飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

世界陸上モスクワ大会;ロシアが金メダル数で米国を上回る!

2013年08月18日 14時32分00秒 | Weblog
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  猛暑のモスクワで行われた世界陸上選手権大会は、地元ロシアが陸上大国・米国を上回る金メダルを獲得するという予想外の結果を残し、18日閉幕した。ロシアが得た金メダルは合計7個で、米国の6個を抜いたのだ。ボルトのいるジャマイカも、金メダル数では米国と並んだ。

  17日の競技が始まった段階では、金メダル数はロシア、米国とも5個ずつだった。そもそも日程を2日残した段階で、金メダル1位の国が決まらないという事態こそ米国にとって悪夢だった。しかも、この日はなぜか、女子の決勝種目で走り高跳びと、1600メートルリレーが設定されていた。

  そして、この2種目で“異変”が起きた。女子1600メートルリレーといえば、米国が3連覇中で、4連覇が確実と見られていた。ところが開けてみると、ロシアが米国の4連覇を阻んで優勝。さらに、ロシアのスベトラーナ・シコリナ選手が走り高跳びで優勝したのだ。

  この日、米国の金メダルは1個に止どまり、最終日の18日も最後の400メートルリレーで男女ともジャマイカに金メダルをさらわれたのだ。ロシアも最終日、女子やり投げなどで金メダルを逃した。もちろん、金銀銅合わせたメダル数全体では米国は25個を獲得し、ロシアの17個を上回った。

  ソ連崩壊後、ロシアは米国にスポーツでも引き離され、毎回敗北感を味あわされていただけに、米国を上回る成果に大喜び。ロシア陸上連盟のバラフニチェフ会長は「ロシア代表はコーチたちが課した課題をすべて達成した」と称賛。ロシア・スポーツマスターのボゴスロフスカヤさんも「予想以上の成績で有頂天の気分だ」と感激していた。

  ロシアは来年2月、ソチ冬季五輪開催を控えていて、世界陸上選手権大会の好成績をソチ五輪での成功につなげたいところだ。しかし、ソチは「人種のるつぼ」と言われるカフカス地方に接しているうえ、プーチン政権の強権政策への批判が強まっていることから、何が起きるかわからないという不安は消えそうもない。(この項おわり)

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