A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

虚無×異常=ヘア・スタイリスティックス a.k.a.中原昌也

2013年09月30日 02時09分38秒 | 素晴らしき変態音楽


Hair Stylistics a.k.a.中原昌也の久々の公式アルバム『Dynamic Hate』がリリースされた。2009年にMonthly Hair Stylisticsとして12ヶ月で12作のアルバムをリリース後、私家盤CDRを津波の如く大量に垂れ流した。最初は年齢と同じ40作と言っていたのが、50作になり、100作になった。情に干されて次々購入し、1年経った頃に我に帰ると大量の堆肥の山が残された。公式リリースは2011年2月にBlack SmokerからCD『First』、8月にベルギーのレーベルからLP『Hustler Power Electronics Convention』、2012年9月にJohn Wiese ‎とのスプリット7"+2カセット『Neu Dimension』。2010年頃まで盛んだったライヴ活動は、苦労の割に実入りが無いと徐々にフェードアウト。ここ2年間は6月4日のお誕生会と地方を含み年数回のみだと思われる。情報が殆ど入らないので、時々ライヴ会場やCDショップで偶然に会った時に話を聞く以外、近況を知る手だてがない。



"渾身のビート・アルバム"とされる新作は1曲ラッパーの銀座DOPENESSがゲスト参加、腰砕けリズムマシンが全編をリードし、一聴すると80年代のC級テクノかポンチャック風。トボケた効果音にそこはかとない悪意を感じる。"ビート・アルバム"の真意は不明だが、KILLER-BONGのように地獄の業火へ導くイルなビートに比べると、ヘアスタらしいお間抜けな空白感が溢れており、クラブでかけたら脱臼者続出だろう。同じビョーキでもイルとは別モノと知れる。イルではなくニル(nil/無、虚無)が溢れている。



CDに続いて新作短編集『こんにちはレモンちゃん』も刊行された。 中原は口を開ければ、「物書きは辛い・キラい・辞めたい」とボヤイてばかりなので、狼少年のように誰からも信用されなくなった。2008年に絶筆宣言したが、2年前に再開し、昨年4年ぶりの著作集『悲惨すぎる家なき子の死』を刊行。それから1年半経って完成したのが本作。最新刊とは言っても描かれる世界はイラストを含め、この世に存在するのかしないのか錯乱させる非情の罠に貫かれ、読み手を問わず好色家に変えてしまうマジックはさすが。幽霊によるRAP音を聴きながら描いたアブ(ノーマル)な世界は健在。ニルでアブ(nil'n'ab)、ヘア・スタイリスティックス=中原昌也を意味する元素記号が発見された。



こんにちは
ノイズとレモン
ナイスペア

ヘア・スタイリスティックス・マンスリー・アルバム・シリーズ2
11/5スタート予定 詳細はコチラ



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百鬼夜行の回想録~80'sインディーズ特集 第13回:失われた女子バンドを求めて~RAP/Bárbara/OXZ 

2013年09月29日 00時24分17秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


けいおんのヒットを待つまでもなく、20世紀の終わりの日本では女子がバンドを組むことは当たりまえだった。しかしその僅か20余年前には、乙女がギターを担いで街を闊歩することはなく、女だけのロック・バンドは好奇の目で見られたものだった。それを大きく変えたのは70年代末のパンク・ムーヴメントだった。パティ・スミスやブロンディなどの女流ロッカーの登場も目立ったが、日本に於いてはランナウェイズの影響が甚大だった。下着で歌う10代女子バンド、という恰好の週刊誌ネタとして篠山紀信が激写し日本で大ブレイク。模倣に長けた日本の音楽業界もすぐに追従し、いくつかガールズ・バンドをデビューさせるが、音楽性は二の次の話題作りのバンドばかりでたいしたブームにはならなかった。

それよりも草の根レベルで女子ロックが胎動をはじめた。パンクが提示した「自分でやらなきゃ始まらないぜ!」というDIY精神に感化され、それまでロックの鑑賞者であり支持者に過ぎなかった女子が主体的に参入を開始したのである。東京ロッカーズの台頭と歩調を合わせて登場したファンジンの多くが女学生により編集されていた。ロックシーンとの関わりを通じて、ペンやテレコをギターに持ち替える女子も現れ、どうせなら女の子同士で楽しくやろう、とバンドを結成。BOYS BOYSやその後進のゼルダ、水玉消防団などがライヴシーンで活動、作品を自主リリースし、多くの女子に勇気を与えた。80年代には女子バンドが一気に増加。その多くがスージー&ザ・バンシーズ、レインコーツ、スリッツ、エッセンシャル・ロジックといったポストパンクの影響を受けていたのも特徴的である。以前紹介したサボテンキャー!、THE COMES、THE NURSEなど個性的なバンドが次々現れた。ある程度の作品と影響力を残し現在CD化されているバンドはともかく、その多くは再発されることもなく忘却の彼方へ葬り去られようとしている。今回は失われつつある女子ロック鉱脈の原石に陽の光を当ててみたい。

●RAP(ラップ)


1984年結成。メンバーはルージュ(vo)、ミサ(ds)、カオリ(b)、ニシキ(g)。雑誌DOLLのレーベル、シティロッカー傘下のドグマ・レコードからリザードのモモヨのプロデュースで3枚の7"EPと1枚の12"EPをリリース。ガスタンク、リップ・クリーム、カムズなどハードコアやリザード、マネキン・ノイローゼ、GOMESS、後述するBárbara、OXZなどと対バンすることが多かった。特にリザードとは所属事務所も同じで交流が深かった。カラフルなヘアスタイルと華麗なドレス姿の妖艶なパフォーマンスは雑誌グラビアの常連として人気になるが、女子バンド故に音楽よりもルックスばかり取り上げられることに危機感を抱き、RAP通信「鏡よ鏡」というフリーペーパーを3年間30号に亘って発行し、積極的に情報や思想を発信したDIY女子だった。RAP3部作と呼ばれる7"EPはそれぞれ現在・過去・未来を表すコンセプト作品。メディア批判の直情パンクから幻想的なサイケデリックまで、様々な表情を魅せる。ラスト作の12"EPは写真満載の16ページ・ブックレット付で、サウンドも含め完成度の高さはインディーズ最高レベル。1988年11月ルージュの脱退で解散するが、現在でも多くのファンから愛され、メンバー公認ファンサイトも充実している。再発を求める声は高いが、シティロッカーから許可が出ないらしい。80年代インディーズの再評価が進む今こそ、何とか再発を実現してほしいものである。

Discography
1985.10 WRAP <7inchEP/DOGMA RECORDS>
1986.02 TRAP~罠 <7inchEP/DOGMA RECORDS>
1986.06 RAPOUT <7inchEP/DOGMA RECORDS>
1987.10 HYSTERIA <12inchEP/DOGMA RECORDS>








RAP 新宿Loft RAPOUT!



