国際政治・外交 ブログランキングへ
ソチ五輪で金メダル奪還に執念を燃やしていたロシア男子フィギュアの第一人者、プルシェンコ選手(31)は25日、ソチで行われたロシア選手権大会でコフトゥン選手(18)に敗れ、2位となった。この後、後進に道を譲るとして、ロシア代表を決める来年1月の欧州選手権大会への出場を辞退した。
かつて男子フィギュアでは敵なしと言われたロシアだが、近年は有力選手が故障で出場できないなど、メダルから遠ざかっている。来年のソチ五輪も出場枠は1人だけ。この1枠をめぐって2006年のトリノ五輪金メダリスト、プルシェンコ選手と若手のホープ、コフトゥン選手が激しい代表争いを続けてきた。
その成果を競うロシア選手権大会で、コフトゥン選手がプルシェンコ選手に10点以上の差をつけ、逆転優勝した。この結果を受け、プルシェンコ選手は「若い選手に道を譲ることを決めた。私はソチ五輪の団体戦に出る」と語り、ソチ五輪のシングルに出場しないことを明らかにした。
コフトゥン選手はジュニア・グランプリ・ファイナルで優勝しているが、ロシア選手権で優勝したのは今回が初めて。だが、プルシェンコ選手は「彼は五輪で金メダルを取れる選手だ。一番重要なことは精神的プレッシャーに勝ち抜くことだ」とエールを送った。
プルシェンコ選手はトリノ五輪で金メダルに輝いたほか、その前後の五輪で銀メダルを獲得しているロシア・フィギュア界の星である。さらに、世界で初めて4回転からの4-3-2、さらに4-3-3の連続技を成功させた選手としても有名だ。いったんはアマチュアを引退したが、ソチ五輪を前に2011年から復帰していた。
昨年の「ロシアNOW」(10月号)とのインタビューでも「私の最強のライバルは私だ。私にとっては自分に打ち勝てることが一番重要だ」と述べ、ソチ五輪での金メダル奪還に自信を示していた。だが、若手が力をつけてきたことから、後進に道を譲る決意をしたのだろう。(この項終わり)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます