前回アップしたオオシロソケイ、その記事を書いている時に「そういえばキソケイの写真も撮ってあった」と思い出す。キソケイは、写真の日付を見ると2005年5月となっていて、「愛知万博の旅」へ出掛けた際、その会場で撮ったものと思われる。そこで、キソケイという植物があることを知ったが、その後13年以上経った現在まで、沖縄でキソケイを見たことがない、あるいは、ガサツな私はその存在に気付いていない。
キソケイが沖縄にもあるのかどうか参考文献をいくつも調べてみたが、沖縄の植物を紹介している文献8冊の内、1冊だけ『沖縄園芸百科』に記載があった。「庭木によく植えられています」とある。沖縄にも庭木としてあるようだが、1冊だけにしか掲載がないということは、おそらく、そうメジャーではないといことなのだろう。
沖縄でも育っているジャスミンの仲間は前回のオオシロソケイの他、マツリカ、オウバイモドキ、ホシソケイ、ハゴロモジャスミンなどがあるが、この内沖縄でもっとも有名なのはマツリカ。マツリカといっても「知らない」というウチナーンチュは多いかもしれない。しかし、マツリカは茉莉花と漢字表記し、この字はよく見かける。沖縄ではメジャーな清涼飲料水のラベルに書かれていたりする。その清涼飲料水とはサンピンチャ。
沖縄ではサンピンチャと一般に呼ばれているお茶、最近はお洒落にジャスミンティーなどと名乗って缶入りやペットボトル入りとなって店頭に並んでいるが、ウチナーンチュにとってはサンピンチャ、私も子供の頃からその名で親しんでいる。
サンピンチャの材料は緑茶とジャスミン(マツリカ)の花、今回紹介するキソケイもジャスミンの仲間で、花には同じく芳香があるとのこと。であるが、キソケイがサンピンチャの材料になるとは聞かない。やはり、キソケイは植物そのものが沖縄ではメジャーでは無いのかもしれない。マツリカは沖縄でメジャー、よく見かける植物。
キソケイ(黄素馨):生垣・添景
モクセイ科の常緑低木 ヒマラヤ原産 方言名:不詳
名前の由来、ソケイは広辞苑に素馨と漢字表記があり「モクセイ科の常緑小低木。ジャスミンの一種」のこと。ジャスミン属のことを和語ではソケイ属と言う。「本種はソケイの近縁種。ソケイが白花であるのに対し黄花であることからキソケイ(黄素馨)という名前。素馨なんて難しい字には何か意味がありそうだが、それは不明。
高さは2~3mほどに留まり、民家の庭に使い良い。葉は奇数羽状複葉につき、革質で光沢がある。花は鮮黄色で、枝の先端に数個ずつ付き、モクセイ科ジャスミン属は概ね花に芳香があるが、本種の花にも芳香がある。開花期は5~7月。
ちなみに学名は、
キソケイ Jasminum humile
オオシロソケイ Jasminum nitidum
マツリカ Jasminum sambac
ソケイ Jasminum grandiflorum
記:島乃ガジ丸 2018.11.11 →沖縄の草木目次
参考文献
『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
『沖縄やんばるフィールド図鑑』 湊和雄著 実業之日本社発行
『つる植物』沖縄都市環境研究会著 (有)沖縄出版発行
『熱帯アジアの花』ウィリアム・ウォーレン著、チャールズ・イー・タトル出版発行
『講談社園芸大百科事典』野間省一編集、講談社発行
『沖縄の薬草百科』多和田真淳・大田文子著、那覇出版社発行
『ネイチャーガイド琉球の樹木』大川智史、林将之著、株式会社文一総合出版
御近所同士でいがみ合ったりケンカしたりしたという経験が私には無い。私の両親も祖父母も近所付き合いは良好であった。父母や祖父母が近所の誰かと言い争いなどしているのを私は見たこと聞いたことがない。諍いの種はあったかもしれない。ただ、何かあったとしても互いに丸く収める努力をしていたのだと、今から思えば思う。
「御近所同士でいがみ合ったりケンカしたりしたという経験が私には無い」のは、近所の誰かに嫌な思いをさせられたという経験が無かったからなのかもしれない。しかし、言いたい放題、好き勝手に生きてきた私なので、隣近所の誰かに嫌な思いをさせたことはあったかもしれない。自分自身ではそれに気付いていないかも、と今から思えば思う。
