ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『フライトプラン』

2005-11-13 21:45:47 | 新作映画
----この映画、けっこう騒がれているよね。
ジョディ・フォスター久しぶりの主演映画だから?
「それもあるけど、
その内容が刺激的すぎて
アメリカの客室乗務員の労働組合(AFA)が配給元のディズニーに抗議、
ボイコット運動を展開したというのも話題となっている」

----へぇ~っ。抗議行動まで起こるなんて
どんな話なんだろう?
「突然の夫の死に打ちひしがれた
航空機設計士のカイル(ジョディ・フォスター)は、
6歳の娘ジュリアとともに帰国の途へ。
ベルリン発ニューヨーク行きの最新エアジェット。
ところが高度1万メートルの上空で、
娘は忽然と姿を消してしまう。
しかし、乗客はおろか乗務員のだれ一人として、
ジュリアが機内に存在していたことを認めない。
果たしてこの謎は…?というものだ」

----それは航空機の仕事に従事している人から見たら大問題だね。
安全性と言うことに関わってしまう。
あれっ、でもこの話どこかで聞いたことあるような・・・。
「ヒッチコックの『バルカン超特急』だね。
さて、この映画はその飛行機版リメイクなのか、
それともまったく新しい展開を見せるのか?
ここが、最大の見どころだね」

----さすがにそれを聞くわけにはいかないよね。
「さすがにそれを話すわけにはいかない(笑)。
ただ、この映画では機長がカイルに恐るべき事実を告げる。
FAXで送られてきた情報によると
ジュリアは6日前に死亡していたと言うんだ」

----ということは、娘が乗っていたと言うのは、
ふたりも続けて大事な人を亡くした
カイルの神経衰弱による妄想と言うこと?
「あらら。それも話すわけにはいかない(笑)。
しかし、
<ことの真相>はどうなんだろう?と
スクリーンに観客を釘付けにするだけの力はあったね。
少なくともここまでは……」

-----その言い方って問題ありなんじゃない?
「う~ん、ネタバレになるからあまり詳しくは話せないけど、
明らかにされた<ことの真相>がぼくにはどうも納得いかない。
つじつまが合わないことが多すぎるんだ。
もしかしたらぼくが<解答>のサインを見逃しているのかも知れないけど」

----ふ~む。久しぶりに厳しいコメントだな。
「でもジョディ・フォスターは大熱演。
周囲の誰からも自分の言うことを信じてもらえなくなったカイルは
機内のどこかにいるはずの娘を、
まるで狂ったかのように探しまわる。
途中、自分の思い込みからいろんな人と衝突を起こし、
機内の全員を敵に回してしまう。
これにより観ているぼくらもカイルへの疑いが増し、
機内の一般の人々と同じ気持ちに立ってしまう。
『ちょっとやりすぎなんじゃないの?人に迷惑かけるなよ』ってね。
この観客への心情の揺さぶりは、
演出もあるんだろうけど、
やはりジョディ・フォスターの演技に負うところが大きいと思う。
そう、このあたりまでは実に快調だったな」

----そう言えば、彼女は母親役の映画が増えたね。
「前作の『パニック・ルーム』もやはり子供を守る母親だったしね。
実生活でも二児の母である彼女の、まさにこれは独壇場。
一にも二にもジョディ・フォスターの演技を楽しむ映画だと思うよ」

                    (byえいwithフォーン)

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