A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【りんりんとジャケットアート】Part 1 顔&イラスト:ポール・モーリア/頭脳警察/ブリジット・フォンテーヌ/大森靖子/トニー・コンラッド/佐々木好/キング・クリムゾン/さだまさし他*MIX音源付

2021年01月31日 00時50分17秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


昨年12月下旬の筆者の誕生日の翌日にプログレッシブ・アイドル、XOXO EXTREME(通称キスエク)の小嶋りんちゃんの個別撮影会に参加した。たべることと音楽を漁ることが趣味という彼女を喜ばせるにはどうしたらいいかと考えて、レコードジャケットを持参にて一緒に写真撮影をすることにした。音楽のジャンルや内容ではなく、ジャケットの面白さで選んだが、結果的にプログレと前衛とモード音楽とフォークになってしまったことは、筆者の偏った傾向賛美が原因に違いない。当日他の撮影者も一緒で賑やかなスタジオの中で、レコード解説をしながらジャケをとっかえひっかえの撮影は、バタバタで緊張する暇もなかったが、いやな顔ひとつせず天使のような笑顔で応えてくれた彼女に感謝したい。なお、出来上がった写真はあまりに可愛すぎるので出し惜しみさせていただくことをお許しいただきたい。

●顔ジャケット編

ポール・モーリア『R&Bの素晴らしい世界』(1969)
イージーリスニングの王様ポール・モーリアがR&Bとムード音楽のドッキングを狙った話題作。横尾忠則のジャケットがアート。


頭脳警察『3』(1972)
パンタとトシからなる頭脳警察の3rd。過激で文学性豊かなメッセージは元祖日本のパンク。代表曲「ふざけるんじゃねえよ」収録。


Brigitte Fontaine『Comme À La Radio』(1969)
仏シャンソン歌手ブリジット・フォンテーヌがフリージャズを取り入れた幻想的なアルバム。邦題『ラジオのように』。


大森靖子『PINK』(2012)
優しさと孤独と自由を持ち合わせた激情派ガーリーシンガー大森靖子のデビューEP。りんりんもお好きとのことです。


Nocturnal Emissions『Tissue of Lies』(1980)
ロンドンのインダストリアルバンド、ノクターナル・エミッションズの1st。あどけない美少年ジャケと裏腹の過激なノイズ・コラージュ作。


Tony Conrad with Faust『Outside The Dream Syndicate』(1973)
米現代音楽家トニー・コンラッドが独のファウストとコラボしたミニマル・ドローン作品。反復するビートとバイオリンが瞑想の世界へ誘う。


山崎ハコ『飛・び・ま・す』(1975)
70年代日本のフォークを代表する女性歌手のデビュー作。暗い情念と表現力豊かな歌声が素晴らしい。呪われそうなジャケもインパクト大。


Klaus Schulze『Mirage』(1977)
独シンセ奏者クラウス・シュルツェの8作目。蜃気楼というタイトル通り薄明に漂うような電子サウンドはアンビエントの先駆者といえる。


King Crimson『In The Court Of The Crimson King』(1969)
英国プログレを代表するキング・クリムゾンの超名作の1st。頼まなくても顔真似してくれたりんりんに感謝。流石プログレッシブアイドル。


Devo『Q: Are We Not Men? A: We Are Devo!』(1978)
80'sニューウェイヴの人気バンド、ディーヴォの1st。邦題『頽廃的美学論』。近未来的テクノポップは今聴くとチープでレトロな味わい。



●イラストジャケット編

Yes『Fragile』(1971)
クリムゾンと並ぶ英国プログレの雄イエスの4作目。邦題『こわれもの』。ジャケを含め一番好きな作品。りんりんの笑顔も最高です!


佐井好子『密航』(1976)
個性派女性シンガーソングライターの2nd。異国情緒たっぷりのサウンドと文学的な歌詞はジャケット通りの耽美の世界。


佐々木好『にんじん』(1983)
北海道出身の女性フォーク歌手の2nd。ジャケの少女の虚ろな瞳のように寒さを感じさせるシンプルで素朴な歌声は幻にしておくのは惜しい。


さだまさし『私花集-アンソロジー-』(1978)
フォーク歌手さだまさしの3rd。LA録音により日本的な抒情が西海岸の乾いた空気と溶け合った爽やかなサウンドを聴かせる。


となりきんじょ『ロマンティックマシーン』(1976)
宇都宮出身のフォークデュオの唯一作。漫画家佐々木マキによるジャケのようにポップでちょっと捻じれた歌謡フォークを聴かせる。


ファー・イースト・ファミリー・バンド『多次元宇宙への旅』(1976)
シンセ奏者喜多郎が在籍していた70年代日本のプログレバンドの2nd。クラウス・シュルツェ・プロデュースによるコズミックロックを展開。


Gary Panter『Pray For Smurph』(1983)
米漫画家/イラストレーターがレジデンツなどの協力で制作した1st。サブカルコミックの世界を音にした脱力オルタナロックを展開。


Renaldo & The Loaf『Songs For Swinging Larvae』(1981)
英ポーツマス出身の二人組のアメリカデビュー作。サウンドエフェクトや玩具を使った奇天烈なアヴァンポップは中毒性がある。


Gong『Flying Teapot(Radio Gnome Invisible Part1)』(1973)
仏プログレバンドの3rd。ヒッピー幻想の物語ラジオ・グノーム・インヴィジブル三部作のPart1。りんりんもゴングは知ってるそうです。


Ptôse『Ignobles Limaces』(1984)
仏シンセバンドの84年作。プリミティヴなエレクトロサウンドと変調ヴォーカルによるストレンジポップ。笑顔にメロメロです。


Julverne『À Neuf』(1980)
ベルギーのチェンバーロックバンドの2nd。邦題『新品同様』。9人編成の変拍子室内楽ロックはアヴァンギャルドでエレガント。



“The Art of Rinrin & Record Jackets”
Non-Stop DJ Mix by DJ Necronomicon Jan. 2021


推しメンと
推しレコードの
ミクスチャー

羊たちの進撃 〜The assault of the Lambs〜 / XOXO EXTREME feat. Silent Of Nose Mischief
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【灰野敬二情報】①CTMフェスティバル2021で灰野敬二&ジ・オブザーヴァトリーの2019年ライヴ映像がストリーミング配信 ②『灰野敬二 + mito+ doravideo』即興セッション動画公開

2021年01月27日 02時03分56秒 | 灰野敬二さんのこと


ドイツのベルリンで毎年1,2月に開催されているCTMフェスティバルは2021年はパンデミック・バージョンとしてオンラインにて開催されている。その配信プログラムの中で、2019年にシンガポールで開催された灰野敬二&ジ・オブザーヴァトリーのコラボライヴ『AUTHORITY IS ALIVE』の映像がストリーミング配信される。ライヴストリーミングは現地1月26日(火)21:55、日本時間27日(水)5:55amと早朝だが、アーカイブが残るのでCTM Festival Official SiteまたはYouTubeChannelでいつでも視聴可能。

CTM2021公式サイト

Day 6 / Part 2 - Performance(日本時間2021年1月27日4:00amに配信スタート)

*Authority is Alive / Keiji Haino & The Observatoryは2:01:00から
【Disc Review】灰野敬二&ジ・オブザーヴァトリー HAINO KEIJI & THE OBSERVATORY『権力は生きている AUTHORITY IS ALIVE』




CTMフェスティバル(CTM Festival)について:
1999年に設立された、ドイツのベルリンで毎年開催される音楽と映像のイベント。当初はエレクトロニック・ミュージックを中心に開催されていたが、現在では「Festival for Adventurous Music and Art」の旗印のもと、幅広いジャンルをカバーするように進化してきた。音楽プログラムに加え、ワークショップ、アートインスタレーション、パネルディスカッション、上映会、プレゼンテーションなど、音楽とメディア文化の最新の芸術的、技術的、経済的発展を紹介するプログラムが多数開催される。
CTMが他の多くのフェスティバルと異なるのは、電子・デジタル文化における音楽の社会的役割にスポットを当てている点である。フェスティバルをはじめ、年間を通じてCTMがキュレーションする様々なイベントを通じて、新しいテクノロジー、現代アート、歴史的視点、社会的課題などを背景に、最新の音楽の潮流を反映させている。
開催にあたっては毎年テーマを掲げている:2018年:Turmoil(混乱)、2019年:Persistence(永続性)、2020年:Liminal(閾値)。

