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新聞連載小説「春に散る」(作・沢木耕太郎、絵・中田春弥)最終回は特別版で掲載された。
愛読の 新聞小説 終わりけむ 朝の楽しみ 消えるぞ寂し
小説の中には、読んでいて「いつまでも終わらないで欲しい」と思わせるものに出会うことがある。
まさに「至福」の出会いと言えよう。
作家・沢木耕太郎が朝日新聞に連載していた小説「春に散る」も、まさにその類いのものであったが、本日505回をもってとうとう最終回を迎えてしまった。
「この続き、どうなるのだろう、明日が待ち遠しい」、そんな思いにさせてくれるのが新聞小説の醍醐味と言えるが、毎回、毎回そう思わせるには、相当の手練でなければなせない技と言えよう。
その観点から言えば、「春に散る」は毎朝、新聞を取りに行って、真っ先にページを開き、むさぼり読む至福のひととき、朝の楽しみの一つであった。
オリンピックや高校野球が終わって、ちょっとした虚脱感を味わったが、今回の場合は毎朝の楽しみだっただけに、これまでのように新聞が来るのが待ち遠しいという気持ちが失せてしまうか、と思うと何とも寂しさが募る今朝の気分である。