折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

優雅な響き、潤いと暖かさに満ち溢れた別世界~ニューイヤーコンサート

2012-01-30 | 音楽
今年初めてのコンサートに幼なじみのKくん、Y子ちゃんと行って来た。

この日は、北風が吹きすさぶこの冬一番の寒さ。

しかし、コンサート会場にはウィンナーワルツの典雅な響き、耳になじんだ名曲の美しい調べがあふれて、ここだけは寒さに関係ない、潤いと暖かさに満ち溢れた別世界であった。

そこで、いつものようにコンサート終了後の3人の感想を会話風にまとめて見た。

               コンサート会場の「さくらホール」

― いつもは大編成のオーケストラで交響曲や協奏曲を聴くことが多くて、こんな小編成でのコンサートは珍しいよね。

― 色々なコンサートを経験できてありがたいよ。

― 会場もいつもより狭いけど、雰囲気がとっても素晴らしいわよ。

― ミニコンサートといった雰囲気で寛げるよね。

― 寛ぐと言えば、最初のウエーバーのクラリネット五重奏曲、ちょっと私、なじめなかったわ。

― 余り馴染みのない曲なので、それを30分も聴くとなるとちょっときついよね。

― 初めて聴く曲は、どうしても緊張して聴くからね。

― その後、J・シュトラウスのポルカやブラームスのハンガリー舞曲が始まると会場のお客さんの雰囲気がガラッと変わったもんね。

― やはり、耳になじんだ曲を聴くと何となくほっとし、リラックスして音楽に入っていけるよね。

― 何時も言うとおり、音楽は「慣れ」の部分が大きいよね。

― 最後のシューベルトの八重奏曲も普段は余り聴かないから、やっぱり取っ付きずらいよね。

― あれで終わりでは、ちょっと盛り上がらないな思っていたら、アンコールで「美しく青きドナウ」と「ラデツキー行進曲」を演奏してくれた。あれで一挙に盛り上がった。

― 「美しく青きドナウ」をうっとりと聴いて、大いに満足していたら、さらに「ラデツキー行進曲」だろう、しかも、会場の観客が手拍子で応える、まさにフィナーレにふさわしい大盛り上がりで、お客さんみんな満足してくれたんじゃないかな

― 何とも、粋な演出だったよね。

― ニューイヤーコンサート、とても楽しいコンサートだったわ。



読売日本交響楽団メンバーが奏でる
ニューイヤーコンサート プログラム

演奏曲目


ウエーバー:クラリネット五重奏曲
J・シュトラウスⅡ世:トリッチトラッチ・ポルカ
ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番
J・シュトラウスⅡ世:ウィーンの森の物語
ロッシーニ:歌劇「セヴィリヤの理髪師」序曲
ブラームス:ハンガリー舞曲 第6番
マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ 間奏曲
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」よりムゼッタのワルツ
J・シュトラウスⅡ世:ポルカ 常動曲
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」より誰も寝てはならぬ
J・シュトラウスⅡ世:アンネン・ポルカ
シューベルト:八重奏曲より 第5・第6楽章



写真&俳句VOL43~「ある善意」

2012-01-28 | 写真&俳句


凍てる川     ゴミを集める     この善意



その人は、いつも週末の早朝に黒目川にやって来て、川の中や遊歩道に落ちているゴミ類を拾い集めている。

先週はその人が堤防から遊歩道に上がって来たところでばったり出会った。
手にした大きなビニール袋にはゴミがいっぱい入っていた。

すれ違った時、

「ご苦労様です」

と心をこめて挨拶した。

今朝もその人は黒目川にいた。

早朝の午前7時の黒目川、陽は昇ったとはいえ、朝の冷気は身を切るようだ。

そんな中、長靴をはいたいつものスタイルで、凍えるような川の中に入って中州や岸辺に引っかかっているゴミを拾い集めていた。

このてのボランティアは、思いつきで1度や2度ならばできるだろう。

しかし、毎週末となると中々そうは行かないと思う。相当の「覚悟」と「努力」が求められるだろう。

自分には先ずできないことである。

それだけに、この人の行為はすごいことだとおもう。

その不屈の精神と行動力に、心から敬意を表する次第である。


朝の「電力消費ピーク」時のちょとした心がけ~この冬の「節電策」②

2012-01-26 | 日常生活
以前、当ブログでこの冬の節電策としてレトロなすぐれもの「ゆたんぽ」が重宝していることを紹介した際(1・14ブログ「湯たんぽ」、このレトロなすぐれモノ~我が家で24時間フル稼働)、昨年の夏は電力会社の供給能力が足りなくなる、と大騒ぎをしたが、この冬はそんな話がどこからも聞こえてこないのが不思議なことであると書いた。

すると、やっと先日テレビがこの所の厳しい寒さで各家庭の電力使用量が急増し、夏場に使用率が90%を超えたのは1日だけだったが、今年に入ってすでに4回も90%越えがあると報じていた。

これを見て、かみさんと「もっと寒くなったら、電力使用量大丈夫なのかな」と思わず顔を見合わせてしまった。

そこで、電力使用率の状況を確認すべく東京電力のホームページを開き、「最大電力実績カレンダー」を見た。

            昨年12月の「最大電力実績カレンダー」(東京電力のホームページより)

そこには、昨年の12月に電力使用率が90%を超えた日が何と9日もあったことが示されていた。(そのうち、最大使用率は12月9日の94%)

知らないとは恐ろしいもので、世の中が大騒ぎしていないのは「大丈夫」ということなのだろう、と我が家ではこの冬、夏ほど気にすることなく電気を使っていた。

例えば電力使用のピークの一つである朝。

我が家では、これまで起きてくると先ず
「テレビ」、「エアコン」、「ホット・カーペット」の電源を入れ、さらに朝食の準備で「IHヒーター」、「電子レンジ」も使用する。

