政治家たる者は己の信念に従って、政策を実行していかなくてはならない。特に総理大臣にもなれば尚更だ。しかし、野田前総理大臣は、まだ民主党が政権を奪取する前の野党だった時にあれほど官僚を白アリ呼ばわりして批判していたのに、総理大臣になったとたんに財務省の官僚の言いなりになって、消費税の増税路線に邁進した。財務省の官僚達は己の利権を守るためにフィクサー(もみ消し屋)として、当時の野田総理大臣に『今すぐにでも増税しなければ社会保障制度が潰れますよ』と、言ったか言ってないのかわからないが、まんまと野田総理大臣を騙すことに成功してしまったわけだ。
我々は政治家の言った言葉に対して、その通り実行する物だと思い、そして期待して投票するのだが、そんな国民の想いなど無視して、政治家たちに影響を与えるフィクサーとは何者か?今回紹介する映画噂の真相 ワグ・ザ・ドッグはアメリカの政治を舞台にフィクサーの大活躍ぶりが見られる映画。苦境に陥ったアメリカ大統領をフィクサーが、あらゆる手段を使って、もみ消しに必死になる姿が大いに笑える。
そしてもう一つ本作の面白さとして映画プロデューサーの仕事を描いていること。映画監督とちがって、映画プロデューサーの仕事はわかりにくい。俺なんかはただ映画を製作するために資金を集めることぐらいしか思い浮かばなかったのだが、本作品は映画プロデューサーの仕事が面白おかしくだが、よく描かれている。そして映画プロデューサーとしてのプライド、悲哀さがシニカルに描かれているのが楽しい。
さて、現大統領がスキャンダルによって選挙前に大ピンチになっているのをフィクサーと映画のプロデューサーがタッグを組んで、起死回生の一発を放つ?ストーリーとは如何なるものか。
大統領選挙中において、現大統領がホワイトハウスに見学をしにきていた女の子に手をつけるセックススキャンダルが発覚。大統領の側近であるウィニフレッド(アン・ヘッシュ)は、早速凄腕のフィクサーであるコンラッド(ロバート・デ・ニーロ)を緊急に呼び出し、情報操作を謀ることにする。
まずは手始めに、コンラッド(デ・ニーロ)はマスコミにアルバニアと戦争が起こるかもしれないと、嘘の情報をリークする。早速マスコミは戦争が起こるかもしれないと騒ぎ出す。
そして次にコンラッド(デ・ニーロ)とウィニフレッド(ヘッシュ)はハリウッドの大物映画プロデューサー、スタンリー(ダスティン・ホフマン)を訪ね、今後の展開を依頼する。スタンリー(ホフマン)はデッチアゲの戦争を企画することに猛ハッスル。そしてコンラッド(デ・ニーロ)とスタンリー(ホフマン)の大統領スキャンダル揉み消し作戦が始まり、途中で色々とトラブルがありながらも次第に大統領の支持率は上がっていくのだが・・・
ちなみにタイトルのワグ・ザ・ドッグの意味は『犬を振る』。実は主語のtail(尻尾)が抜けていて、『尻尾が犬を振る』という意味。当たり前だが本当は犬が尻尾を振るのであって、犬が尻尾に振られるとはどういうことだろうか?いちいち面倒くさいのでここでは説明はしないが、冒頭でその説明があるので、そのことを考えながら観るとマスコミと政治の関係について大いに考えさせられる。
デッチアゲの作戦の内容が常識的に考えて、アホらし過ぎて笑える。アルバニアのテロリストがアメリカとカナダの国境に爆弾を仕掛けた噂を流したり、ハリウッドの最新技術を駆使してアルバニアで少女が戦火を逃げ惑う様子をスタジオ内で作り上げたり、アルバニアとのデッチアゲの戦争において英雄の存在を作り出したり、あの手この手で次々とアメリカとアルバニアの架空の戦争を作り出し、そして現大統領をあたかも正義を行っている人間のように見せていく過程が笑える。
こんなことで国民を騙せるのかよ?なんて思ったりするが、戦意高揚音楽を創作したり、一般市民の草の根活動を起こさせるシーンは、けっこうリアリティを感じたりするのだ。
