折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL75~立葵(たちあおい)の花

2012-06-30 | 写真&俳句


大空へ     すっくと咲けり     立葵(たちあおい)


今の時期、アジサイと並んで目を楽しませてくれるのが立葵の花である。

朝の散歩道にも、赤、ピンク、白、紫、黄色など色とりどりの立葵の花があちこちに咲いている。

元気よく、すくすくと天に向かって咲く様は、いかにも夏の花らしく小生の好きな花の一つである。

今年の梅は『超不作』

2012-06-28 | 日常生活
今年もまた梅の収穫時期となった。

このところの『梅雨の晴れ間』を利用して、いつものように低い梅の木に身を屈める窮屈な姿勢で、約半日かけて収穫作業をしたが、例年15キログラム前後とれる梅が今年は9キログラムと大幅にダウン、その上粒も小さく近年にない不作となった。

そこで、今年は7キログラムを『梅干し』用に、2キログラムを『青梅の炭酸水煮』用にした。

 
不作の今年、9㎏のうち7㎏を『梅干し』用に(左)、『青梅の炭酸水煮』で作った梅とその煮汁で作ったジュース。(右)


梅の実のでき具合は、悪かったものの『青梅の炭酸水煮』の出来は上々で、1年ぶりに懐かしい味を堪能した次第である。

そこで今年もまた参考までにこの『青梅の炭酸水煮』のレシピを紹介します。
ぜひ一度作って見て下さい。

【材料・分量】

・青梅(黄色く熟したのでなく、熟す前の青い梅) 1キログラム
・グラニュー糖 800グラム(甘くするなら多く)
・炭酸水 500ml×2本

【作り方】

①青梅は1晩水に浸けておく
②梅のヘタを取る
③梅の水気を取る
④鍋に梅、炭酸水、砂糖を入れる
⑤火にかける
⑥煮立ってから3分さらに煮る
⑦火を止め、そのまま冷ます
⑧冷蔵庫で冷やす

注1 分量は青梅1キログラムに付きです。2キロですとそれぞれ倍になります。
注2 煮立てた後の煮汁は、水で割って飲むと大変おいしいジュースになりますので、ぜひ活用してください。

写真&俳句VOL74~声の主

2012-06-26 | 写真&俳句


鳴き声の     主(ぬし)や水辺の     ウシガエル


先日、近間に住んでいる気の置けない仲間たちとゴルフに行った時のこと。

このゴルフ場は荒川河川敷にあり、随所に池がある。
そして、これらの池の中には、浅くていつもは水が枯れているのも多くあるのだが、梅雨のこの時期はどの池も水がいっぱいで、カモをはじめとする水鳥たちがのんびりとエサを食んでいる。

また、あちこちに葦の葉が群生していて、そこからヨシキリの鳴く声がかまびすしい。
時々、ファアウエーをツバメたちが飛翔する。

河川敷コースならではの風景である。

そう言えば、このゴルフ場、キャディはいなくて、カートも電動でなく自分で引っ張ると言う何とも大らかで、きままなコースで小生は気に入っている。


午後のインコースの2ホール目。
葦の生い茂った水溜りの辺りから、大きな、独特な鳴き声が聞こえてくる。「ウシガエル」の声だ。

前の組がまだティーグランドにいたので、水溜りにそっと近寄って鳴き声のする方に目を凝らす。
そのまましゃがみこんで、じっとしている。すると、葦の間にかすかにカエルらしき姿が。


「本能寺の変」に至る関係者の心理と行動を活写~小説「信長死すべし」

2012-06-24 | 読書
天正12年4月22日、正親町(おおぎまち)帝から近衛前久(このえさきひさ)に「信長を粛清せよ」との密勅が下される。

物語は、時間軸をこの日から明智光秀が小栗栖で落ち武者狩りで落命するまでの38日間に絞り込み、この勅命をめぐって光秀をはじめ、近衛前久、吉田兼和、勧修寺晴豊、里村紹巴らの関係者が、何を考え、どう行動したかを克明に描くことで本能寺の変の真実を炙り出そうと試みている。

山本兼一著「信長死すべし」(角川書店)


