ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

フジボグサ

2019年02月27日 | 草木:低木

 薬草の勉強を始めて半年以上になるが、その間、数冊の薬草に関する文献を読んだ。その薬草の中心は沖縄の薬草であり、それを包むように日本の薬草や漢方薬も少し齧り、そして、さらにその外側の西洋のハーブについても少し勉強していた。
 薬草の本のいくつかにフジボグサがあり、その花穂の見た目がラベンダーに似ているのでその類かと思ったのだが違っていた。フジボグサはマメ科の木だった。
 薬草の本のいくつかにはまた、ウツボグサというのもあり、じつは私は、フジボグサとウツボグサを混同していた。ウツボグサはシソ科の多年草で「その花穂の見た目がラベンダーに似ている」のはこれであった。頭の中にいろんな薬草、ハーブがゴチャゴチャと入り交ざって、只でさえ記憶力の弱い私の脳味噌は整理不能となっていたようだ。

 只でさえ年取って脳の力が弱りつつあるのに、新たに薬草の勉強を始める、いや、それはまだいい。沖縄の薬草であれば見慣れているのも多いので覚えやすい。だが、そこにハーブまで加えたことが間違いの元。ハーブは種類が多い。同科同属に品種が多くある。同科同属は見た目も似ている。日常的に傍にあったとしても覚えるのはきっと難しい。

 フジボグサをウツボグサと混同して、調べて下記の説明文を書いたが、野生のフジボグサに私はまだ出会っていない。文献によるとその分布は「宮古、石垣、小浜、西表」となっていて沖縄島には自生が無いようである。だから出会っていないのであろう。私が見たのは海洋博公園の植物展示室。鉢物で展示されていた。下の写真はそれ。
 
 フジボグサ(藤穂草):添景・薬用
 マメ科の常緑低木 宮古、石垣、小浜、西表に分布 方言名:マユシヌブ
 名前の由来は資料が無く正確には不明だが、見た目と『琉球の樹木』にある漢字表記の藤穂草とその説明文から想像はつく。花の色が藤色(淡紫色)で、茎の先に長さ20~30センチの総状花序をつける。それが藤の花穂に似ていることからと思われる。『琉球の樹木』によると、本種は低木に分類されている、それなのに「草」とつくのはそう見えるからであろう。別の文献、『沖縄植物野外観察図鑑』などには「多年草」とあった。
 野原の明るい所に生え、高さは30~150センチになる。葉は奇数羽状複葉で小葉は1~4対、小葉の長さは6~12センチ、草全体に細かい毛がある。
 花は茎の先端に長さ20~30センチの直立した狭円筒状の花序をつけ、多数の花を次々と咲かせる、花色は淡紫から紅紫色で開花期は初夏。全草が薬用になる。