2人にとっては、予定外の出来事が起こったりして作戦失敗に終わりそうになったりするのだが、逆に映画プロデューサーのスタンリー(ダスティン・ホフマン)は闘志に火が付き決して諦めない。次々と更なるデッチアゲの出来事を作り出すシーンは、映画プロデューサーの仕事って本当に情熱的なんだな~と妙なところで感心してしまった。
そして最後の結末は面白いですが、シャレになっていないです
さらにロバート・デ・ニーロとダスティン・ホフマンの名優2人の演技合戦も大いなるみどころ。2人の息もピッタリ合っていてなかなかのコンビ振りを見せてくれる。
アメリカにはフィクサー(揉み消し屋)なんて仕事があるのかと教えられ、映画プロデューサーの仕事の内容も少々わかった気になり、そして何と言っても笑えることができる噂の真相 ワグ・ザ・ドッグは、なかなかの快作でお勧めだ
監督はバリー・レヴィンソン。ダスティン・ホフマン、トム・クルーズのレインマンで一気に名監督にのし上がった。他のお勧めはロバート・レッドフォード主演の野球映画ナチュラル、ロビン・ウィリアムズ主演のベトナム戦争を舞台に破天荒なDJを描いたグッドモーニング、ベトナム、マイケル・ダグラス、デミ・ムーア競演の企業内のパワーハラスメントを描いたディスク・ロージャ、東欧からアメリカにやって来た移民一家の歴史を描いたわが心のボルチモア、ウォーレン・ベイティー、アネット・ベニング競演の実在のマフィア、ベンジャミン・シーガルを描いたバグジーなど、たくさんあります
主演2人は今さら説明の必要の無い名優。
フィクサーを演じるのがロバート・デ・ニーロ。個人的に最も好きな作品はアクション、笑い、友情に泣かせるミッドナイト・ラン。まだ未見の人はぜひ観てください。
映画プロデューサーを演じるのがダスティン・ホフマン。彼の作品で1番好きなのは同じくバリー・レヴィンソン監督のレインマン。もう1本挙げるとサム・ペキンパー監督のわらの犬がバイオレンスタッチですが面白いので未見の人はぜひ観てください。
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我々は政治家の言った言葉に対して、その通り実行する物だと思い、そして期待して投票するのだが、そんな国民の想いなど無視して、政治家たちに影響を与えるフィクサーとは何者か?今回紹介する映画噂の真相 ワグ・ザ・ドッグはアメリカの政治を舞台にフィクサーの大活躍ぶりが見られる映画。苦境に陥ったアメリカ大統領をフィクサーが、あらゆる手段を使って、もみ消しに必死になる姿が大いに笑える。
そしてもう一つ本作の面白さとして映画プロデューサーの仕事を描いていること。映画監督とちがって、映画プロデューサーの仕事はわかりにくい。俺なんかはただ映画を製作するために資金を集めることぐらいしか思い浮かばなかったのだが、本作品は映画プロデューサーの仕事が面白おかしくだが、よく描かれている。そして映画プロデューサーとしてのプライド、悲哀さがシニカルに描かれているのが楽しい。
さて、現大統領がスキャンダルによって選挙前に大ピンチになっているのをフィクサーと映画のプロデューサーがタッグを組んで、起死回生の一発を放つ?ストーリーとは如何なるものか。
大統領選挙中において、現大統領がホワイトハウスに見学をしにきていた女の子に手をつけるセックススキャンダルが発覚。大統領の側近であるウィニフレッド(アン・ヘッシュ)は、早速凄腕のフィクサーであるコンラッド(ロバート・デ・ニーロ)を緊急に呼び出し、情報操作を謀ることにする。
まずは手始めに、コンラッド(デ・ニーロ)はマスコミにアルバニアと戦争が起こるかもしれないと、嘘の情報をリークする。早速マスコミは戦争が起こるかもしれないと騒ぎ出す。
