ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『山形スクリーム』

2009-04-25 16:45:00 | 新作映画
----ちょ、ちょっと。
どうして『スクリーム』なんてホラー映画に
山形という前振りがついちゃうの?
「それはね。
『山形の神様が降りてきて、山形でホラーを撮れとおっしゃったから』」

----ニャ、ニャんだそれ(笑)。
「まあ、監督の竹中直人が言っていることだから当てにはならないけどね。
出会いは彼も出演している『スウィングガールズ』とも言うし、
ホラーを作ろうと思ったところ、
スタッフが山形を提案したとも。
真相はともかく、いまの日本映画作りに山形は欠かせない。
この『ラムの大通り』で紹介した中でも、
すでに『隠し剣 鬼の爪』『蝉しぐれ』『武士の一分』
『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』 『山桜』
『おくりびと』『ICHI』
と、7本もの映画がここ山形で撮られている。
庄内映画村石倉オープンセット
一度行ってみたいよね。
お土産も売っているようだし…」

----で、映画の話はどうなったの?
これって、そのタイトルの付け方からして本格ホラーじゃニャいよね。
「うん。竹中直人って、
コメディアンとしてのイメージが強いけど、
映画はどっちかというと、単館系のドラマが多い。
ところがこれは『バカバカしい映画を作りたい!』との思いからスタート。
で、出来上がった作品は確かにバカバカしい。
これまで積み上げてきたものを壊してしまう勢い。
成海璃子扮する女子高生が
恨みを持ったまま死んでいった恐ろしい落ち武者に恋をされる。
そこで始まる壮絶なバトル!
と、こう言ってしまうと単純に聞こえるけど、
バラエティのノリに加えて、映画のパロディがいっぱい。
正直言うと、盛り込みすぎって感しないでもないけどね」

----ちょっと待って。その話どこか聞いたような?
あっ。『鎧 サムライゾンビ』だ。
「そう。困ったことにそれとかぶる。
ただ、あっちは<笑い>がなかったからね。
こちらは、竹中直人が、もうひとり何役もやっちゃって、
彼の<芸>をすべて出し切っちゃう。
『やめてとめてやめてとめてやめてとめて』
『すっげぇ~イテぇ~』
『……つって』
など
ファンおなじみのフレーズがいたるところに。
しかもそれだけじゃ、飽き足りないと見えて、
ほかのキャストにも同じようなギャグをやらせちゃう。
なかでももっとも頑張っていたのがマイコ
力を出すところで『よっしゃ~っ』ではなく
なぜか『チンスコウ』。
ただ、彼女が扮する女教師が男ができないで悩んでいるというのは、
美形だけに無理があったね(笑)」

----さっき映画のパロディって言ってたようだけど…。
「これはもう、それこそ盛りだくさん。
なかでもキューブリック李ドリー・スコットだね。
これから観る人の楽しみを奪わないように、
それが何かは伏せておくけども、
それぞれ一つだけ。
まず音楽はバリー・リンドン『サラバンド』
そしてセリフの極めつけ『二つで十分ですよ』

----あれっ。それニャんだっけ?
『ブレードランナー』
なぜ、誰もいままでこれやらなかったんだろう?」

----で、映画の評価は?
「上映前のあいさつで竹中直人が言っていた。
『人の価値観の数だけ、評価はあるから…』。
いやあ、まさにそうだと思うね。
好きな人は好き。苦手な人は苦手」

----挨拶もあったの?
彼って舞台慣れしているんでしょ。
「それが思ったより短く、
2~3分。
最初の試写だし緊張していたのかも。
上映5分前にトイレで見かけたけど、
わずか2~3分のあいさつでも
まずはすべきことを終えてから、
という感じで心を落ち着かせていたんだろうなあ」



  
         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ニャんとも濃い顔ぶれだニャ」身を乗り出す


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