ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

カラムシ

2018年06月20日 | 草木:低木

 畑を辞めたので、畑の後片付けが概ね終了した5月中旬頃から動物、植物調べをする時間がたっぷり持てるようになった。既にアップした記事の中に以前から「間違っているかも」と思っていた「フヨウ」を再調査し、「サキシマフヨウ」を追加した。
 ある御方から「ヤツデとしているものはヒマではないですか」とのご指摘があって、ヤツデとヒマについても再調査し、間違いを確認して訂正した。
 そして今回、気になっていたもう1種、ノカラムシも再調査した。ノカラムシは私の住む近辺(住まいだけでなく、散歩する公園などでも)でよく見かける植物で、既に2005年10月にガジ丸HPで紹介している。その時既に「ノカラムシがあるのなら、野(野生の)でないカラムシもあるであろう」とは想像していた。そしたら、

 それから3年近く経った2008年5月、那覇新都心にある県立博物館で「チョマ」と名札のついている植物を見つけ写真を撮った。家に帰って調べるとチョマはカラムシの別称と広辞苑にあったので、「そうか、これがカラムシか」と一旦は思った。
 ところが、撮った写真をパソコンに入れてズームして名札を見ると、チョマは「ナンバンカラムシ、カラムシ、ラミーなどの総称名」とある。というわけで、写真のものがナンバンカラムシなのかカラムシなのかラミーなのか判断できずにいた。さらに、注意深くない私にはカラムシとノカラムシの、見た目の違いも判断できずにいた。
 

 今回、手持ちの図鑑だけでなく、宜野湾市民図書館へ行ってそこの図鑑も参考にした結果、写真のチョマと名札のあった植物はカラムシであると判断した。
 カラムシとノカラムシの違いについては、私が気付いた限りで言うと「カラムシの葉は丸っこい、ノカラムシの葉はそれより細っそりしている」であった。

 
 カラムシ(苧):繊維
 イラクサ科の低木 本州以南~沖縄の各島に分布する 方言名:マーウー
 名前の由来は資料が無く不明、漢字表記の苧は広辞苑にあり、「イラクサ科の多年草。茎は多少木質で・・・木綿以前の代表的繊維で、現在も栽培される」とのこと。名前の由来も「むしは朝鮮語 mosi(苧)の転か、あるいはアイヌ語 mose(蕁麻)の転か」と広辞苑にあったが、『琉球弧野山の花』には「和名は茎(から)を蒸して皮をはぎ、繊維をとっていたことによる」とあった。別の文献にもそう書いてあるものが多かった。
 写真に写っている名札にはチョマとあるが、チョマを広辞苑で引くと苧麻と漢字表記があって「カラムシの別称」とのこと。写真に写っている名札には「繊維原料として古くから栽培・・・ナンバンカラムシ、カラムシ、ラミーなどの総称名」とあった。
 方言名のマーウーは真苧の意、「ノカラムシ(方言名ウーベー)とは違う、質の良い繊維の採れる真のウ(苧)ですよ」といった差別化かもしれない。
 高さは150センチほどで茎は木質をおびる。広辞苑には多年草とあったが、前述の写真の名札には落葉草本性低木とあり、亜熱帯の沖縄では低木となるようだ。
 カラムシを用いた織物としては「宮古上布と八重山上布が有名だが、現在では宮古上布のみが残っている。首里でも少し織られている」(沖縄大百科事典)とのこと。

 記:島乃ガジ丸 2018.6.20 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
 『沖縄やんばるフィールド図鑑』 湊和雄著 実業之日本社発行
  


サキシマフヨウ

2018年06月08日 | 草木:低木

 ホームページ『ガジ丸の島』でフヨウを紹介したのはもうだいぶ前、2005年11月のこと。そこに載せてある写真もその頃撮ったもの。であるが、その時既に「私にはフヨウとサキシマフヨウの違いが判らない」と言い訳している。「言い訳するくらいなら紹介するなよ!」と、もう1人の私は思うのだが、そう思いつつもさらなる言い訳。
 その頃、私が参考文献にしていた書物は9冊で、それらにフヨウとサキシマフヨウの違いを説明している本は無く、それらから得た私の感覚としては「サキシマフヨウはフヨウの1種である」であった。「フヨウの変種とか亜種であろう」と。

