室蘭の南部藩陣屋跡は
前から見たいと機会を探っていたが
今回北黄金貝塚からの帰り道
国道に標識を見つけ
あわててハンドルを切った
高速道路の橋桁下を潜れば
直ぐに室蘭市民族資料館(トンテン館)があり
正倉院を模しての校倉造りは
鉄を使って室蘭らしい
室蘭は鉄の町と言われる所以か・・・
資料館は明治以降の歴史資料を
収集展示していたが人はいない
館員が我々のためにわざわざ
照明を点けてくれたが
陣屋の資料はないとの事
身近な生活の
蓄音機、手回しミシン、農耕器具等々
わかりやすく収納展示され
しばし幼少期を思い巡らせたが
肝心の南部藩陣屋資料は無く
あてが外れ
陣屋は何処かと聞けは
資料館の後方にあり
歩いて5分ぐらいとのこと
私にとっては
トンテン館がちんぷん館だった
そのトンテン館を出て山道を登れば
史跡モロラン陣屋跡と立派な碑があった
幕末に幕府から命じられた
南部藩が蝦夷警備のため
山を削り平地にして築造
土塁が囲む見晴らしの良い陣屋跡で
外国船からの港の警護にあたり
13年間駐屯したが廃塁となる
今はその土塁とお堀が残り
陣屋には柱のあった基礎玉石が
規則正しく残り当時の家屋を
想像するしかない
駐屯した藩士が
堀の外に故郷の杉を植え
今や大木となり
陣屋を覆っていた
北海道には無い景色が
ここにはあり
藩士の寒さを凌いだ生活は厳しかった筈と
哀愁感が漂っていた