褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 ワールド・オブ・ライズ(2008) ヨルダンで思い出す映画と言えばコレ!

2015年02月12日 | 映画(わ行)
 最近、日本人にとって急に耳にするようになった国と言えば、イスラム国ではなくてヨルダン。日本人ジャーナリストが捕えられて殺害されたと見られる事件だが日本人にとっては確かに痛ましい事件だが、ヨルダンの人にとっては、なんかだ急に巻き添えを食らったような、非常にはた迷惑な出来事だっただろう。この出来事を通してヨルダンという国に興味を持った人も少なからず居るだろうし、ヨルダンの首都はアンマンだということを自然に覚えられた人も居るだろう。
 さて、ヨルダンという国および首都アンマンがよく出てくる映画と言えば、今回紹介する映画ワールド・オブ・ライズレオナルド・ディカプリオラッセル・クロウという正真正銘の二大スターが共演しているというだけで、興味が惹かれる人が居るはずだ。
 肝心の内容の方だが、中東に潜むテロリストの親分を探し出そうとするCIA(アメリカ中央情報局)のエージェント達が活躍するスパイアクション映画。タイトル名に含まれるライズ(Lies)とはの意味。登場人物達が嘘に継ぐ嘘を連発し、ド派手なアクションよりも頭脳戦が展開されるように知的な興奮を味わえる映画だ。
 大まかな構図はCIAとヨルダン情報局の連合軍がイスラム過激派集団をとっちめる、という図式のはず。しかし、俺には仲良くタッグを組んでいるはずのCIAとヨルダン情報局の内輪もめの方が印象に残った。

 イスラム過激派組織の恐ろしさ及び諜報機関という組織がいかに冷酷で非情かを思い知らされるストーリーを簡単に紹介を。
 イラクに潜入し、常に死と隣り合わせの危険な任務をこなすCIAの諜報員フェリス(レオナルド・ディカプリオ)は、本国アメリカの安全な場所から電話一本でアレコレ命令を出す上司ホフマン(ラッセル・クロウ)と共に、世界中で爆破工作を続けているテロリストの親分アル・サリーム(アロン・アブトゥブール)を追いかけ続けている。しかし、隠れ家の情報を得てもひっきりなしにアジトを渡り歩くアル・サリーム(アロン・アブトゥブール)を捕えることができずにいた。
 ある最新情報からフェリス(レオナルド・ディカプリオ)はホフマン(ラッセル・クロウ)から例の如く電話一本でヨルダン行きを命令される。そこでDIA(ヨルダン情報局)の責任者であるハニ・サラーム(マーク・ストロング)の協力を仰げと指示される。
 フェリス(レオナルド・ディカプリオ)とハニ・サラーム(マーク・ストロング)は、会った瞬間からお互いに惹かれる物を感じ、協力してアル・サリーム(アロン・アブトゥブール)を見つけ出して、ひっ捕らえようと誓い合う。しかし、決して俺には嘘をつくな!と仁義を重んじるハニ・サラーム(マーク・ストロング)と目的を達するためなら仲間に対する嘘も平気な上司ホフマン(ラッセル・クロウ)の間に挟まったフェリス(レオナルド・ディカプリオ)は、何かと非常に苦しい立場に追い込まれていくのだが・・・

 現場を命からがら駆け回るディカプリオ演じるフェリスだが、アラビア語を駆使し、イスラム社会に対して非常に理解を示すなど我々がイメージするのとはチョッと違うアメリカ人。しかも、ナンパして口説き落としたのがイラン人女性という徹底振り。一緒に現地で行動する助手であるイスラム系の人間に対しても友情を示すなど、優しさ溢れるCIAのスパイ。しかも、頭の方もかなり切れるので映画の中でも抜群のアイデアを出してくる。
 しかし、彼の上司であるラッセル・クロウ演じる太った上司ホフマンが無能。中東は最悪だと毒づき、協力者が殺されても全く悲しまないような非情さを持っている。コチラの方が我々がイメージするアメリカ人に近いように思える。しかも、部下のフェリス(ディカプリオ)に内緒で裏工作を仕掛け、またその裏工作の内容があほ過ぎるために、たびたびフェリス(ディカプリオ)をピンチに陥れてしまうし、せっかく築いたフェリス(ディカプリオ)とハニ・サラーム(マーク・ストロング)の友情もぶっ壊れそうになったりする。俺にはディカプリオに任せておけば直ぐにテロ組織を壊滅させてくれるんじゃんねぇ~の?なんて思えたりで、余計な事をして部下の足をとことん引っ張りまくる。
 日本においても本当は優秀なのに会社内で馬鹿な上司に引っ張りまわされて、持っている能力の10分の1も発揮できていない人を時々見掛けるが、まさに本作のレオナルド・ディカプリオの立場がそう。きっと多くの人が彼に共感することだろう。
 しかし、イスラム過激派のテロ組織は怖いし、かなり気が狂っている。本作の拷問シーンでのやり取りを見れば、そのことが非常によくわかる。そして、こんな奴等に捕まってしまったら何をしてもダメだということもわかる。どんなに曲がり間違っても、彼等とて同じ人間なんだから、という理由でこちらから会いに行って説得できると思わないことだ。

 今回の件で中東及びヨルダンに興味が湧いてきた人、リアリティを感じられるスパイ映画を観たい人、アメリカなんかよりも中東のイスラム諸国が好きだという人、レオナルド・ディカプリオのファンの人には映画ワールド・オブ・ライズはお勧め。ちなみにラッセル・クロウのファンの人には少しばかり微妙だとアドバイスしておこう

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ワーナー・ホーム・ビデオ


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 監督は今や名匠の地位を獲得しているリドリー・スコット>エイリアンブレード・ランナーグラディエイター等、名作、ヒット作が多数。個人的にお勧めは戦闘シーンが凄いブラックホーク・ダウン、聖地エルサレムでイスラム教とキリスト教の対立を描いたオーランド・ブルーム主演のキングダム・オブ・ヘブン、ニコラス・ケイジ主演の見終わった後が気持ち良いマッチスティック・メン、金持ちのスター達が悲惨な殺され方をするシーンが何となく意味深な悪の法則をお勧めとして挙げておこう。

俳優では大スターの二人を見事に食ったのが、ヨルダン情報局責任者のハニ・サラームを演じるマーク・ストロング。近年は本当に絶好調なぐらい話題作に出演しまくっています。ガイ・リッチー監督のシャーロック・ホームズ、ゲイリー・オールドマン主演の裏切りのサーカスがお勧めです。

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