●Bárbara(バルバラ)


RAPと同じくモモヨのプロデュースでデビューしたのがバルバラ。バンド名は有名シャンソン歌手と同じだしリリースも2タイトルだけなのでググっても情報が無い。1985年にドグマから1st EP、86年に自らのレーベルから2nd EPをリリース。メンバーはゆき(vo)、みどり(pf)、古都女(g)、恵子(b)、ちさ(ds)、2ndではベースがSachicoに変わっている。ジャケットに映る5人はドレッシーなゴスロリ系だが、音を聴いて虚をつかれる。フリーキーなピアノが活躍するアヴァンギャルド・サウンドに呪術的なヴォーカルが喘ぎ叫ぶショックロック。ジャズ、室内楽、キャバレー音楽、シャンソン、プログレ、パンクなど雑多な要素が共存する世界はスージー・スーのユニット、クリーチャーズに通じる。ギターのKotome(古都女)は90年代にキャバレー・ガレージ・ガールズ・バンド、54 Nude Honeysに参加した。

Discography
1985.10 BARBARA <7inchEP/City Rocker Records>
1986. Barbarous Virginity <7inchEP/Happy Birthday Records>






●OXZ(オックスゼット)


1982年にライヴ・デビュー。大阪・京都を中心に活動した3人組。メンバーはMIKA(g,vo)、HIKKO(b,vo)、CHASENMARU(ds,pf,vo)。84年自らのレーベルからのデビュー20cmEPでは、プリミティヴなドラムと単調なメロディーのダークなパンクを聴かせる。テクニックは同郷の少年ナイフと同様未熟だが、描き出すのは真逆のダウナーな世界。続く作品ではサポート・キーボードを迎え、アート性の高いサウンドに変遷するが、身に付いたアングラ感は変わらない。バルコニーの最終作では筋肉少女帯の三柴江戸蔵がゲスト参加。解散後、CHASENMARU(チャセン丸)とMIKA(林美香)は1989年に元メスカリン・ドライヴの浅野不二子と井上実香と共にプレイメイトを結成。

1984.   OXZ <8inchEP/OXZ RECORDS>
1985.12 Fall In The Night <12inchEP/Night Gallery>
1985.12.15 children of the kingdom <Flexi/Night Gallery> ※V.A.(OXZ / 餃子大王 / YORAN)
1988.01 AND BLUE AND BLEED <12inchEP/balcony RECORDS>






女子ロック
消えちゃう前に
救い出せ

やっぱり萌えますな♡

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カワイイを世界にお届け都市型フェス~HARAJUKU KAWAii!! FES 2013開催

2013年09月28日 03時04分45秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


きゃりーぱみゅぱみゅの所属事務所ASOBISYSTEMが中心になって推進する原宿カワイイ!は4月に最大の祭典「KAWAii!! MATSURi」を大成功させ、7月にパリ、ロンドン、サウンフランシスコにも進出、HARAJUKU KAWAii!!はワールドワイドな合言葉になった。そして、満を持して10月に聖地・原宿にて二日間に亘って開催される旗艦イベントが「HARAJUKU KAWAii!! 2013」。約1万人を動員した昨年9月に続いて「KAWAIIを万国共通のおしゃれのキーワードに!」をメインテーマに、ファッションショーと音楽ライブを融合したエンタテインメントステージを展開する。なんと入場は無料。ただし事前登録が必要なので、 申し込み要項をよく読んで申し込みされたい。25組を超えるアーティストのライヴに加え、原宿系モデルのファッションショーやトークショーも開催される。

「HARAJUKU KAWAii!! FES 2013」詳細概要
開催日:2013年10月5日(土)、6日(日)
開催場所:原宿全域(メイン会場:ラフォーレミュージアム、クエストホール、アストロホール他多数)
料金:無料
参加方法:Webマガジン"HARAJUKU KAWAii!! STYLE"にて無料会員登録後、申込フォームより事前申込が必要。
     既に会員の場合は事前受付のみ。
内容:ファッションショー、音楽ライブ、トークショーなど
スペシャルゲスト:中川翔子(モデル出演)
アーティスト:赤い公園、アップアップガールズ(仮)、Charisma.com、吉川友、きゃりーぱみゅぱみゅ、くりかまき、CREAM、 近藤夏子、Silent Siren、DISACODE、でんぱ組.inc、TEMPURA KIDZ、南波志帆、ニーコマン、ねごと、NEKO PUNCH、PASSPO☆、 ハナエ、PPP! PiXiON、春奈るな、PAGE、やのあんな、Una、and more
★公式ホームページ→HARAJUKU KAWAii!! FES 2013

当ブログでお馴染みの女子アーティストが多いが、予習として、初見の注目アーティストをご紹介しよう。なおいずれも観聴きするのは初めてなので、コメントは公式発表の通りに記載することをお許しいただきたい。



