ロシア下院選は19日、3日間の投票が終了、中央選管は開票作業に入った。暫定結果は20日、発表されたが、中央選管は「開票作業中に不正の情報などが入っていて、それをチェックしてから開票結果を発表する」としている。このため、正式発表は今週末にずれ込む公算が強い。
ロシアの有力紙コメルサントの21日付け電子版によると、下院選の暫定結果は与党「統一ロシア」が1位を占め、投票総数の49・82%を獲得した。定数450の3分の2の議席(300議席)を維持するのは確実と見られる。これにより、「統一ロシア」は単独で憲法改正ができる議席数を確保、安定政権は維持される見込みだ。
だが、与党の今回の得票率は前回2016年の54・2%を下回り、前回議席数343議席を割り込む見通しだ。「統一ロシア」の支持率が過去最低の水準にまで下がっていることの表れと見られる。この背景には、年金問題などで国民の生活が苦しくなっていることと、プーチン大統領の長期政権に対し、国民の不満が高まりつつことが挙げられよう。
一方、得票率2位の左派・共産党は前回の13・34%から18・93%にアップしている。逆に、3位の極右・自由民主党は前回の13・14%から7・55%にダウンしている。4位の左派・公正ロシアは6・22%から今回7・46%に若干アップしている。ここまでは前回と同じだが、今回初めて新政党「新しい人々」が5・32%の得票率を得て、比例代表で議席を獲得できることになった。昨年設立されたばかりの中道右派の政党とされるが、今後プーチン政権に対し、どういう立場を取るのかは未知数だ。
最終的には、中央選管の正式な結果発表が待たれるが、与党「統一ロシア」が今後ともプーチン大統領と一体化して政権を運営していくことは変わらないだろう。とはいえ、徐々にではあるが、国民の間で変化が起きつつあることは確かだろう。それに対し、政権側がどういう態度を取るのか。国民もいつまでも唯々諾々と従ってはいないだろう。(この項終わり)
ロシアの有力紙コメルサントの21日付け電子版によると、下院選の暫定結果は与党「統一ロシア」が1位を占め、投票総数の49・82%を獲得した。定数450の3分の2の議席(300議席)を維持するのは確実と見られる。これにより、「統一ロシア」は単独で憲法改正ができる議席数を確保、安定政権は維持される見込みだ。
だが、与党の今回の得票率は前回2016年の54・2%を下回り、前回議席数343議席を割り込む見通しだ。「統一ロシア」の支持率が過去最低の水準にまで下がっていることの表れと見られる。この背景には、年金問題などで国民の生活が苦しくなっていることと、プーチン大統領の長期政権に対し、国民の不満が高まりつつことが挙げられよう。
一方、得票率2位の左派・共産党は前回の13・34%から18・93%にアップしている。逆に、3位の極右・自由民主党は前回の13・14%から7・55%にダウンしている。4位の左派・公正ロシアは6・22%から今回7・46%に若干アップしている。ここまでは前回と同じだが、今回初めて新政党「新しい人々」が5・32%の得票率を得て、比例代表で議席を獲得できることになった。昨年設立されたばかりの中道右派の政党とされるが、今後プーチン政権に対し、どういう立場を取るのかは未知数だ。
最終的には、中央選管の正式な結果発表が待たれるが、与党「統一ロシア」が今後ともプーチン大統領と一体化して政権を運営していくことは変わらないだろう。とはいえ、徐々にではあるが、国民の間で変化が起きつつあることは確かだろう。それに対し、政権側がどういう態度を取るのか。国民もいつまでも唯々諾々と従ってはいないだろう。(この項終わり)
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