先日、中国のネット投稿サイトに北京にいる私の教え子が「北京の空気汚染がひどい」と書いていた。「PM2.5?」と書き込んだら「そうです」と返事があった。彼女は北京・実験学校の教え子ではなく、山東省の大学(中国滞在記の後編に連載予定)での教え子で現在北京の日系企業に勤めている。日本にも研修生で来ていた優秀な学生で、ちょっとキャシャな体で健康には特に気遣う方だが大気汚染は深刻な様子であった。
それから数日後の12日の朝日新聞に北京のスモッグの記事が載っていた。北京などでは8日からPM2.5などによるスモッグが深刻化している・・・と。「11月に北京で開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)を前に、政府は対策を急ぐが抜本的な解決は遠い」とも書いてあった。
私が今連載している北京滞在の間はオリンピック開催に向けた対策が功を奏してか、実に快適な3ケ月であった。もっとも汚染がひどくなる冬場を前に帰国してしまったので、経験しなかっただけなのかもしれないけれど・・・。
現在神代植物園で秋のバラフェスタが開催中だ。半月の期間中の日曜日にバラコンサートがあり、昨日12日は心配された台風19号の影響を受けずに無事に催されたのだが、私の時間の思い違いで聞くことができなかった。初めに「秋のバラフェスタ」と書いたが、5月にもバラフェスタがあり後者の方が花の咲きっぷりがよいと思う。
今は秋咲きのダリアも真っ盛りで見応えがある。ブログで取り上げる季節の花はもう卒業と考えているが、カメラに納める習性は変わらず、これまで何回か紹介をしたダリアではあるがちょっとだけお目にかけることにしたい。
「大型で強い」台風19号が沖縄地方を襲い、今日先ほど鹿児島県に上陸したという。今夜から明朝にかけて関東地方は暴風雨圏に入る予報であるが、この予報はずっと変わらない。当地方、今は小雨が降ったり止んだりだがこれから風雨が強くなろう。注意々々!
[日本語教師の中国滞在記] 北京編#26―ひとり歩きを大いに楽しむ
日本語ガイド試験を勉強中のハンさんから北京の観光案内をしてもらったり、リュウ先生の家族旅行に誘われたりしたほかは、自分でも積極的に北京市内を歩き回った。実験学校からバスで都心に出て地下鉄を乗りこなすようになり、市街地図を片手に名所や観光スポットを訪ねた。言葉が分からないので緊張感が伴うが一人で歩ける楽しさはまた格別だった。ハンさんに頼んで買ってもらった日本のSUICAのようなICカード1枚で市内の地下鉄とバスを乗り回せるので便利であった。因みに地下鉄は市内一律2元(30円くらい)、バスは現金なら1元のところがカードを使うと6割引き(つまり10円足らず)で、日本に比べたら桁違いの安さである。元々物価が安いのだが、交通渋滞および大気汚染対策として公共交通機関を利用させるための政策价格だとハンさんから教わった。なるほど。
北京に来た当初のような冷や汗をかくような失敗談(この連載の#16「冷や汗の失敗談続く」に記す)はその後なく、また反日的な扱いを受けたことも一度もなかった。むしろ「我是日本人」(発音は全く異なるがこれはちゃんとした中国語)と言って親近感を持たれたことが多かった。6年前のことであり現在ではそうはいかないのかもしれないが、しかし市民同士では敵意を見せない限りトラブルになることはないのではなかろうか。
【写真説明】
①は故宮の隣にある「中山公園」。中山とは孫文のことで中国では孫中山と呼ばれる。孫文は日本でも辛亥革命で有名で、中国及び台湾両国から「国父」として尊敬され、親しみを込めて中山先生と呼ばれている。その中山を記念した公園で②が中山先生の像である。 故宮は四方を筒子河と呼ばれる堀で囲まれているが③はその一角。中央奥かすかに高台とその上に立つ建物が見えるのが「景山公園」。景山公園は筒子河を掘った土砂で造成され、故宮の真北に位置している。 ④は人工の山、43mの景山山頂に立つ「万春亭」で、ここからは故宮を始め北京の枢要部が一望にできる。 ⑤が万春亭から見下ろした壮大な夕暮れ時の故宮である
① ② ③
④ ⑤
⑥~⑧中国の名門「北京大学」。⑥の門入口で身分証の提示を求められたが、日本からの日本語教師と書いたら通してくれた。⑦は大きな池の端に建つ何かのモニュメント。池の周りは学生たちの憩いの場になっていた。⑧は立派な図書館で、構内はとにかく広く歩き疲れた。 ⑨⑩は「円明園」。清朝の離宮であったが、第二次アヘン戦争の際に英仏軍から徹底的な破壊と略奪を受けた。修復が進められているがまだ廃墟の状態が多く残っている。乗り物(有料)なしではとても歩き切れないほど園内は広大だった。
⑥ ⑦ ⑧
⑨ ⑩
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