●春奈るな


1991年10月11日生まれ。雑誌「リスアニ!」誌上でオリジナル曲「微熱の月」を発表し、その類稀な歌声と表現力で注目度が急上昇。
2012年5月、梶浦由記が作詞作曲を手掛けた「空は高く風は歌う」でついにメジャーデビュー。
同曲はアニメ「Fate/Zero」2ndシーズン エンディングテーマにも起用され、大きな話題となった(この曲はオリコンランキング初登場9位を記録した)
同年11月、2ndシングル「Overfly」を発表。この曲はアニメ「ソードアート・オンライン」フェアリィ・ダンス編のエンディングテーマに抜擢され、 オリコンデイリーランキングでは自身最高位となる3位を記録、週刊チャートでは7位にランクインという快挙を達成した。
2013年5月に新曲「君がくれた世界」をリリース。同年7月24日に〈物語〉シリーズエンディングテーマとなる「アイヲウタエ」(作詞作曲:じん)をリリース。2013年8月21日、1stアルバム「OVERSKY」をリリース、オリコンデイリーチャート8位を獲得。
10月9日に初のワンマンライブをshibuya duo MUSIC EXCHANGEにて開催決定。
また、11月に発売されるゲーム「AKIBA’S TRIP2」の主題歌に新曲「TRUE STORY」が決定した。


★公式サイトはコチラ

●Charisma.com


MCいつかとDJゴンチによる女子ラップユニット。2011年に結成。
スキルフルないつかのフロウと一度聞いたら耳から離れないエレクトロサウンド、メロディがこれまでにないジャンルを生み出している。ポップなビジュアルとは裏腹に、独創的な言葉を巧みに利用し毒nあおるリリックで平成のゆとり世代に一石を投じる。YOU TUBEに投稿した動画が話題 を呼びデビュー前ながらもBSスカパーの会派ドキュメントバラエティ番組「BAZOOKA!!!」でライブで出演。2013年7月Lastrumよりデビュー予定のオスプレイユニット。現在Charisma中毒増殖中。あなたのイライラは今、歌となる。


★公式ブログはコチラ

●くりかまき


DJの「くりか」と盛り上げ役の「まき」の二人によるDJユニット「くりかまき」。
2012年1月結成で、当初の活動はニコ動などにDJ動画をアップなどしていた。同年5月25日渋谷WombでクラブDJデビュー。 TOKYO IDOL FESTIVAL 2012,2013に出演するなどクラブDJとアイドルイベントでのオープニングDJを並行して行う。2012年11月から活動が激増。月間20公演以上が常態化。ジャパニーズロック、J-POP、アイドル曲をプレイし各会場をわかせてきた。2013年7/6に初のワンマン公演を開催(@渋谷REX)。
同年8月3日(土)ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2013 に出演!
8月21日(水)表題曲「アナログマガール」に他2曲をくわえたシングルを全国流通で発売。
今後のくりかまきの活動に注目ください!


★公式ウェブサイトはコチラ

●NEKO PUNCH


2012 年・春、イキリス・ロントンにて、シンカーソンクライターのリアンヌとフロデューサーの MACC の二人 を中心に結成。2012 年 12 月    日本で活動を開始。 その後、リアンヌの知人?福島出身の自称ダンサーの Pinky が参加。
2013 年 1 月 EMI 主催の「Revolution Rock Vol 3」でクランフリを受賞し、「EMI ROCKS SENDAI」に出演。 6/28 iTUNES にて、デビュー 1st Maxi Single 「Go Baby !」 リリース。
UK と日本の音楽シーンのかけ橋として、ファション、ライフスタイルを含め独持の世界感を表現。 他アーティストへ楽曲提供、フロデュースも手掛ける。


★公式サイトはコチラ

●ニーコマン


ニコニコ動画「歌ってみた」に初音ミクのボカロカバーでいきなり出現、タイムチャートで1位を記録。
カバーからオリジナルまでオールジャンルおもしろい事は何でもやっちゃうフリースタイルバンド。
声優、モデル、TVや舞台でマルチに活動するアーティスト・ニーコ(Vo.)を筆頭に、日本が誇る重鎮パンクバンド「NICOTINE」からBEAK(Dr.)とShunp(Gu.)、 ボカロPで渋谷チェルシーホテル支配人の川崎秀一(Ba.)、TSUTAYAの中の人・アベサトル(Gu.)の5人で結成されたバンド「ニーコマン」!


★公式プロフィールはコチラ

秋晴れの
原宿の街
チョーカワイイ


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『椅子物語』椅子とロックの絶妙な関係~嘘つきバービー/人間椅子/ワイヤー/ウェイン・カウンティーetc.

2013年09月27日 00時53分07秒 | 素晴らしき変態音楽


先日NHKで1977年のキッス初来日公演を収録した番組「ヤングミュージックショー」が再放送された。当時中3だった私は、その日は朝から胸トキメかせていた。初めて観る本格的なロックの映像に大興奮した。テレビの前にラジカセを置いて録音し、画面をカメラで撮った。36年ぶりに観て、当時の感動を思い出すとともに新たな発見もあった。武道館で火柱がバンバン上がるのが凄い。消防法で火気厳禁になって久しいし、どんなに夏フェスが盛んでも、これほど景気よく花火があがることはない。もうひとつ気づいたのは、ステージ前列の観客が着席で観ていること。椅子に座ったまま両腕を頭の上に挙げて喝采しているのだ。確かに当時はどんなコンサートでも、最も盛り上がるエンディング~アンコール以外は椅子に座って観ていた気がする。当時キッスの武道館公演に行った知人によると、2階席は総立ちで盛り上がっていたとのことだが、アリーナ席・1階席は着席だった。だから90年代に誰かのコンサートでオープニングから総立ちになったのに違和感を覚えた記憶がある。今思えば、椅子に座ってロックするのは無理がある。ポール・スタンレーが「ロックンロール!」と叫んでも、座ったままの観客相手じゃ張り合いが無かったに違いない。ストラングラーズが怒って「サムシング・ベター・チェンジ」を繰り返し演奏したのも無理はない。

椅子とロックー静と動、陰と陽、水と油のような両者の関係を考察してみた。

●嘘つきバービー


椅子に座ったギター弾きといえば、全盲のブルース・ギタリスト、ジェフ・ヒーリーがいるが、ロックに限ると佐世保の変態コンボ、嘘つきバービーにとどめを刺す。岩下優介の妖怪めいたヴォーカルと豊田茂の変態ドラ拍子と共に、座ったまま身悶えする千布寿也の担当楽器はギターと椅子となっている。結成11年目に解散を表明し、本日の恵比寿リキッドルームが最後のライヴとなるが、千布が今後も日本唯一の椅子プレイヤーとして活躍することに期待したい。