考えてみればこれだけの電気器具が一斉に始動するのである。
大変な電気使用量である。

これは何も我が家だけでなく、他の家もほぼ同様だろう。

ホームページで「最大電力実績カレンダー」を見るまでは無頓着だったが、どこの家もこのような使い方をしていたら大変なことになるのではなかろうかと思った。

そこで我が家では、まったくありふれたことではあるが、

① 調理器具を使っている時は、テレビとホットカーペットの電源を切る。
② 調理器具の使用も例えばIHヒーターを使っている時は電子レンジを使わないなど、できるだけ調理器具
    を同時に使わないようにする。

ことにし、数日前から実行しているところである。

ささいなことだが、「ちりも積もれば、山となる」である。一人一人が心がけることが大事なことではないだろうか。

写真&俳句VOL42~「スリップ注意」

2012-01-24 | 写真&俳句

雪にはしゃぎ、凍りついた道を走る愛犬のパール。

雪凍る     ご用心あれ     老犬よ


昨夜の居合の稽古日。

それまで武道場の屋根に音を立てて降っていた雨音が聞こえなくなった。
止んだのかと思って外に出ると、夜空から激しく雪が舞い落ちていた。

辺りは一面の雪景色。

「このまま降れば、明日は大雪だね」

「きっと積って、朝が大変だよ」

と仲間と話しながら帰路へ。

この時点では、大雪を予想してブログには

銀世界     犬かけ回る     喜々として


という句と、埋まるほどに降り積もった雪の中を嬉しげに走り回る愛犬の写真を載せようと考えていた。

ところが、この予想に反して雪は夜半前に止んで、朝、起きて見ると銀世界と言うには程遠い景色である。

むしろ少ない雪が、寒さで凍りついて危険極まりない状況。

そんな中でも、愛犬のパールは久しぶりの雪が嬉しいらしく、凍った道路に足をとられながらも、あちこち走り回って、おしっこをしたり、うんちをしたりと忙しい。

しかし、我が愛犬も今年で12歳、もう老犬の部類に入る。雪道で滑って骨折ということも十分考えられる年齢である。

そこで、おしっことうんちが終わった所を見はからって、まだ遊びたい様子の愛犬をなだめて家の中に入れた次第である。

勿論、その際は、ロートルな小生も転ばぬよう細心の注意をしながら。

【忠臣蔵】への解釈が面白い~葉室 麟著「花や散るらん」【ブログ800回】

2012-01-20 | 読書
「初」ものの続きである。

今回は本。

今年最初に読んだのは葉室 麟さんの「花や散るらん」である。

                   葉室 麟著「花や散るらん」(文芸春秋)

この本を読むきっかけは、全くの偶然で、今年初めての読書、何を読もうかと先ずは、いつものように本屋さんの店先で面白そうな本を物色していて、ふと目に留まったのが葉室 麟さんの「蜩ノ記」(ひぐらしのき)という本であった。

本の帯封に書かれた内容紹介を読んで、とても興味を引かれたので、早速図書館に行ってリクエストしたのだが、すでに数十人の人が予約していて順番待ちになるとのこと。

そこで、やむを得ず順番が来るまで、先ずは小手調べにこの作者が書いた本を読んで見よう、と借りたのが「花や散るらん」であった。

そして、先日、芥川賞、直木賞が発表され、直木賞に葉室麟さんの「蜩ノ記」(ひぐらしのき)が選ばれた。

いささかびっくりした次第である。

それはさておき、「花や散るらん」である。

話は「忠臣蔵」なのだが、小生が知っている忠臣蔵と少々趣を異にしている。
忠臣蔵異聞とも言えるかも知れない。

4代将軍綱吉の生母桂昌院の従一位叙任をめぐる幕府と公家、大奥内の桂昌院と御台所との確執、それがひょんなことから赤穂浪士の吉良邸討ち入りにつながっていく話を縦糸に、主人公を巡る夫婦愛、家族愛、友情、武士(もののふ)とは、など生きていく上で大切なものは何かを横糸に縦横無尽に物語が展開し、ページを繰るのに忙しい。

今まで、よくわからなかった江戸城中「松の廊下」において浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が吉良上野介に刃傷におよんだ理由、赤穂浪士の吉良邸討ち入りに至る背景が、作者の独自の視点、解釈で描かれていて大変興味深く、面白いと思った。

新年早々、偶然にもこの本に出会えたのは幸運であった。

本作の前作に「いのちなりけり」というのがあるとのこと、次にこの本を読んで見ようと思っている。

しばらくはこの作家にはまりそうである。

そして、件の「蜩ノ記」(ひぐらしのき)、我慢してこのまま順番待ちしようか、それとも購入してしまおうか大いに迷っている所である。


【ブログ更新800回】

今回の投稿で当ブログ800回目である。(因みに700回は2011・7・14)

100回を一つの区切りと考えれば、1歩、1歩を積み重ねて到達した800回も一つの到達点である。

小生、自分のことをこれまで

『熱しやすく、冷めやすい』

と思っていたのだが、ブログをはじめ居合道、書道等リタイア後始めたことが未だに続いている所を見ると、結構「粘り強い」「我慢強い」面もあるのかなと最近思い始めている。

もっとも、その裏にはブログや居合や書道を止めてしまって、他に何もやることがない「無為」な時間を過ごすことへの『恐れ』が少なからずあるのでは、と思っているのだが・・・・・。

いずれにしても、気力、体力の続く限り次なる到達点を目指して1歩、1歩地道に書き続けていきたいと思っている。