのギタリスト、ヤコブ・ブロ(Jakob Bro)の奏でる音楽は穏やかなリズムを持ったアコースティック感覚のジャズ・ミュージック。一昔前ならヒーリングやアンビエントやロハス等と呼ばれたに違いない。精神科医の緑色の待合室のBGMに重宝されただろう(緑は心を落ち着かせる色と言われる)し、朝までディスコでフィーヴァーしたボディコンOLが、帰宅してシャワー浴びながら聴いたかもしれない。
しかし、そんなバブル及びポストバブル時代は今は昔。ハーブのお香を焚いてα波のシンセ音で心を休める者など殆どいない。胎教にきゃりーぱみゅぱみゅやマキシマム・ザ・ホルモンを聴く妊婦も居るらしい。そんな時代に1978年コペンハーゲン生まれのギター弾きが鳴らすスローモ・ミュージックは、聴く人間をトリップさせる効果を最大限に発揮している。かつてバリバリのサイケ/ハードコア/スラッシュ闘士だった者が、数年後に煩悩を捨て去ったかのように、穏やかな笑顔で、空虚な世界観の仙人音楽を奏でることも少なくない。シド・バレット然り、ディノ・ヴァレンテ然り、バイロン・アレン然り、Sunn O))))やBORIS、EARTHなどドゥームメタルや、アンドリュー・チョークやナース・ウィズ・ウーンド、冷泉などドローンも同様。
リー・コニッツ、ポール・モチアン、ビル・フリゼールなどジャズ界の大先輩をゲストに迎えながらも、決してオーガズムに達すること無く、永遠に一歩手前の陶酔感が続くラブアフェアさながらの演奏をリードする北欧男の焦らしテクに悶え泣く男女もいるに違いない。ノードラッグで彼岸を見れるかもしれない。その心地よさは、きゃりーぱみゅぱみゅの歌う「スローモ」に通じるアシッド感覚。きゃりーと同じように、ヤコブ・ブロは雲の上のヘヴンズ・ドアを開けて、聴き手をまだ見ぬ桃源郷へ誘(いざな)うのである。
コペンハーゲン
人魚の像は
小さかった
[ヤコブ・ブロ・トリオ来日公演情報] (SONG X LIVE 019)
ヤコブ・ブロ(ギター)Jakob Bro : Guitar
トーマス・モーガン(ベース)Thomas Morgan : Bass
ヨン・クリステンセン(ドラム)Jon Christensen : Drums
■ DAY 1 : 大阪公演 [日程]2014年 10 月 1日(水)[会場]ドルチェ・アーティスト・サロン大阪 (100席)
■ DAY 2 : 岡山公演 [日程]2014年 10 月 2 日(木)[会場]蔭涼寺 (100席)
■ DAY 3 : 東京公演 [日程]2014年 10 月 3 日(金)[会場]新宿ピットイン
■ DAY 4 : 東京公演 [日程]2014年 10 月 4 日(土)[会場]公園通りクラシックス(60名)
公演詳細⇒SONGS X JAZZ
⇒ヤコブ・ブロ公式サイト