ソチオリンピックが終わった。17日間の全競技日程を終え現地時間23日(日)に閉会式が行われた。日本選手団は金1、銀4、銅3の合計8個のメダルを獲得、地元大会である長野の10個に次ぐ歴代2位のメダル数になった。・・・と言って単純には喜べない。競技種目数が回を追って増え続けており、長野大会の68種目、前回のバンクーバーの86種目に対して今回は98種目に達している。歴史の新しいスノーボードなどでメダルが獲得できた反面、伝統競技であるスピードスケートやアルペンスキーなどではメダルが取れなかった。
この大会の私の思い出深い選手ベストテンを挙げてみたい。
その前に、私は大会前次のように書いていた。『私の応援は金メダルを期待してフィギュア―スケートの羽生結弦、高橋大輔と浅田真央、ジャンプ女子の高梨沙羅、スピードスケートの加藤条治と長島圭一郎。そして何より悲願のメダルを取らせたいスキージャンプの葛西紀明とモーグルの上村愛子。メダルを胸に架けての「愛ちゃんスマイル」が見られたら、この五輪の楽しみの半分が達成できるのだが・・・』と。
さて、大会が終わってみての思い出は・・・
1位:浅田真央=メダルは取れなかったが、ショートプログラムで失敗した翌日のフリーの演技と真央ちゃんの笑顔には 日本中が感動し、涙した。やはり真央ちゃんは日本人のNo.1アイドルだった。
2位:上村愛子=この人には是非メダルを取って欲しかったが、またもやもう一歩届かなかった。しかし5回出場して順位は下がったことがない。「やれることができた」と吹っ切れた当人の笑顔がまた切なかった。
3位:葛西紀明=年齢を越え圧倒するようなメダルへの執念と努力。個人のメダルでは純真な子供のように飛び跳ねて喜び、団体のメダルでは後輩たちの健闘に泣いた。喜怒哀楽の全てを心の底から国民の前に現した。
4位:羽生結弦=高橋選手らが築いて来た男子のフィギュアで若き19歳が世界の頂点に輝いた。心配だったスタミナも克服でき、欧米選手に引けを取らぬ優美なプロポーションで男性版浅田真央的存在が期待される。
5位:小笠原歩=日本選手団の中で最も長い時間テレビ中継された選手であろう。あと一歩で準決勝進出を逃したが、的確なショットは感動的であった。カーママ(カーリングのママさん)の存在感はメダリストに負けていない。
6位:高梨沙羅=W杯のジャンプでは連戦連勝で金メダルの期待が一番大きかったが、W杯ではポーカーフェースの沙羅ちゃんにとってもやはりオリンピックの舞台は特別なのか。しかし、まだ長い将来が待っている。
7位:小野塚彩那=メダルを賭けて転向した新種目のスキー・ハーフパイプで見事に夢を遂げ、日本での競技普及の突破口を開いた。私の母の実家と姓が同じで、家もそう離れておらず親近感が湧いた。
8位:平野歩夢・平岡卓=こちらはスノーボードのハーフパイプで10代のコンビが銀・銅メダルのダブル獲得という大それたことをやってのけた。その後のインタビューなどでも「これが少年か?」と思う平静ぶりにも驚いた。
9位:清水礼留飛・伊東大貴・竹内択=スキージャンプの団体で葛西選手に引っ張られる形で銅メダルに輝いたが、3人が3人とも故障や病気という苦境をはねのけての栄光であった。チーム一丸となった精神力の賜物であった。
10位:竹内智香=苦節4回目の五輪挑戦で掴んだ銀メダル。強豪国のヨーロッパに単身飛び込み腕を磨いた根性がすごい。美人選手として印象が深い。
付出し:渡部暁斗=メダルを取ってない選手がベストテン入りしているので、ノルディック・スキー複合の銀メダリストがあぶれてしまったが、かつて荻原健司選手らが活躍した日本のお家芸の意地を見せてくれた。
[今日の花]
2月も月末(つきずえ)となり本来なら観梅のシーズンを迎えているところだが、2度にわたる大雪の影響もあるのか神代植物園ではまだ本格的には咲き揃わない。それでも全体として4~5分咲きとなり、土日には恒例の梅見茶屋も開いて観梅ムードが出て来た。幸い茶屋のすぐ脇の「白難波」が満開で、緋毛せんの床几に腰を下ろしてゆっくりウメを眺める人たちの姿も見える。
この欄での紹介が遅れていたが、 アセビが満開になっている。写真下左・中のたわわに咲いている薄紅色の方は早咲きのアケボノアセビ(曙馬酔木)であるが、すぐ隣に咲いていた白い方はアセビ(馬酔木)にしてはちょっと早すぎる気がする。アケボノアセビの白い変種なのか、その辺は名札もなくよく分からない。