ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ミツバ

2019年04月15日 | 草木:野菜

 ミツバには思い出がある。ミツバは学校給食や食堂では見ることはなかったが、私の母はたまに使っていた。お吸い物にネギの代わりの香り付けとして使っていた。ミツバは沖縄料理では使わないのであまり見ないのだが、母は子供の頃熊本で暮らしておりそこで覚えたのか、花嫁修業の一環として料理教室へ通いそこで覚えたのか知らないが、たまにだが、例えば正月(新暦の)料理に使っていた。雑煮に入っていたのを覚えている。
 大学進学で東京暮らしをするようになって、ミツバを口にする機会は増えた。料理屋でバイトをした時に、私は釜飯とお茶漬けの担当となり、ミツバを扱う機会も増えた。私に料理を教えてくれた人は物腰の柔らかい先輩で、丁寧に教えてもらった。その先輩、名前は忘れてしまったが、東北の出身だと言っていた。それらしい訛りもあった。

 ミツバに似た植物にセリがある。実は私は、つい最近まで両者の違いが分からず、したがって両者の判別もできなかった。さらに、セリについては食べたことがあるかどうかも記憶にない。今回、ミツバを調べている内にセリとの違いも大雑把に理解できた。セリとミツバが八百屋にあったので、買って見比べた。両者はパっと見は同じ3出複葉だが、ミツバは3つの葉が同じ個所から出ているが、セリは先端の葉と残る2枚の葉が少し離れている。その後、両者を食べて味の違いも比べる。香りはミツバが強いかなと感じた。
 ちなみに、野菜として出回っているミツバは野生のものではなく、概ねは軟白栽培されたものとのこと。軟白とは、日に当てずに柔らかく栽培したもの。
     
 
 ミツバ(三葉):葉菜
 セリ科の多年草 日本の山地に自生する 方言名:ミチバ
 名前の由来は資料が無く正確には不明だが、広辞苑に「三葉」と漢字表記があり、三出複葉なのでミツバだと思われる。三出複葉の植物はいくらもあるけど、何で本種だけが数ある三出複葉を代表してミツバなのかについては不明。
 生育気温は15~20度と冷涼な気候に適するということで、沖縄の気象条件では冬春が栽培適期とのこと。沖縄での栽培品種は白茎ミツバが主とのこと。
 葉は葉柄が長い三出複葉で小葉は心臓型。草丈20~25センチで収穫する。
 
 野菜としてスーパーにあったミツバ
 
 記:島乃ガジ丸 2019.4.6 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
 『琉球薬草誌』下地清吉著、琉球書房発行


マンジェリコン

2018年10月17日 | 草木:野菜

 たまに買い物に行くホームセンターには近辺の農家が作物を直接納入できるファーマーズマーケットのような一角があり、今年(2018年)7月、葉を数十枚束ねてビニール袋に入ったものが売られていた。袋の表には「マンジェリコン」と書かれてあった。
 マンジェリコン、前回紹介したボルトジンユと同様、ブログ相互読者でハーブや薬草に詳しいコスモスさんに教えてもらったもので、教えて貰った6月以降その実物を探していたもの。ところが、ネット上でも園芸店でもマンジェリコンとボルトジンユは混同されていて、園芸店で苗物として売られていたマンジェリコンはコスモスさんが言うボルトジンユであり、マンジェリコンの苗物は探せずにいた。それが野菜として売られていた。

 今は手放している300坪の畑には、前にそこで農夫をやっていた友人のKが植えて残した植物がいくつもあった。畑を初めて2年目の春、その中の1つに今まで見たことのない花が咲いた。Kが畑へ遊びに来た時に訊いたら「マンジェリコンだよ」と言うので、その写真を撮り、マンジェリコンと名前をつけてパソコンの中に収めていた。
 野菜として売られていたマンジェリコンの葉を購入し、よーく観察して、パソコンの中のマンジェリコンと名前をつけた画像と見比べて、両者は同じものか、あるいは、互いに相当近い植物であると確信する。葉の形状も大きさも同じ位であった。
     
