折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL541~みやび心

2014-09-30 | 写真&俳句
ビフォアー


アフター





草刈りや  花一株を  残しけり  その心根や  雅なるかな  


2カ月ほど前、ご近所の家が売りに出され、解体された。

約25坪のその土地は、当初こそは、きれいに整地されて草1本映えていなかったが、あっという間に雑草が地面を覆ってしまった。

そんな中で1本だけ美しい花をつけているものがあり、小生にはその佇まいがあたかも『掃き溜めに鶴』のように思えた。

それにしても、いつまでこの状態を放置しておくのだろうと心配していた矢先、先日通りかかるとその場所に「売り地」の看板が出ていて、雑草もきれいに刈り取られていたが、件の花だけはそのまま残されていた。

雑草を刈った人も、この花だけは刈り取ってしまうのは忍びなかったのか、何かほっとするとともに、その心根のやさしさに感じ入った次第である。

写真&俳句VOL540~出番を待つ

2014-09-28 | 写真&俳句
出番その1 お遊戯

大勢の児童の中から、わが孫を探し出すのが先ずは一苦労である。

出番その2 徒競争

運動会の花形とあって撮影ポイントは多くの人たちに占拠されていて、撮影もままならない。



運動会     孫の出番や     待ち遠し



秋は運動会の季節。

昨日、孫のKくん(小2)の運動会に行って来た。

狭い校庭に大勢の父母たちが押し寄せて、大変な混雑ぶり。

とても全競技は見られないので、パパさんが確保してくれた場所でプログラムをにらみ、孫の出番の時だけ応援席に出かけてカメラ片手にひたすら声援を送った。

そして、孫のKくんが元気に楽しそうに走ったり、踊ったりする様子に、当方もいささか元気をもらった次第である。

写真&俳句VOL539~うたた寝

2014-09-26 | 写真&俳句
秋の日差しを体いっぱいに浴びて、浅瀬でうたた寝を楽しむ子ガモたち。



寄り添いて     子ガモうたた寝     秋日和



カラッとした秋晴れ。

日差しは強いものの、吹く風は実に心地よい。

そんな中、黒目川遊歩道を歩いていると、浅瀬に2羽のカモが。

よく見るとまだ子どものようで、周りには親ガモらしき姿は見えない。

その子ガモたちは、身を寄せ合って、じっと動かない。

その様子は、秋の日差しをいっぱいに浴びて「うたた寝」を楽しんでいるように見えた次第である。

写真&俳句VOL538~墓参り

2014-09-24 | 写真&俳句



打ち揃い     御霊敬う     彼岸かな



この日も秋晴れ。

お彼岸の期間中ということもあって、散歩の帰り道近くのお寺に寄り道してみた。

彼岸も中日を過ぎ、この日はさすがにお参りする人たちは少なかったが、中には家族がうち揃って、お墓を清め、花を添え、ご先祖の御霊に額ずき祈りを捧げる姿は、なんとも清々しさを感じさせてくれた。

写真&俳句VOL537~命の形見

2014-09-23 | 写真&俳句
桜の幹には5つものセミの抜け殻が。



つかの間の  命の証(あかし)  そこかしこ  セミの一夏  名残とどめむ



ゴルフ仲間とのプレーを終えて、帰りに近くの吉見さくら堤公園に寄り道して、満開の彼岸花を見て歩いた。

この日は、雲一つない秋晴れで日差しには真夏の名残が感じられ、堤に植えられている桜の古木から去りゆく夏を惜しむ蝉の声が聞こえていた。

すると仲間の一人が桜の幹に張り付いているセミの抜け殻を見つけた。

よく見るとあちこちの木にも同じように抜け殻が。

「この抜け殻、小さいからきっと今鳴いている『つくつく法師』のものだよ」と別の仲間が蘊蓄をかたむける。

その姿は、まさにつかの間の命を生きたセミたちの「命の形見」そのものに思えた次第である。