CTM2021のテーマはTransformation(変換、変容)
パンデミックが私たちのつながりの手段と理解を変える中、CTM 2021「トランスフォーメーション」は、この特別な時代に芸術文化が直面する課題に対応することを目的としています。冬のロックダウン期間中に行われるこの100%オンライン版は、新しいデジタル・フォーマットを試し、つながりを促し、継続的な芸術活動を支援し、重要な対話に参加するという重要な継続性を維持しながら、適応する方法を見つけようとする試みです。音楽コミュニティはどのようにして、新しい、より支持される文脈と公平な存在に向けて変容する方法を見つけられるのでしょうか?遠隔地での創作とパフォーマンスの可能性を探求するストリーミング・パフォーマンスやトランス/ローカルな特別コミッション、没入型のマルチプレイヤー3D展示とフェスティバルスペースであるCTMサイベリア、マインクラフトのクラブマトリョーシカとクラブクアランタネのバーチャル会場で自宅にレイヴをもたらすバーチャルクラブナイト、ハックラボ、CTM Discourseトークシリーズ、CTM Radio Labコミッションなど、第22回目のプログラムは他にもたくさんのものがあります。この実験的なアプローチで、音楽とアートを遠隔地でも集団でも一緒に楽しむことができます。未知の世界を切り拓き、変容の中に一体感を見いだしていきましょう。
CTM Festival 2021 Welcomeメッセージより

CTM Festival 2021 – Transformation Video Trailer


灰野敬二は2016年2月のCTMフェスティバル2016に内橋和久とSenyawa(Rully ShabaraとWukir Suryadi)とのコラボレーションで出演している。

配信で
世界を繋ぐ
音楽フェス

▼一楽儀光(ドラびでお)のYoutubeチャンネルに2011.1.21秋葉原クラブグッドマンでの灰野敬二 + mito(クラムボン)+ doravideo即興セッションの動画がアップされている。
灰野敬二 + mito(クラムボン)+ doravideo

【LIVE REPORT】灰野敬二+ドラびでお+ミト@秋葉原 Club Goodman 2011.1.21(fri)

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灰野敬二 × KIDILL Autumn Winter 2021-22 Collection “Desire”@東京東雲 TOLOT heuristic SHINONOME 2021年1月某日

2021年01月21日 02時03分13秒 | 灰野敬二さんのこと


KIDILL 2021AW collection
2021年1月19日~24日(日)に開催されるParis Fashion Week MENSWEAR FALL-WINTER 2021-2022(パリ・コレクション)用の動画撮影を兼ねたファッションブランドKIDILLの2021-22年秋冬コレクション「Desire」のランウェイショー。会場は東雲鉄鋼団地内のコンテンポラリー・アート&フォトの大型施設。高い天井のだだっ広い空間に鉄骨の櫓とランウェイ用のセットが組まれ、その正面に灰野敬二の演奏スペースが設置された。ハイワット三段積x2台、マーシャル三段積x1台、アンペグ・ベースキャビネットx1台。聳え立つアンプの壁は、15年以上前に灰野が率いる不失者が年1,2回8時間に亘る長時間ライヴを開催していた法政大学学生会館大ホールのステージセットを彷彿させる。また、2011年に新木場スタジオコーストで開催されたロックフェスI'LL BE YOUR MIRRORでのテントステージに灰野が出演した時に、あまりの爆音で近隣住民から「爆弾が落ちた」と通報があったと噂される(実際に数km離れた新木場駅で灰野のギターの爆音が聴こえたという)伝説のライヴと同じセッティングだという。
I'll Be Your Mirror@新木場スタジオ・コースト 2011.2.27 (sun)


Photo by Ko Tsuchiya

ランウェイショー本編は約10分。その間に36着の衣装のモデルがランウェイを歩く。本編10分+イントロとフィナーレの約15分を灰野がヴォーカルとギターで音楽を奏でる。灰野のサウンドチェックに続いて、モデルだけの歩きリハーサル、その後灰野が加わったランスルー(通しリハーサル)。モデルの衣装の変化に応じて音楽の流れを組み立ててほしいとKIDILL側からのリクエスト。しかし本番の演奏中に灰野がモデルの動きをチェックすることはできないので、時間経過に応じて音楽を組み立てる。約100人のゲストとメディア関係者がギャラリーとして見守る中でショーがスタート。静寂に近い微弱音から耳を圧する轟音まで変化するダイナミックレンジと、リズムや音色、間の取り方でガラッと変わる場面転換、灰野ならではの“なぞらない”演奏が凝縮された。先鋭的なパンクファッションと過激なメイクの長身のモデルが闊歩するランウェイの後ろの暗闇に浮かび上がる灰野の姿は、まるで太古の神殿の儀式を思わせる荘厳な空間。本編が終わりモデルが全員登場するフィナーレで、美しいギターのストロークが慈愛の雨のように降り注ぎ、反骨精神に貫かれたKIDILLのアティチュードを讃えるように包み込んだ。ショーが終わってステージからランウェイを通って歩き去るKIDILLデザイナーの末安弘明と灰野敬二の間には、目に見えないシンパシーの糸が確かに結ばれていた。


灰野敬二、パリ・コレでファッションブランド「KIDILL」とコラボレーショ
「KIDILL」灰野敬二の演奏で“欲望“のコレクション発表、21年秋冬はジェシー・ドラクスラーとコラボ

KIDILL AUTUMN / WINTER 2021-22 COLLECTION “DESIRE”


PARIS FASHION WEEK 公式 オンライン
https://parisfashionweek.fhcm.paris/en/calendar/

信念を
貫くデザイナーと
ミュージシャン

KIDILL(キディル)
⽇本・福岡に⽣まれ育った末安弘明(Hiroaki Sueyasu)は、1996年に⼤村美容ファッション専⾨学校を卒業した後、2002 年に渡英。ヴィンテージウェアを解体し、彼が敬愛するパンクエイジのグラフィックアーティストたちの流儀を想起させるアプローチを⽤い、独学で服づくりを体得してきました。2014 年には新たに「KIDILL」を東京で始動します。ブランド名は、カオスの中にある純粋性を意味する造語であり、どんな時節にも、彼の魂がかえってくるところでもあります。1990 年代に体感したロンドンパンクやハードコアパンク、ポストパンク、グランジなどのカルチャーを軸に、現代の新しい精神を⼼に宿した不良たちに向けた服を制作し続けています。
2014-15 年秋冬に東京ファッションウィークでデビューランウェイショーを発表し、2015-16 年秋冬コレクションで第 8 回 DHL デザインアワードを受賞します。2016 年には、ファッションや⾳楽を愛するユースたちが⾏き交う渋⾕・神宮前にフラグショップ「KIDILL ROOM」をオープン。2017 年度 Tokyo 新⼈デザイナーファッション⼤賞では、東京都知事賞を受賞します。近年のコレクションにおいては、2018 年春夏でデニス・モリスとコラボレートして以降、Public Image Limited、Sheila Rock、The Damned、Siouxsie Sioux、Peter Murphy、Jamie Reid、Winston Smith といったデザイナー⾃⾝が敬愛してやまないアーティストやクリエイター、ジャパンデニムを象徴する「EDWIN」といった、精神性を共有することのできるコラボレーターと⼿を組み、刺激的でありながら、彼にとって普遍的な価値を放つものを追求し続けることがスタイルのひとつになっています。「KIDILL」のコレクションは世界 5 カ国の DOVER STREET MARKET で展開されており、東京の TRADING MUSEUM COMME des GARCONS、⾹港の I.T、ロサンゼルスの H.LORENZO、カナダの SSENSE、モスクワの AIR MOSCOW、韓国の TOM GREYHOUND などで販売されています。彼は、2020年春夏からパリでインディペンデントに発表を続けており、2021 年秋冬はパリ・ファッションウィークの公式スケジュールで発表することが決定しています。
http://www.kidill.jp
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【地下音楽愛好家ご用達サイト情報】DD Revival(DDリバイバル)~謎多き80年代自主カセットレーベル『DD.Records』レア音源のアーカイブ

