おてんきぷらぷら

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【世界遺産】 クトゥブ・ミナールと複合建築群 (QUTB MINAR & ITS MONUMENTS)

2019年02月14日 | travel abroad
2月9日~12日、2泊4日の駆け足で憧れの世界遺産"タージ・マハール"へ週末ひとり旅。
1993年に世界文化遺産に登録の『デリーのクトゥブ・ミナールとその建造物群』は、ニューデリーの南郊外約15kmに位置するインド最古のイスラーム遺跡群です。1192年、後に奴隷王朝を打ち立てるクトゥブ・ウッディーン・アイバクが、北インドを制圧した記念に建立したのが“クトゥブ・ミナール”。ヒンドゥー勢力に対する勝利を記念して建てた"勝利の塔"であり、イスラム様式とヒンドゥー様式が混在した独特の様式が特徴です。見上げる高さは約72.5m。5層からなる塔の壁には、コーランの章句やアラベスクが刻まれ、気品と威厳を漂わせていました。その傍らのヒンドゥー教寺院を破壊した石材で造られた「イスラムの力」を意味するインド最古のモスクが、“クワットゥル・イスラム・マスジッド”。モスクの中庭にそびえるチャンドラヴァルマンの鉄柱は、4世紀に鍛造された高さ約7.2mの鉄柱ですが、純度99%の鉄で、雨ざらしにもかかわらずほとんど錆びていないことで知られます。また、モスクの奥に鎮座するのは、アラーウッディーン・ハルジー帝が造ろうとしたミナレットの土台“アライ・ミナール”。建設当初の1300年代に“クトゥブ・ミナール”の倍の高さを目論み建設され、搭の基底部は直径25mもありますが、1316年アラーウッディーン・ハルジー帝が暗殺されると、そのまま未完となったものです。その他、壁を覆うレリーフ彫刻が見事な“イレトゥミシュ廟”など見どころ目白押しの遺跡群。インドにおける最初のイスラム王朝「奴隷王朝」から「ハルジー朝」時代の歴史的建築物に、はるか昔にこの地で繰り広げられた栄枯盛衰を、肌で感じることができました。


"クトゥブ・ミナール"
















"クワットアル・イスラム・マスジッド"


















"チャンドラヴァルマンの鉄柱"




"アライ・ミナール"




"イルトゥミシュ廟" 奴隷王朝3代目君主シャムスディーン・イルトゥミシュの墓








"アラーウッディーン廟" 1316年に没したハルジー王朝のアラーウッディーン・ハイジー帝の墓




"イマーン・ザミン廟" 1537年、ムガル帝国時代に完成した廟