ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

実の季節・秋

2018年09月25日 | 沖縄01自然風景季節

 2015年4月に「ビロウとワシントンヤシ」という記事を写真入りで両者の違いを書いてアップしているが、それを見て、「これ、間違っているかも」と気になって宜野湾市立図書館へ行って『沖縄のヤシ図鑑』という本を借りて確認した。
 「これ、間違っているかも」と気になったのはワシントンヤシ。私の記憶にあるワシントンヤシは幹が太くガッシリした、例えて言えば筋トレ熱心のマッチョな男性であった。ところが、私がワシントンヤシとして載せた写真のヤシは、例えて言えば、背が高くスリムで頭の小さいミスユニバースクラスの美女。個体変異では済まない違い。
 『沖縄のヤシ図鑑』で調べて、ミスユニバースクラスの美女はワシントンヤシではなくワシントンヤシモドキではないかと想定し、確認しに行った。どこへ?写真を撮った末吉公園へ、いつ?つい先日、10日ほど前のこと。わざわざ車で片道30分を、畑を辞めて時間に余裕のできた今だからこそできること。できることはやろうという気分。
     

 ヤシの写真を撮り直すついでに公園内を散策した。この時期は実の季節のようで、ヤシ類も多く実を着けていたが、他の植物にも実を着けているものが多くあった。
 秋といえば実りの秋という言葉もある、今の季節、スーパーへ行くとリンゴ、ナシ、カキ、クリ、ブドウなどが並んでいる。沖縄産だとシークヮーシャー、他のミカン類、チェリモア、ドラゴンフルーツなどが見られる。末吉公園にもユーカリフトモモが今が盛りと実をたわわに実らせ、木の下には鳥たちに食べられることなく多くの実が落ちていた。ユーカリフトモモの果実は9月から10月に黒紫色に熟し、生食できる。
 その隣にはポンドアップルが数本並んでいた。これもまた実の季節で、十分大きくなった果実をいくつも枝に着けていた。ポンドアップル、和語にすると池林檎、大きさは小さなリンゴ、食感はリンゴに近く、しかし、ヤニ臭さがあり、生食に適さないとのこと。
     
     

 少し離れた所にはナツメヤシがあった。結実期は10月から12月。果実は生食や菓子の原料、薬用などに利用されている有用植物。ココヤシもたくさんの果実をつけていた。若い果実の胚乳は液状で飲料となり、完熟すると白い固形状となってココナッツバターに加工され食用となる。結実期は7月から10月。
 シークヮーシャーは8月から10月の青い頃は酸味が強いので多くは調味料として利用され、11月頃からの黄色く熟しかけたもの、熟したものは生食で美味しい。
 末吉公園では見つからなかった(かつてはあった、あった場所を思い出せなかったので写真無し)パンノキも種無し種は食用に向く、結実期は10月から12月。
 その他、末吉公園では見たこと無いが、バンレイシやチェリモヤも収穫時期。バンレイシはは美味しいのだが、種が多く食べ辛い、その近縁種のチェリモヤ、果肉はクリーム状で甘く、芳香。これは9月後半頃から店先に並ぶ。
 ドラゴンフルーツも同じ頃、店頭に並んでいるが、これは旧盆前から見られる。収穫期は6月から11月。赤肉種は甘みがあって、白肉種は酸味が少し加わるらしい。
     
     

 食えるかどうかは別にして、末吉公園を散策した9月中頃に結実期だったもの、
クロツグ 開花期は6月から9月。果実が食用になるかどうかは不明。
トックリヤシ 果実は多くつくが食用にはならない。
トックリヤシモドキ 甘い匂いがするが、食用になるかどうかは不明。
マニラヤシ 花期は4月から5月。果実は赤熟する。食用になるかどうかは不明。
コバテイシ 果実は比較的大きく食用になる。採取期は9月から11月。
サガリバナ 花期は6月から7月。
サルスベリ 花期は6月から9月。
ホルトノキ 果実は食用にはならない。結実期は9月から12月。
     
     
     
     
 「食えるかどうかは別にして」と書いたが、異常気象や自然災害などで畑の作物が不作になった時のことを考えると「食えるかどうか」が大事になるかもしれない。広い末吉公園の一部(全体の四分の一程度か)を散策した限りでは、この時期(秋)、末吉公園に行けば、食える木の実が数種あることが判った。・・・ということで、
 「野山の食えるもの」、いろいろ調べたので、それについては次回。

