ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

夢が夢で無いお年頃

2018年11月19日 | ガジ丸のお話

 十数年ぶりの同窓会があって参加した。青春していた昔の男子女子が多く集まって賑やかであった。立食形式のパーティー、小食の私は食べているより、昔可愛かった女子たちと話している時間を楽しんだ。飲兵衛の私は、昔可愛かった女子たちと話をしながらも手からグラスの離れる時間はほとんどなく、グラスを口に運ぶことも途切れなかった。
 昔可愛かった女子はたくさんいる。私の母校は女子が多く、その中には可愛い子も多くいた。今思い出して数えてみても手の指全部、足の指全部足しても足りないくらい。そんな彼女たちもオバサンになっていたが、それでもまだきれいな人が何人もいた。
 今でもきれいな人の何人かとおしゃべりして、それぞれが幸せな結婚生活をしていることを聞き、少し残念な思いをしつつも祝福し、「幸せだから良い顔、良い表情をしているのかもしれないなぁ」と感じた。「俺は良い顔してるかなぁ」と反省する。
 そんな時、声を掛けられた。振り向くと今でもきれいな人の中でもその上位に入る人であった。「○○くん、元気そうね。」と輝くような笑顔を見せる。きれいな人の中でもその上位に入る人なんだけど、私は何と、彼女の名前を思い出せなかった。
 「ごめん、名前が思い出せない、誰だっけ?」とバカな私は正直に訊く。彼女はそれには答えずニッコリ笑って、「じゃあまたね」と言い残し去って行った。
 「あんな美人忘れるなんて、確か1年の時、同じクラスだったぜ」と彼女の後ろ姿を眺めつつ思ったのだが、まだ思い出せない。その後も気になって彼女の姿を目で追うが、どこにいても彼女は輝いていて、すぐに見つけられた。でも、彼女はこっちを見ない。
 そして私は、「あー、名前を言えて、ハグするなどもっと上手く対応していたら、お持ち帰りできていたかもしれない」と遠くのオーラを見ながら後悔していた。
     

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 10月中旬(11日)頃から南国沖縄も涼しくなった。で、掛け布団(夏用の薄手の)を出した。時々暑くなってびっしょり汗をかく日もあったが、概ねはそれでちょうど良いくらいとなり、夜は、もう死んでもいいと思うくらい気持ち良く眠れている。
 夜中3~4回小便で起きるという酷かった頻尿も徐々に良くなって、10月に入ると夜中1~2回がほとんどとなり、5~7時間ぐっすり睡眠というのも5~6回あった。11月に入るとさらに良くなって、今日(18日)まで6時間以上の連続ぐっすり睡眠は6日あり、夜中2~3回小便という日も数日あったが、それでも寝入りから最初の小便まで4時間ほどはぐっすり眠れている。年寄りは4時間眠れば十分と聞いたことがある。

 頻尿はともかく、夢は良く見ている。腰痛を患う以前はほとんど楽しい夢で、SFファンタジー的奇想天外な夢も時にあり、テレビを観ているより夢を見ている方が楽しいと思っていたくらい。であったが、この1年ばかり、楽しい夢が激減した。
 楽しくないといっても、悲しいとか苦しいとか怖いとかでもない。ただただ現実的で、宇宙人が出てくることはなく、有名人が出てくることも減り、家族親戚、友人知人たちが出てくる日常生活の夢、「何やってんの!」と叱られたりするが、怖くはない。
 最近は、高校時代の同級生たちが夢の中に良く出てくる。たまには良い夢もあるが、たいていは上記の通り寂しさを味わったり、後悔したりするという楽しくない夢。

 年寄りは4時間眠れば十分というのは、年寄りは身体が疲れるほど動かない、疲れていないからたくさん眠る必要はない、ということのようである。眠っている時の夢が楽しくないというのもそれと似たようなことだろうか?疲れていないから心癒すようなドキドキワクワクし、楽しく愉快で、空を飛ぶような夢を見なくなったのかもしれない。
 年寄りの夢は「将来こうなりたい、こんなことやりたい、こんなことあったらいいな」といったような夢(希望)ではなく、現実の不安や不満を映す妄想に過ぎないのかもしれない。「夜に見る夢」が「叶えたいと願う夢」では無くなったお年頃のようである。
     

 記:2018.11.18 島乃ガジ丸 →ガジ丸の生活目次