折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL214~雨合羽

2013-05-31 | 写真&俳句
色とりどりのレインウエア―を着こんでスタート地点から歩き始める43名の参加者たち。


梅雨しとど     合羽に託す     ツアー旅


昨年9月から1年をかけて富士山すそ野をぐるり一周しようというツアーに久しぶりで参加して来た。

というのは、荒天予測でこれまで直前キャンセルを6回も続けてきたからである。

「どうも、このツアーは相性が悪い見たい」というのが幼なじみ4人の一致した結論。

9回目の今回も天気予報では「雨」。

しかし、今回は全12回の中でも1,2を競う見どころの多いコースと言うことで、キャンセルせずに参加したという次第である。

途中は雨も降らず、一時は日差しものぞくなど「期待」を持たせたものの、現地に近づくにつれ雨が降り出し、スタート地点の「道の駅 朝霧高原」では雨脚が強くなり、合羽を着なければとてもムリなコンディション。

参加者43名、それぞれ無言で雨具を着こんでいざ出発。

我々4人は、途中で雨に降られて着たことはあるが、こんな大雨の日に最初から合羽を着て歩くのは「初体験」である(もともとこんな日は、歩かない)。

次回以降、今回の状況を写真と俳句でご紹介したい。(続く)

写真&俳句VOL213~コスモスひっそり

2013-05-29 | 写真&俳句
整地の終わった畑の一角で一足先に咲いたコスモスの花。


季節(とき)違(たが)え     コスモスひっそり     咲きにけり


黒目川遊歩道の散歩コースのスタート地点にある畑。

例年、秋になるとこの畑一面にコスモスが咲く。

今年も種まきが済んだようできれいに整地されていた。

その隅の一角にコスモスの一群が折からの風に揺れている。

同じ畑の一角に咲いているのだから、多分、昨年の刈り取りの際、残ったものが花を咲かせたのだろうが、それにしても今の時期に咲くものなのだろうか、と不思議に思った。

そういう目で見たせいか、ひっそりと咲き、風に揺れるコスモスが儚げに見えた次第である。


秋になると前方の畑にコスモスの花が咲き乱れる。


主人公に亡き創業者を重ね合わせる~百田尚樹著「海賊と呼ばれた男」(上・下)

2013-05-25 | 読書
本屋大賞を受賞した百田尚樹著「海賊と呼ばれた男」(上・下)を息子と共に読んだ。

その感想を息子との会話風にしてまとめて見た。

   
「海賊と呼ばれた男」(上下)百田尚樹著(講談社)


― 読み終ってしまうのがもったいないと思えるほど、読み応えのある本だったね。

― そう言う本には、中々お目にかかれないもんだが、出会えた時の喜びは格別で、読書の醍醐味これに尽きる、といった感じだよね。

― オレが火付け役になって、今、オレんとこの部署ではちょっとした「海賊」ブームなんだ。

― 上下2巻742ページのボリュームだけど、読み始めたらノン・ストップだね。

― ノン・フィクションと言うのが凄いし、説得力もあるよね。

― 読んでいて、唸らせられる所が何回も出てくる。

― 作家の「才能」には、つくずく敬服するよね。

― 明治、大正、昭和という激動の時代にあって、一貫して権力、権威にあがらい、立ち向かっていった主人公の「生きざま」は、すさましいね。

― そういえば、おやじさんのところの会社の創業者も「立志伝中」の人だったと聞いたけど。

― そうなんだ、読んでいてこの本の主人公と会社の創業者とがオーバーラップするような場面が何回もあったよ。

― たとえばどんなところ。

― この本の下巻の最後の方に会社を去っていく専務の武知甲太郎と店主の国岡との会話があるよね、

鐡造は椅子から立ち上がると、武知に近寄り、その手を握った。

「武知よ―」鐡造は言った。「お前ほどの男はいなかった」
武知は全身が喜びで震えた。
「店主、私は今、最高の餞別をいただきました」
武知は鐡造の手を握り返しながら、自分は世界一の幸せ者だと思った。(海賊とよばれた男(下)336ページ~337ページ)

オレが勤めた会社の創業者も全く同じで、従業員は創業者に「よくやった」と声をかけてもらい、「ほめられる」のを生きがいにして仕事に励んでいたものだよ。「あの社長のためなら火の中、水の中も辞さず」という野武士のような、猛者たちがいっぱいいた。だから、当社は業界の中で抜きんでた会社になれた。