相手に嫌な思いをさせないのが第一だが、そうするつもりはなくてたまたまそうなってしまった場合は誠意をもって謝る。そうやって互いに信頼関係を築いていけば、多少のことは「お互いさま」ということで、争いの種は芽が出ることなく消えていくはず。
ところが、最初から互いに利害がぶつかって、その上、互いに信頼関係は無いということであれば、何かちょっとしたムッとするきっかけがあると喧嘩となる。隣同士だからこそ嫌な部分が目に付くなんていうこともあるだろう。嫌な奴だと普段思っていたら、ちょっとしたこと、例えばテレビの音が煩いというだけで喧嘩になるかもしれない。
近い関係だからケンカするというのは夫婦喧嘩、親子喧嘩、兄弟喧嘩、嫁姑のいがみ合いなどをテレビドラマなどでよく目にしていたし、私も家を出るまでは親子喧嘩は時々やっていた。毎日一緒にいるから互いの感性の合わない部分でぶつかり合うし、近い関係だからこそ互いに遠慮無く感情をぶつけ合って喧嘩になる、のだと思われる。
私は喧嘩が嫌いである、言い争うことも嫌いである。なので、家を出て1人暮らしをするようになってからは親と喧嘩することはなかった。実家へ行って親と話をして嫌なムードになったら「もう帰るよ」と言って終わっていた。今から思えば「関わることを避けていたんだなぁ、淋しい思いをさせたかなぁ」と反省する。「言い争うことが嫌い」なのは単に面倒臭いだけのこと。人のために心を使うのをケチっているだけのこと。
かように、喧嘩も悪いことばかりでは無いと、今から思えば思う。喧嘩することで互いに理解を深め、人としての関わりを深めるのかもしれない。互いに理解を深め、関わりを深めれば、多少のいざこざは「この程度はいいじゃないか、お互いさま」となるのかもしれない。その逆に、互いに理解が無ければちょっとしたことでも大喧嘩に発展するのかもしれない。大喧嘩は暴力になるかもしれない。それが国同士だとどうなる?
国同士の暴力だと、それは戦争ということになる。それは「オシマイ」、やってはいけないこと。なので、暴力の喧嘩になる前に口喧嘩で解決しなければならない。相手を侮蔑するようなことを言うと後に禍根を残すので、そこは互いに大人の対応をし、多少の我慢をし、多少の譲歩をし、そしてその後、多くの平和を得ることができたらいい。
周りは敵ばかり、いつ襲われるか分からないと思えば武器は必要、時には好まぬ戦争もしなきゃならないかもしれない。しかし、周りは信頼できる友人ばかりであれば、武器も不要。戦争の心配もない。隣近所の国々とそんな関係になれたらいいなぁと望む。
記:2018.11.9 島乃ガジ丸
蒸しマメなど
アパートの畑には今、常備のネギ、ニラの他、シマラッキョウ、キャベツ、ナス、ミニトマト、タマネギなどが植えられていて、ネギはいつでも、キャベツやミニトマトはもうすぐ、タマネギやシマラッキョウは3月の収穫を待っている。
アパートの畑は今、私が管理している3坪の内、1坪は何も植えていない。何も植えていないが植物は大いに育っている。オニタビラコ、ヤエムグラなどだ。それらの雑草を取り除いて、堆肥を混ぜて、耕して、今月中には植付を終えたい野菜がある。ビールのつまみに最適のエダマメ。であるが、時間的にちょっと無理かもしれない。
宜野湾の畑には今、主作物のカンショ(甘藷:サツマイモのこと)の他、レタス、ブロッコリー、サニーレタス、インゲンマメ、ウズラマメなどが植えられていて、カンショはいつでも、レタスやブロッコリーはもうすぐ、インゲンマメとウズラマメは・・・植えてまだ一ヶ月にもならないので、収穫がいつになるか不明。
宜野湾の畑は今、3坪ほどを新たに開墾し、その作業の途中である。1日3時間ほどの作業で、あと4日あれば堆肥を混ぜ、耕して、種を植えることができる。アパートの畑を耕してエダマメを植えるより、こっちの畑にエダマメを植えるのを優先している。
宜野湾の畑には昨年、ラッカセイを植えて、たくさんの収穫を得た。アパートの畑ではほぼ毎年エダマメを植え、収穫している。アパートの畑ではまた、大家が植えたシカクマメがあり、「自由に取って良し」と許可を得、自由に取って食べている。
宜野湾の畑には今年新たにインゲンマメ、ウズラマメを植えているが、ラッカセイもエダマメもインゲンマメもウズラマメもみなマメ科の植物で、食用の豆である。そう、私の食糧自給計画に豆は欠かせないのだ。カンショには多くの栄養成分が含まれ、炭水化物とビタミン、ミネラルはカンショだけで足りる。カンショに足りないのは塩と蛋白質だけらしい。塩は海に行けばある。蛋白質を得るには?と考えて、豆ということ。