2021年01月19日 01時12分41秒 | 素晴らしき変態音楽


DD Revival(SoundCloud)
80年代日本地下音楽の最大の謎と呼ばれてきたカセットレーベル「DD.Records」のレア音源が聴けるSoundCloudチャンネル。小樽出身、山梨東部富士五湖地方在住の楽器職人にして仮想民族音楽無国籍バンドLake of Madderのリーダーであるdaddybear氏が主宰、DD.Recordsの中核アーティストの一人でもあった氏が所有する音源の中から厳選したレア音源を公開している。2021年1月18日現在で23トラック公開されているが、今後も徐々にアップされる予定。無名のミュージシャンによるエレクトロニクス、テクノ、ニューウェイヴ、ミュージックコンクレート、即興、ノイズといった様々なスタイルが混在するDD.Recordsは、世界的にも類をみない日本地下音楽の深淵と豊潤さを証明するレーベルである。将来的には、他のDD.Recordsアーティストも参加して包括的なアーカイブを作ろうという動きもあるというから楽しみだ。


https://soundcloud.com/user-343930453-393870112

1. Icy hands/H Nakamura,K Yoshimatu

2. Chem Ab3/TN

3. orange/Unkown Artist

4. 錆びたワルツ/サーカディアンリズム

5. Theme of Gyaos/A.Mori & H.Takigawa

6. Rainy Day/D.D.Xmas Band

7. The Theme of Sadu

8. Unkown(Live)/Mikanmukku

9. Moving Forword/Bourbonese Qualk

10. Live Evil 1&2/10T

11. コンパ帰り/ Cat Moon Girl

12. Cold Day/Park Music T.Kamada

13. 37/Y.Tabata

14. Poleczke/Fujiko Nakaza

15. 目玉の王様/Kum

16. ピラミッドパワー/Kum

17. 動物園/K.Sannou M.Morisawa

18. 青い目の人形/K.Sannou

19. deebees live 828 83(2)T.Kamada,KU,Mickey

20. Unknown and Sabaku no Tamago/Matari

21. JUMA/Magical Sunset

22. 1983/8/28-DeeBeesLive in Kyoto(1)

23. In Der Tanzstunde/Pop Company


その他のDD.Records音源入手先
●YouTube
2019年にアメリカのBitter Lake Recordingsから2枚組コンピレーションLPがリリースされたJUMAのリーダーであり、DD.Recordsから40作近い作品をリリースしているK.Yoshimatsuのアルバムの多くは、Yoshimatsu自身のYouTubeチャンネルでフルで公開されている。

K.YOSHIMATSU a.k.a. Juma discography PART Ⅰ (DD.RECORDS) 1981-1985

●Bandcamp
Demise Symphonika / K2 — K. Kusafuka

https://k2music3.bandcamp.com/album/demise-symphonika-2

Re​-​Musik / K2 — K. Kusafuka

https://k2music3.bandcamp.com/album/re-musik

Requiem In The Sun / TECHNO MENSES

https://k2music3.bandcamp.com/album/requiem-in-the-sun

凡人の愉しみ Bonjin No Tanoshimi / T. NAKAMURA, Y. FUJIMOTO, N. TAKEMURA

https://fastercrapproduction.bandcamp.com/album/bonjin-no-tanoshimi

Paysages / D.D.Xmas Band

https://lakeofmadder.bandcamp.com/album/paysages

●アナログレコード
名古屋在住のNaoki KasugaiはDD.RecordsからTheseやソロ名義でリリースした音源を5枚のLPレコードでリリースしている。

https://waters4143.wixsite.com/daytriprecords/shop-2

カセットで
D(誰でも)D(できる)
地下音楽

Les Disques Du Daemonium(盤魔殿レーベル)はDD.Recordsの意思を引き継ぎます。

第1弾リリース『Lower Than God / We Advance Masked』
第2弾リリース~『Rie Fukuda / 狩赤夢 - Live at EdgeEnd Nov. 2020-』
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【前衛芸術愛好家ご用達サイト情報】UbuWeb(ウブウェブ)~すべての時代のすべての前衛芸術のアーカイブ

2021年01月18日 01時30分47秒 | 素晴らしき変態音楽


日本でも一部の現代芸術愛好家には以前から良く知られたサイトだと思われるが、遅まきながらついさっき知ってハマりまくっている優良サイトを紹介しておきたい。

UbuWeb(ウブウェブ)とは・・・
1996年、ウェブが比較的黎明期にあった頃、ケネス・ゴールドスミスは、入手困難な具体的な詩の作品を掲載するためにUbuWebを作成した。比較的無名の文学運動の作品を共有するサイトとして始まったこのサイトは、20世紀から21世紀の前衛的、実験的な文学、映画、音楽の重要なアーカイブへと成長した。現在、世界中の訪問者は、カーラ・ウォーカー、オノ・ヨーコ、ポーリーン・オリベロス、サミュエル・ベケット、マルセル・デュシャン、セシル・テイラー、グレン・リゴン、ウィリアム・バロウズ、ジャン=リュック・ゴダールなどのアーティストの作品を含む、無名の作品と正統派の作品の両方にアクセスすることができる。



2020年の著書『デュシャンが私の弁護士(Duchamp Is My Lawyer)』の中で、ゴールドスミスはUbuWebの歴史を語り、その制作の動機や、芸術作品がどのようにしてアーカイブ化され、消費され、オンラインで配信されているかを説明している。ゴールドスミスは、自身の経験やさまざまな専門家へのインタビューに基づいて、UbuWebが著作権の問題をどのようにナビゲートしているか、またUbuWebが前衛的な構成や歴史に挑戦している方法を説明している。また、本書は他の「シャドウ・ライブラリー(著作権を無視して学術論文や文化的データへのアクセスを可能にするデータベース)」の成長を描き、UbuWebの目的、美学、エトスを反映した作品を持つアーティストについても言及している。ゴールドスミスは、今日のネットカルチャーの象徴であるNetflix、Amazon、Spotifyなどと対比させて、UbuWebの使命をフリーカルチャー運動へのコミットメントと、幅広い芸術作品へのアクセスを提供することであると結論付けている。



Kenneth Goldsmith ケネス・ゴールドスミス(1961年生まれ)はアメリカの 詩人・批評家。UbuWebの創立編集者であり、自らが教鞭を取るペンシルベニア大学でPennSoundの編集長を務めている。1995年から2010年6月までWFMUで毎週ラジオ番組を担当 。Fidget(2000)、Soliloquy(2001)、Day(2003)、および彼のアメリカの三部作、The Weather(2005)、Traffic( 2007)、およびSports(2008)など10冊の詩集を出版。エッセイ本、Uncreative Writing: Managing Language in the Digital Age(非創造的な執筆:デジタル時代の言語の管理)(2011)の著者でもある。2013年、ニューヨーク近代美術館の最初の桂冠詩人に任命された。(Wikipediaより)

https://www.ubu.com/

UbuWeb ユブウェブ
All avant-garde. All the time. すべての前衛。すべての時代。

Recent Additions(最近の追加情報)
Film & Video(映画・ビデオ)
Sound(サウンド)
Dance(ダンス)
Papers(論文)
Historical(歴史的資料)
Visual Poetry(視覚詩)
Conceptual Comics(コンセプチュアル・コミック)
Conceptual Writing(コンセプチュアル・ライティング)
Contemporary(コンテンポラリー)
Aspen Magazine(アスペンマガジン)
Outsiders (アウトサイダーズ)
/ubu Editions(/ubu エディション)
365 Days Project(365日プロジェクト)
Bidoun Presents(ビドゥン・プレゼンツ)
Ethnopoetics(エスノポエティクス)
Electronic Music Resources(電子音楽リソース)
UbuWeb Top Tens(UbuWebトップテン)
Twitter(ツイッター)
Resources(出典)

トップページの各リンクをクリックすれば、膨大な前衛芸術アーカイブにアクセスできる。
「サウンド」では音響詩や音楽作品の視聴・mp3ダウンロードが可能。
無料のオンライン図書館と考えればいい。

オンライン
世界の前衛
参照可

例えば1970年のミュージック・コンクレート・コレクション4枚組ボックスセットが全曲試聴・ダウンロードできる(ジャケ写をクリック)


Electronic Panorama: Paris, Tokyo, Utrecht, Warszawa (1970)