 マンジェリコンの葉は大きく毛が生えていて、ボルトジンユの葉は小さく毛は生えていない。それはコスモスさんが言っていた両者の違いの通りであった。ボルトジンユの葉は臭いが少々きついが、マンジェリコンの葉は臭いもきつくない。
 
 マンジェリコン(まんじぇりこん):薬草
 シソ科の一年草 熱帯アジア、アフリカ、太平洋諸島に分布 方言名:不詳
 名前の由来は資料が無く不明。マンジェリコン、きっと日本語ではない、原産地の呼び名であろうと思われる。『琉球薬草誌』に「和名はメボウキ」とあったが、メボウキは知っている、バジルの和名である。学名を見ると、本種はOcimum gratissimum Lで、バジルはOcimum basilicumとなっていて同属。本に記載されていることが正しければの話。
 文献に非耐寒性常緑多年草とあり、温帯地方では一年草扱いとのこと。亜熱帯の沖縄では多年草となるかもしれないが、そういった情報はまだ得られていない。
 『琉球薬草誌』に花色について「白や紅色がかった」とあり、開花期について「7~11月」とあったが、私がマンジェリコンと認識している植物は、花色は紫色で、2月下旬には花穂を出し、3月には花が咲いていた。ということで、ここでは開花期を春から夏ということにしたが、いろんな品種があって花色や開花期もいろいろあるのかもしれない、それについても正しい情報はまだ得られていない。
 草丈は60~90センチ。これについては、私が見たものもほぼ同じ。まだ移入されて時が浅いのか、『琉球薬草誌』以外に本種を紹介している文献がなく、情報不足。
 生の葉を料理やハーブティーに用い、乾燥させた葉を煎じて服用する。糖尿病の特効薬とあり、食欲不振、胃腸炎、不眠症、疲労などにも効果があるとのこと。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2018.10.16 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
 『琉球薬草誌』下地清吉著、琉球書房発行


ボルトジンユ

2018年10月16日 | 草木:野菜

 2013年5月、私のブログを読んでくださっている方からメールがあった。内容は高血圧に効く薬草に関することで、彼女のブログのアドレスが記載されていて、そこを覗くと、薬草のポルトジュンのことが書かれてあった。「高血圧に効く」とのこと。
 2013年5月というと、前月4月から血圧が140~150台と高くなっていて気になっている頃で、そのことをブログに書いたので、それを読んで親切にもアドバイスをくれたのであった。その頃はまた、前年(2012年)夏から始めた300坪の畑から作物もボチボチ収穫できていて、「よっしゃ!自給自足で生きていけそうだぞ」と気合が入っている頃で、自分の生き方に自信を持ち有頂天になっている頃でもあった。

 それから5年も過ぎた今年6月、2013年5月にメールをくださった方、今ではブログの相互読者となっているコスモス(ハンドルネーム)さんとメールのやりとりをするようになった。コスモスさんはハーブや薬草に詳しく、いろいろ教わっている。
 彼女の言うポルトジュン、薬効に優れているらしいが、図書館の大きな図鑑にもその名前では載っていない。ネットで調べると、現在ではボルトジンユという流通名になっているようだが、名前については錯綜している。似たような薬草マンジェリコンと混同されている。「これはこれである」と判断するのに大事な学名も錯綜している。
     
 ではあるが、コスモスさんによるボルトジンユとマンジェリコンの判別の仕方、今回新しく参考文献に加えた『琉球薬草誌』による両者の説明を読んで、正確ではないけれど、だいたい「これはボルトジンユ、これはマンジェリコン」というのが判ってきた。
 名前が正確かどうかは置いといて、少なくとも沖縄ではそう呼ばれていて流通しているようである。ということで、両者とも流通名ということで紹介する。
 
