折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL955~ヒナ鳥の宿

2016-05-29 | 写真&俳句
エサを獲ってきて、ヒナの待つ戸袋にもぐり込む親鳥。

エサを与え終わって戸袋に姿を見せるムクドリの親。

食欲旺盛なヒナたちのために次のエサを求めて飛び立つ親鳥。


戸袋や     命息づく     ヒナの宿


この所、日がな一日ヒナ鳥の声がかまびすしい。

我が家の2階の戸袋にムクドリが巣を懸け、ヒナが生まれたのだ。

最初の巣は気がついて撤去したのだが、諦めずにせっせと巣作りを続けていたらしい。

その本能には、脱帽である。

観察していると、親鳥が入れ替わり立ち替わりエサを運んで来ては狭い戸袋の中にもぐり込んでいく。

それを待っていたこのように戸袋の中からヒナたちが立ち騒ぐ声が響いてくる。

何事かと後ろのマンションの住人が我が家の2階を注視している。

終日この騒ぎが続くので、ご近所迷惑になっているなと肩身が狭いのだが、今さらどうすることもできないので、今は無事に育って一刻も早い退去を願っているところである。

写真&俳句VOL954~花に明暗

2016-05-27 | 写真&俳句
お隣さんの庭で咲いているバラとアジサイの花。



降る雨や     花それぞれに     明と暗 



お隣さんの庭には、バラとアジサイの花が植えられていて、この時期には美しい花を咲かせて目を楽しませてくれる。

この日の雨は、一足先に見頃を迎えたバラにとっては、「花散らし」の、咲き始めたばかりのアジサイには「恵み」の雨となった。

写真&俳句VOL953~お助けネット

2016-05-24 | 写真&俳句
ゴルフ場のキャリーバック置場の片隅で、子育て中のツバメを守るために張られたネット。


子育ての     ツバメにやさし     人の知恵


毎年ここでツバメが巣作りをし、ヒナを孵していたんだけど、今年はこの場所を手直ししたため、今までの場所では巣作りができなくなってしまってね、可哀想なので狭いけど1か所だけスペースを作ってあげたらそこに巣を懸けたんだ。そして、ヒナが孵ったらカラスがやっ来てヒナを狙ったんで、入り口の所にネットを張ってカラスが来られないようにしてあげたんだ」


いつも行っているゴルフ場の関係者の話である。

先々週見た時は、巣の中で親ツバメが卵を抱いていたが、今回行って見ると4羽の子ツバメたちが親ツバメが運んできたエサを真っ先に食べようと大きな口を開けて大騒ぎをしていた。

写真&俳句VOL952~夏日の農作業

2016-05-21 | 写真&俳句
夏日の中、黙々と農作業をする農家の親子。



畑仕事     親子に辛き     夏日かな



例年に比べ暑い日が多いが、この日も25度を越し真夏日に迫る「夏日」である。

黒目川遊歩道沿いの農家の畑では、親子二人が腰を屈めながら畑作業の真っ最中。

その背中に、容赦なく強い日差しが照りつける。

黙々と作業を行う親子にとって、辛い季節である。

写真&俳句VOL951~祖母の慈愛

2016-05-15 | 写真&俳句
厳粛な結婚式では、感極まった祖母がハンカチを目に当てるシーンを目撃。

新婦のご指名でお色直しのエスコート役を務めた祖母。


嫁ぐ孫  見守る祖母の  目に光る  涙のしずく  思い溢れて


「結婚式に招かれたけど、出るつもりはなかったんだよ。だけど、直前に孫娘が来て、『おばあちゃん、結婚式には絶対来てよね』と念を押されたもんで出席したんだよ。」

「孫娘の花嫁姿を見れてよかったよ。出席して本当に良かった。もう思い残すことはないよ」


昨日行われた姪の結婚式ではからずも耳にした93歳の義母の述懐である。

生まれてから成人するまで一緒に住み暮らし、孫娘の成長をつぶさに見守って来たおばあちゃんとしては、その晴れ姿に一入(ひとしお)思いがこみ上げてきたのだろう、結婚式の色々な場面でハンカチで目頭を押さえるシーンを何回も垣間見た。

祖母が流した涙に「無償の愛」が深く溢れているように思われて強く印象に残った結婚式であった。