ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

野山の食い物2葉菜・根菜

2018年11月14日 | 飲食:加工品・薬草・他

 去年の今頃(11月)から腰痛が酷くなって、農夫であることを諦めると共に「俺は健康だ」というこれまでの自信が失われ、あれこれ健康不安を感じ始めた。その後しばらくはその不安感に押されていた。ただ、「酒に溺れてはならぬ、タバコに頼ってはならぬ」と思い、酒量もタバコの量もこれまでより減らした。それまで週1だった休肝日が今年5月から週2となり、6月から3日に1回となり、それがずっと守られている。タバコの量も減った。今年は概ね1日4~5本というのが長く続いている。
 これまでよりも食べ物にも気を使い、薬草と言われているものを摂るようにし、畑を辞めた今、自作の自然栽培野菜は食えなくなったが、なるべく、化学製品を体内に入れないようにはしている。自然食、ということで野山の食物についても勉強している。

 「野山の食物を勉強している」についてはまた、別の理由もある。今年(2018年)は、大きな台風があり、猛暑があり、大雨があり、地震もあった。今後、地球規模の大災害があり、食料が手に入りにくくなった時のためでもある。
 ということで、野山の食い物その2は、野山で手に入る食い物の内、生食できる葉菜・根菜・・・と思ったが、生食できる葉菜・根菜はごく少ないのでさっと火を通せば食えるものも含める。そうすると今度は、数が多過ぎるので、ここでは私でも識別できる、目に付きやすいものを選んで紹介したい。

 先ずは生食できるものから、
アキノノゲシ、ハルノノゲシは若い根や葉を生食できる。
ノビル 青ネギのように食する。
ダイジョ ヤマイモの仲間で塊根は生食できる。
タマシダ 根に貯水球があり、それを洗って噛むと甘い汁が出る。それが飲用。
ハマダイコン 若苗を根ごと塩漬けにして食する。
ハマボウフウ 若い葉はサラダで食せる。
オオバポンテンカ、リュウキュウトロロアオイ、コマツヨイグサの花はサラダで食せる。
     
     
     
     

 次に茹でて食えるもの、ちなみに、天ぷらにして食えるものはもっとずっと多い。
 オオタニワタリ、シマオオタニワタリは一年中食用となる。芽先が巻いている新芽を塩ゆでしドレッシングで。
 ワラビ 若芽をアク抜きして食用。
 ヒリュウシダ 若芽と柔らかい葉先が食用。
 その他、オモダカ、ツユクサ、シマツユクサ、アキノワスレグサ、イヌホオズキ、ツルソバ、ベニバナボロギク、ホソバワダン、タンポポは葉を茹でて、
 ナンゴククサスギカズラ、オカヒジキ、タイワンクズ、ソクズは若芽を茹でて、
 ツルナ、スベリヒユは若い茎葉を茹でて、
 リュウキュウヨモギ、アワユキセンダングサは新芽を茹でて、
 シマアザミは若い根を茹でて、
 キクイモは塊茎を煮物にして、
     
     
     
     
     
     

 なお、タンポポはその根が薬となり、コーヒーの代用となり、酒にもなる。また、前回書き忘れたが、モンステラの果実は完熟すると生食でき美味とのこと。
     

 かように野山に食い物は多くある。季節によって採取できないものもあるが、亜熱帯気候の沖縄であればまあまあの量が採れる。火を熾さなければならない、水を得なければならないというハードルもあるが、それが何とかなれば1人なら生きていける。
 そうやって生きている間に大地を耕し、芋(サツマイモ)の葉を挿しておく。野山の食物で4ヶ月生き延びることができれば、芋は長雨や干ばつに強く、台風にも負けない。芋が順調に育てば、4ヶ月で芋はでき、その後も生きていけることになる、はず。

 記:2018.11.7 ガジ丸 →沖縄の飲食目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『野生植物食用図鑑』橋本郁三著、株式会社南方新社発行
 『食べる野草と薬草』川原勝征著、株式会社南方新社発行