 ボルトジンユ(ぼるとじんゆ):薬草
 シソ科の多年草 アフリカ東部のエチオピアからタンザニアの原産 方言名:不詳
 名前の由来は資料が無く不明。ボルトジンユ、きっと日本語ではない、原産地の呼び名であろうと思われる。今回新たに参考文献に加えた『琉球薬草誌』に「和名はプレクトランツス・オルナツスとあったが、これは学名のPlectranthus ornatusから。
 他の文献に本種の記載はなく、『琉球薬草誌』でやっと見つけた。同書は最近2015年の発行。「多年草で沖縄にも自生している」と同書にあったが、元々あったわけではなく、移入された栽培種が逸出し、野生化したのだと思われる。
 図鑑に記載されるようになったのは最近かもしれないが、入ってきたのはずっと前であろう。私の写真は2007年、沖縄県宜野湾市で撮ったもの。
 以下はほぼ『琉球薬草誌』からの情報であるが、
 「茎の基部からよく分枝し、高さ30センチ程になる、葉には特異な臭気がある」
 「シソ科らしい形の花は藤色で、開花期は春~夏」
 「インスリンの分泌、血糖値を抑える効果があり、糖尿病や高血圧に効果がある」
 「乾燥させた葉を煎じて服用する」とのこと。
 「葉の特異な臭気」については、確かに「臭い」と感じるが、私は我慢できないほどでは無い。ただ、畑にボルトジンユを植えていた先輩農夫Nさんは「臭いので全部抜きとった」と言っていた。生命力が強く、Nさんが抜き取ったものも長く生きていた。
 
 花
 
 葉

 記:島乃ガジ丸 2018.10.16 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
 『琉球薬草誌』下地清吉著、琉球書房発行


イチゴ

2018年08月31日 | 草木:野菜

 畑の後を継いでくれたGさんは、本業が忙しくて畑仕事は思う存分できていないということだが、この春からトウモロコシ、ピーマン、ゴーヤー、ヘチマ、ナスなどを少しずつ植えていて自家消費する分は収穫しているようである。私もその中からピーマンやゴーヤーをいくらか頂いている。忙しい中、仕事を終えてから畑通いしている成果だ。
 Gさんが植えたトウモロコシ、ピーマン、ゴーヤー、ヘチマ、ナスの5種は、私も過去に何度か植えているが、それらとは別にGさんはイチゴも植えた。イチゴ、私はそれを植えてみようなどとは全く頭に無かった。イチゴ、沖縄でも栽培しているところがあり、イチゴ狩りをやっている農家もあると聞いたことはある。ただ、それはハウス栽培によるもので、いろいろ面倒な管理作業をしなければならないとも聞いていた。そんな面倒を乗り越えてでも、というほど私はイチゴが好きというわけでも無い。
 
 「お前は明日の朝死ぬ。最後に何か食いたいものはないか?」
 「はい、あります。純米日本酒に生湯葉、シルイユの刺身、焼きナス、ニンジンかキュウリの糠漬け、島豆腐を使ったゴーヤーチャンプルー、それから・・・」
 「ストップ!もういい。1つだけにしよう、それも果物ということにしよう。」
 「果物ですか、それも1種だけ・・・」

 ということになっても、きっと私はイチゴを選ばない。イチゴは好きな果物の中に含まれるが1番では無い。好きな果物・・・ミカン、モモ、ナシ、バナナ、カキ、リンゴ、ブドウ、マンゴーなどいろいろ思い浮ぶが、やはり私は、
 「神様、果物は要らないです、その代わり酒をくだせぇ。」となるはず。
 
 イチゴ(苺):果菜
 バラ科の多年草 北米産の種と南米産の種との交配種 方言名:イチョビ
 イチゴは広辞苑に記載があり、「苺・莓」と漢字表記され、「バラ科の小低木または多年草で、黄・紅色の液果をつけるものの総称・・・一般にはオランダイチゴを指す」とのこと。『沖縄園芸百科』にも和名はイチゴ(オランダイチゴ)とあった。一般に思い浮かべるイチゴとはオランダイチゴのようである。『沖縄園芸百科』には「現在、世界各地で栽培され、利用されているイチゴは北米産の種と南米産の種との交配種」とあって、何でそれがオランダなのかについては同書に「現在の栽培種・・・江戸時代末期にオランダから導入し、・・・別名オランダイチゴと呼ばれて・・・」とあった。
 広辞苑に「小低木または多年草」とあったが、『沖縄園芸百科』に「多年草」とあり、オランダイチゴは草本のようなのでここでは多年草とし、ジャンルは野菜とした。
 イチゴは冷涼な地方の作物と私はイメージしていたが、多くの園芸品種があり、亜熱帯の沖縄でも育つものもあって沖縄で栽培されているのは3、4品種とのこと。
 概ねの品種は春に開花し、果実は春から夏に赤く熟す。ランナー(匍匐枝)をいくつも出して、それが延びてその先で根を出して繁殖する。花は白色、熟した果実は生食の他、菓子やジャムなどに利用される。