芋と豆さえあれば何とか生きていけるという考えで、宜野湾の畑の大半は芋と豆で占められている。30坪ほどしか無い小さな畑なので、今はまだ生きていけるだけの量は生産できないが、いつかはもっと広い畑を借りて「芋と豆だけ生活」を確立したい。
もちろん、食べ物は美味しくなければならぬという信念を持っている私なので、芋も豆もいろんな料理法を試している。ただ、残念ながら芋も豆も私の料理の腕を発揮することはあまり無い。何故なら、芋も豆もそのまま焼くだけ、蒸すだけ、煮るだけ、揚げるだけで十分美味しいので、手の込んだ料理をする必要は無いのである。
友人の八百屋や近所の地産地消コーナーがあるスーパーにウズラマメがあり、たびたび購入している。ウズラマメは莢から豆を取りだした状態でパック入り、または袋入りで売られていた。が、数ヶ月前、莢付きウズラマメがスーパーにあった。それを見て、ふと閃いた。「莢ごと焼いてみよう」と。豆は莢の中で蒸し焼きになる。それはきっと美味いに違いない。で、やってみる。予想通り、それはとても美味しかった。
蒸し焼きウズラマメを肴に泡盛を飲んでいると、ふと、自分の不明に気付いた。枝豆は塩茹でするものと思い込んでいたが、枝豆も莢付きだ、・・・試してみよう。
エダマメ(枝豆):豆類
マメ科の一年生草本 原産地はアジア 方言名:トーフマーミ
ダイズが硬くなる前の未熟なものをエダマメという。2月から3月に苗の植付けをし、3ヵ月後に収穫する。放っておくと莢が黄色くなり、豆が硬くなって、ダイズとなるが、うっかりダイズにしてしまっても、大豆として食せる。
ラッカセイ(落花生):食料・食用油原料
マメ科の一年草 原産はボリビア、ブラジルなど 方言名:ジーマーミ
年配の方はナンキンマメ(南京豆)とおっしゃるラッカセイ、世界中で広く栽培され、豆類の中では大豆に次ぐ生産量とのこと。
本土での収穫時期は秋(9~10月)とのことだが、沖縄では7月から。
ウズラマメ(鶉豆):豆類
マメ科の一年草 インゲンマメは中央アメリカ原産 方言名:なし
名前の由来は広辞苑に「豆は白地にウズラの羽の斑紋に似た褐紅斑がある」とある。本種はインゲンマメの一品種で、同じく斑の入った虎豆という品種もある。
開花期は12月に蒔いて2月頃。莢の中には4~10個の豆が入る。熟すると豆にも莢にも褐紅斑が入る。
記:2011.2.19 ガジ丸 訂正加筆:2018.11.6
シカクマメの天ぷらなど
去年出来が悪かったので今年は植えていないが、それまでは毎年、枝豆を小さな畑の一角一角に交互に植え、その収穫を楽しんでいた。一角一角に交互に植えたのは、大豆が連作を嫌うと聞いていたからである。去年は、1年置きにも限度があったみたいで不出来であった。で、今年は全面的に休ませることとした。
枝豆に限らず、私は豆類が好きである。枝豆が熟した大豆もよく食べる。大豆を加工した豆腐も大好きである。今年初挑戦して、出来は悪かったが、いくらかは収穫できたソラマメも大好きである。今が旬のソラマメはスーパーでもたびたび購入している。
マメだけで無く、莢ごと食うインゲンもよく食べる。煮ても炒めても、天ぷらにしても美味しい。キヌサヤは、あまり買わないが、でも、好きである。
去年、初挑戦した莢ごと食うマメがある。シカクマメという聞き慣れない名前。おそらく新しい野菜なのだと思う。最近になってスーパーでよく見かけるようになった。
天ぷらで美味しいという噂を聞いていたが、天ぷらは油が撥ねて、コンロ周りが汚れるので私はめったにやらない。年に数回と数えるほどしかない。シカクマメのためだけに天ぷらはやりたくなかったので、その時は炒めて食うことにした。牛肉と一緒に炒め、すき焼き風の味付けにした。・・・成功とは言えなかった。
お菓子となっている豆、例えば、グリーンピースを揚げたようなものも好きである。何らかの豆のお菓子を、たいていは部屋に置いてある。
で、今回は食物の豆として、3種紹介する。ソラマメはこの時期だけのもの。インゲンマメは、年中、スーパーで見られる。シカクマメは概ね冬の間が旬。
ソラマメ(蚕豆・空豆):果菜
マメ科の二年生作物 世界各地で栽培 方言名:なし