そして次にコンラッド(デ・ニーロ)とウィニフレッド(ヘッシュ)はハリウッドの大物映画プロデューサー、スタンリー(ダスティン・ホフマン)を訪ね、今後の展開を依頼する。スタンリー(ホフマン)はデッチアゲの戦争を企画することに猛ハッスル。そしてコンラッド(デ・ニーロ)とスタンリー(ホフマン)の大統領スキャンダル揉み消し作戦が始まり、途中で色々とトラブルがありながらも次第に大統領の支持率は上がっていくのだが・・・
ちなみにタイトルのワグ・ザ・ドッグの意味は『犬を振る』。実は主語のtail(尻尾)が抜けていて、『尻尾が犬を振る』という意味。当たり前だが本当は犬が尻尾を振るのであって、犬が尻尾に振られるとはどういうことだろうか?いちいち面倒くさいのでここでは説明はしないが、冒頭でその説明があるので、そのことを考えながら観るとマスコミと政治の関係について大いに考えさせられる。
デッチアゲの作戦の内容が常識的に考えて、アホらし過ぎて笑える。アルバニアのテロリストがアメリカとカナダの国境に爆弾を仕掛けた噂を流したり、ハリウッドの最新技術を駆使してアルバニアで少女が戦火を逃げ惑う様子をスタジオ内で作り上げたり、アルバニアとのデッチアゲの戦争において英雄の存在を作り出したり、あの手この手で次々とアメリカとアルバニアの架空の戦争を作り出し、そして現大統領をあたかも正義を行っている人間のように見せていく過程が笑える。
こんなことで国民を騙せるのかよ?なんて思ったりするが、戦意高揚音楽を創作したり、一般市民の草の根活動を起こさせるシーンは、けっこうリアリティを感じたりするのだ。
2人にとっては、予定外の出来事が起こったりして作戦失敗に終わりそうになったりするのだが、逆に映画プロデューサーのスタンリー(ダスティン・ホフマン)は闘志に火が付き決して諦めない。次々と更なるデッチアゲの出来事を作り出すシーンは、映画プロデューサーの仕事って本当に情熱的なんだな~と妙なところで感心してしまった。
そして最後の結末は面白いですが、シャレになっていないです
さらにロバート・デ・ニーロとダスティン・ホフマンの名優2人の演技合戦も大いなるみどころ。2人の息もピッタリ合っていてなかなかのコンビ振りを見せてくれる。
アメリカにはフィクサー(揉み消し屋)なんて仕事があるのかと教えられ、映画プロデューサーの仕事の内容も少々わかった気になり、そして何と言っても笑えることができる噂の真相 ワグ・ザ・ドッグは、なかなかの快作でお勧めだ
ワグ・ザ・ドッグ~ウワサの真相 [DVD] | |
ダスティン・ホフマン,ロバート・デ・ニーロ | |
ワーナー・ホーム・ビデオ |
監督はバリー・レヴィンソン。ダスティン・ホフマン、トム・クルーズのレインマンで一気に名監督にのし上がった。他のお勧めはロバート・レッドフォード主演の野球映画ナチュラル、ロビン・ウィリアムズ主演のベトナム戦争を舞台に破天荒なDJを描いたグッドモーニング、ベトナム、マイケル・ダグラス、デミ・ムーア競演の企業内のパワーハラスメントを描いたディスク・ロージャ、東欧からアメリカにやって来た移民一家の歴史を描いたわが心のボルチモア、ウォーレン・ベイティー、アネット・ベニング競演の実在のマフィア、ベンジャミン・シーガルを描いたバグジーなど、たくさんあります
主演2人は今さら説明の必要の無い名優。
フィクサーを演じるのがロバート・デ・ニーロ。個人的に最も好きな作品はアクション、笑い、友情に泣かせるミッドナイト・ラン。まだ未見の人はぜひ観てください。
映画プロデューサーを演じるのがダスティン・ホフマン。彼の作品で1番好きなのは同じくバリー・レヴィンソン監督のレインマン。もう1本挙げるとサム・ペキンパー監督のわらの犬がバイオレンスタッチですが面白いので未見の人はぜひ観てください。
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