飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

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プーチン大統領、トランプ大統領に貫禄勝ち!

2018年07月18日 08時20分18秒 | Weblog
プーチン露大統領は16日、トランプ米大統領とヘルシンキで首脳会談を行った。米露首脳会談は、トランプ大統領の当選以来、3回目だが、2人だけでじっくり話し合うのは今回が初めて。流石のトランプ大統領も百戦錬磨のプーチン大統領に押されてか、失言や言葉足らずが多く、貫禄負けしたようだ。

トランプ大統領の出だしから両国関係悪化の足かせになっている米大統領選へのロシア介入疑惑をめぐってトランプ大統領は「両国間に溝を産んだ災難。ばかげている」と発言、米議会の共和党だけでなく、民主党からも「暴君の前にへりくだっている」「自国の諜報機関を否定するとは何事か」と総スカンを食い、あとで否定を余儀なくされた。今秋の中間選挙を前に、米国世論を盛り上げようというトランプ大統領の狙いが裏目に出たと言える。

もう一つの大きなテーマだった核戦力の見直し問題でも、核軍縮への具体的な協議には入れなかった。この問題でも、プーチン大統領は米国の推進する世界規模でのミサイル防衛(MD)システムを厳しく批判しており、トランプ大統領はロシア側の攻勢を押し返せなかった形だ。

一方、プーチン大統領はサッカーW杯でのロシアの快進撃をバックに、米国との関係改善の糸口を求めていただけに、予想以上の「勝利」と言っていいだろう。米朝首脳会談を成功させ、意気が上がっていたトランプ政権も、経験豊富なプーチン大統領にやり返されたことになる。

首脳会談でプーチン大統領から、W杯で使用されたボールをもらってニヤついていたトランプ大統領も、米露関係改善へ向けてのボールを投げ返されたと気づき、イラついているというのが真相ではないか。米側にも「次の一手」への展望がなく、当分は様子見ということになろう。日米同盟を至上命題にしている安倍首相も、米露関係が改善されないと、ロシアとの北方領土問題を含む平和条約交渉を進めることができない情勢だ。

さらに、安倍首相は北朝鮮との拉致被害者救出交渉を迫られているが、トランプ政権は中間選挙を控えて消極的にならざるを得ず、米側の支援がなければ交渉前進はとても望めない。内政では、もり・かけ問題をはじめ、やることなすことがうまくいかず、「外交の安倍」に矛先を変えて自民党総裁3選を勝ち取ろうという戦略も暗雲が漂い始めた。世論も、中身のない安倍政権をいつまでも支持するとは思えない。いよいよ世論に見放される局面が近づいていると言えそうだ。(この項終わり)


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