ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

アカショウビン

2016年09月02日 | 動物:鳥

 撮ったぞショウビン

 2015年6月21日付ガジ丸のお話『見たぞショウビン』で、初めてアカショウビンの姿を見たことを書いているが、その記事の中から少し抜粋。

 声は毎日のように聞いている。去年も一昨年も声は何度も聞いている・・・しかしアカショウビン、恥ずかしがり屋なのか警戒心が強いのか・・・その姿はまったく見せてくれなかった。が、2015年5月15日、私はついにアカショウビンを見た。
 その日、いつになくアカショウビンの声が大きく聞こえた。畑小屋へカメラを取りに行った。小屋の前に着いた時、声が一層大きく聞こえ、振り返った瞬間、グヮバの生垣のすぐ上を飛んで東の森方面へ消えた。畑小屋の前にいた私と彼が最接近した時の距離は約5mしかなかった。カメラを手にする暇は無く写真は撮れなかったが、全体的に赤っぽいその姿、特徴のある大きなくちばしははっきり確認できた。図鑑の写真で見たその姿に違いなかった。見たいと願っていたその姿、「見たぞ!ショウビン」という気分であった。

 以上がお話『見たぞショウビン』の主旨。
 アカショウビンの声は今年も4月以降、向かいの山、後方の山から幾度も聞かれた。しかしやはり、その姿を私の前に現わすことはなかった。しかし、7月26日、去年初めてアカショウビンを見た日から1年2ヶ月も過ぎた日のこと。
 1年2ヶ月前と同じく、いつになくアカショウビンの声が大きく聞こえた。アカショウビンが移動する時の声を、私は何度も聞いていて知っていた。その声が聞こえ、声の方向を見た時アカショウビンが左手の森陰から飛び立ち、正面の木の枝に停まった。
 その時私は畑小屋の前にいた。左手の森陰も正面の木の枝も40mは離れており、私の目の高さから10mほどは高い位置にあった。しかし私は畑小屋の前にいる。つまり、カメラがすぐ傍にある。そのカメラを手にし、取り敢えずその位置から望遠でシャッターを押す。数枚撮ったところで、アカショウビンに近付いて行った。20mほど歩いてまたもシャッターを押す。さらに近付こうとした時に、アカショウビンは消えた。
 その時撮った写真の内、何とか使えそうなのが2枚。後は遠過ぎて不鮮明。しかし、声はまあまあ鮮明(蝉の声なども入っているが)な声が録音できた。消えたアカショウビンは遠くへ去ったのではなく、むしろ、私により近い所の木陰に移動した。姿は見えなかったが、その辺りにいるということがはっきり判る大きな声であった。その姿も撮ってやろうと近付いて行ったら、目の前の木陰からアカショウビンは飛び去った。それはもう目の前10m先、高さも3mほどの木陰、飛び立つ姿がはっきり見えた。そして今回は遠くへ去って行った。惜しいことをした。もっと慎重に近付けばよかったと後悔。

 
 アカショウビン(赤翡翠):ブッポウソウ目の鳥類 →鳴き声
 ブッポウソウ目カワセミ科の夏鳥 全長28センチほど 方言名:クカル
 名前の由来は資料が無く正確には不明。漢字表記の赤翡翠は広辞苑にあった。翡翠でショウビンと読み「カワセミの別称」(広辞苑)で、翡翠をヒスイと読んで「カワセミの異称。雄を「翡」、雌を「翠」という」(〃)とのこと。本種はカワセミの仲間で、全身赤味を帯びることから赤と付いてアカショウビンなのだと思われる。
 カワセミ(全長17センチ、背から腰の色はコバルトブルー)と色と大きさは違うが全体のフォルムはよく似ている。頭でっかちで嘴も大きい独特な形。
 全身赤味を帯び、下面は黄色がかる。嘴は赤橙色、足は短くて赤色。『沖縄の野鳥』に「県内には全体的に紫色味の強い亜種リュウキュウアカショウビンが生息する」とあり、私の写真のものはそれかもしれない。同書には「基亜種との野外での識別はむずかしい」ともあり、素人の私には判別できるようなものではないようだ。
 全長は28センチほど。森林や平地の林に住み、鳴き声はキョロロロローと澄み切った声。全国各地に夏鳥として渡来し、沖縄県内では4月~10月に見られる。蛙・昆虫・小魚などを食料とする。大きなキノボリトカゲも襲って食べるとのこと。
 

