褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 恐怖の岬(1962) サイコパスと善良な市民の対決 

2022年01月18日 | 映画(か行)
 自分で言うのも何だが、俺は善良な市民かつ超人気者。他人から恨みを買うことなんか全くないはず。しかし今回紹介する映画恐怖の岬を観ると、俺の考えが甘いことを思い知らされた。全くもって理不尽な理由でサイコパスからストーカーチックに追い回され、警察や法律が守ってくれるのかと思いきや、そんなものは役にも立たないと嘲笑うか如く恐怖のどん底を味わえる。

 異常なまでに執念深い変質者から、家族を必死で守ろうとするお父さんの戦いを描いたストーリーの紹介を。
 弁護士であるサム・ボーデン(グレゴリー・ペック)は綺麗な奥さんペギー(ポリー・バーゲン)、小学生の娘ナンシー(ロリ・マーティン)の3人家族で平和に暮らしている。しかし、性犯罪者であるマックス・ケイディ(ロバート・ミッチャム)が8年間の刑期を終えて出所してきた。
 マックスは自分に不利な証言をして、刑務所に送られたサムに恨みを持ち、執拗なまでに彼の家族をストーカーする。サムは親しい地元の警察署長マーク・ダットン(マーティン・バルサム)の助けを得てマックスを自分の家族に近づけないようにしようとするが、マックスは法律の網を巧みにくぐり抜けて、サム一家に執拗に付きまとう。このままでは恐怖に怯えて暮らすことになることを悟ったサムはマックスへ対抗措置を取るのだが、それは更なる恐怖を呼び込むことになってしまい・・・

 どことなく無表情なロバート・ミッチャム演じる変質者が冒頭から不気味さを漂わせて登場する。単なるアホのサイコパスかと思いきや、8年間の刑務所暮らしで必死で法律の勉強をしていたようで、法律を逆手にとってサム一家に嫌がらせをする知能的な部分を見せたり、また体も鍛えられていたりで相当厄介な犯罪者。そんな奴から自分の家族を守るために、グレゴリー・ペック演じる弁護士が採った手段が何かと色々と考えさせられる。平和主義を叫べば叫ぶほど戦争に巻き込まれそうな何処かの国を思い出させたり、自らの命を自ら守るという当たり前のことを考えさせられたりした。
 前半はグレゴリー・ペックが家族サービスしている所へ、ロバート・ミッチャムが現れたりするような嫌がらせのシーンがあったりで地味に怖さを感じさせるが、後半の怒涛の展開はスリル満載。サイコパスと弁護士の2人の男同士の執念と命を懸けた戦いは、法律も警察も入る余地が全くないほどの必死さが伝わってくる。
 日頃からスリルを求めている人、昔のサスペンス映画が好きな人、悪役が目立っている映画が好きな人等に今回は恐怖の岬をお勧め映画として挙げておこう。ちなみに本作はマーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロとニック・ノルティのW主演でケープ・フィアー(1991)としてリメイクされています。また、この作品にもロバート・ミッチャムとグレゴリー・ペックが興味深いキャスティングをされているので、こちらの方も観るのをお勧めします。

 
 
 

 
 
 















コメント (2)
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