 記:島乃ガジ丸 2018.8.31 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
 『琉球薬草誌』下地清吉著、琉球書房発行


ユウガオ

2017年07月07日 | 草木:野菜

 ユウガオというと最初に浮かぶのは、私は源氏物語の登場人物である夕顔。いかにも日本文学科卒らしいが、私は怠けものだったのでその内容の詳しいことはちっとも覚えていない。夫も子もいながら光源氏にも抱かれる美女というイメージだけ。
 ユウガオというと次に浮かぶのは、植物で野菜として利用されているということ。そこから干瓢を連想する。干瓢(かんぴょう)は「ユウガオの果肉を、細く薄く長くむいて乾した食品」(広辞苑)のこと。子供の頃、三原のオバーと呼んで親しくしていた母の叔母が、太巻き、いなり寿司作りを生業としており、干瓢はそこでよく見た。
 ユウガオというとまた、瓢箪も連想する。瓢箪(ひょうたん)は第一義に「ウリ科の蔓性一年草。ユウガオの変種とされ・・・果実は普通中央部にくびれがあるが、・・・多くの品種がある」(同)のことだが、私の連想はそれでは無く第二義の「成熟果実のなかみ(果肉など)を除き去って乾燥して作った器」(同)のこと。父が持っていたし、それより何より、中に酒が入っていて、時代劇の飲兵衛が瓢箪に口をつけて飲んでいる姿が私の脳に強く記憶されている。「旨そうだな、早く大人になって酒飲もう」と思った。

 器の瓢箪の中身である酒は大好きだが、ユウガオから作られる干瓢は特に好きということはない。あれば食べる程度。干瓢が巻かれている太巻きをたまに食べ、正月にはたいてい食べている。干瓢は御節料理の、昆布巻きの結ぶ紐として使われている。
 
 ユウガオ(夕顔):果菜
 ウリ科の蔓性一年草 原産はアフリカモロッコ地方 方言名:ツフル、ツブル
 名前の由来は広辞苑に「夕に花を開いて朝しぼむからいう」とあった。他の文献にも同様の説明があったが、「顔って何?」と疑問を持ったので『植物名の由来』を開く。同書に「アサガオ」の項があって、「もともと朝の容花(かおばな)の意であり、容花とは美しい姿の花という意味である」と説明があった。容には「美しい」という意は含まれていないが、「朝の顔」というと朝を代表する顔のニュアンスがある。それと同様に「朝の容(すがた、外見)」というと、朝を代表する花ということになるのであろう。
 アサガオが朝を代表するのに対比して、夕方から咲き始める本種ユウガオは「夕方を代表する(美しい)花といった意味になる。確かに、大きくてきれいで目立つ。方言名のツブルは頭の意、沖縄人は花を見ずに果実を見てその名を付けたのだと思われる。
 花は白色で、夕方開花して翌朝にはしぼむ。開花期については広辞苑に夏とあったが、他に資料がなく詳しくは不明。沖縄ではもっと早くから咲くようで私の写真は5月。
 果実には円筒形の長ユウガオと球形の丸ユウガオがあるらしい。方言名のツブル(頭)は丸ユウガオのことを指すのであろう。私の写真は長ユウガオ。
 沖縄では煮物で食されるが、倭国でも煮物漬物にする他、カンピョウの原材料として知られる。ヒョウタン型の品種は器の瓢箪として知られる。
 
 花
 
 実

 記:島乃ガジ丸 2017.6.18 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行