折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL1064~あるがままに

2017-04-22 | 写真&俳句
護岸工事が行われていない川辺は、あるがままの自然の営みを見ることができる。



からし菜の 黄色き絨毯 どこまでも あるがままなる 川辺の営み



散歩コースになっている「黒目川遊歩道」は、今芽吹きの季節となっている。

両岸に植えられている柳の木の新芽が目にまぶしく、岸辺に群生するからし菜の黄色が一段と濃さを増してきている。

同じ黒目川遊歩道でも、上流に行くと場所によっては護岸工事が進捗していて、川辺の営みもありのままというわけにはいかないが、小生が歩く範囲では、護岸工事は全く行われていないため、まさにあるがままの自然がそこにある。

願わくば、この あるがままの状態 がいつまでも続いて欲しい、自然に手を加えないで欲しいと、歩くたびに強く思う次第である。

上流では、護岸工事によって遊歩道が整備され、あるがままの状態ではなくなりつつある。

写真&俳句VOL1063~盤上対話

2017-04-20 | 写真&俳句


盤上に     対話弾みし     兄弟碁


数年前から体調の関係で遠くへの外出がままならなくなってしまった次兄。

2月に行われた亡母の3回忌にもこれなかった。

「いつかは顔を見に行かないとね」とみんなで話し合っていたところに、タイミングよく義姉から「お父さん(次兄)が囲碁が打ちたいと言っているので、遊びに来てくれない」という電話がかかってきた。

「渡りに船」で、早速長兄と末弟と連れだって横浜に住む次兄を訪ねた。

兄弟4人とその連れ合いが、久しぶりに顔を合わせたので、しばし話が盛り上がる。

一段落したところで、次兄が渇望していた囲碁を打つことに。

最初にお相手をした弟は、張り切りすぎて自滅。

二番手として小生が挑戦した。

序盤が得意な小生が布石でリードし、中盤で模様に踏み込んできた次兄の白石を「両絡み」で攻め立てて、大石を仕留めて快勝した。

もともと寡黙な次兄、対局中もほとんど言葉を発しないのだが、盤上に置かれた石が次兄の気持ちを雄弁に伝えていて、小生もそれを受け止め、丁々発止と局面が進行していく。

交互に打つ石が、あたかも兄弟で対話しているようで、かけがえのないひと時となった。

囲碁は次兄の唯一の楽しみ。

これからも、折を見て碁を打ちに行き、兄貴との思い出を重ねたいと思った次第である。

写真&俳句VOL1062~童謡とジャズのコラボ

2017-04-17 | 写真&俳句
童謡とジャズの絶妙なコラボを実現したアルバム「ふるさと」のジャケット。


童謡と ジャズの魂 コラボせし 響きに宿る 新たな生命(いのち)


この2年少々冬眠していた「オーディオ談笑会」が芽吹きに合わせたかのように目覚めた。

久しぶりに見るタンノイオートグラフの姿は、神々しいばかり。

この日に備えて、メンバーのMさんは趣向を凝らしたジャンルのCDを持参していた。



福山雅治が渇望し入手し、CD「魂リク」のジャケットにも使用した1930年製MARTIN OM-45(写真左)、中島みゆきを敬愛する稀代の女性アーティストたちによる、 中島みゆきの名曲だけで構成されるコンサートの模様をCD化した「歌縁」のジャケット(右)


先ずは、アコギ1本と福山雅治の歌声だけのアルバム「魂リク」。

福山が大枚をはたいて購入したという博物館級のギター、1930年製MARTIN OM-45の音をバックに、福山が思いを込めて「銭形平次」他のカバー曲を歌いあげていく。

福山の声とギターをタンノイが極上の音で再現して、思わずため息が出る。

もう1枚は、たまたま彼がコンサートに行って聴いた『中島みゆき RESPECT LIVE 歌縁(うたえにし)』がCDとなったので持参したとのこと。

冒頭の満島ひかりが歌う「ファイト」のド迫力にKさんがすっかり魅了され、次々にいろいろな歌手が歌う中島みゆきの歌の世界にどっぷりとはまる。

ライブ録音とあって、タンノイが実に臨場感を生き生きと再現していた。

さて、当方が持参したのは、ジャズの本田竹広さんが童謡とジャズの絶妙なコラボを実現したアルバム「ふるさと」。

このアルバムの中で小生が一番お気に入りの「月の砂漠」をリクエスト。

7分33秒間、ピアノが奏でる童謡とジャズのコラボゼーションにぐっと引き込まれてしまった。

タンノイがピアノのフォルテからピアニッシモまでを余すところなく再現する。特に終曲の「最弱音」がくっきりと聞こえてきたのには感動する。

まさに、童謡にジャズの魂が注ぎ込まれて、「新たな響き」、「新たな命」、「新たな月の砂漠」が誕生したように聞こえた次第である。


談笑会2年余のブランクは、決して無駄ではなかった。

「マンネリ化」を払しょくし、新たなスタートになったと、今後に期待を抱いた次第である。



写真&俳句VOL1061~意地の芽吹き

2017-04-13 | 写真&俳句
柳の木が多いゴルフ場、芽吹きの季節で新緑が目にまぶしい。

枝を切られた柳の木に、意地を見せつけるように天に伸びる新芽。



枝打ちに     意地の芽吹きや     天に伸び



季節は桜から青葉へと移りつつある。

いつもプレーしているゴルフ場では、各ホールをセパレートしている柳の木が一斉に芽吹いて新緑が目にまぶしい。

先日ここでプレーした時のこと。

枝打ちして幹だけになってしまった柳の木から新芽が一本天に向かって真っすぐ伸びていた。

持参しているカメラに収めていると同伴者のIくんが寄ってきた。以下は、フェアウエーを歩きながらの会話である。


「凄いですね、この新芽、枝を切られて『怒り』の新芽といった風情ですね」

「人間の都合で枝をもがれてしまったのにね・・・」

「凄い生命力だよね」

『怒り&意地』の芽吹きだね」


この会話から今回の俳句のヒントを得た次第である。

写真&俳句VOL1060~ピンクの雪景色!?

2017-04-11 | 写真&俳句
桜吹雪で、公園はあたかもピンクの雪景色のようである。



遊ぶ子の 肩に舞い落つ 花吹雪 公園いつしか 雪の降るごと



今年の桜もこれで終わりかと出かけた散歩の帰り、公園の横を通りかかると、大勢の子供たちが遊ぶ姿が。

そんな子供たちに、折からの風で桜の花びらが、あたかも雪が舞い落ちるがごとく降り注いでいた。

公園は空も地もピンクの雪が降ったように華やかに染め上げられていた。

これからしばしの間は、「落花の季節だな」としみじみとその景色を味わった次第である。