 その後参考文献に加えた『琉球弧野山の花』に両者の違いが記されていて、「本州や九州の一部で野生化しているフヨウは、若い茎や葉、花柄に星状毛に混じって腺毛が密生するので区別できる」とあり、学名を調べるとフヨウはHibiscus mutabilis L.で、サキシマフヨウはHibiscus makinoiとなっていた。それによってサキシマフヨウとフヨウは別種であり、「区別できる」ものと知ったのだが、しかし、細かいことの苦手な私には「花柄に星状毛に混じって腺毛が密生する」は確認できなかった。
 今回(2018年5月)、宜野湾市民図書館から借りて新しく参考文献に加えた『ネイチャーガイド 琉球の樹木』に、もっと判り易く両者の違いが記されていた。
 別項「フヨウ」にも書いたが、「フヨウはサキシマフヨウより葉が大きく、裂片の先が尖り、各部に腺毛が多い」とのこと。同書は最近、2016年11月の初版発行。

 2012年11月、ヤンバル(沖縄島北部の通称)に行く機会があり、そのついでに海洋博公園の散策をした。その時にフヨウ、またはサキシマフヨウらしき樹木を見つけ写真を撮ってあった。その写真の樹木と前にフヨウと紹介した写真の樹木を見くらべる。そして、『ネイチャーガイド 琉球の樹木』に載っているフヨウとサキシマフヨウの葉を見くらべる。海洋博公園で撮った写真の樹木は、サキシマフヨウのようであった。
 フヨウの葉は切れ込みが深く、サキシマフヨウの葉は切れ込みが浅いとのこと。

 
 サキシマフヨウ(先島芙蓉):添景・公園
 アオイ科の落葉低木 九州南部以南~南西諸島、台湾、他に分布 方言名:フユウ
 名前の由来、フヨウについては資料が無く不明。おそらく、芙蓉は漢名で、フヨウはその日本語読みなのだと思われる。サキシマは先島で、沖縄の先島地方(宮古諸島、八重山諸島など沖縄島よりさらに南にある島々)で多く見られるからだと思われる。
 方言名は他にヌーユーナ、ヤマユーナなどがある。ヌーユーナは野のユーナ、ヤマユーナは山のユーナということ。ユーナはオオハマボウの方言名。フヨウもオオハマボウも同じヒビスクス属で、樹形や葉の形などはよく似ている。
 「フヨウとサキシマフヨウの違い」は解り易く言うと上述したように「フヨウの葉は切れ込みが深く、サキシマフヨウの葉は切れ込みが浅い」で、細かくいうと「フヨウは若い茎や葉、花柄に星状毛に混じって腺毛が密生する」とのこと。また、フヨウは「高さ1~3m」とあり、サキシマフヨウは「高さ2~6m」となっている。
 花はいかにもアオイ科らしい形の大きな花で、枝先に多く着いて樹冠を飾り、開花期の頃はよく目立つ。一般には白色~淡桃色で1日花。開花期は冬から春。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2018.6.8 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
 『沖縄やんばるフィールド図鑑』 湊和雄著 実業之日本社発行
 『グリーン・ライブラリー』タイムライフブックス発行
 『ネイチャーガイド 琉球の樹木』大川智史・林将之著、株式会社文一総合出版発行


シマイズセンリョウ

2017年10月06日 | 草木:低木

 伊豆といえば『伊豆の踊子』がすぐに思い浮ぶ。川端康成作の小説であることも知っている。観てはいないが、山口百恵主演で映画化されたことも知っている。山口百恵の顔が思い浮ぶ。イイ女だった。見た目だけでなく心も美人であろうとその顔から想像された。彼女と結婚したら幸せな人生を送れるだろうなと想像できた。目に浮かんだその顔はもう40年くらい前の顔、私の青春の頃、ついでにその頃を思い出す。あー懐かしや。