Ivo Malec – Spot 1:35
Luc Ferrari – Visage V 10:32
Guy Reibel – 2 Variations En Étoile 16:42
Bernard Parmegiani – Ponomatopées 6:15
Bernard Parmegiani – Générique 1:15
Pierre Schaeffer / Pierre Henry – Bidule En Ut 2:00
Ivo Malec – Dahovi II 7:15
Pierre Schaeffer – Étude Aux Allures 3:28
François Bayle – Solitioude 2:15
Jaap Vink – Screen 7:30
Milan Stibilj – Rainbow 3:25
Frits Weiland* – Textuur 4:16
Jacob Cats – Lux 3:35
Alireza Maschayeki* – Shur 5:12
Luctor Ponse – Radiophone 3:22
Jos Kunst – Expulsion 9:00
Gottfried Michael Koenig – Funktion Blau 6:11
Toshiro Mayuzumi – Mandara 6:20
Maki Ishii – Kyoō 13:15
Minao Shibata – Improvisation 9:32
Makoto Moroi – Shōsanke 13:20
Krzysztof Penderecki – Psalmus 5:05
Andrzej Dobrowolski – Musique Pour Bande Magnétique Et Hautbois Solo
Arne Nordheim – Solitaire 12:00
Włodzimierz Kotoński – Microstructures 8:02
Bogusław Schaeffer – Symphonie

Label: Philips ‎– 6526 003-06
Series: Prospective 21e Siècle –
Format: 4 × Vinyl, LP, Compilation Box Set
Country: France
Released: 1970
Groupe De Recherches Musicales De L'O.R.T.F.

Recorded at Groupe de Recherches Musicales de l'O.R.T.F. (Paris, France), Studio voor Elektronische Muziek (Utrecht, The Netherlands), Studio of Radio NHK, (Tokyo, Japan), Studio Eksperymentalne Polskie Radio (Warszawa, Poland).
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DJ Necronomicon『ラブサウンドはビートルズがお好きMIX』~ポール・モーリア/フランク・プゥルセル/川崎燎/ジミー竹内/テッド・ヒース/ミゲル・ラモス/ジョセフ・メイヤー/衛藤幸雄

2021年01月16日 00時37分18秒 | こんな音楽も聴くんです


ムード音楽♡ビートルズ MIX
Love Sounds loves The Beatles


筆者はロックを聴きはじめた14歳から10年間はビートルズにほとんど興味がなかった。ビートルズはロックじゃないと感じていたのである。それはなぜかと言うと、スーパーマーケットやデパートやテレビやラジオでしょっちゅうビートルズの曲が流れていたからである。それはすべてビートルズ本人の歌ではなく、歌謡曲やムード音楽による、ロックンロールのエナジーやパッションを抜き取られたアレンジだった。子供心にベートーヴェンやモーツァルトよりも安っぽいメロディーに思えた。だからパンクに衝撃を受けたロック少年にとってビートルズとは軟弱ポップスに魂を売った商売人というイメージで、聴くに値しないバンドの筆頭だった訳である。

20代半ばになって一端のレコードマニアを気取っていた頃、渋谷CSVで流れていたサイケサウンドに驚いて店員に尋ねたところ「ビートルズだよ、まさか知らないの?」と笑われた。それが『アビーロード』だった。とはいってもすぐにFAB4に降参したわけではなく、学生時代に吉祥寺ジョージで買った日本盤帯無し中古の『サージェント・ペパーズ』を聴き直したくらいで、他のアルバムを聴いたのは80年代末にCD再発されてからだった。その後リマスターCDやLP再発でほぼ全アルバムをそろえたが、決して熱心なビートルズファンではなく、お勉強を兼ねて聴く程度のソーシャルディスタンスを保っている。

しかし逆にここ2,3年、100円レコードでムード音楽やAORを聴き直す機会が増えて、改めてビートルズの汎用性と拡散力に気づかされることが多い。ポール・モーリアやフランク・プゥルセルといった大御所はもちろん、外人美女モデルジャケットが多い”歌のない洋楽ポップス”的なレコードに大抵ビートルズ・ナンバーが入っている。エキゾチカや電子音楽やインド音楽の珍奇なカヴァーも悪くないが、筆者がもっと心を惹かれるのは子供の頃にスーパーマーケットやデパートで流れていた毒にも薬にもならない凡庸なインストカヴァーである。おそらくスタジオミュージシャンの寄せ集めのやっつけ仕事の中にも工夫の光るアレンジや、自己主張するソロプレイがあったりして、聴けば聴くほど味わい深い。異端音楽DJイベント『盤魔殿』に於いてはムード音楽やラウンジミュージックのMIXは逆に”異端”に聴こえるだろう。しかし異端の異端は正統派ではない。100円ちょっとで手に入るラブサウンド版ビートルズカヴァーをお楽しみあれ。



1. Royal Rock Beats / Sergent Pepper's Lonely Hearts Club Band

『ゴールデン・ロック』演奏:ロイヤル・ロック・ビーツ 編曲:川口真 
東芝音楽工業株式会社 TP-8011
2018.1.25 下北沢General Records ¥108

2. Ryo Kawasaki / Come Together

『朝日のあたる家/ビート!ビート!ビート!』原田忠幸(bs)、横田年昭(fl)、川崎燎(g)、穂口雄右(org)
東芝音楽工業株式会社 NW-8041
2020.3.2 Disk Union渋谷 ¥167

3. Jimmy Takeuchi & His Exciters / Lady Madonna

『ビートルズ&ベンチャーズ特集 ヘイ・ジュード/さすらいのギター』
モーリー・グレイ・オーケストラ、北野タダオとアロー・ジャズ・オーケストラ、ヤング・ビーツ、ジミー竹内とエキサイターズ、小俣尚也とドライヴィング・メン
企画/フェーマスレコードクラブ 録音制作/東芝音楽工業株式会社 FRC-011
2021.1.10 Disk Union下北沢 ¥110

4. Union All Stars / Fool On The Hill

『バカラック・レイ・ビートルズ・S&G サウンド・クリエーター大全集』
ユニオン・オール・スターズ
テイチク株式会社 CJP-1016~7
2021.1.3 Disk Union下北沢 ¥340

5. Ted Heath and His Music / Get Back

『テッド・ヒース/ビッグ・バンド・ロック・ヒッツ』
テッド・ヒース楽団、テッド・ヒース・オーケストラ
キングレコード株式会社 GT-135/6
2019.11.13 HMV Record Shop コピス吉祥寺 ¥110

6. Joseph Mayer & Midnight Sun Pops Orchestra / Michelle

『ムード・ミュージック・ライブラリィ第3集 ムード・イン・ギター*1』
演奏:ジョセフ・メイヤー Midnight Sun Pops Orch.
株式会社 国文社 Sun Music Record SKS-003
2018.10.10 HMV Record Shop渋谷 ¥25

7. Miguel Ramos / My Sweet Lord

『HAMMOND-HITS mit Miguel Ramos』
Karussell 2345 016
2020.10.1 レコファン渋谷BEAMS店 ¥100

8. Yukio Eto & Golden Sounds / Let It Be

『ヤング・ヤング・フルート/レット・イット・ビー』
編曲)筒美京平 フルート)衛藤幸雄 演奏)ゴールデン・サウンズ
東芝音楽工業株式会社 TP-7419
2020.3.5 Disk Union新宿ロックレコードストア ¥250

9. Franck Pourcel / Don't Let Me Down

『プゥルセル・ミーツ・ザ・ビートルズ(華麗なるビートルズ・ソング・ブック)』
フランク・プゥルセル・グランド・オーケストラ
東芝音楽工業株式会社 OP-80055
2019.11.13 HMV Record Shopコピス吉祥寺 ¥110

10. Paul Mauriat / Yesterday

『ポール・モーリア・ビートルズの世界』
ポール・モーリア・グランド・オーケストラ
日本フォノグラム株式会社 PM-10
2019.12.14 国分寺 珍屋 ¥360

11. Royal Rock Beats / A Hard Days Night


ムード派の
愛の音楽
ビートルズ

とはいえ一番好きなビートルズカヴァーはレジデンツ。
The Beatles Play The Residents & The Residents Play The Beatles


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【音で聴く緊急(エマージェンシー)宣言】999/ガールスクール/クール&ザ・ギャング/ニーナ・シモン/石川晶/トニー・ウィリアムス/スティール・パルス/パラモア