 記:2018.9.25 ガジ丸 →沖縄の生活目次


煽情的または煽動的

2018年09月24日 | 通信-社会・生活

 私は自分の住まいにインターネットを引いたことがない。勤めている時は、会社のHPを作成していたこともあって職場で自分の調べ物もついでにやっていた。職場が在宅勤務のようになってからは従姉の夫の事務所に概ね週に1度通って、ネットをやっていた。2018年3月からの現在の住まいは、その従姉の夫の事務所のすぐ近く。よって、毎日インターネットができる状況にある。で、最近はほとんど毎日ネットを開いている。
 ネットを開くと先ずは天気予報を確認する。天気を確認して今日の予定を考える。そして、ニュースの見出しを見る。興味を惹くのがあればクリックして読む。ニュースの見出しには煽情的と感じさせるものも多くある。1行15文字くらいで「あっ面白そう」と興味を持たせクリックさせるには多少オーバーな表現が必要なのかもしれないが、記事を読んで「なーんだ、つまんねぇ」と思ったことが何度もある。それに慣れた今は、ラジオのニュースで語られたことの確認などにネットのニュースを利用している。
 ニュースには、社会人として知っておかなければならないこともあるので一応目を通すのだが、インターネットを開いて最初に出て来るホームサイトには、私がほとんど興味のない芸能ゴシップがトップに出て来る。誰それが不倫している、結婚した、嫌われている好かれているなどなど、そんなの私は全く興味が無い。それらの見出しはニュースよりさらに煽情的である。煽情?・・・と、ここで自分の知識に疑いを持って広辞苑。
     

 煽情(せんじょう)は「情欲をそそりおこさせること」のこと。情欲(じょうよく)は「男女の情愛の欲。性欲。色情」のこと。その意味で言えば、芸能ニュースの中にはそういうのもあるが多数ではない。一般ニュースの中にはほとんど無い。ということで、「あっ面白そうと興味を持たせクリックさせる」に適した言葉を探したら、あった。
 煽動(せんどう)、同じく広辞苑で「人の気持をあおり立てて、ある行動をすすめそそのかすこと」とある。「あっ面白そう」と気持ちをあおり立て、クリックという行動をそそのかしている。ネットのニュース見出しは煽動的という言葉がピッタリくる。

 私が使っているブログサービスには管理ページというのがあり、そこを開くと自分の記事の何がどれだけ見られているかを知ることができる。それには私も関心があるのでたびたび開いて見ている。その頁にはその他、他人の人気のあるブログ記事の見出しも並んでいて、それにも自然に目が行く。見出し文は1~2行の30~60文字ていど。一部ではあるがその中に煽動的文章があり、「えっ!そんなことが?」と私の目を引いた。
 「ほう」と思ってその見出し文を読む。しかし、よく読んでみるとそれらの多くは「ではないか、と思われる、そう期待される」といったような、書いた個人の願望のようなものがほとんどで、したがって記事の内容が真実かどうかは大いに疑問。
 また、政治的内容の見出しの中には攻撃的文章、政治的に敵対関係にある者を誹謗中傷する文章も多くあって、過激な見出し文に目は行くが「ケンカの際の罵り合いに近いものであろう」と思い、それに煽動されクリックして記事の全文を読んだことは無い。
 私が若い頃、スポーツ新聞の中に煽情的または煽動的記事が多くあり、そんな記事に私は大いにそそのかされていた。誰もが情報発信できるネット社会の今、煽情的または煽動的記事はネット上で激増したと思う。軽はずみに煽動されないよう気を付けよう。
     

 記:2018.9.24 島乃ガジ丸


ドゥーチュイムニー180922

2018年09月22日 | ドゥーチュイ18

 公園の散歩 頭上注意に見上げると 実りの秋
 
 ココヤシの実


ワシントンヤシモドキ

2018年09月21日 | 草木:ヤシ竹特殊類

 9月4日付記事「ユスラヤシ」の中で、
 ユスラヤシとビンロウジュの違いが私にははっきり判らなくて、写真を見せられて「これはどっち?」と問われても自信持って答えることはできない。
 と書いたが、じつはその時、別のヤシ類の記事に目が行ってちょっと読み返してみた。2015年4月に「ビロウとワシントンヤシ」という記事を写真入りで両者の違いを書いてアップしているが、それを見て、「これ、間違っているかも」と気になって宜野湾市立図書館へ行って『沖縄のヤシ図鑑』という本を借りて確認した。
 「これ、間違っているかも」と気になったのはワシントンヤシ。私の記憶にあるワシントンヤシは幹が太くガッシリした、例えて言えば筋トレ熱心のマッチョな男性であった。ところが、私がワシントンヤシとして載せた写真のヤシは、例えて言えば、背が高くスリムで頭の小さいミスユニバースクラスの美女。個体変異では済まない違い。

 他の何冊もある参考文献には載っていない種類のヤシが『沖縄のヤシ図鑑』にはいくつもあった。その1つが今回紹介するワシントンヤシモドキ。
 ワシントンヤシとは葉の形が似ているだけで、全体の見た目はミスターマッチョとミススリム美女ほどの違いがある。「それにモドキ(擬き)なんてよー」と思わぬでもないのだが、同属(washingtonia)なので学問的にはしょうがないのかと思わぬでもない。