 記:島乃ガジ丸 2019.2.17 →沖縄の草木目次

 参考文献
 『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
 『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
 『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
 『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
 『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
 『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
 『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行
 『寺崎日本植物図譜』奥山春季編、(株)平凡社発行
 『琉球弧野山の花』片野田逸郎著、(株)南方新社発行
 『原色観葉植物写真集』(社)日本インドア・ガーデン協会編、誠文堂新光社発行
 『名前といわれ野の草花図鑑』杉村昇著、偕成社発行
 『亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画編集部編集、屋比久壮実発行
 『沖縄四季の花木』沖縄生物教育研究会著、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野山を楽しむ植物の本』屋比久壮実著、発行
 『海岸植物の本』アクアコーラル企画発行
 『花の園芸大百科』株式会社主婦と生活社発行
 『新しい植木事典』三上常夫・若林芳樹共著 成美堂出版発行
 『花合わせ実用図鑑』株式会社六耀社発行
 『日本の帰化植物』株式会社平凡社発行
 『花と木の名前1200がよくわかる図鑑』株式会社主婦と生活社発行
 『熱帯植物散策』小林英治著、東京書籍発行
 『花卉園芸大百科』社団法人農山漁村文化協会発行
 『ニッポンの野菜』丹野清志著、株式会社玄光社発行
 『藤田智の野菜づくり大全』藤田智監修、NHK出版編
 『やんばる樹木観察図鑑』與那原正勝著、ぱる3企画発行
 『熱帯の果実』小島裕著、新星図書出版発行
 『熱帯花木と観葉植物図鑑』(社)日本インドアグリーン協会編、株式会社誠久堂発行
 『ハーブを楽しむ本』川口昌栄編集、株式会社集英社発行
 『琉球薬草誌』下地清吉著、琉球書房発行
 『沖縄やんばるフィールド図鑑』 湊和雄著 実業之日本社発行
 『グリーン・ライブラリー』タイムライフブックス発行
 『ネイチャーガイド 琉球の樹木』大川智史・林将之著、株式会社文一総合出版発行
 『つる植物』沖縄都市環境研究会著 (有)沖縄出版発行
 『熱帯アジアの花』ウィリアム・ウォーレン著、チャールズ・イー・タトル出版発行
 『講談社園芸大百科事典』野間省一編集、講談社発行
 『沖縄の薬草百科』多和田真淳・大田文子著、那覇出版社発行
 『沖縄薬草のききめ』多和田真淳著・発行
 『身近な薬草活用手帖』寺林進監修、株式会社誠文堂新光社発行
 『食べる野草と薬草』川原勝征著、株式会社南方新社発行
 『薬用植物大事典』田中孝治著、社団法人家の光協会発行
 『薬になる植物図鑑』増田和夫監修、柏書房株式会社発行
 『沖縄食材図鑑』田崎聡著、有限会社楽園計画発行


薬になる庭の食物3:野菜

2019年02月25日 | 飲食:加工品・薬草・他

 辺野古新基地に賛成反対かの県民投票が昨日あって、その結果が私にとってはまあまあ良い結果だった。それに関する感想はいっぱいあるが、それを我慢して今回は薬草。

 既に完成し依頼主に差し上げた薬草冊子その1、友人K子が代表者の1人であるデイサービスにも「ご老人方の意見が聞ければ」と思い、1ヶ月ほど前に持っていった。
 「H女(K子の姉)がこういうの好きで良く知っているから彼女に訊いてみるね」とのことで、H女に見てもらって1週間後に再訪することにし、冊子を置いていった。
 で、一週間後再訪すると、冊子のあちらこちらに付箋が貼られてあった。H女の意見とのこと。できないこともあったが、概ねはもっともなことであったので意見に従うことにする。その後、依頼主からもいくつかご意見があり、それらを踏まえて修正した「薬草冊子その1」が昨日やっと完成。今日にでも依頼主に会って差し上げる予定。

 付箋とは別に、「こういった内容の本は既にあるよともH女は言っていたよ」とK子。ちょうどそのころ、「こういった内容の本は既にあるよ」には気付いていた。図書館から借りた本に『おきなわ野の薬草ガイド』というのがあり、ちゃんと読んではいないがパラパラと目は通していた。著者は経験豊富なその道の専門家で、私の作った冊子など「小学生が作ったのか」と思うほど『おきなわ野の薬草ガイド』は懇切丁寧な立派な本。
     
 ではあるが、「いいさぁ、小学生が頑張って勉強して作ったんだ、同程度の経験しかない人にとってはいくらか役に立つだろうさ」と思うことにし、懲りないオッサンは今もなお、薬草の勉強を続けており、「薬草冊子その2」の作成を始めようとしている。
 このブログでも、前(2月6日)に『薬になる庭の食物2』という題で薬になる庭の果物を紹介したが、懲りないオッサンは今回もまた薬になる身近な植物の話。前回は果物だったが、今回は庭の野菜の紹介。庭の野菜とは大雑把な言い様だが、1坪2坪といった小さなスペースで、特に農業の技術がなくても簡単に育てられるものを選ぶ。それでも数が多いので、沖縄で昔から親しまれ、野菜として普通に美味しいものを選んだ。
 