 17、8年前、伊豆を旅したことがある。修善寺温泉に一泊した。夕方まで宿の近辺を散歩、修善寺の町並みは私の好みだった。夕飯前には宿に戻り、美味いものを食い、美味い酒を飲み、ゆったりと星空を眺めながら露天の湯に浸かり、日頃の疲れが全部流されたような癒しの旅となった。そして、癒しの最後にマッサージを頼んだ。
 マッサージ師は若い女の人だった。しかも可愛い人だった。オジサン(私)は、柔らかい手で身体を揉みほぐされて幸せであった。「あぁ何てラッキーなんだろう」と思った。マッサージが終わって暫く話をした。「明日、案内します」と彼女は言う。一般には公開されていない修善寺の本堂の庭を案内してくれるという。彼女は禅をやっていて、住職と知合いなのだそうだ。「あぁ何てラッキーなんだろう」と思った。
 伊豆といえば、そんなことも思い出した。翌日、彼女に修善寺の本堂を案内されて、さらに多くを語りあったのだが、その頃既にオジサンとなっていた私には『伊豆の踊子』のようなラヴストーリーは生まれなかった。可愛かっただけに、今思うと残念。
 ※修善寺は「静岡県伊豆市の地名。伊豆半島北部の温泉地。」(広辞苑)
 
 シマイズセンリョウ(島伊豆千両):添景
 ヤブコウジ科の常緑低木 九州南部以南~南西諸島、他に分布方言名:ミラシンクヮ
 名前の由来、近縁種にイズセンリョウがあり、イズセンリョウは広辞苑に伊豆千両と漢字表記があって「ヤブコウジ科の半蔓性常緑低木。東海以西、特に伊豆山神社に多いので命名」とのこと。センリョウについては、ガジ丸HPのセンリョウの頁に私の推測を述べている。「(センリョウの)名前はおそらくおめでたい名前。赤い実が縁起の良いものとして金千両の価値があるということなのであろうと思われる。」とのこと。頭に島が付いているのはその分布が「九州南部以南~南西諸島」だからであろう。
 分布は上記の他、台湾、中国南部ともある。近縁種にイズセンリョウがあり、関東南部~九州、沖縄島に分布する。本種の葉は波状鋸歯縁が荒く目立つが、イズセンリョウの葉は鋸歯の切れ込みが低いか、または全縁とのことで、判別はできるとのこと。
 低地や山地の林内に生育し、高さ1~3m、分枝が多く、横に広がる。花序は腋生で、長さ3~6センチ。花柄がいくつもに分かれ鐘形の花が多数つく。花色は白、開花期についての資料はないが、文献の写真は3月で私の写真も3月。果実は球形で白く熟す。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2017.9.16 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
 『沖縄やんばるフィールド図鑑』 湊和雄著 実業之日本社発行
 『グリーン・ライブラリー』タイムライフブックス発行


ルリマツリ

2017年09月17日 | 草木:低木

 このホームページの「沖縄の草木」では、草木を「主木高木」、「中木添景」、「低木」、「蔓蔦」、「街路公園」などに分類しているが、その分け方に確固とした理由があるわけでは無い。概ねそういう使い方が多かろう、良かろうという気分で分けている。
 主木にするか添景にするかは、その庭の主の感性によって決まると言っていいし、街路公園に分類された大木でも、広い庭でなら主木にしたり添景にしたりできる。雑木雑草に分類されたものだって、管理のしようによってはグランドカバーに使えたりする。
 蔓蔦植物の場合は、その性質が特異なので、壁面緑化や、パーゴラ、フェンスに絡ませて”面”の景色とする使い方となる場合が多い。しかし、中には刈り込んで玉作りや、生垣などに利用されるものもある。これまでいくつかの植物を蔓蔦にするか、低木、あるいは添景にするかでちょっと悩んで、コインを投げるようにして決めたものがある。
 何ていい加減な!と思われる方はおそらく、このHPの記事をそう多くは読んでいらっしゃらないのであろう。全体的に南国特有ののダラーっとしたいい加減な雰囲気で、私は書いているので、学問的に信用できる立派なものではないという自信を持っている。ただ、言わせてもらえば、植物を愛でるのは学問では無く、感性である。感性は人それぞれ違うのだが、一般の人よりはいくらか植物に触れる機会の多い私の感性は、学問的にでは無く、植物を愛でるときの参考には、ある程度なれるのではないかと思うのである。
 以上はもちろん、できない男の言い訳。ということで、以下に続く。

