ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『コアラ課長』

2005-11-09 18:49:19 | 新作映画
「いやあ、この世には突っ込みを入れてはいけない映画があるんだな(しみじみ)」
----えっ、なによそれ?
「うん、『コアラ課長』という映画なんだけどね。
タイトルからして分かるように、
初めからバカバカしさを前提にして作られている。
コアラの顔の課長が人間と一緒に会社で働き、しかも企画提案までしている。
で、社長がウサギで、コンビニの店員がカエル
これでまともに突っ込みを入れてたら、
『あんたシャレが分からないの?』になってしまう」

----と言うことは、
これは『いかレスラー』『兜王ビートル』の延長線上の映画だニャ。
「そういうこと。
ま、物語なんてどうでもいいようなものだけど、
便宜上、紹介しておくと、
コアラの田村課長の恋人・洋子が何者かに惨殺され、彼に疑いがかかる。
彼の妻・由加梨が6年前に失踪したままという事実を掴んだ
刑事、小野(野村宏伸)は彼を快楽殺人鬼と決めつけ、捜査を行なうが、
田村課長(コアラ)は妻の失踪前後の記憶を失っていて、
精神科医・野中(黒田アーサー)のカウンセリングを受けている。
一方、彼は韓国のキムチメーカー、
ぺ農産のキム常務と会い、思わぬ話を聞かされる。
キムは由加梨の元恋人で、失踪する直前、
田村課長のドメスティック・バイオレンスが激しいことから、
由加梨から相談を受けていた!」

----なんだか、とんでもない話だね。
まるで「火サス」のような展開だ。
「さて、それ以来、コアラ課長は悪夢に悩まされる。
妻が現れ、彼を殺しにくるんだね。
しかも、最初はこれが夢とははっきり呈示されないため、
けっこう怖い。
最初は会社ドラマのように始まった映画は、
かくしてサイコ・ホラーに変容し、
法廷ミュージカル・シーンを挟み、
刑務所ドラマ、脱獄、そしてこのシリーズならではの格闘技アクションへと
怒濤の展開を見せ、感動(?)と驚愕のクライマックスへ。
誰もが予想のつかないその結末は論理的には穴だらけなんだけど、
それは誰にも言うことができない。
だってもともと『コアラが課長』なんて、
絶対にありえないところから始まっているわけだから、
ここだけ整合性を求めることは無理と言うわけだ」

----ニャるほど。でもこういう映画、好きな人が観たらたまらないんだろうね。
なんのかんの言いながら、ここまできたし。
これからもまだまだ作られそうだものね。
        (byえいwithフォーン)

※コアラ突っ込めニャい度
人気blogランキングもよろしく

☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)index orange
猫ニュー