空豆は、中が空洞という意味の空(から)ということでは無い。名前の由来が広辞苑にあった。「莢が空に向いてつくから」とある。その通り、莢が空に向いている。
青果用は未熟の種子が食用となる。3月から4月が収穫期となる。
インゲンマメ(隠元豆):果菜
マメ科の蔓性一年生草本 中米原産 方言名:なし
名前の由来は、「隠元が明からもたらしたものという」と広辞苑にあった。隠元は江戸時代初期に渡来した明の高僧。
若い莢が食用となる。北海道が主産地とあったが、沖縄での生産量も多い。近所のスーパーでは沖縄産が年中見られる。茎葉は飼料になる。
シカクマメ(四角豆):果菜・豆
マメ科の蔓性多年生草本 熱帯アジアに分布する 方言名:なし
莢に4枚の翼を持っていて、断面が4角形に見えることからシカクマメという名。
若い莢、新芽、若葉、花は野菜として、熟した種は豆として、澱粉を含む塊根は生食でき、煮物などにも利用される。また、飼料や緑肥にも利用される価値の高い作物。
記:2007.4.23 ガジ丸 訂正加筆:2018.11.6
大城(オオシロ)という名字は、沖縄ではメジャーであり、おそらく沖縄で多い名字のトップ10に入ると思われる。祖慶(ソケイ)もよく耳にする名字だが、さほどメジャーではない。私の親戚友人知人に祖慶さんという人はいない。ただ、我が家の墓の隣の墓は祖慶さんであった。墓にそう名前が記されている。それで、祖慶名字は親しく感じる。
祖慶さんの墓の隣の無縁墓に住んでいる自由人は、「煩い爺さんがいるんだよ」とよく祖慶さんの悪口を言っていたが、持ち主に断りもなくそこを居間兼台所として使っている方がよほど悪いと私は、口にはしなかったがそう思っていた。
今年のシーミー(清明祭)の時、以前に増して祖慶さんの墓に自由人の持ち物が置かれてあったので、「ここの人達はもうウシーミーを済ませたの?」と訊いた。
「ここ?ここはもう移転したよ」とのことであった。この辺りは公園予定地となっていて、我が家の墓もいずれ移転することになる。「そうか、立ち退き作業がもう始まったのか」と、のんびり屋の私も少し気が焦った。という2018年の5月だった。
オオシロソケイから我が家の墓の移転まで想いが飛んでしまった。
オオシロソケイはカワラヨモギ、リュウキュウヨモギ、ハナツメクサなどと同じく「2011年に海洋博公園で撮った何者か判明している植物写真」の内の1つ。何者か判明したのは、撮った写真と図鑑を見比べて頑張って調査した私の努力の賜物・・・では無く、写真を撮った時にすぐ判明した、傍に名札があった。
オオシロソケイはサンピンチャ(ジャスミンティー)で有名なマツリカと同じモクセイ科ジャスミン属の低木で、花の形もマツリカに似ていて花に芳香があるのも同じ。
オオシロソケイ(大白素馨):パーゴラ・添景
モクセイ科の常緑低木 パプアニューギニア原産 方言名:不詳
名前の由来は資料が無く不明。本種はモクセイ科ソケイ(ジャスミン)属の1種で、他のジャスミン属に比べて花が大型なのでオオ(大)、花色が白なのでシロ、Jasminum属の和名であるソケイ属のソケイ(素馨)でオオシロソケイだと思われる。
基部から多く分枝して横に広がる。枝の中の強い勢いのあるものは他のものに巻きついて伸び半ツル性となる。低木状にもなるので刈り込んで添景として使える。
葉は革質で、長さ7センチ内外の広被針形、先は尖り基部は円形。花は枝の上方に集散花序を出し数個つける。色は白色で裏面は紫がかる。他のジャスミン類マツリカなどと同じく芳香がある。開花期についての資料はなく不明。私の写真は2月。
ちなみに学名は、
本種オオシロソケイ Jasminum nitidum
マツリカ Jasminum sambac
ソケイ Jasminum grandiflorum
花
記:島乃ガジ丸 2018.11.2 →沖縄の草木目次
参考文献
『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
『沖縄やんばるフィールド図鑑』 湊和雄著 実業之日本社発行
『つる植物』沖縄都市環境研究会著 (有)沖縄出版発行
『熱帯アジアの花』ウィリアム・ウォーレン著、チャールズ・イー・タトル出版発行
『講談社園芸大百科事典』野間省一編集、講談社発行
『沖縄の薬草百科』多和田真淳・大田文子著、那覇出版社発行
『ネイチャーガイド琉球の樹木』大川智史、林将之著、株式会社文一総合出版