●人間椅子


OZ FESTでのももいろクローバーZとの共演により一躍脚光を浴びる文芸ロックの元祖、人間椅子。イカ天バンドの最長老だが、江戸川乱歩の小説に因んだバンド名通り、変態性欲的な頽廃美、自虐的な観念世界、土俗的なナンセンス、妖怪や霊威などの超常的恐怖、蟲、病魔や汚穢といった不気味なモチーフを謳い続ける姿勢にブレは無い。それも椅子に座る余裕があるが故だろう。




●ザ・ハイロウズ


ブルハ以来のヒロト&マーシーのコラボ第2章のハイロウズは座ってないで立ち上がれ!的なロケンロー野郎のイメージだが、一方でリラックスしようぜ、という大人の余裕もある。1996年の6thシングル「ロッキンチェアー」では、♪ヘトヘトなんだバタンキュー ロッキンチェアーで眠りたい♪と歌い、ビール片手のワンダフルライフを推奨。同曲収録アルバム『タイガーモービル』には「レッツゴーハワイ」という曲もあり、ヒロト&マーシーの南方志向の萌芽が見られる。




●ウェイン・カウンティー&ジ・エレクトリック・チェアーズ


海外椅子事情に目を移すと、最初に訪れたニューヨークのMax's Kansas Cityで絵に描いたようなオカマちゃんと出会うことになる。70年代DJとして活動するうちにバンドを結成、"電気椅子"を名乗り、パティ・スミス、テレヴィジョン、ラモーンズ、リチャード・ヘルに続くニューヨーク・パンク第2世代としてデビューする。当時は色物として軽くあしらわれたが、近年グラマラスで倒錯的な世界が再評価されている。ウェインは性転換してジェーン・カウンティーと改名して現在でも活動中。




●ワイヤー


イギリスに移るとポストパンクの象徴が椅子であることが判明する。「ロックでなければ何でもいい」という有名なキャッチコピーは誤謬らしいが、乱暴なだけがパンクではないことを世に知らしめた最初のバンドのひとつがワイヤーであることは確か。ピンク・フロイドと同じハーヴェスト・レーベルから1978年にリリースした2ndアルバム『消えた椅子』はジャケットも曲名も歌詞も椅子とは無関係。現代芸術に通じるシュールなアート性を「椅子」が象徴した。後にルイス&ギルバート~DOMEとしてインダストリアル化し、19の大竹伸朗とも共演した。




●サボテン


シュールなアート性を体現する日本のバンドといえば突然段ボール。椅子の曲を探したが突段にはない。「テーブル」という曲はある(1991年『抑止音力』収録)。代わりに妹バンド、サボテンに「低い椅子」という曲がある。エリック・サティのロック化に挑んだ娘たちの努力は、家具の音楽とは別モノの脱臼サウンドを産んだ。椅子を隠した握りこぶしの象徴として描いている。



以上の検証の結果、いけいけロックに対して、ちょっと待った、一服しようよ。あわてないあわてない。ひとやすみひとやすみ。と一休さんのように諭すのが椅子だということが証明された。椅子が無ければロックできない訳だ。ロックと椅子は表裏一体の補完関係にある。ただし心して欲しいのは、親しき仲にも礼儀あり、という真理である。また、椅子ソングを謳うアーティストのいずれも何処かに変態性を持つことにも注目して欲しい。

ロケンロー
椅子に座って
ひとやすみ

●フランク・ザッパ


ロックを芸術と混合した変態といえば、この人にも椅子ソングが相応しい。大物だけに豪華版である。

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20周年の精神異常者たち(20th Anniverary Schizoid Man)~ブリットポップ特集 第3回

2013年09月26日 02時22分51秒 | ロッケンロール万歳!


キャスト(Cast)


アメリカン・ポップ・アート展に貴重なコレクションを提供したジョン・アンド・キミコ・パワーズ夫妻の名前を聞いたアラフォー・ロック・ファンなら、頭の中に「Finetime」か「Alright」のフレーズが鳴り響いたに違いない。ジョン・パワー(John Power)は90'sリヴァプールの名バンド、ザ・ラーズのベーシストにして、自らのバンド、キャストで輝くメロディーを歌い上げたUKロックの才人である。ブリットポップ全盛の1995年にジョン・レッキーのプロデュースでデビューしたキャストの1stアルバム『オール・チェンジ』は全英7位のミリオンセラー・ヒットになる。3枚のアルバムをリリースし2001年に解散するも、2010年に再結成、昨年サマーソニックで来日を果たした。




これまで何度かブリットポップを取り上げてきたが、来年はブラーがブリットポップの記念碑的3rdアルバム『パークライフ』をリリースした1994年から20年目に当たる。10周年の2004年には映画『LIVE FOREVER』が公開されたので、20周年にどんなサプライズ企画があるのか興味は尽きないが、当ブログで一足先に20th Anniversaryをお祝いしたい。残念ながらブリットポップは、英国の愛国心を煽るためのメディア主導ムーヴメントだとして、音楽的に正当な評価をされているとは言い難い現状である。ブーム終焉後もUKロックのセンターで活躍したブラーやオアシスを含め、当時のCDは顧みられることなく、ブッコフのハーフコイン庭園やウニオン在庫処分100円コーナーに放置されている。俗にブリット放置プレイと呼ばれる変態プレイのひとつだが、選り取り見取りでメロディー・ルネサンスの財宝を入手できるので、アーカイブするには好都合の時代と言えよう。今回はブリットポップ末期に登場した徒花を中心に、歓びを込めて振り返る(Look Back in Pleasure)としよう。
★ブリットポップ特集 第1回はコチラ 第2回はコチラ 番外編はコチラ

●エンブレイス(Embrace)