以下、感想を会話風にまとめて見た。

― 直木賞をとった「利休にたずねよ」の時もそうだったが、あらかじめ設定した時間軸の中で物語を展開させる手法は著者の得意とするところだ。

― 特に今回は、38日間というごく限られた時間軸の中での当事者たちの考え、思い、行動を逐一追って行っているので、ぐいぐいと物語の展開に引き込まれてしまう。

― それにしても、「信長憎し」に凝り固まった正親町帝が怒りにまかせて出した「詔」が後の日本の歴史に大きな影響を与えることになった。

― 密勅を出した帝は、お気楽なものだが、この詔、「言うは易く、行うは難し」の見本のような、当時としてはまさにあり得ない、ほぼ100%不可能と思われることだけに近衛前久をはじめとする関係者の周章狼狽ぶりはよくわかる。それが、ひょんなことから実現してしまうのだから、歴史はまさに摩訶不思議。

― これまで、なぜ光秀は信長を殺したか、諸説があるようだが著者は「密勅」説を取った。

― それが最も合理的で最も説得力があることを本書が証明した?

― 理不尽なことでも勅命とあらば逆らえない。命令は絶対。天皇の権威とは凄いものだと改めて感じる。

― その天皇の権威を唯一人認めなかったのが信長だと著者は言っている。

― 光秀は、信長をこの国の形を変えようとする明確な意思を持った、ならびない天下人としてその器量、才覚に驚嘆し敬う一面と内裏をないがしろにし、おのれを神としてこの国に君臨しようとしている。何と傲慢、何たる増上慢、わが主君ながら許しがたいという思いが同居している。

― 著者は、織田軍団の中で光秀だけが唯一信長の本質を見抜いていた人物として描いている。

― しかし、光秀に下されたこの密勅、ことが露見しても、我が身に類が及ばぬように周到に保身の網を張り巡らしたとんだ食わせ物。密勅の履行を迫る光秀に言を左右して言質を与えぬ朝廷、近衛前久などはどこかに身を隠してしまう始末。その結果、信長を殺しても「主殺し」の汚名のみを残して葬られてしまう光秀、まつりごとの非情さをひしひしと感じる。

― 歴史に「たら、れば」は禁物だが、この時朝廷が光秀に錦旗の御旗を下賜していたら、光秀は官軍であり、秀吉に官軍となった光秀と戦う気持ちがあっただろうか。

― 正親町帝が信長を亡きものにしようとしていた一方、その信長も御所を焼き討ちにしようと企てていたという著者の物語の設定はユニークで面白い。

― その決起の日を本能寺の変の翌日、1日違いにしているところなど心憎いばかりの構成だ。

― これも「たら、れば」の話しだが、この信長の企てが実行されていたら、その後の日本の歴史はどうなったのだろう。こんなことをそこはかとなく空想するのも歴史小説の一つの楽しみである。

― 色々と考えさせられる読み応えのある本だった。

最北の地礼文島の「バフンウニ」に舌ずつみ

2012-06-21 | 日常生活
かみさんが、先週末から今週初めにかけて2人の妹と最果ての地「礼文」、「利尻」両島に行って来た。

旅行中は天気に恵まれたようで、帰ってくるなり『「利尻富士」もバッチリ見えたし、この時期でないと見られない草花がとってもきれいだったよ』とテンションを上げて話すかみさん。

このての「土産話」は、話す方に比べ、聞く方は実際に見聞きしている訳でもないので、「そう、よかったね」とか「ふーん」とか相槌を打つもののイマイチテンションは上がらないものだが、そんな話の中で唯一興味をそそられたのが、礼文島で食べた生うにの「バフンウニ丼」が絶品だったので、おみやげとして現地から送ったと言うくだり。

あれから3日、その最北端の礼文島でとれた生の「バフンウニ」が今日クール便で届き、早速今晩「ウニ丼」にして食べた。

感激して食べた礼文島産の「バフンウニ」とろけるような濃厚な味に舌づつみを打った。


その食べ方だが、地元の漁師さんに教わった方法とのことで、最初はウ二だけを一口、次にウニとご飯を一口、さらにウニに醤油をたらしご飯と一緒に一口と食べ比べる。

何とも濃厚な味が口の中いっぱいに広がる。同時に利尻島の昆布を食べて育ったというだけあってその味の中にそこはかとなく昆布の味が。

「・・・・・」絶品の味にしばし絶句。

そして、その後は「おいしい!」を連発しながら、やはり「土産話」よりは「本物のお土産」が何よりだと改めて思った次第である。