 エンサイ(ウンチェーバー)は普段食で煮物炒め物に使え、解熱・利尿・風邪に効く。
     
 カラシナ(シマナー)は普段食で消化促進効果がある。その種子を乾燥させ粉末にしたものに湯を加え塗布すれば神経痛・リウマチに効く。
     
 サツマイモの葉(カンダーバー)は普段食で視力回復・眼精疲労・整腸の効果がある。生の若葉を揉んでネバネバを髪に塗ると髪の毛がツヤツヤになる。
     
 スイゼンジナ(ハンダマ)は普段食で低血圧・めまい・貧血・頭痛・不眠症に効き、葉を乾燥させ煎じて服用しても同じ効果がある。
     
 ニシヨモギ(フーチバー)は普段食で高血圧に効く。葉を乾燥させ煎じてその液を塗布すれば鎮痛・止血・消炎・解熱・神経痛・リウマチに効く。
     
 ニラ(チリビラ)は普段食で滋養保健・疲労回復の効果があり、茎葉を乾燥させ煎じて服用すれば健胃・整腸に効く。    
     
 ニンジン(チデークニ)は普段食で滋養保健・夜盲症予防の効果があり、茎葉を煎じてその液でうがいすれば口内炎・扁桃炎に効く。
     
 ニンニク(ヒル)は普段食で健胃・整腸・利尿・滋養保健・がん予防になり、薬用酒(ヒル酒)にして飲めば冷え症・不眠・便秘に効く。
     
 ネギ(ビラ)は普段食で解熱効果があり、刻んで布に包んで湿布すれば咳止め・咽喉の腫れ・不眠に効果がある。
     
 ヘチマ(ナーベーラー)は普段食で夏バテに効果があり、ヘチマ水を作りそのままでうがいすれば痰切り・咳止めになる。ヘチマ水は美肌効果もある。
     
 ホウレンソウ(フーリンナー)は普段食で貧血・血行不良に効果がある。
     
 ホソバワダン(ニガナ・ンザナ)は普段食で解熱・胃痛・腹痛に効き、生葉をつついて    その青汁を薄めて服用すれば腹痛・下痢に効く。
     
 ボタンボウフウ(サクナ)は普段食で咳・喘息・百日咳・解熱の効果があり、葉を乾燥させ煎じて服用すれば高血圧・動脈硬化・神経痛・リウマチに効く。
     
 ラッカセイ(ジーマーミ)は普段食で滋養強壮・糖尿病に効く。
     
 ラッキョウ(ラッチョー)は普段食で疲労回復、健胃、整腸に効き、鱗茎を薬用酒にして飲用すれば冷え症・不眠症・低血圧症に効果がある。
     
 その他、アカザカズラ、アキノワスレグサ、ウイキョウなど薬草として有名なものがあり、カブ、カボチャ、キュウリ、ゴボウなど薬効のある野菜、キンレンカ、ツワブキ、ツルムラサキ、ハマゴウなど薬効のある野草がある。が、キリが無いので省略。

 記:2019.2.27 ガジ丸 →沖縄の飲食目次

 参考文献
 『沖縄薬草のききめ』多和田真淳著・発行
 『身近な薬草活用手帖』寺林進監修、株式会社誠文堂新光社発行
 『食べる野草と薬草』川原勝征著、株式会社南方新社発行
 『琉球薬草誌』下地清吉著、琉球書房発行
 『入門沖縄の薬草』吉川敏男著、ニライ社発行
 『薬用植物大事典』田中孝治著、社団法人家の光協会発行
 『薬になる植物図鑑』増田和夫監修、柏書房株式会社発行
 『沖縄食材図鑑』田崎聡著、有限会社楽園計画発行
 『うちなーの伝統野菜と食材』沖縄県中部農業改良普及センター発行
 『おきなわ野の薬草ガイド』大滝百合子著、有限会社ボーダーインク発行