 記:2016.8.7 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『検索入門 野鳥の図鑑』中村登流著、株式会社保育社発行
 『野鳥ガイド』唐沢孝一著、株式会社新星出版社発行


オジロワシ

2016年01月22日 | 動物:鳥

 白い尾羽の精悍
 
 先週は「サル年だから」という理由で沖縄には生息しないサルを紹介したが、今週は正月の目出度い気分を引き摺って、「一富士二鷹」のタカ科だからという理由で、沖縄では滅多に見られない、私も沖縄では見たことのない鳥の紹介。

 タカ類の鳥は概ね精悍な顔をしている。私の畑近くにやってくるミサゴもサシバもオオタカもみな精悍な顔をしている。オジロワシは北海道の旭川動物園で見ただけだが、彼もまた、精悍な顔をしている。男ならこんな顔でありたいと思う。
 ワシと名の付く鳥もタカ科で、タカ科の鳥の内大きめのものをワシと呼ぶらしい。オジロワシはその通り大きい。正月に紹介したオオタカはオオ(大)と名は付くが、全長は50センチで、オジロワシは、雄でも80センチ、雌は94センチもある。
 全長が94センチなら羽を広げた時の姿はすごく勇壮に違いない。一度は野生の実物に出会い、その勇壮な姿を見てみたい。生息場所は海岸や河川沿いとある。近い内、寒さに耐えつつ冬の海岸を散歩してみよう。もしかしたら出会えるかもしれない。
 
 オジロワシ(尾白鷲):タカ目の鳥類
 タカ目タカ科の迷鳥 沖縄県内には稀に飛来 方言名:タカ
 名前の由来、詳しい資料は無いが、広辞苑に「尾羽は成長と共に白羽を増し」とあるように尾羽が白いことからオジロ(尾白)ということであろう。
 『沖縄の野鳥』に「県内では冬季にまれに飛来する」とあり、私はその「まれ」に遭遇したことはない。写真は10年ほど前に旅した旭川動物園で撮ったもの。「まれ」は沖縄だけでなく、「日本では少ない」と広辞苑にあった。 
 全長は雄80センチ、雌94センチと大型のタカ。老鳥では尾羽だけでなく、全体が純白になるとのこと。「主に魚を捕食するが、小動物を襲うこともある」とのこと。
 生息場所は海岸や河川沿い。鳴き声は「カッ、カッ、クワッ、クワッ」で、沖縄で「まれ」に見られる時期は12月から2月とのこと。

 記:2016.1.15 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『検索入門 野鳥の図鑑』中村登流著、株式会社保育社発行
 『野鳥ガイド』唐沢孝一著、株式会社新星出版社発行


セイタカシギ

2016年01月21日 | 動物:鳥

 水辺のバレリーナ

 沖縄では盆(旧暦)正月(新暦)に親戚回りをする。近い親戚や本家筋でトートーメー(位牌)のある家に伺い、仏壇に供えものを捧げ、線香を点て、手を合わせる。盆正月に父が回っていた家は4家あり、父の死後、私も同じ4家を回ることにしている。
 ところが、私の実家にもトートーメーがあり、いくつかの親戚がやってくる。私は独り者である。私が親戚回りをすると、その間、家にやってくる親戚たちを中に入れ、お茶やお菓子を出し、話の相手をする人がいない。去年の旧盆に私が親戚回りをしている間に訪ねてきた親戚がいて、失礼をしてしまった。で、今年の正月からはトートーメーへの年賀(倭国のお歳暮にあたる)を郵送し、私はずっと実家にいることにした。こんな時は、女房の必要を感じる。「結婚しておきゃ良かったなぁ」と思う数少ない時だ。

  元日の午後、従妹一家が来た。夫、高校生の長女、まだ保育園の長男の4人。
 長女Hとは彼女が小さい頃から会っていてよく知っているが、会うたびに「ほう」と思うことがある。従姉と夫は普通の体型だが、彼女はその遺伝から離れ、突然変異しているかのようである。まるで黒人女性のモデルのようにお尻の位置が高いのだ。お尻の位置が高いので脚が長い、「ほう」と思うくらい長い。体型も痩せ形なので、もう少し身長が高ければトップモデルになれるに違いない。「H、君のそのお尻から脚の写真を撮りたいのだが」と去年頼んだのだが、「嫌なこった」と断られた。