ヨークシャー出身の4人組。1997年リリースのデビュー作『THE GOOD WILL OUT』が全英No.1に輝き、グラストンベリー・フェスのメインのひとつとして出演、一躍時代の寵児となる。ミディアム~スローテンポでバラード調の楽曲が多く、オアシス・フォロワーと揶揄されたが、「俺は彼らを心底愛しているよ。ただし俺たちの方が上だけどね」「俺たちの曲のスケールには今やウェンブリーすら大きすぎないぜ」というビッグマウスぶりが印象的だった。ブリットポップ後発組にはこうした若気の至りの不遜な態度を武器にする者が多かった。ブーム終焉後も音楽性を変えて活動を続け、2006年ドイツ・ワールドカップのイングランド代表公式応援歌を担当した。




●マンサン(Mansun)


チェスター出身、印刷工場の同僚だったポール・ドレイパーとストーヴ・キング(注:足立・ストーブ・ヒロシではない)がグラム話に花が咲き意気投合、殺人鬼チャールズ・マンソンから名前を取ったインクと血の香り漂う4人組。1997年の1st『アタック・オブ・ザ・グレイ・ランターン』を全英1位に叩き込む。英国ロック伝統の耽美派・ロマン主義に影響を受けたサウンドには、グラムロック、プログレッシヴ・ロック、ネオ・ロマンティックス、ニュー・ウェイヴの色が濃い。3枚のアルバムを発表し、2003年5月2日に解散。




●オレンジ・デラックス(Orange Deluxe)


ネオモッズなマッドチェスター・バンド、ファイヴ・サーティ解散後にリーダーだったポール・バセットが弟と結成したグラマラス・ロック・カルテットが豪華蜜柑ことオレンジ・デラックス。1995年に『ネッキング』でデビュー。ファイヴ・サーティ自体知る人ぞ知るマニアックな存在だったので、一部の好事家の間では話題になるが、知名度は低く、wikiにも記載がない。アグレッシヴなギターロックにモッズやソウルを加えたサウンドは流石ベテラン。翌年フォーキーな2ndをリリースするが、シーンの変遷に対応できず消息不明に。




●ジャグアー(Jaguar)


ロンドン出身のロッキン・トリオ。獣のJaguarはカタカナでは「ジャガー」だが、敢えて「ジャ"グ"アー」にした理由は千葉テレビが観れる地域で育ったロック・ファンならお分かりだろう。ブーム終焉後1998年のデビュー作『ヴィジョン』は、後追いならではの先輩のおいしいところ取りをした秀逸なサウンド満載。ただしどの曲も誰かに似ている。「目標は世界制覇」「俺が書いた曲に感動するのは当然」と大口を叩き、レコード会社は大型新人登場!と煽ったが、誰も踊らずこの1作で消滅。




●ノーザン・アップロアー (Northern Uproar)


マンチェスター出身。デビュー当時全員10代だったので、オアシスの弟分として注目された。マニック・ストリート・プリーチャーズのジェイムス・ディーン・ブラッドフィールドをプロデューサーに迎え1996年に『ノーザン・アップロアー』でデビュー。彼らもビッグマウスで知られ、メンズウェアのメンバーに向かって「スーツを着たマンコ」と挑発したり、インタビューでは「このデビュー作は間違いなく今年のベスト・アルバムだと自負している」「ブラーやスウェードが相手ならいつでもホホイと楽勝してやる自信はあるね」と話していた。翌年ブラスを導入した2ndでイメチェンを図るが、ブーム退潮に流され1999年ひっそりと解散。粘り強いのか諦めが悪いのか、2004年・2011年と2度にわたって再結成を重ねる。




当時の日本盤のライナーノーツを読むと、どれも気合と思い入れたっぷりで、日本の洋楽ロック界がブリットポップに大きな期待をかけていたことが分かる。たまたまかもしれないが、過半数を占めるタナソウこと田中宗一郎(SNOOZER)のライナーは、作品自体よりもタナソウ本人の情熱が溢れる檄文を書き連ねているのが、バンド同様ビッグマウス風で興味深い。ロックに真剣に命を賭けることが出来た最後の時代だった。

ブリットポップ
ブリッと一発
ブチかませ!

バンド写真をググっていて、リヴァプール在住の写真家のサイトを発見した。マーク・マクナルティ Mark McNultyという名前は聞いたことはないが、80年代からリヴァプール中心に風俗・文化・芸術・音楽・映画等のドキュメントを撮り続けるベテランである。見事な作品の数々は公式サイトで見ることが出来る。
Mark McNulty - Archive and Prints




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ぼっちアイドル&ぼっちインプロそろい踏み~吉川友/グンジョーガクレヨン 2013.9.23(mon)

2013年09月25日 00時42分53秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


●吉川 友 SPライブ2013秋-Best of YOU!-@渋谷duo MUSIC EXCHANGE 昼の部


ハロプロエッグ出身のきっかこと吉川友はカフェオレのCMでお茶の間や食卓でもお馴染みになった。逗子の音霊ポップデュオ、キマグレンと合体したユニット「きっかレン」は、BiS階段ほどの破壊力はないが、ファミリー層への浸透度は桁違いに大きい。ルックス&歌唱力の素晴らしさと素顔の天然ボケキャラのギャップが魅力のきっかと、海の家やライヴハウスを主宰する天然系きまぐれデュオの組み合わせの妙で、CMソング「カフェオーレのうた」も大ヒット。クライアントのグリコも大喜び。後追いになるが、BiS階段もバスクリンや鶏肉のタイアップを付けては如何だろう。



ソロ・デビューから2年半にして初のベスト・アルバム『Best of YOU!』レコ発イベント。5月11日のデビュー2周年&バースデー記念きっかフェス以来4か月ぶり。その間、インストアや夏フェスのゲスト、さらにアメリカのJapan Expo USAに参加するなど忙しい夏を過ごした。久々のワンマンにあたって、白鳥の衣装を着たい、と言っていたら、生ではないが、白鳥姿でスペシャルMV撮影。”下手なことを言うと本当に実現しちゃう油断できないスタッフさん”に気を付けます、と言った端から「貧ぼっちゃまをやりたい」とおっしゃる。次回ドリカム(Dreams Come True)かも。