時間の無駄国会

2019年02月22日 | 通信-政治・経済

 腰痛克服の一環として年明け1月中旬から趣味であった散歩を再開した。以前は週末散歩であったが、久々再開の散歩は天気が良ければ2日連続3日連続でもやっている。歩いて体を元気にする算段だが、森の風、海の風に吹かれることも元気の元になる。
 ところが、このところ天気が悪く、2月に入って昨日まで1時間以上の散歩ができたのは5日間しかない。先週木曜日(14日)に浦添大公園を1時間半ほど歩いて以降、昨日21日まで買い物で10~30分歩く以外は歩いていない。散歩せずほとんど家にいる。家にいてブログの記事書きやら薬草の勉強やら写真整理などをしている。特にこの1週間は写真整理を主にやっている。パソコンに溜まっている植物動物写真の取捨選択。
 散歩をしないと体の調子が良くない。それに加え、パソコン作業を長くやると体の調子が悪くなる。目が痛くなる、首・肩が痛くなる、頭痛もしてくる。
 などという、私の体の調子はこの頁の話にあまり関係ないので置いといて、
 家にいる時、私はほとんどラジオを点けっ放しにし、聞くとは無しに聞いている。それでも時には「おっ」と思い、しばしパソコンの手を休めラジオに耳を傾けることもある。最近(ここ数ヶ月)では「異才発掘プロジェクト」、「発達障害」、「伊是名夏子」などに興味を持った。・・・これもこの頁の話にはあまり関係ないので置いといて、

 さて、このところ国会中継もたまに聴いている。聴いて文句言っている。昨日は「大臣が3分遅刻したくらいで審議拒否すんなよ」と、よく遅刻するウチナーンチュの私はブツブツ呟いた。その前に、私はけして短気な方ではないと思うのだが、質問に対する大臣等の答えにイライラしていた。例えば、「これはAということですか?」と訊く野党の議員に、「そうですねぇ・・・、Bということではないですね」というような答え方をする。質問に答えていない。議会が紛糾する。話が前に進まない。無駄に時間を潰している。
     
 「これはAということですか?」
 「そういうことです。」
 「であれば、こういうところに不備があると思いますが、いかが?」
 「あー、そうかもしれません。事務方と相談し、後日報告します。」
などという議論を経て、1つの法案が国民にとってより良い法案となる。そのための国会であり、そのための議員なのだと私は思っていた。・・・と、ここで気付いた。
 「国民にとってより良い法案」というのが私の勘違いであった。国民のための政治を基本姿勢としている政党であれば「国民にとってより良い法案」を目指すであろうが、「国にとって良い法案」を目指す政府にとっては必ずしもそうとはならないみたいである。

 他所の国の国会審議はどうなんだろう、少なくとも日本の国会審議は、少なくとも私は聞いていてイライラする。話がなかなか前に進まないのでイライラするのだが、与党議員が質問者である場合も、時に私はムカッとしている。疑問を問う、不備を問うのでなければ、ヨイショ質問だけなら質問に立つな、時間の無駄、その時間を野党に譲れ、疑問に答え、不備を確認したら修正に応じ、国会議員全員で「国民にとってより良い社会」作りに努力してチョーダイと、数日間国会中継を聴いて得た私の感想。ウヌゲーサビラ。
     