 昨年9月の与那国八重山オジサン二人旅で、脚のながーい鳥に出会った。写真を撮って図鑑で調べる。「脚のながーい」という特徴からセイタカシギという種であることがすぐに判明した。正月、久々にHに会って、そのながーい脚を見て、「ほい、ほい、そう言えばHに似た鳥を見たな、石垣島で」と思い出し、今年初のガジ丸は、その紹介。

 
 セイタカシギ(背高鷸)
 チドリ目セイタカシギ科の冬鳥 世界に広く分布 方言名:不詳
 名前の由来は資料が無く正確なところは不明だが、脚が非常に長い、つまり背が高いので背高、シギに近い仲間なので鷸、ということで間違いないと思う。
 名の通り脚は長い、長くて細い。『沖縄の野鳥』に「ピンクの細長い足が鮮やかで、水辺で軽やかに餌をとる姿から”水辺のバレリーナ”の愛称がある」とあった。「スラリとしたファッションモデルみたいな鳥」と私は思ったが、”水辺のバレリーナ”にも十分納得できる。くちばしは黒く、まっすぐで、これも細長い。
 生息場所は水田や干潟など、鳴き声は「ピューイッ、ピューイッ」とのこと。沖縄で見られる時期は8月から5月。頭部の黒い個体、白い個体がいるらしく、私が与那国島で撮った写真にも黒いの白いのがいるが、雄雌の違いでは無く、個体差とのこと。

 記:2012.1.2 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行


アオバズク

2016年01月21日 | 動物:鳥

 ほぅほぅの主

 4月11日の深夜、「ほぅほぅ、ほぅほぅ、ほぅほぅ」と鳴く声が聞こえた。窓を開けて外を覗いたが、暗闇には何も見えなかった。声は断続的に続いていた。アパートからすぐ近くにある小学校の方から聞こえる。しだいに遠ざかっているようで、声はだんだん小さくなっていき、声に気付いてから10分も経つと、聞こえなくなった。
 「ほぅほぅ、ほぅほぅ」という鳴き声を生で聞いた記憶が私には無い。聞いた経験は無いけれど、テレビで観たり、話で聞いたり、本で読んだりした経験から、それはおそらくフクロウの類であろうと想像はできた。しかしながら「こんな所にフクロウ?」と不思議に思った。何故なら、「森のフクロウ」というくらいだから、フクロウは森の住人だと認識していたから。けれど、「ほぅほぅ、ほぅほぅ」は確かに聞こえた。

  『沖縄の野鳥』を調べると、「ほぅほぅ、ほぅほぅ」と鳴くフクロウの類が1種だけあった。アオバズクという。私が聞いた声の主はきっとこいつに違いない。「沖縄では留鳥で年中見られる」、「ホウホウ、ホウホウと低い声で鳴く」、「平地や山地の森林に生息する」といった説明が、私の聞いた「ほぅほぅ、ほぅほぅ」の条件に合う。すぐ近くにある小学校の庭は森林とは言えないが、徒歩30分圏内に弁が岳公園、末吉公園といった十分に森林と呼べる場所がある。いずれかに住んでいる1羽のアオバズクが、4月11日の深夜、「ちょいといつもと違う所を散策してみっか」と思ったに違いない。
 「ほぅほぅ、ほぅほぅ」はそれから数日後の未明にも聞こえた。図鑑のアオバズクはまん丸目玉のひょうきんな顔をしている。「ほぅほぅ、ほぅほぅ」を聞きながら「会いたいなぁ」と思ったが、夜の弁が岳公園、または末吉公園に行く気はしない。必ず奴が出る。暗い中では危険察知能力も劣る。私はきっと嚙まれるに違いない。ハブに。

