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フランス映画なのにハリウッドの影響力を大きく受けたアカデミー賞を作品賞、監督賞など5部門を受賞したのが、今回紹介する映画アーティストだ。しかも、すでによく知られていることだが本作品は白黒、そして更にサイレントという大きく時代に逆行した映画。実際に3D映画が多く作られても、大して面白い作品が登場しない現実において、まさにこのようなチョ~古いタイプの映画が賞賛を浴びるのは、昔を大いに懐かしむ現代人の心の表れか
さて、ストーリーは1920年代後半のハリウッドが舞台。時はまだサイレント映画の全盛時代でありハリウッドの大スター、ジョージ(ジャン・デュジャルダン)は多くの喝采を浴びているが、やがて映画産業のニーズはサイレントからトーキーへ変遷していく。そんな中でジョージ(ジャン・デュジャルダン)は時代の波に乗り遅れてしまいとことん落ち目になってしまう。
一方、トーキーが流行するにつれて新進女優のベビー(ベレニス・ベジョ)の評価はうなぎ上りで、スター街道を駆け上がる。しかし、彼女はエキストラ時代においてジョージ(ジャン・デュジャルダン)から貴重なアドバイスを貰った経験があり、恩を忘れない彼女はジョージ(ジャン・デュジャルダン)を大舞台に立たせる為にある計画を立てるのだが・・・
よく考えたらストーリー的には目新しくもなく、なんだか見た記憶のあるシーンが多くあったような気がするが・・・きっとこのような感覚をデジャヴと言うのだろう。それにしてもフランスがアメリカの良き古き時代を褒め称え、そしてアメリカもフランスに露骨に感謝を捧げる。
それほどアメリカとフランスが仲の良い国には思えないのだが、この両国の共通事項は原発推進国。日本においてあのような大事故が起きて以来、世界において原発反対の声がチラホラ聞こえてきた。そんな時に原発推進大国として世界に威厳を保つために、お互いが褒め合っているような印象を受ける。
ノーベル平和賞が政治的思惑が背景にあることは歴代の受賞者を見てもよくわかるが、アカデミー賞においても政治的思惑が絡んでいるのは同様だ、と言うのは深読みし過ぎなのか
俺のようにアレコレ考えながら観るのも良し、純粋に何も考えずにストーリーに没頭するのも良し、とにかく普段はトーキー映画しか絶対に観ないという人でもサイレント映画の良さを充分に楽しめるアーティストは、ぜひ観てください
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なかなか脇役に渋い人材を配備しています。
映画会社の社長であり、ジョージ(ジャン・デュジャルダン)と対立するようになるのがジョン・グッドマン。コーエン兄弟監督の映画において非常に印象的な俳優。その中でもビッグ・リボウスキがお勧め。
ジョージ(ジャン・デュジャルダン)の車の運転手係りにジェームズ・クロムウェル。背の高さが印象的ですが、個人的にはL.A.コンフィデンシャルがお勧め。
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