以前考察した通り、グループアイドル全盛時代に反旗を翻し、希少種ピンアイドルの道を選んだきっかは、ハロプロ同期の℃-uteやアップアップガールズ(仮)やTHEポッシボーの活躍に負けられないと闘志を燃やすが、悲しきぼっち娘。の性で歌ってもひとり、踊ってもひとり、しゃべってもひとり、という過酷な状況を笑い飛ばす健気な生き様は、21世紀の精神非常者と呼ばれ伝説化するに違いないこともなくはない。



<Set List>
1 さよなら涙/冬空花火
2 きっかけはYOU!
3 time to zone
4 sweetie
5 ハピラピ~Sunrise~
6 ありのままのI LOVE YOU/ヒラヒラ星
7 メドレー:Love涙色~抱いてHold on me!~卒業~風は秋色~恋しさとせつなさと心強さと
8 to be…
9 世界中に君は一人だけ
10 ここから始まるんだ!
11 こんな私でよかったら
12 ハコの中のブルー
13 ダーリンとマドンナ
14 水色
15 ずっとずっとずっと君がスキだ
Encore
16 カフェオーレのうた(きっかレン)
17 あいまいな関係(きっかレン)
18 八月の花火

★ライヴレポートはコチラ
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●グンジョーガクレヨン@阿佐ヶ谷Yellow Vision


一ヶ月に亘るドイツ・ツアーから帰国した組原正の凱旋公演。グンジョーガクレヨンとしては3ヶ月ぶりのライヴである。現在のメンバーは組原(g,vo)、前田隆 (b)、宮川篤(ds)の三人。舞踏パフォーマーの園田游が不参加なので視覚的要素に欠けるが、それ故音に集中出来る。組原はいつも通り饒舌にツアーのエピソードを語る。対照的に他のふたりは寡黙。グンジョーの30年以上のヒストリーのトピックを見ると80年代前半までの初期こそPASS TOURや天国注射や学園祭などで他のバンドと共闘したが、それ以降は特定のバンドやシーンと交わることなく極めてストイックでインディペンデントに我が道を歩んできたことが判る。音楽性もロック、ジャズ、現代音楽、音響などのいずれにも分類できない「グンジョーガクレヨン」と形容するしか無いスタイルを育んできた。時折かつての盟友フリクションや突然段ボールと共演することはあったが、基本的には5人(当時)のメンバーの中だけで熟成した演奏に他者が介入することは、絶対無的に困難を極める。敢て内政干渉に挑んだフレッド・フリスとの共演が両者にとって不本意な結果になったのも当然だろう。




(写真・動画の撮影・掲載については出演者の許可を得ています。以下同)

演奏形態はインプロヴィゼーション(即興)に分類できるが、数多のインプロ演奏家が共演者を変えることによる音楽的ケミストリーを追い求めるのに対し、グンジョーは同じメンバー同士の対話を進化・深化させることに集中してきた。「朱に交われば赤くなる」という諺は彼らの辞書には無い。何にも交わることなく、唯我独尊ひとりぼっちで、アウェー状態の中でカオスの渦を巻いてきた。その演奏の強度は孤高の要塞の中にある。厳しさと純度は灰野敬二にも劣らないが、究極のセルフ・コンテインド・グループなので、エントロピーが外部に放射されず、バンド内でaufheben(アウフヘーベン/止揚)される傾向が強く、他者との魂の共鳴を得ることが難しいのも事実である。ここ1年間組原が積極的に交流試合に挑んでいるので、状況打破へと向かう自由エネルギーの増大に期待したい。




エントロピー
ねぎトロフィー
超うれピー

朱に交わるな。群れることなく、個を磨け。
 
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アメリカン・ポップ・アート展@国立新美術館 2013.9.22(sun)

2013年09月24日 00時33分35秒 | アート!アート!アート!


アメリカン・ポップ・アート展

2013年8月7日(水)~10月21日(月)
国立新美術館 企画展示室2E

1960年代ニューヨークを震源地に世界を席巻したポップ・アートの重要作を網羅した展覧会。すべてコロラド州を本拠地とするジョン・アンド・キミコ・パワーズ夫妻の個人コレクションである。出版業を営むパワーズ夫妻はポップ・アートがまだ評価を確立する以前からその真価を見抜き、作家を直接支援することによって、個人コレクションとしては世界最大級のポップ・アート・コレクションを築き上げた。今回展示されたウォーホル、リキテンスタイン、オルデンバーグ、ローゼンクイスト、ウェッセルマン、ラウシェンバーグ、ジョーンズらとはプライヴェートでも親しく付き合い、誕生日などにプレゼントされた作品もある。206点に上る膨大なコレクションは殆どすべて、コロラドの邸宅の壁に飾られて普段の生活を彩っているという。その邸宅たるや、日本では考えられない広大な敷地の豪勢な建築で、夫妻が相当の資産家でありセレブであることは間違いない。芸術のパトロン&コレクターになるには、潤沢な財産と社会的地位が必要なのである。パワーズ夫妻を見習って、芽が出る前の新進芸術家に先行投資しよう、と思われる向きもあろうが、都内のマンションの一室に住む身ならば無理しない方がいい。分不相応という言葉はアナタのためにある。



音声ガイドで小林克也のナレーションを聴きながら鑑賞するうちに、美術評論とは妄言虚言と紙一重であることに気づいた。例えばジャスパー・ジョーンズのアメリカ地図を素材とした絵については「画家の出身地ジョージア州を含む右下4分の1が違う素材で描かれているのは、人種差別が根強いこの地帯を他の地区と分けて強調するため。絵を逆さにするとアメリカ国旗に見えることに画家の強烈な糾弾精神が反映されている」といった具合。一瞬なるほど!と頷いてしまうが、ジョーンズが果たしてそこまで意図して描いたのかどうか? 音楽の場合、評論家やリスナーが深読みの挙げ句の妄想分析をしても、アーティスト本人に尋ねると、よっぽど計画性がある作為的なミュージシャン、例えばロバート・フリップやフランク・ザッパならいざ知らず、大方が「やってみたらこうなった」とか「このほうがカッコいいじゃん」とかと言うのが事実。間章や阿木譲にしろ、北村昌士や秋田昌美にしろ、竹田賢一や山崎春美にしろ、『ブリティッシュ・ロック 思想・背景・哲学』の著者:林浩平やこの私にしろ、リスナーは勝手に膨らませた妄想について、持てる知識を総動員して、如何に説得力のある妄言虚言を加えられるか、というのが音楽評論の醍醐味と言って良かろう。現実を表現者が独自に解釈・咀嚼し抽象化するゲージュツに答えは存在しない。だから評論する際に、作者の意思は不必要、いや邪魔である、と言い切ってもいい。評論自体がゲージュツから独立した表現行為なのである。弁が立てば誰でもなれる音楽評論家に比べ、美術評論家は美学・芸術学を専攻したエリートが多いから偉そうに見えるが、内実はもっともらしい学理を振りかざして自分勝手な妄想に権威を与える独裁的偏執狂に違いはない。すなわち目くそ鼻くそなので、鵜呑みにしてはならない。



