折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL53~「落花非情」

2012-03-31 | 写真&俳句
強風と篠突く雨、『春の嵐』で散り果てた我が家の梅の花。


風すさび     梅一夜にて     散り果てぬ



明け方。

ゴーというすざましい音とともに家が揺れ、きしむ。

何ともすごい「春の嵐」に何回も目が覚める。

布団の中で、 

 家ゆすり   春の嵐ぞ   吹き荒れぬ

という句が浮かぶ。(起きてメモし、また布団に入る。)

そして、一晩中吹き荒れた『春の嵐』は朝になってさらに勢いを増し、(関東地方では、各地で風速20メートル以上を記録した)午後には雨も加わってまさに「台風」並みの荒れ模様。

数日前、我が家の梅が微風にはらはらと散り落ちている佇まいは「有情」の趣があったが、吹きすさぶ風と強い雨に痛めつけられ、散り果ててゆく梅の花の様は、「無情」よりまさに「非情」との思いを強くした次第である。

              2日前、満開の梅の花。

写真&俳句VOL52~「落花有情」

2012-03-29 | 写真&俳句
梅の木の下にある水汲み場。汲んでおいた水の中にも舞い落ちた梅の花が。


早や散るや     はかなき運命(さだめ)     梅の花


春の到来を告げるような暖かい一日。

満開になった我が家の庭の梅の花が、かすかな風に一ひら、また一ひらと舞い落ちている。

              満開の我が家の梅


桜の花は、「花吹雪」と形容されるように、まさに華麗に舞い落ちるが、梅の花は咲く姿同様散る時も地味でひそやかに舞い落ち、気が付けばいつの間にか地上に花びらが降り積もっている。

                   
         まだちらほらだが、地上に落ちた梅の花。

咲き始めて約2週間、満開になって1週間、短い命を終えて土に帰っていく。

それだけに満開の咲き姿は美しいのだろう。

これからしばらく落花が続く。

落ちた花びらを拾い集めるのが大変である。

またもや「あと1週間後なら・・・」花に縁なし?~男4人兄弟、「吉野梅郷」の梅を見る

2012-03-27 | 家族・母・兄弟

吉野梅郷とは、JR青梅線日向和田駅から二俣尾駅までの多摩川南側、東西4㎞に広がる地域で、約2万5千本の梅がある。
青梅市梅の公園は、この吉野梅郷の中にあり、120種、1500本の梅がある山の斜面を利用した自然公園。
写真は7分咲きとなった梅の公園東口の斜面に咲く梅。



今年初めての男兄弟4人が集う会が開かれた。

昨年10月のクラシックコンサート以来5カ月ぶりである。

今回は東京の郊外青梅市にある観梅の名所としてつとに名高い「吉野梅郷」。

実はこの企画は1年前の3月12日に予定していたのだが、その前日の3月11日に東日本大震災という未曾有の災害が発生し、取り止めにしたという経緯があり、1年越しに日の目を見たと言う次第である。

一度ケチがつくとものごと中々うまく運ばないもので、今年は異常な冬の寒さに梅の開花時期が大幅に遅れ、当初は3月22日に予定していたのを3月27日に遅らせたのだが、そのかいもなく全山満開というには程遠い咲き具合でいささかがっくり。

 
満開の梅の花の前は絶好の撮影ポイント(写真左)、愛妻弁当を開いて梅を見ながら昼食(右)


そう言えば、昨年6月に鎌倉に「あじさい」を見に行った時も、見頃には遠く、「あと1週間後だったら・・・」と嘆いたのだが、今回の観梅も全く同じ轍を踏んでしまった。幹事である小生の判断が甘かったのか、はたまた我が兄弟たちはお花見に縁がないと言うべきか、いずれにしても2年続けて不本意な花見とあいなってしまった次第である。

写真&俳句VOL51~「雨上がり」

2012-03-24 | 写真&俳句
  雨が上がり、かぐわしい匂いただよわせる我が家の梅の花。

雨上がり     匂いかぐわし     梅の花


昨日に続き、我が家の梅の花が今日の主役である。

「昨日からの雨は今朝は上がる」との天気予報がはずれて、昼過ぎまで冷たい小糠雨が降り続き、今日もまた寒い一日。

雨が上がったのは午後3時過ぎ。

雲が切れ、青空と太陽が一緒に顔を出す。

すると急速に温度が上がり、一転、暖かくなる。

今日は冬の寒さと春の暖かさとが同居する一日となった。

部屋の窓を開けて、ベランダに出ると目の前の、ほぼ満開になった梅の花が、かぐわしい匂いを漂よわせていた。

深呼吸して、その香り立つ匂いを思い切り吸い込んだ。


写真&俳句VOL50~「凛として」

2012-03-23 | 写真&俳句



梅の花     冷たき雨に     凛として


厳しく、長かった今年の冬の寒さで、例年よりほぼ1カ月ほど開花が遅れていた我が家の梅が、ようやく咲き揃ってきた。

今、7分咲きといったところか、これからが見頃である。


とは言え、一昨日は各地で冬のような北風が吹いたと思えば、昨日は春本番を思わせる陽気になり、そして今日は午後から冷たい雨がしとしとと降ってまたもや冬に逆戻りのような気候。

季節は依然として逡巡しているようだ。

しかし、そんな厳しい状況に耐えてようやく咲き揃った梅の花である。

小生の目には、「寒い北風、冷たい雨、何するものぞ」と言わんばかりに凛として咲いているように見えた次第である。