折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

熱い思い甦る~小説「夜を急ぐ者よ」

2010-06-08 | 読書
組織に追われる男が辿りついたのは、台風が荒れ狂う沖縄。

そこで、偶然かって愛した女に劇的な再会をする。

物語は、この二人の男女の現在と過去を交互に描きながら、この二人が熱烈に愛しあいながら別れた理由とその後の歩んだ人生が明らかにされて行く。

そして、逃避行という極限状況の中で二人の間に再び燃え上がる愛の炎。

男は、追っ手から逃げ延びることができるのか。
女は、今度こそ男と未来をつかむことができるのか。



本書は長い間絶版になっていたが、
昨年末に復刊された。



1986年に刊行された佐々木 譲の初期の作品『夜を急ぐ者よ』を読んだ。

本書を最初に読んだのは、発刊されて間もない頃だから、かれこれ二十数年ぶりの再読である。


読書は、音楽と並んで小生の日々の生活の中で欠くことのできない楽しみの一つである。

主として、図書館の本を利用しているが、最近は、ずっと以前に読んで心に残り、歳をとった時にもう一度読み直して見たいと思っていた本を引っ張り出して読んでいる。

先般、二十数年前に読んだ津本 陽著『柳生兵庫助』(全8巻)を1日1巻のペースで読了、その面白さは一級品であることを再認識した。

そして、今回のハードサスペンス『夜を急ぐ者よ』であるが、本のタイトルが気に入って読んだと言う記憶はあるものの、細かいストーリーの展開についてはもう、ほとんど忘れてしまっていたが、読み進むにつれ、その当時、読みながら感じた、熱い思いが再び胸の内に蘇ってきて、感慨もひとしおであった。


昔読んだ本で、もう一度読んでみたいと思った本が、本棚の中でまだ沢山ホコリをかぶっているので、引き続きこれらの本を読んで、当時の気分を思い出せたらと願っている次第である。

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