頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

富士登山2012

2012-09-03 | travel
土曜の午後から日曜にかけて年に一度の徹夜富士登山。先日の失敗を挽回して、5年連続徹夜で今年も登ったよと書こうと思ったら、久しぶりにキックボクシングの練習以上の地獄を見るはめに。

土曜の夜は、神奈川降水確率50%山梨30%、まあ大丈夫だろう。いつもは吉田か富士宮だったのを今回須走口からに変えてみた。駐車場は結構混んでいた。天気も悪くなかった。

6合目から段々とガスが濃厚になってきて、それが霧雨に変わってきた。大丈夫大丈夫、どうせ晴れるよと我慢して登っていたら豪雨と強風。手首から雨が入って右ひじから先がびしょ濡れ。(レインウエアは完璧だったのに)8合目まで来るとリタイアの人たちが結構出てきて我々も結局4時間半ほど登って、下山することに。(だいたい、下山を始めると、晴れるんだろう?どうせそういうことだろう?と思っていたのが大間違い)

それからが大変。豪雨と暗いのと風で、ヘッドランプをつけていても先がほとんど見えない。下るときの岩や段差が見えないまま下るのだ。まえを歩く人の後をついていけばだいたいどのルートで足を進めれば良かったのが、豪雨がゲリラ豪雨並みに変わりだんだん前の人の姿が蜃気楼よりおぼろげにしか見えなくなってくる。それ以前に人がほとんどいなくなる。恐怖が心を折るし、実際に何度もこけ、手は傷だらけ、足の先は岩に強打し爪が割れ、肉体的にも精神的にもダメージを受けながら降りてきた。何年か前の雨の蓼科山以来の「痛い登山」だった。

レインウエアもシューズもゴアテックス、高価なヘッドランプ、リュックというような装備ばかり充実しても、結局本人が充実しないと全然ダメだということを実感した。自分より貧弱な装備の若者たちがスイスイと下山していったし。登山していれば、ずぶ濡れになるというのをいつか体験しなければならないからそれが今回だったというポジティブシンキングで無理やり乗り切ったんだけれどもね。

今年はもう登るチャンスはないけれど、来年また登りまっせ。

では、また。
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