この展覧会の目玉はポップ・アートの「モナ・リザ」と呼ばれる、アンディ・ウォーホルの最高傑作「200個のキャンベル・スープ缶」だと謳われている。ひとつひとつ筆で描いたウォーホルの努力は買うが、ぶっちゃけコピペした方が楽じゃね?と思う者は多いに違いない。ごもっとも、オレも手書きはゴメンである。コンピュータと100,000,000,000,000桁の計算問題のスピードを競うようなもので、絶対勝ち目は無い。手書きの方が味があると言い張るのは前時代的な石器人だけだ。キャンベル・スープ缶から半世紀も経った現代では、ポップ・アートの意義も方法論も異なるのが当然だろう。




●その夜、池袋で開催された山崎春美トークショーの現場にポップ・アートが応用されていたことは偶然ではない。





ポップとは
ポピュラーなのだ
ポップコーン

This Is Pop Is This?



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【純喫茶アイドル提供】最新アイドル情報:BiS/Perfume/乃木坂46/チームしゃちほこ/アプガ/しょこたん

2013年09月23日 02時49分26秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


アイドル一筋ン10年、筋金入りの元祖ヲタ、甲斐さんがマスターを勤める原宿の隠れた名店、純喫茶アイドルは最近はスリーJプロダクション(‘jjj’)関係者しか利用していない模様で、経営が成り立つのか心配になるが、あと一週間でTV画面から消えてしまう運命。番組がどの年月日まで描かれるか判らないが、放映終了後も甲斐さんは何処かでテレビでアイドル情報をチェックしているに違いない。そんな甲斐さんなら当然チェック済みであろう、最新リアル・アイドル情報をお伝えしよう。



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EP-4@代官山UNIT 2013.9.20(fri)

2013年09月22日 00時15分59秒 | 素晴らしき変態音楽


EP-4
Lingua Franca XXX


LINE UP:
EP-4(佐藤薫、ユン・ツボタジ、鈴木創士、家口成樹、須藤俊明、YOSHITAKE EXPE、千住宗臣、山本精一、タバタミツル)
山川冬樹
伊東篤宏 (DJ/Optron)

DJ:GUNS, GERMS & STEEL/VJ:ROKAPENIS



昨年5月に代官山UNITでフル・バンドの復活ライヴを大成功させたEP-4。今年5月には東京で主宰イベント『クラブ・レディオジェニク』を開催。結成の地・京都でも約30年ぶりにライヴを敢行し、再生後の次なるフェイズへと着実に駒を進めていることを伝えたのは記憶に新しいところだ。

そのEP-4にとって、今年2013年はアルバム『Lingua Franca-1 昭和大赦』のリリースから30年にあたるアニバーサリー・イヤーとなる。“金属バット殺人事件”の現場家屋を撮影した藤原新也によるジャケット写真が今なお鮮烈な『Lingua Franca-1 昭和大赦』は、EP-4が初めてスタジオ録音のみで作りあげた1983年のフルアルバム。リリース前に“昭和崩御”という当初のタイトルから変更になるなど何かといわくつきの作品としても知られるが、2011年、佐藤薫自身の監修によって正式再発された『リ・ン・ガ・フ・ラ・ン・カ DELUXE』で、そのクール&ファットなエレクトリック・ファンク・サウンドに衝撃を受けた若い世代も少なくない。

1983年9月に日本コロムビアから発売されたこの歴史的名作を、30年後の今年9月に丸々再現するというライヴを行なう。名づけて『Lingua Franca XXX』。「E-Power」「Coconut」「Similar」などの代表曲を含むアルバム『Lingua Franca』を再現する第一部と、最新リリースの12インチ・シングル『RADIOACTIVITY / Get Baby』などの新曲も交えたセッションの第二部という、最新型EP-4を堪能できる二部構成の予定だ。

メンバーは佐藤薫、ユン・ツボタジ、鈴木創士、家口成樹、須藤俊明、YOSHITAKE EXPE、千住宗臣という、オリジナル・メンバーに若手の精鋭たちを加えた鉄壁の布陣。そして、5月の京都公演でその腕前を披露した山本精一、タバタミツルも参加が決定。さらに、フロントアクトに全身音楽家の山川冬樹。DJはおなじみMOODMANと新ユニットGUNS, GERMS & STEEL。VJはROKAPENIS。XXX年目の『Lingua Franca』降臨を見逃すな!
(UNIT HPより)



昨年5.21の復活ワンマンでは超満員のフロアで踊りながら、80年代の想い出にどっぷり浸ってしまった。佐藤薫はその後、雑誌やライナー執筆、ラジオ/トークショー出演等、積極的にソロ活動。EP-4としては25年ぶりの新録12"シングル『RADIOACTIVITY』をリリース。クラフトワークの「放射能」のカバーだが、現在の日本にこそ相応しいこの曲を佐藤薫印の剽窃と捏造塗れのクールなファンクに仕上げており、そのオーラが21世紀でも錆び付いていないことを詳らかにした。



前列で佐藤の姿をじっと見つめながら身体を揺らしていると、だんだん脳裏に不規則な幾何学模様が浮かんでくる。やる気がなさそうな佐藤のステップが滲んでマルや△と重なり合う。渦巻く映像が次第にひとつの形に変わるが、それは再び遠い日の憧憬に彩られていた。

