新芽

桜が満開。
団地の風景が、やっぱり変わってしまっている。
ＵＲ管理エリアや、公園、歩行者道路・・やなにやかやの樹木が、簡単な通告文で、次々と樹木の伐採が行われた昨年。
団地内の排水管工事も大がかりだった。
その流れの道路脇の煉瓦を積む工事も、年度が移行し、やっと、終了している。

大まかな工事のあとの、細かい細部の手直しがずっと、あった。
歩行路に這いつくばる大きな体の工事のみなさんの姿を眺めて暮らしてきた。
ごくろうさま・・では、ありました。
その一方で、植栽された樹木が、すでに枯れてしまっているものも。
雨の中、黙々と植栽する姿も目にしていた。
それでいて、どこも、どれも、仕上がりが何か大味。

へ～～、街をつくるって、こういうことを経ることなのか！！と、心底感嘆もした。
すべて終わって、辺りを見回してみても、何が良くて、何がどうとは、結局のところ言い難い。
さやさやと、日陰をつくり、のびやかな空気を醸し出していた樹木は、もうなく、何を今さら・・の思いだけ。
変わらることなく咲き誇る桜、れんぎょの姿に、ことのほか心打たれる。
季節が巡って、咲くべき時期がくれば、ただ静かに咲く・・・。

もう静かな夜の福祉亭で、ふっと、育てている鉢に目をやる。
シャコバになにか変化。
うん？？
蕾？？
近寄る。

新しいピンクの、小さな葉っぱたち！！
つやつやと、いかにも幼い。
育ててかれこれ10年になるシャコバの芽吹きに気づくのは、実は、初めて。
ようこそ、ようこそ！！
声には出さず、歓迎の声かけ。