2021年01月14日 00時37分26秒 | 素晴らしき変態音楽


世界各国で緊急事態宣言(State of Emergency)が発令されており、テレビのニュースはその話題で持ち切りだ。緊急!緊急!と言われ続けると感覚がマヒしてしまい、どうでもよくなってくる。そんな緊急呆けの頭を切り替えるべく、「エマ―ジェンシ―(緊急)」を歌った曲やバンドを集めてみた。ジャンル的にもポップ、ロック、ジャズ、メタル、パンク、レゲエと幅広いので飽きずにエマージェンシー状態を楽しめるに違いない。

●ガールスクール『エマージェンシー』(1980)


1980年代のNWOBHMムーヴメントに乗ってモーターヘッドの妹バンドとして売り出された女性ハードロックバンド。当時メタルを敵視していたニューウェイヴ少年だった筆者がエアチェックしたライヴカセットを密かに愛聴していた。この曲は80年に2ndシングルとしてリリースされた。デビュー・アルバム『デモリッション』(80)に収録。

Girlschool - Emergency (1981) Bronze Rocks



●クール・アンド・ザ・ギャング『エマージェンシー』(1984)


コモドアーズと並ぶアメリカ・ソウル界の長寿バンド。64年ロバート・"クール"・ベルを中心に結成。69年デビュー、7~80年代数々にヒットを放ち、現在もライヴツアーを行っている。この曲は84年の16枚目のアルバムのタイトルトラック。アルバムはダブルプラチナ(200万枚)に輝き彼らの最大のヒット作になった。

Kool & The Gang - Emergency



●トニー・ウィリアムス・ライフタイム『エマージェンシー』(1969)


61年にデビューしマイルス・デイヴィス・カルテットのメンバーとして活動していいたドラマーのトニー・ウィリアムスがロックに傾倒して結成したライフタイムの1stアルバム。ジョン・マクラフリン(g)、ラリー・ヤング(organ)とのトリオによるジャズロック/フュージョンの先駆けと言われる。

The Tony Williams Lifetime / Emergency



●石川晶とカウント・バッファローズ『エマージェンシー』 (1976)


日本のジャズドラマー石川晶がスタジオミュージシャンを集めて結成したジャズファンクバンド、カウント・バッファローズの76年のアルバム。ジャズやファンクだけでなくポップスからエスニック、前衛ロックまで様々な企画アルバムを出しているが、本作はストレートなファンクサウンドを打ち出した代表作と言われる。

Count Buffalo - Emergency (1976)



●999『エマージェンシー』(1978)


1976年にロンドンで結成されたパンクロックバンド999(Nine Nine Nine)の3rdシングル。パンク第2世代ならではのパワーポップだが、カラフルなジャケットが災いしてファッションパンクのイメージがあって当時は聴かなかった。パンクに緊急事態宣言は良く似合う。

999 - Emergency



●パラモア『エマージェンシー』(2005)


女性シンガー、ヘイリー・ウィリアムスが率いるテネシー州出身のオルタナパンクバンド。エモーショナルなヴォーカルとストレートなギターロックが爽快に駆け抜ける。この曲はデビューアルバム『オール・ウィ・ノウ・イズ・フォーリング』からの2ndシングル。

Paramore: Emergency [OFFICIAL VIDEO]



●メリサ・マンチェスター『エマージェンシー』(1983)


アメリカのポップス歌手・女優メリサ・マンチェスターの11作目のアルバムのタイトルトラック。82年にリンダ・ロンシュタット、オリヴィア・ニュートン・ジョン、ジュース・ニュートン、ローラ・ブラニガンを下してグラミー賞を受賞した翌年のAOR路線のソフトな緊急事態宣言。

MELISSA MANCHESTER - Emergency (1983 AOR)



●スティール・パルス『ステート・オブ・エマージェンシー』(1988)


イングランド出身のルーツロックレゲエ・バンド、スティール・パルスの通算7枚目となるアルバム(1988年発表)。ボブ・マーリーの影響を受けながらも、クロスオーヴァーなサウンドで独自路線を貫いてきた彼らが到達した、UKレゲエを極めた逸品。戦いの音楽レゲエの緊急事態ソングは迫真性たっぷり。

Steel Pulse - State of emergency



●ニーナ・シモン『エマージェンシー・ワード!』(1972)


1959年にデビューしたアメリカのジャズシンガー、ニーナ・シモンのライヴ・アルバム(1972年発表)。A面を占める「マイ・スイート・ロード」(ジョージ・ハリスン)と「トゥデイ・イズ・ア・キラー」の18分を超える前衛的なゴスペルカヴァーは、公民権活動家、市民運動家でもあるシモンの最も素晴らしい瞬間の一つと評価される。

Nina Simone - Emergency Ward! (1972) FULL ALBUM



●エマージェンシー『Get Out To The Country(田舎へ逃げ出そう)』(1973)


チェコスロバキア出身のサックス奏者ハヌス・ベルカが70年にドイツで結成したインターナショナル・ジャズロックバンド。71年『エマージェンシー』、72年『エントランス』というブラスロック・アルバムをCBSからリリースした後、ブレイン・レーベルに移り『ゲット・アウト・トゥ・ザ・カントリー』(73)と『ノー・コンプロマイズ』(74)をリリース。プログレ/クラウトロック・サウンドを聴かせる。

Emergency - I Know What's Wrong (CD Version) [Jazz-Rock - Krautrock] (1973)


緊急の
電話番号
999


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The Futuristic Sounds Of Mahina~和田弘とマヒナスターズとサン・ラ・アーケストラのただならぬ関係

2021年01月13日 00時57分21秒 | こんな音楽も聴くんです


日本のハワイアン、ムード歌謡の第一人者、和田弘とマヒナスターズ(Wada Hiroshi & His Mahina Stars)は1954年に結成され、1957年にムード歌謡としてデビューした。マヒナとはハワイ語で「月」を意味する。同じ1957年にアメリカのジャズ・ピアニスト、サン・ラが『Jazz By Sun Ra Vol. 1』でTransitionレーベルからデビューした年である(のちに『Sun Song』としてDelmarkレーベルから再発された)。「月」のマヒナと「太陽」のサン・ラが同じ年に地上に登場したという事実に驚く人も多いかもしれない。そういえばステージ左側にメンバーから離れてスチールギターを弾く和田弘の姿が、下手のピアノからアーケストラのメンバーに指示を出すサン・ラのように見えてこないだろうか。





川越のレレノレコードの10円箱からサルベージした『和田弘とマヒナスターズ 結成10周年記念リサイタル』は、ブックレット+ソノシート4枚組のミュージックブック。ブックレットの新聞評からリサイタルは12月9日東京大手町のサンケイホールだと分かるが、よくある事だが録音年がどこにも書かれていない。結成10周年というからには1964年だったと考えられる。マヒナスターズのメンバーは、和田弘(リーダー、スチールギター)、松平直樹(テノール&ウクレレ)、三原さと志(バリトン、マラカス)、佐々木貫一(テノール、ファルセット、ウクレレ)、山田哲也(バリトン、ベース)、日高利昭(バス、ギター)。収録曲は「好きだった」「男なら」「菊千代と申します」「泣きぼくろ」「民謡メドレー:こちゃえ節/さのさ/新土佐節/南国土佐を後にして」「夜霧のエアーターミナル」「泣かないで」「グッドナイト」の全11曲。佐々木のファルセットが女性ヴォーカルのように聞こえるので、最初に聴いたとき美人歌手がゲスト参加しているのかと思ってジャケ写を何度も見直してしまった。物悲しいスチールギターに垢ぬけないコーラスが乗るサウンドは、ハワイというより高知県の寂れた海水浴場で遊んだ子供時代が目に浮かぶレトロフューチャー感がある。ちなみに筆者は生まれてこの方、四国に足を踏み入れたことはない。



スタンダードなハワイアンや流行歌や民謡をミックスしてコーラス・スタイルでヒットさせたマヒナの革新性は、後の演歌コーラスやラグジュアリー歌謡に大きな影響を与えた。その意味でもスウィング/バップをベースにエキゾティシズム、R&B、ドゥーワップ、さらにフリージャズや電子音楽まで取り入れたサン・ラの革新性に通じるものがある。2004年に和田が急死したあとに、メンバーの松平が中心となって活動を続けたのは、もしかしたら1993年にサン・ラが没したあと、マーシャル・アレンがリーダーとして活動するサン・ラ・アーケストラにヒントを得たのかもしれない。