1982年春に荻窪グッドマンの即興道場で知り合ったギターの高島君と結成したノイズインプロユニットOTHER ROOMは、ふたりとも演奏技術と知識に乏しかったため、早々に倦怠期を迎えた。1983年夏に高島君のバイト仲間のかっちゃんとその友人2名を加えて、5人組バンドとして再出発。このバンドで天国注射か時の葬列出演を目論んだ。当時は言ったもの/やったもの勝ちで、色んなバンドが、他ジャンルのアーティストとくっついたたり離れたりしながら、我先に新しい潮流を作ろうとしていた。70年代に腰まである長髪でハードロックを歌っていたというかっちゃんの加入で我々もアングラ界のセンターを目指そうとしたが、ライヴ当日に必ず腹を壊し寝込んでしまうドラマーの為に見事に思惑が外れ、一度ライヴしただけで崩壊した。

それ以前に、イアン・ギラン並みのシャウトを期待したかっちゃんが、練習に箪笥のようなエフェクターラックを持ち込み、声を変調するために落ち着きなくツマミ弄りに没頭するあまり、肝心の喉を聴かせないので失望感を覚えたのも事実である。今思えば彼は佐藤薫を真似たかったのかも知れない。しかし国立のヒッピー崩れが、シャレオツ都市京都の最前衛クラブ・モダーンを狙うのは無駄な努力だった。その一方で個人的にはかっちゃんとは妙に気が合い、OTHER ROOM解散後一緒にハードロックバンドを結成して吉祥寺テレビに出演した。20年前に会った時に「キャンプ場の管理人になる」と言っていたのを最後に音信不通である。



発売が遅れた『Lingua Franca-1 昭和大赦』よりも、ちゃんと5.21に発売された自主制作盤『Multilevel Holarchy』を愛聴していたので、再演ライヴには思い入れは余りないが、代表曲を網羅するセットリストには興奮する。山本精一の参加はちと予想外だったが、奇妙な音色でプログレ風のスケールを奏でる姿に違和感はない。盟友BANANA UGがこのところ姿を見せないのが寂しいが、オリジナル・メンバーの鈴木創士がその穴を埋め、ユン・ツボタジが客を煽る。前回以上に年配者が目立つフロアは、新曲中心の第2部で大盛り上がり&大フィーヴァー。終演後の客同士の交流はさながら大人の社交場のようだった。同窓会も悪くない、と思える寛容な自分がいた。



踊りましょう
シャレオツ衣装に
身を包み

【おススメ!】
EP-4、非常階段、BiS階段、BiS、でんぱ組.inc、大森靖子などオールスターキャスト総出演のすげえフェス!
ボロフェスタ2013
2013年10月25日(金)、26日(土)、27日(日) 京都 KBSホール/METRO
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ネット時代の情報蒐集法~露西亜美娘「POWDER」と中一病けいおんガールズ「TWIMY」を実例にして

2013年09月21日 00時36分05秒 | インターネットの世界


CDリリースやライヴの情報をどうやって入手するのか尋ねられることがある。15年前はテレビ・ラジオ・雑誌といったマスコミとチラシ(フライヤー)やレコード店やライヴハウスの告知ポスターしかなかったが、現在の情報源は圧倒的にネットである。FacebookやLINEという閉じたSNSも有用だが、最も重宝するのはツイッターである。ツイッターのタイムライン(TL)に散りばめられた過多情報(Information Overload Unit)蒐集の際の利用凡例を上げてみたので参考にしていただきたい。

●POWDER


ロシアの美少女バンドPOWDERを見つけたのは「ファッションモンスター」の日本語カヴァーという呟きだった。リンク先で動画を観て、一瞬で惚れこんでしまった。普通の人なら「面白いね」で済ますだろうが、惚れた相手のことをもっと知りたい、と考えるのが愛好家の性。探る方法は簡単。右側のおすすめ動画をクリックするだけ。POWDERの別の曲や他のロシア・ロックなど、どこでもドアのように行き来可能。ドラえもんの秘密道具にありがちな、とんでもない勘違いも多いが、逆にそれ故予想外の出会いが生まれる。コメントに関連サイトへのリンクがあれば、未知の世界の深部へと潜入開始。探索結果をツイートすると、フォロワーからの返信で意外な事実が判明することもある。POWDERの場合は日本の代理人やロシアの情報筋から返信があった。そこからロシア娘の広大な宇宙へ旅立つ。行き着いたのはPOWDERのお姉さんラニェートキ・ガールズ。密林探索に切り替え音源を入手。一方本日付のツイートで、POWDERが来年GWに来日の可能性があることが判明。きゃりーぱみゅぱみゅがワールドツアーで海外のファンを驚喜させたように、二次元アイドルの実体化に夢が広がる。



●TWIMY


昨日フォロワーが呟やいていたTWIMYというガールズ・バンド。中学1年生の女子トリオで凱旋、12歳とは思えない才能があるという。活動の場をツイッターに定め、楽曲完成をTL上でアナウンスし、RTでフォロワーを増やしている。現在までにオリジナル曲11曲と、TLで繋がったフォロワーによるリミックスも公開中。生ドラムが買えないのでリズムマシーンで代用しているが、むしろその方がネトバン=Net Bandらしくていい。恐るべき十代、と呼ぶには頼りないサウンドと、吹けば飛ぶような貧血ヴォーカルが、文系少女っぽい。果たしてホントに中1なのか、売り出しのためのやらせじゃないのか、様々な憶測が飛ぶのもネトバンならでは。30年前に「中国初のパンク・バンド」と話題になったドラゴンズ(龍)もネットがあれば、ごく自然に伝播したことだろう。鉄のカーテン時代のセンセーションは生まれなかったに違いない。ネットはセンセーションを駆逐する。存在するのは極小サークルが仕込んだ炎上騒ぎだけである。



ネットは大変便利だが、氾濫する情報の洪水をどのように泳ぐかが何より重要である。炎上TLの跡には無数の溺死体と焼死体が累々と放置されるのみ。俗にネット放置プレイと呼ばれ、露出プレイ・羞恥プレイと共に戦時下の三大変態プレイに分類される。

変態と
反対は
同じかも

Rock In Opposition
Shock In Abnormal
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