折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL35~「2011年の大晦日」

2011-12-31 | 写真&俳句
 ハトたちのすぐ近くでは雀たちもひなたぼこを楽しんでいる。


見た目には     いつもと同じ     大晦日


2011年の大晦日。

黒目川の遊歩道を愛犬のパールといつものように散歩していると、ハトたちの群れが暖かい陽の光を求めて、川に架かっている橋の頂上に集まっている。

そして、そのすぐ近くには雀たちの姿も。

その姿は、あたかも「ひなたぼこ」をしているように見える。

何とも、のどかで、平和で微笑ましい日常の情景がそこにある。

一方、東日本大震災と福島第一原発事故が我が国を襲った2011年。

未だもって非日常の生活に身を置いている大勢の人たちがいる現実。

そして、時の流れは、すべてを過去へと押し流して行こうとする。

この時間のもつ非情さ無情さをかみしめている人も多いと思う。

のどかで平和なハトたちの「ひなたぼこ」を見て、このようなありふれた日常の中に身を置くことができることのありがたさ、喜び、幸運を感謝しなければと身にしみて感じた今年の大晦日である。



今年1年間、ブログをご覧いただきありがとうございました。


『写真』と『俳句』の関係

2011-12-30 | 写真&俳句
「最近、俳句にこってるんじゃない」「どこかに投稿して見たら」など本ブログを見た友だちからそんな声が届く。

確かに、この所のブログを見ると「写真&俳句」シリーズが投稿の大部分を占めているので、そんな声もむベなるかなと思うが、小生とすればあくまでもブログの材料の一つであり、俳句に入れ込んでいるとか、ましてや俳句を習うなどという気はさらさらない。

ブログのネタ探しは結構大変で、そのことがいつも頭から離れない。

だから、いつも「メモ用紙」、「鉛筆」、「デジカメ」は身から離したことがない。

たまたま「これは」と感じた場面に遭遇すると急いでデジカメのシャッターを切る。

そして、それをそのままにしておくのはもったいない、何とか生かせないものか思って考え付いたのが俳句の形式である17字にまとめて表現しようと言う試みであった。

だから、先ずは写真ありきなのである。

その写真を一つのパズルに見立てて、17のピースに分解しそれぞれのピースをはめ込んでパズルを完成しようと言う訳である。

17字で一つの意志を伝えようとするのは、思った以上に手強く、それぞれのピースが中々ぴったりと嵌らなくて、苦吟することがしばしばである。

それだけに、最後の1枚のピースがぴったり嵌ってパズルが完成した時は、「やったぁ!」と快哉を叫んでしまう。

小生としては、俳句だけを作ろうとは思っていない。あくまでも写真と一対で写真の世界を17字の文字の世界に表現して見ようと言うことである。

従って、心に感じるような良い写真に恵まれれば、本シリーズもしばらく続くことになるだろうと思っている次第である。

写真&俳句VOL34~「朝の勤行(ごんぎょう)」

2011-12-28 | 写真&俳句



鷺(さぎ)たちは     凍える水に     凛として


この冬一番の寒い朝。

今年初めて外の水道管が凍りついていた。

愛犬パールのリードを握る手が、手袋をしていても痛いくらいの寒さである。




そんな中、黒目川ではダイサギトとコサギたちが凍えそうな川の中で、微動だにせず立っていた。

その姿は、小生には、あたかも朝の勤行の際、座禅を組んで瞑想する修行僧を思わせるほどに凛として美しく映った次第である。




今年の締めはモーツアルト『レクイエム』~オーディオ談笑会

2011-12-26 | オーディオ談笑会
先日、今年最後のオーディオ談笑会があった。
当日はメンバーのIさんが急用で来られなくなって、主宰者Kさん、Mさん、小生の愚弟、そして小生と忘年会を兼ねての賑やかな催しとなった。

 由紀さおりが歌って今、話題の「PINK MARTINI & SAORI YUKI」(左)今年の紅白で歌う「あの街に生まれて」が収録されている西田敏行の「バトンタッチ」(右)

期せずして

前回の談笑会の時は、「映像専用の第二オーディオルーム」完成のお披露目ということでタンノイは聴けずじまいだったため、久しぶりに聴くタンノイである。

早速、ボーカルから聴くことにしたのだが、Mさんは由紀さおりが歌って今や世界中を席巻している「PINK MARTINI & SAORI YUKI」、弟は今年も大ブレークした「AKB 48」そして、小生が西田敏行の「あの街に生まれて」とそれぞれ持ち寄ったCDが期せずして今年を象徴するような曲だったのには、一同思わず顔を見合わせた次第。

特に、あの「謹厳実直」とばかり思っていた主宰者のKさんがAKB48のファンだったとは正直大いにびっくりした。

そして、今回の談笑会のテーマは「タンノイにご機嫌よく鳴ってもらう」ということだったが、その主旨からするとかろうじて合格したのが西田敏行だけ。由紀さおりも、AKB48もタンノイとの音の相性という点から見れば「落第」という結果であった。

               藤家虹児「We love Clarinet」のジャケット

してやったり

次は、小生が満を持して持参した藤家虹児「We love Clarinet」から先ずは「Old Rugged Cross(古き十字架)」を聴く。

冒頭、クラリネットが深々とした音を奏でると、一同その音の生々しさに「目の前で吹いてるみたい」と驚きの声が上がる。

さらに、Melody In Lento(from Zigeunerweisen)を聴いて、その素晴らしい演奏とクラリネットの音色に一同等しく感激の面持ち。

タンノイとの相性を念頭に「これこそ」と選りすぐりのソースを持参した小生としては、「してやったり」と鼻高々である。


               モーツアルトの「レクイエム」のジャケット
                 リッカルド・ムーティ指揮、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団


締めは『第9』でなく『レクイエム』

暮の談笑会の最後を飾るのは、ベートヴェンの交響曲第9番「合唱」ということになっているのだが、今年に関しては、小生が主宰者のKさんに提案してモーツアルトの「レクイエム」ということに。

このレクイエム数ある名盤の中で、今回はMさんが以前ヨーロッパを旅した時に、ウィーンの街のCDショップで店主にイチオシで薦められたと言ういわくつきの1枚、リッカルド・ムーティ指揮、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団演奏のCDを聴くことに。

皆、レクイエム全曲を襟を正して聴く機会など滅多にないだけに、この日は皆気持ちを集中して聴き入った次第である。

そして、タンノイとの音の相性もこの上なく、スピーカから溢れ出る美しい音の世界に陶然となった次第である。

写真&俳句VOL33~「豆電球」

2011-12-24 | 写真&俳句
道1本隔てたご近所Kさん邸のイルミネーション。年々、規模が大きくなって立派である。


寒月と     競い合うかや     豆電球     



クリスマス前のこの時期、各家々で思い思いの電飾を施したツリーが暗闇の中で光り輝く情景は、今や暮に欠かせぬ風物詩となってきた。

我が家の周辺でも、さまざまな工夫を凝らした光のパレードをあちこちで見かける。

一方、夜になると一段と冷え込み、凍てつくような夜空には寒月が地上を照らしている。

そして、とりどりの色彩をまとった発光ダイオード製の豆電球の光が、華やかに夜空を彩る様は、夜空の寒月とその美しさを競っているかのようだ。