 記:2019.2.21 島乃ガジ丸


沖縄の歓楽街

2019年02月20日 | 沖縄05観光・飲み食い遊び

 先週、バレンタインデーがあって、もうすぐオジーと呼ばれるこの齢になるまでバレンタインロマンスは1度も無かったなぁと思い出す。中学高校浪人時代大学時代にバレンタインチョコレートを貰ったことがあったかなぁと振り返ってみるが、その記憶は無い。勤めてからは職場の女性陣から毎年貰っていたと思うが、それもよく覚えていない。
 従姉妹たちやその娘たちから貰っていたことは覚えている。従姉の息子嫁は義理堅い人で優しい人、彼女からはここ十数年毎年ビールなど頂いている。独居オジサンを哀れに思ってのことかもしれないが、彼女は美人なので義理ではあっても嬉しい。
 バレンタインチョコレートを頂いたことを、職場の女性陣、親戚の女性陣などの他に、もう1つ思い出した。若い頃は私も夜の歓楽街へ遊びに行ったことがあり、その日がバレンタインデーだった時は店の可愛い子たちからお愛想チョコを頂いた。
     
 バレンタインから若い頃の歓楽街を思い出し「あー俺の青春」となったので、今回は沖縄の歓楽街のお話。といっても、私は若い頃は金が無く、オジサンとなってからは元気が無く、歓楽の店に入ったのはこれまでの人生で10回に満たないと思う。ということで、沖縄の歓楽街について実体験から述べるにはまったく経験不足。で、数少ない自身の経験の他は本からの情報、そして、経験豊富な友人たちから聞いた情報でのお話となる。

 恋人がいても女房がいても歓楽街が好きという元気な友人たちは多くいるが、私はたぶん女房一筋のタイプだ。それが証拠に恋人がいなくても女房がいなくても、歓楽街(軽めの店でさえ)へはもう20年余足を踏み入れていない・・・あっ違う。20年程前に同僚に誘われ軽めの店へ1度、元気な友人に誘われ少々重めの店へ1度行ったことがあった。軽めの店では若い子を口説いて一緒に帰ると約束したのに、結果すっぽかされたこと、少々重めの店では元気な美女に「元気出ないの?」と慰められたことを思い出した。
 それももう遠い話だ。私が夜の歓楽街へ稀にだが行っていたのは20代30代の頃。私が行っていた歓楽街は、その頃は那覇に住んでいて、実家に住んでいた頃は実家に近い前島、松山、若狭、波之上などの歓楽街へ行った。前島、松山、若狭、波之上はいずれも那覇市の地名、男の夜の遊び場として有名。他には桜坂、栄町、十貫路などという地域もあったが、私はそこらで遊んだ覚えはなく噂に聞いていただけ。コザ(現沖縄市)にも吉原などという地域がそういう場所であったと噂に聞いていたが、行ったことはない。そうそう、私が若い頃有名だった宜野湾市真栄原の新町には1度だけ遊びに行った。
 前島には1~2回行っている。若い女性がベタベタサービスしてくれる店。そこからすぐ近くの松山にも数回行っている。同じくサービスしてくれたが、松山の店は少々上品な感じだったと覚えている。若狭と波之上には男の欲望を満たしてくれる店が多くあったと聞いてはいたが、軽い店へは行っているが重たい店へ行ったことはない。
     
     
     
     

 さてさて、沖縄の有名な歓楽街といえば、古い民謡にもよく出てくる辻(ちーじ)、仲島(なかしま)、渡地(わたんじ)などがあるが、いずれも王府時代からの遊郭で、辻は主に中国の役人、薩摩の役人のための高級遊郭で、今もその名の地名があり今も歓楽街。仲島は主に首里・那覇の粋人たちの遊び場所、現在その地名はなく遊郭も100年以上前に辻に統合され、今は泉崎という地名になり歓楽街ではない。渡地については詳細不詳、民謡『海のちんぼーらー』などに遊郭であったと想像される歌詞が出てくる。現在の東町の一角にあったとのこと。仲島同様辻に統合され、その後は歓楽街ではなくなる。
 私が大人になってそういった場所へ興味を持ってからも辻町はそういう面で有名であった。であるが、我々世代が遊びに行くとしたら上記の松山などの街々であった。
     
     

 記:2019.2.19 ガジ丸 →沖縄の生活目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行