 ルリマツリもまた、半ツル状の性質をもつ植物で、フェンスにからませているのもよく見たりするが、コインを投げた結果、これは低木とした。
 
 ルリマツリ(瑠璃茉莉):添景・生垣・壁面
 イソマツ科の半ツル性常緑低木。原産分布はアフリカ南部。方言名:無し
 陽光がよく当り、排水良好な環境を好む。半ツル性となるので、フェンスに這わせて壁面緑化として使え、単独で庭のアクセントにも使える。細い茎は2~4mまで伸びるが、下垂し、高さは1mほどにしかならない。しかし、伸びた枝が込み合い、見苦しくなるので、添景として用いる場合は花が終わった後に剪定する。
 夏の暑い盛りに薄い水色の涼しげな花を多くつける。開花期は7月から11月。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2005.7.31 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行


ルリハナガサ

2017年09月17日 | 草木:低木

 風邪を引いてしまった。先週月曜日(2月15日)のこと。症状は軽かった。喉が少し痛くて、体が少しだるい程度。三日目には喉の痛みは治まった。しかし、その代わりみたいに、鼻水が止まらなくなった。酒を飲むと鼻水も少なくなったが、酒が覚めてくると再び出だす。ベッドの傍のテーブルの上に洟をかんだティッシュが山となった。
 「ベッドの傍のテーブルの上に洟をかんだティッシュが山となった」状態は、翌週の木曜日の朝まで続いた。おそらく1箱分はティッシュを使っている。
 で、私の鼻は今、ウチナーグチ(沖縄口)で言うところのハナハギーになっている。ハナハギーとは鼻が剥げているという意味で、かみ過ぎて、鼻の穴周辺の皮が剥げてしまっている状態を言う。剥げた箇所はそのうちかさぶた状となる。このかさぶたのことをアカハナガサと言う。沖縄語辞典には無い、私の思い付いた造語。

 今回紹介するのはルリハナガサ、漢字で書くと瑠璃花笠となる。美しい字面だ。ルリハナガサは見た目もきれいである。それに比べ、私が思いついたアカハナガサは、漢字で書くと赤鼻瘡となる。もちろん見た目も汚い。今、私の鼻はアカハナガサとなっていて、写真を撮り、「なるほど」と納得して貰うこともできるのだが・・・止す。
 
 ルリハナガサ(瑠璃花笠):添景・花木
 キツネノマゴ科の常緑低木 インド原産 方言名:なし
 名前の由来は資料が無く不明。であるが、花の咲いている姿を見て、おそらくこうであろうと想像は容易にできる。苞が重なっている穂の形が笠に見える。その苞から可愛い花が顔を出している。で、花笠。ルリ(瑠璃)は花の色から。
 いくつかのサイトに「別名ブルーセージ」とあったが、私が参考にしている文献にその名は無かった。学名を見るとEranthemum pulchellum Andrewsとある。エランセマム(多くのサイトではエランテムムと表記)という名は見たことがある。エランセマム・キューエンセという名の植物があることを、実物は見たことが無いが、知っている。
 高さは1~2mになるらしいが、私が見たのは30センチていど。小さかったせいでもあろうが全体に柔らかく、初めは木(木本)では無く、草(草本)だと思った。で、写真を撮ってから何者か判明するまでに時間がかかった。。
 葉腋から長さ10センチほどの穂状の花序をだし、重なり合った苞から花を咲かす。花は苞の下方から次々と開く。青紫色、開花期は冬~春。
 
 花

 記:島乃ガジ丸 2010.2.23 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行