和田 弘とマヒナスターズ 泣かないで/惚れたって駄目よ/お百度こいさん 昭和歌謡


マヒナのレコードの数は、さすがにサン・ラのリリース数に及ぶべくもないが、下記のディスコグラフィ(Wikipediaから転載)を見るとなかなか集め甲斐がありそうなコレクションである。

ビクターレコード
泣かないで/渚のバラード(1958年8月、VS-117)
夜霧の空の終着港(エアーターミナル)/忘られぬ唇(1959年1月、VS-174)
潮来船頭さん/伊豆の湯けむり(1959年5月、VS-215)
泣けるうちゃいいさ/俺の東京が消えてゆく(1959年4月、VS-216)
好きだった/ロマンス・タイム(1959年、VS-218)
グッド・ナイト(松尾和子とのデュエット)(1959年7月、VS-232)
回り道(今日は遅くなってもいいの)/恋心(1959年8月、VS-)
思い出があるじゃないか/たった一人のアパート(1959年、VS-258)
風のある道(1959年、VS-262)- 片面は朝倉ユリの「夜霧のヘッドライト」
おけさの島よさようなら/雪国の女(1959年、VS-264)
誰よりも君を愛す(松尾和子とのデュエット)(1959年12月、VS-282)
夜がわるい(松尾和子とのデュエット)/街の噂も65日(1960年2月、VS-289)
憎い人(市丸とのデュエット)(1960年1月)
お百度こいさん/バラと野郎たち(1960年5月、VS-326)
夜の招待(フランク永井、松尾和子参加)(1960年5月、VS-332)
小さな想い出(1960年9月、VS-380)
とってもたのしくしてあげましょう(松尾和子とのデュエット)(1960年、VS-427)
惚れたって駄目ヨ(1961年5月、VS-505)
北上夜曲(多摩幸子とのデュエット)(1961年6月)
春の名残り(多摩幸子とのデュエット)/北帰行(1961年11月、VS-592)
色は匂へど(1962年1月、VS-622)
夜の子守唄/惜別(1962年3月、VS-676)
寒い朝(吉永小百合とのデュエット)(1962年4月、VS-681)
悲しき汽車ポッポ(1962年5月、VS-722)
小さな町でも(山中みゆきとのデュエット)(1962年)
山の男で暮すのさ(1962年12月、VS-870)
虹子の夢(吉永小百合とのデュエット)(1963年、VS-890)
ふられ上手にほれ上手(三沢あけみとのデュエット)(1963年2月、VS-906)
恋の門前仲町(1963年、VS-936)
男ならやってみな(1963年、VS-958)
帰りの港/ながし舟唄(1963年5月、VS-982)
島のブルース(三沢あけみとのデュエット)/長崎慕情(1963年4月、VS-998)
どうせやくざで(1963年、VS-1098)
泣きぼくろ(1963年9月、VS-1104)
つみな奴だよ(1963年10月、VS-1134)
目を閉じて/夜霧の街をひとりゆく(1964年4月、SV-18)
ウナ・セラ・ディ東京/流れるままに(1964年6月、SV-24)
お座敷小唄(松尾和子とのデュエット)/マヒナのさのさ(1964年8月、SV-77)
手紙/夜の煉瓦道(1964年、SV-108)
愛してはいけない/別離の詩(1964年11月、SV-116)
可愛いいあの娘/亡き君を想う歌(1964年、SV-154)
ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー(雨の夜の東京)/夏の日の想い出(1965年2月、SV-162)
続お座敷小唄(松尾和子とのデュエット)/新土佐節(1965年4月、SV-205)
てるてる坊主泣かないで(冨士綾子参加)(1965年、SV-208)
愛して愛して愛しちゃったのよ(田代美代子とのデュエット)/泣き曜日(1965年6月、SV-237)
涙くんさよなら/リンデンバウムの歌(1965年12月、SV-322)
女の恋ははかなくて/赤坂の夜は更けて(1965年9月、SV-288)
サヨナラ札幌((松平直樹参加)/愛の悲しみ(1966年1月、SV-350)
ここがいいのよ(松平直樹、田代美代子参加)/ムーン・ドリーム(佐々木貫一参加)(1966年、SV-383)
銀座ブルース(松平直樹、松尾和子参加)/東京の夜は楽し(三原さと志参加)(1966年5月、ビクターレコード、SV-386)
涙と雨にぬれて(松平直樹、田代美代子参加)/オータムイン東京(1966年10月、SV-462)
キッスをあなたに(1966年)
泣くな片妻/女の酒(1967年4月、SV-546)

東芝音楽工業
北国は寒いだろう/別れても愛してる(1967年3月10日、TP-1435)
女っぽいね/三百六十五人の恋人(1967年3月10日、TP-1436)
あの娘に逢いたい/夕映えの渚(1967年5月15日、TP-1472)
男の夜曲/憎い人だよ(1967年6月21日、TP-1500)
愛しているよいつまでも/さいはての湖(1967年8月5日、TP-1503)
中州ブルース/片想い(1967年10月15日、TP-1550)
先斗町小唄/慕情のワルツ(1967年、TP-1560)
あなたのうわさ/恋の銀座村(1967年12月25日、TP-1575)
鍵/二人だけの夜(1968年4月1日、TP-2004)
花化粧/哀愁の夜(1968年7月10日、TP-2037)
死ぬまであなたと(1969年2月10日、TP-2***)
我が恋の旅路/恋の絆(1969年4月10日、TP-2146)
ブルー・ナイト・イン・札幌/渚のバラード(1969年9月5日、TP-2170)
私って駄目な女ね/雨に濡れたギター(1968年9月21日、TP-2070)
博多の夜/ぎんざ雨(1969年10月1日、TP-2199)
待たされて/雨に濡れて(1970年3月5日、TP-2252)
愛はイロいろ/月の砂浜(1970年8月5日、TP-2315)
ほんとなんだぜ/うぬぼれ女の恋物語(1971年3月5日、TP-2389)
ブルー・ナイト・イン・札幌/ワン・レイニー・ナイト・イン・東京(1971年9月5日、TP-2510)
赤坂の女/ほんとかナ?(1972年9月5日、TP-2738)
迎えに来たよ/大阪物語(1973年6月5日、TP-2849)

沖縄煙草産業
でいご音頭(ソノシート)

キングレコード
愛のふれあい(三島敏夫参加、沢ひろしとTOKYO99のカバー)/女心の唄(バーブ佐竹のカバー)(1974年、BS-1876)
ゆうわく(ローレン中野とのデュエット)/しゃれた関係(1976年、GK-11)

方やムード歌謡、方やジャズ、日米文化の伝統を継承する音楽ジャンルの最古参として今なお活動を続けるマヒナとサン・ラ・アーケストラが共演する日を夢見ながら、ソノシートに針を下すとしよう。

マヒナから
サン・ラへ至る
革新の道

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【Kaoru Abe as an Underground Idol 】地下アイドルとしての阿部薫 (英訳)~シド・ヴィシャス/爆裂女子/ジミヘン/でんぱ組/明日待子/ジョイ・ディヴィジョン

2021年01月09日 01時53分07秒 | 素晴らしき変態音楽


地下アイドルとしての阿部薫/Kaoru Abe as an Underground Idol(後半)
剛田武 Takeshi Goda 

Kaoru Abe, who became a concept
After graduating from university in 1986, my mind shifted to the rock band I was playing in, and my interest in free jazz and improvised music waned. With the indie boom and the band boom, minor musicians and amateur bands with D.I.Y. activities expanded their activities, but the focus was on rock and pop music, and free jazz and improvised music never saw the light of day. Even in the Heisei era (1989~), when the world was in the midst of the bubble economy, improvised musicians and seekers had no choice but to live in poverty or turn to funk and rock to take advantage of the boom.

Then, in 1989, Kaoru Abe's unreleased live CD "LAST DATE 8.28,1978" and a book "Memoirs of Kaoru Abe" were suddenly released. This triggered a huge wave of Kaoru Abe's publications: "KAORU ABE SOLO LIVE AT GAYA Vol.1-10", 10 CD series of live recordings at Hatsudai "Gaya" in 1990, "STUDIO SESSION 1976.3.12" in 1992, and "Mata no Hi no Yume Monogatari (A Story of a Dream for Another Day) - Solo.1972.1.21" from PSF in 1994. Much later, in 1998, a treasured live videos were released from Cafe Passe-Tamps in Fukushima. The rush of Kaoru Abe's releases reminds me of the confusion that arose after Jimi Hendrix's death in 1970, when many unreleased recordings were released by various labels. However, the difference between Kaoru Abe and Jimi Hendrix is the fact that Abe's works were generally supported by the pure love of their creators.