 
 ワシントンヤシモドキ(華盛頓椰子擬き):街路・公園
 ヤシ科の常緑高木 メキシコ原産 方言名:ヤーシ(ヤシの総称)
 名前の由来はワシントンヤシと同属で、ワシントンは同じく属名のWashingtoniaから。ワシントンヤシと似ているがちょっと違うのでモドキがつくものと思われる。
 ワシントンヤシの別名にオキナヤシ(翁椰子)とあるが、本種の別名にもオキナヤシモドキ(翁椰子擬き)とある。その他セダカワシントンヤシという別称もあり、これは、本種がワシントンヤシに比べ背が高いということから。これには納得できる。
 ワシントンヤシと比べると、幹の直径はワシントンヤシが1m程度で、本種のそれは30センチ以下(根元は肥大して直径70センチ程)とワシントンヤシよりずっと細く、高さはワシントンヤシが15m程で本種は22~27mと背も高い。葉柄の長さがワシントンヤシ2mほどなのに対し本種は1m強と小さく、葉梢部全体がコンパクト。例えて言えば、背が高くスリムで頭の小さいミスユニバースクラスの美女。
 花序はクリーム色、花は白色、果実は熟すと黒褐色になるというのはワシントンヤシに同じ。ただし、開花期と果実の熟期はワシントンヤシより1ヶ月ほど遅れ、開花期は5月から6月で、果実の熟期は7月となっている。ちなみに学名、
 ワシントンヤシモドキ washingtonia robusta
 ワシントンヤシ washingtonia filifera
 
 葉
 
 幹

 記:島乃ガジ丸 2018.9.19 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『沖縄のヤシ図鑑』中須賀常雄・高山正裕・金城道男著、(有)ボーダーインク発行


オキナワアズチグモ

2018年09月19日 | 動物:クモ・その他

 目つきの悪い奴

 沖縄の植物を紹介しようと休日にあちらこちらを散歩して植物の写真を撮り始めたのは2004年秋のこと。植物を撮っていたらそこに虫がたくさんいることを知って、間もなく動物の写真も撮り始める。動物の中でもクモ類は、特に網を張っているクモは割合撮り易い。大きくて目立つオオジョロウグモ、網は張らないが屋内に多くいるアシダカグモやハエトリグモは2005年頃には既に写真を撮り、何者か判明もしていた。

 300坪の畑を借りて農夫の真似ごとを始めたのは2012年夏のこと。その1年後には一応畑らしくなって、作物もいくつか育っていた。その作物の収穫などしている時に面白い見た目をしたクモにしばしば出会った。今回紹介するオキナワアズチグモ。
 オキナワアズチグモ、それまで見たこと無かったのに、畑ではよくお目にかかる。アシダカグモは大きくて恐ろしげだが、本種は体長1センチ程でそう大きくは無い。
 面白いと感じたのは顔、目とそれを含む周辺。アズチグモはヤクザのような強面(こわもて)をしている。目が恐ろしげである。何度も遭遇しているが、見るたんびに何か獲物を仕留めている。闘っているという状況なので、怖い目をしているのかもしれない。

 
 オキナワアズチグモ(沖縄安土蜘蛛):クモ目の節足動物
 カニグモ科 沖縄島以南、先島諸島、与那国の南西諸島に分布 方言名:クブ
 名前の由来は資料が無く詳細は不明。オキナワ(沖縄)は「南西諸島に分布」ということからであろうが、アズチが何のことか。広辞苑でアズチを引くと「弓を射る時、的の背後に土を山形に築いた所」とある。それだけではヒントにならなかったが、あずちまくらという単語もあって、それは「上が狭く底の広い、垜(的の背後に土を山形に築いた所)の形に似た・・・箱枕」とあり、「上が狭く底の広い」という垜(あずち)の形と本種の形が似ているからであろうと想像した。本種の体の形は台形をしている。
 垜は常用漢字では無いようで、PCによっては表示されないかもしれないので、ここでは同じ意味で使える安土という漢字表記を用いることにした。
 狩猟行動は待機型と文献にあり、待機型とは「網は張らず、草陰、葉裏などで待ち伏せして、近寄った獲物を狩る」とのこと。私もそれは何度も見ている。
 『ネイチャーガイド 日本のクモ』に「白色の腹部に3対の黄色の眉毛状斑を持った鮮やかなクモ、頭胸部と歩脚のまだら模様も目立つ」とあるが、私はそのような鮮やかな本種を見たことがない。「色彩、斑紋には変異が多く、全体白色や黄色の個体も見られる」ともあるように、私の写真は、1つは全体白色の個体、もう1つは全体黄色の個体だと思われる。体長は雌9ミリ内外で、雄3ミリ内外。出現時期は3~8月。
 
 上の写真1は全体白色の個体、下の写真2は全体黄色の個体。

 記:2018.9.18 ガジ丸 →沖縄の動物目次
 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
 『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
 『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『沖縄やんばるフィールド図鑑』湊和雄著、実業之日本社発行
 『西表島フィールド図鑑』横塚真己人著、実業之日本社発行
 『沖縄クモ図鑑』谷川明男著、有限会社文葉社発行
 『ネイチャーガイド 日本のクモ』新海栄一著、株式会社文一総合出版発行