― おやじさんもそう言う経験をしたことあるの。

― いっぱいあったよ、お仕えしたのは昭和41年から56年までの15年間だったが、この15年は自分にとっては何ものにも代えがたい貴重な財産であり、誇りであると自負している。あの15年間は、会社員生活の中で燦然と輝いていた15年と言えるかもね。

― おやじさんは、素晴らしーリーダーに巡り合えてよかったね。

― この本を読むと、リーダーとは何か、リーダー像として見習うべき点が多々あると思うよ。

― それと人間の「出会い」の大切さ、素晴らしさを思い知らされるね。

― この小説を読む上で、この「出会い」と言う言葉は、一つの「キーワード」だと思うよ。

― 作者の百田尚樹さんがコメントで次のように言っているよね。

私は「この男を書きたい!」と心から思いました。いや――書かねばならない!この素晴らしい男を一人でも多くの日本人に知ってもらいたい!それが作家としての使命だ。
気が付けば、取り憑かれたようにワープロに向かっていました。小説家になって六年、執筆しながらこれほどの充実感を覚えたことはありません。
この作品は「小説」という形を取っていますが、登場人物はすべて実在しました。そしてここに描かれた出来事は本当にあったことです。この奇跡のような英雄たちの物語が、一人でも多くの日本人に届くことを心から願っています、と。

このコメントのように、老若男女を問わず多くの人に読んでほしいが、経営者の人たちにもぜひ読んでほしい本だね。

― 今年これまで読んだ本の中で間違いなくベストワンの本だね。

― 勇気、元気、やる気の「三気」をもらえる本だね。



ベートーヴェン・ザ・634(ムサシ)+1(ワン)~新日本フィル・スカイツリー1周年記念コンサート

2013-05-23 | 音楽
開業1周年を迎えた「東京スカイツリー」。


開業1周年を迎えた「東京スカイツリー」。

盛大な記念セレモニーが行われたが、東京・錦糸町にある新日本フィルのメインコンサート会場のすみだトリフォニーホールでは指揮者に広上淳一さんを迎え、記念コンサート=ベートーヴェン・ザ・634(ムサシ)+1(ワン)コンサートが開かれた。

このコンサートにオーディオ談笑会のメンバーMさんと行って来た。

以下は、いつものように会話風による感想である。

― 本番に先立ってのプレ・コンサートでオルガン奏者の室住素子さんが、ハッピー・バースディ変奏曲を弾いて東京スカイツリーの1周年に花を添えていたね。

―「ハッピー・バースディ」をパイプオルガンの生演奏で聴けるなんて滅多にないから、グッド・アイディアだったね。

― 今回のプログラムは、ベートーヴェン・ザ・634(ムサシ)+1(ワン)ということで「田園」と「英雄」という豪華2本立てだったが、聴く方も大変だけど、演奏する方はもっと大変だったろうね。しかも、時間をおかずに夜の部で「4番」と5番「運命」をやるんだからね。

― 広上淳一さんの指揮、初めて聴いたけど凄い演奏だった。

― 「田園」では悠然と「英雄」ではエネルギュッシュにと指揮振りが、ガラッと変わっていたね。

― 「田園」は実に自然な演奏で、特に第4楽章から第5楽章にかけての盛り上がりは聴き応え十分だったね。

― 第5楽章の自然への讃歌、生命の輝きが崇高に歌われていて感動した。

― 「英雄」も良かったね、音楽に引き込まれてしまった。

― 指揮者に触発されて、オーケストラのメンバーがノリに乗っていく様子が手に取るようにわかって興味深かった。

― やっぱり、指揮者の存在って凄いんだと実感させられたね。

― 「田園」も「英雄」も名演奏に数えられる演奏だったんじゃないかな。

 


プレ・コンサート

ハッピー・バースディ変奏曲(Mヒル&Pヒル/編曲後藤 丹)
前奏曲とフーガイ短調BWV543(ヨハン・セバスティアン・バッハ)

パイプオルガン演奏:室住素子


<ベートーヴェン・ザ・634(ムサシ)+1(ワン)>プログラム


ベートーヴェン交響曲第6番へ長調作品68「田園」
ベートーヴェン交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」

指揮:広上淳一
演奏:新日本フィルハーモニー交響楽団