Kaoru Abe - No.1


阿部薫 1977.9.24 福島「パスタン」


The apex of the reevaluation boom which was driven by a sense of loyalty akin to self-sacrifice, ignoring profit and loss, and wanting to preserve for the world the performances of a beloved, unfortunate musician in his earlier days, was the 1995 film "Endless Waltz". The film, in which popular punk poet Machizo Machida played a roll of Kaoru Abe and depicted Abe's fierce love affair with Izumi Suzuki, was regarded as the Japanese version of Sid & Nancy (an 1986 British film about the short but radical love affair between Sex Pistols bassist Sid Vicious and his girlfriend Nancy Spungen) and caused a sensation even among young people who were not familiar with jazz or improvised music. As a result, "Kaoru Abe" became more than a saxophonist, but a "concept", and now, decades after his death, he has become a symbol of improvised music not only in Japan but also in the world.

Endless Waltz (1995) Trailer


SID AND NANCY - Official Trailer - 30th Anniversary Edition


Examples of the conceptualization of Kaoru Abe:
1. When I play a record of freaky saxophone to underground music lovers who are not familiar with jazz, they usually ask, "Is this Kaoru Abe?". To them, "crazy saxophone = Kaoru Abe," and the names of other saxophonists are seldom mentioned. For guitar, it is Derek Bailey, not Masayuki Takayanagi.
2. Kaoru Abe's name can be an exemption. No matter how much frowning you get for your haphazard performance, you can usually get away with it by saying that it is an expression dedicated to Kaoru Abe. Whether it is good or bad is another matter.
3. The image of Kaoru Abe as a freak, mentally unstable, speed freak, and drug addict is accepted around the world as a sign of an "Anti-Hero". Therefore, Kaoru Abe is the "outlaw who died young" of the Japanese music world, the only one who can compete with overseas die-young jazz and rock legends such as Charlie Parker, Jimi Hendrix, Janis Joplin, Jim Morrison, Sid Vicious, Ian Curtis, and Kurt Cobain.

Jimi hendrix - wild thing, Live at Monterey Pop festival, 1967


Joy Division - Love Will Tear Us Apart [OFFICIAL MUSIC VIDEO]


Kaoru Abe as an underground idol
"Idol" refers to "a person or thing that is worshipped," "a target of longing," and "a person who has enthusiastic fans". In the Japanese entertainment industry, an "idol" is defined as "a person who shares the process of growth with fans and is active because of the appeal of their very existence," and is often associated with the image of "many fans who are in love and enthusiastically support them". It is said that the first person to be called an idol in Japan was the actress and butoh dancer Matsuko Ashita, who was the star of the Moulin Rouge Shinjuku Theater from the early Showa period to the postwar period. In the 1960s and 1970s, with the advent of the television age, the term "idol" became more common. While the traditional term "Star" was used to describe a person who was perfect in both appearance and art, "Idol" did not have to be 100% perfect, and were characterized by their individuality, immaturity, and friendliness. However, Idols until 1990s, who make maximum use of mass media to appeal to the public, were considered sacred and out of reach of the general public, and were the object of one-way admiration by their fans.

明日待子 上海の街角で


In the mid-2000s, a new image of idols was born with the appearance of "Idols you can meet = AKB48". Through daily live events and contact events such as handshake meetings and Tokuten-kai (special offers), the idols have created a devoted following called "Otaku" and are constantly devising new ways to attract people and surprise them so that they do not get bored. The niche music genres such as metal, punk, shoegaze, progressive rock, noise and electronica are incorporated to appeal as individuality. They release their music on CDs, downloads, streaming, YouTube, etc., but instead of aiming for the top of the charts in terms of sales, they aim to increase the number of people at their shows and to perform at larger venues, especially at the Nippon Budokan. They became to be called "Underground Idols" or "Live Idols". However, the activities of idols, to which they devote their adolescence, coincide with the time when they make decisions about their future life plans. It is difficult to live forever singing and dancing. At some point, "graduation", retirement from idol activities, is bound to happen. Knowing in advance that this will not last forever, the complicity of idols and otaku is to act out a pseudo-romance for a limited time.

でんぱ組.inc 武道館決定の瞬間。


Let's take a look back at the life of Kaoru Abe. Since he made his debut at the age of 19 at "Oreo" a jazz venue in Kawasaki, he has devoted himself to performing and released only two leader albums, "Kaitaiteki Koukan (duo with Masayuki Takayanagi)" and "Mort À Crédit" during his lifetime. The few but devoted followers were all born out of fascination with Abe's live performances. The devotion of his followers, consisting not only of general audiences but also of critics, live house owners, musicians and cultural figures, is evident in the recurrence phenomenon supported by love discussed earlier and in the passion of the writings in this book. I don't need to reiterate that Abe had a less than perfect (and even annoying) character, including in his personal life. The accumulation of the mixed feelings of acquaintances, friends, family members, fans, and all those who were involved with him is as richly aromatic as the chokingly hot smell of the underground idol scene. The amazing technique he acquired by practicing the saxophone to achieve a speed that others cannot catch up with is a self armament that is common to "楽曲派 gakkyoku-ha (music-oriented) idols" who try to differentiate themselves with their special musicality. His fickleness in being late to concerts and sometimes even skipping them is a technique of "病み yami (sick) idols" who try to attract attention by revealing the darkness in their hearts, saying "I want to escape," "I want to die," and "Everybody die. In other words, Kaoru Abe had unconsciously anticipated the way underground idols should be.

Kaoru Abe - Mort A Credit 1995 CD1 & CD2 (Full Album)


It is interesting to note that while many of the main sites of underground idols are underground live houses, many of the venues for Kaoru Abe's free jazz performances were located on the upper floors of buildings such as New Jazz Hall in Shinjuku, Gaya in Hatsudai, Ayler in Sapporo, Goodman in Ogikubo, Kid Ailack Art Hall in Meidaimae, Pulcinella in Shibuya, and Minor Cafe in Kichijoji. If it was free jazz that inherited the old saying, "Fools and smoke go up high", it was underground idols hid beneath the ground, saying "I want to crawl under a rock", attracted by the gravitational pull of the underground. I guess the reason why Kaoru Abe, the link between the two groups, went on to a Mort À Crédit or slowly death was probably because he lost his place in neither of the loft nor the underground. Aside from the performance itself, his insistence on speed, "I want to have a sense of speed that exceeds the seasons," could be said to be an expression of his desire to free himself from the gravity of the "place/field". It is the collective consciousness of human beings that creates the "place/field". For Abe, who has always been a solitary performer, the peer pressure of the collective was an unbearable enemy of his existence. However, unlike the underground idols who knew they had an expiration date, Abe's self-consciousness could only continue to stare into an eternal hell. The only way to end his torment was to graduate from his underground idol activities as "Kaoru Abe," in other words, to be liberated from this world. There was no future for Kaoru Abe, the underground idol who was born too early. If he were born in the age of social networking services, he could have simply deleted his SNS account and then "graduated" completely from his virtual idol life.

Kaoru Abe No Future 阿部薰没有未来 at CRY IN PUBLIC, 15 November 2019


Considering the fact that there is a noise band called Kaoru Abe No Future in Beijing, it would not be surprising to see an underground idol taking over the concept of Kaoru Abe. In fact, there is even an idol song inspired by "Sid & Nancy" (" Nancey" by 爆裂女子 -Burst Girl-), so it may not be a dream to see a day when an idol influenced by "Endless Waltz" debuts with a song called "なしくずしの死 Nashikuzushi No Shi (Japanese title of Mort À Crédit)" or "Death of a Narcissist".