 
 アオバズク(青葉梟) 写真撮れないので絵。左はついでのコノハズク。
 フクロウ目フクロウ科の野鳥 中国、朝鮮、日本などに分布 方言名:タカヂクク
 名前の由来は広辞苑にあった。「青葉の頃鳴き始めるからいう」とのこと。では、ズクとは何ぞや?となって調べてみたが、資料が無く不明。梟と漢字が充てられているのでフクロウの別称ということなのかもしれない。
 方言名はチクク、タカヂククとあり、共にフクロウ類の総称とのこと。同じフクロウ類でもミミズクの類(耳のように見える長い羽毛を持つもの)はマヤーヂククという。猫のようなフクロウということだが、であれば、タカヂククは鷹のようなフクロウということであろう。本種は、顔はフクロウの顔だが、体は鷹のように見える。
 全長は29センチ。日本では夏鳥と広辞苑にあったが、沖縄には亜種のリュウキュウアオバズクが留鳥として生息し、年中見られるとのこと。
 山地や平地の森林の他、人家近くの林にも生息し、夜間、昆虫などを捕食する。鳴き声はいかにもフクロウらしいホウホウ、ホウホウで、活動している夜間に鳴く。

 記:2011.5.1 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行


シロチドリ

2016年01月21日 | 動物:鳥

 千鳥足

 海岸を歩く、若い頃は頻繁にあった。若い頃は海水浴に行き、ビーチパーティーをし、キャンプにも行き、デートで女性と海を眺め、浜辺でイチャイチャもしていた。オジサンとなってからは海岸のデートなんてほとんど無い。イチャイチャなんて皆無。
 海岸を歩く、オジサンと呼ばれる歳になってからは随分と減っていた。それがこのHPを始めるようになってから散歩が趣味となって、海岸端を歩くことも増えた。特に脱サラ農夫の友人Tが吉の浦に店を構えてからは、吉の浦海岸を年に数回歩いている。
 海岸を散歩していると、しばしば海鳥に出会う。海鳥って、いたんだ。そういえば、若い頃はちっとも気付かなかった。ヤンバル(沖縄島中北部の通称)でキャンプをしていれば、きっと多くの海鳥に出会っているはずだが、興味が無いものには気付かないということであろう。ヤンバルに多いカラスには気付いている。奴らは煩いから。

 去年(09年)、吉の浦海岸の散歩で何度も海鳥に出会い、その内、いくつかは写真が撮れた。後日調べると、チドリの類が2種、シギの類が2種であることが判明した。
 チドリ、という名前は若い頃から知っていたが、「そうか、君がチドリか」と、その姿を認識したのはこれが初めて。なので、チドリというとその姿よりも千鳥足とい言葉が先に思い浮かぶ。オジサンの私は、深酒すると決まって千鳥足になる。「ウソッ!」と思うくらい千鳥足になる。若い頃はそんなこと、全然無かった。
 ちなみに、千鳥足とは、「左右の足の踏みどころを違えて歩く千鳥のような足つき。特に、酒に酔った人の足つき。」(広辞苑)のこと。

 
 シロチドリ(白千鳥)
 チドリ目チドリ科の留鳥 全国に分布 方言名:チヅイ(チドリの総称)
 チドリ(千鳥)が広辞苑にある。名前の由来として「数多く群をなして飛ぶからか、また、鳴き声からか」とあって、正確なところは不明のようである。私としては、鳴き声からというより、群れで飛ぶからの方が風情があって好き。
 チドリは「チドリ目チドリ科の鳥の総称」(広辞苑)で、本種は胸や腹など白い部分が多い。参考文献に名前の由来は無いが、よって、シロ(白)なのだと思われる。
 『沖縄の野鳥』に「県内で繁殖する唯一のチドリ類」とある。同書には10種類のチドリ科が紹介されているが、他はみな旅鳥とのこと。シロチドリの項にはもう一つ面白い記述があった。「巣やヒナに人や犬などが近付くと、親鳥はケガをしたようにふるまい(擬態行動)、自分に注意を引きつけてヒナを守る」とのこと。親の鏡だ。
 『沖縄の野鳥』によると「海岸、埋立地の砂地などに営巣する」とのことで、生息場所も砂浜や干潟となる。私もそのようなところでしか見ていない。鳴き声は「ピュル、ピュル」、警戒時には「ピュイとかポイッ」とのこと。私は聞いたことが無い。
 全長17.5センチ。本土では夏鳥とのことだが、沖縄では留鳥となっている。

 記:ガジ丸 2010.1.4 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行