爆裂女子-BURST GIRL-/ナンシー【OFFICIAL MUSIC VIDEO】


僕の後
地下アイドルが
ついてきた

『阿部薫2020 僕の前に誰もいなかった』
著者:大友良英、他=著 定価
価格:2,700円+税
発行:文遊社



阿部薫の新刊本が刊行され話題を喚起している。阿部薫のCDが4作品もリリースされた、いわば「阿部薫イヤー」のトリをとる形となった。阿部薫は70年代を彗星のように駆け抜けた天才サックス奏者で、伝説にとどまることなくいまだにカリスマ的人気を誇る。編集は 1990年に『阿部薫覚書』を刊行したランダムスケッチの大島彰、版元は『阿部薫 1949-1978』を刊行した文遊社で、共に阿部薫本に関わってきた両者が渾身の力を込めた出版だけに読み応えのある内容となっている。先行本では巻頭が日本のジャズ界の先達・副島輝人(1931,1.14 –2014.7.12)、新刊ではメディアを横断して活躍する現役の音楽家・大友良英 (1959~)に象徴されるように執筆陣が一世代から二世代アップデートされ、阿部薫を客観視している内容が多いことが時代の流れを感じさせる。若い読者はそれだけ伝説の「阿部薫」をより身近に感じることができるだろう。

四六判変形、上製、320頁で定価は2,700円+税。カバー写真は芥正彦。
詳細は、版元のサイトを参照;
http://www.bunyu-sha.jp/books/detail_abe2020.html
(コメントはJazzTokyoより引用)
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【和の心・純邦楽への誘い】邦楽大系別巻『現代邦楽』/禅:只管打坐/横山勝也の世界『三界輪転』/『地歌大鑑 上之巻』+和の心DJ MIX音源

2021年01月07日 02時38分38秒 | こんな音楽も聴くんです


昨年後半から、純邦楽(和楽・国楽)と呼ばれる日本の伝統音楽や古典音楽に興味が出てきた。子供の頃は民謡を学校や盆踊りで聴いたり歌ったりして嫌いじゃなかったが、成長するにつれなんだか野暮ったく田舎臭いものに感じられ、歌謡曲や洋楽ポップスに惹かれるようになり、物心ついた頃には民謡や雅楽は年寄りが聴く音楽として、自分から聴こうという気は起きなくなった。フリージャズや前衛音楽を聴くようになると、尺八や三味線や篳篥や筝など和楽器を使うミュージシャンを観る機会が増えて、彼らのアヴァンギャルドな演奏に驚いたが、それは抹香臭い伝統楽器を使って西洋の進歩的な音楽に対抗するプレイをするからであって、邦楽器本来の響きに惹かれたわけではない。また日本の現代音楽で邦楽器や純邦楽の要素を取り入れた曲も多く、中には面白いと感じるものもあったが、総じて邦楽的な音楽よりも西洋もしくは非日本的な民俗音楽色のある現代音楽を好んでいた。

純邦楽に興味を持ったきっかけは、コロナ禍の自粛中に近くの公園を散策していて気が付いた自然の音の魅力である。鳥の囀りや虫の音、風の音や木の葉の騒めき、人間の営みが中断したことで存在感を増した自然の音色。フィールド・レコーディングをしたり、自然音のレコードを聴いているうちに、西洋的な音楽よりも日本的・和的なサウンドの方が自然に近く感じられるようになったのだ。また、一定のリズムやビートを強調した音楽が人工的で鬱陶しく感じることが多くなり、リズムの希薄な音楽を求めていて、たまたま聴いた尺八や三味線に固定されたリズムがあまりない事に気づき、心地よく感じたのである。海外での再評価から、日本のアンビエント/ニューエイジ・ミュージックが見直され、ちょっとしたブームになっていることとも無縁ではないだろう。筆者にとっては人工的なシンセや電子音のアンビエントよりも、人が奏でる和楽器の静謐な音の方がよっぽど環境に溶け込んで聞こえたのである。

緊急事態宣言の時も営業していたハードオフのジャンクレコードコーナーに民謡や義太夫や長唄のレコードが多数ある事に気づき試しに購入してみた。ほとんどが野暮ったく暑苦しい音楽だったが、次第に和楽器特有のさわりの多いサウンドに惹かれるようになった。とはいっても純邦楽の深淵な世界に足を踏み入れる覚悟が出来ているわけではない。たくさんある埃と黴塗れのジャンク盤の中から、つまみ食いのように気に入る純邦楽レコードを救出するのが新年の愉しみだったと言っても過言ではない。

●邦楽大系別巻『現代邦楽』(岸辺成雄編 筑摩書房刊 / 2枚組LP)


昭和47年(1972年)に発行された全12巻の邦楽大系シリーズの13巻目(別巻)。黛敏郎、間宮芳生、諸井誠、藤井凡大といった日本の現代音楽家が作曲した現代邦楽曲がLP2枚に収録されている。宮内庁の雅楽隊、尺八、筝、琵琶、十七絃といった和楽器のみの演奏は、オーケストラやピアノなど西洋楽器に和楽器を加えた作品とは全く違う純和風自然音楽である。分厚い解説本付きで100円で購入できたことは、音楽の内容以上の歓びを感じた。

黛敏郎:雅楽「昭和天平楽」



●禅:只管打坐(日本フォノグラム PH-7501-02 / 2枚組LP)


1970年11~12月に福井県永平寺で録音された2枚組LP。鳥の囀りや風の音、僧侶の修行やお経の儀式などをフィールド・レコーディングにより克明に記録。無音のパートに冷え切った冬の山の空気が感じられる。僧侶の唱える重厚なコーラスのような念仏はグレゴリア聖歌に匹敵する日本の民俗音楽である。寺院の中の営みのサウンドはノイズ(騒音)ではなく、人が生み出す自然の音楽に他ならない。実録アンビエント・ミュージックの極みと言えよう。

禅静寂の瞑想空間 - 曹洞禅—只管打坐 夜坐



●横山勝也の世界『三界輪転』(日本コロムビア OX-7193-95-ND / 3枚組LP)


尺八奏者にして作曲家の横山勝也の作品を集めた3枚組LPボックス。1963年に結成された和楽器アンサンブル日本音楽集団のメンバーや打楽器奏者・吉原すみれなどが参加。スタイルとしては現代邦楽だが、尺八ソロなどを聴くと、近現代より前の古典の時代からフリー・インプロヴィゼ―ションの要素が突き動かした音楽性を追求していることが実感できる40年近く昔、成人式の出し物で日本音楽集団のステージを観た。和楽器の解説とビートルズ・ナンバーの和楽器演奏。洋楽曲を和楽器でカヴァーすることは、観客に迎合した安上がりのエンターテインメントに感じられた。今思えば新成人に純邦楽を紹介し興味を持ってもらうための苦肉の策だったのかもしれない。40年経って純邦楽を聴くようになったのだから、作戦は成功したと言えるだろう。

Yokoyama Katsuya "San An"



●『地歌大鑑 上之巻』(東芝EMI THX-90249-63 / 15枚組LP)


1月4日に期待しないで入ったHMVの100円レコードコーナーで発見した15枚組ボックスセット。地歌とは、現在の三味線音楽のルーツで、江戸時代に上方を中心とした西日本で行われた、江戸唄に対する地(地元=上方)の歌という意味である。長唄や浄瑠璃のように変に力んだ歌ではなく、地声に近い淡々とした自然な歌と、三味線と筝のゆったりしたアンサンブルのミニマルな響きが、邦楽の野暮ったいイメージを払しょくし、日本民族の血に古くから流れる自然への畏怖の気持ちを反映した、慎ましく清浄な音楽性を明らかにする。このボックスセットは『中之巻』と『下之巻』もあるようだから全巻揃えると45枚のLP全集となる。

地歌《夕顔》 Jiuta "Yūgao"


和の心
ミックスしても
変わらない

"和の心MIX" with Noise Doll "Orin"

1. 禅・只管打座 / 永平寺の朝
2. 山岳帯森林の鳥のコーラス
3. Bjorn Nilsson / CXLI Greeting to La Monte Young
4. 加戸桂子 / 正調山中節
5. 秋山梅鶯 / 黄鶴楼
6. 林光 / JAPAN
7. 黛敏郎 / 昭和天平楽・急
8. Alvin Lucier / I am sitting in a room
9. 杜の都せんだい観光案内
10. 日本三景松島観光案内
11. Zoltan Jeney / KATO NJ 300; July 22, 1979, 10.30 a.m.. - Lipto Street, Budapest
12. 連合赤軍「あさま山荘」人質事件トップ・シーン
13. 坂田明 / 勧進帳
14. 虫しぐれ / 中秋
15. 友川かずき / 無残の美
コメント
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