おてんきぷらぷら

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生誕100周年作品

2009年11月16日 | Movie
11月16日。会社は11月はゆとり創造月間ということで1日休暇を取得。とは言え、週一の定例朝ミーティングには顔を出しそのまま有楽町へ。映画三昧の一日と決めていました。

TOHOシネマズ日劇 『ゼロの焦点』松本清張生誕100周年記念作品
少年の頃好んで読んでいた松本清張。前宣伝もにぎやかで期待して鑑賞です。ストーリーはわかっているものの息つく暇もなく楽しみました。ただ『砂の器』(1974年)の壮大な世界観のある作品のインパクトが強すぎて、本編は小粒な作品の印象でした。ミステリーやサスペンスが主題ではなく魅力的な女優さんのための映画という感想です。同じく松本清張の『疑惑』(1982年)を見たときも感じた物足りなさを思い出しました。原作との違いで気になったのは犯人の夫が映画では自殺する点、最初違和感を覚えましたがしばし考えると納得です。娯楽映画として大変楽しく鑑賞しました。

昼食後、TOHOシネマズシャンテ 『ヴィヨンの妻~桜桃とタンャ~』太宰治生誕100周年作品
本当は『マイケルジャクソン THIS IS IT』『笑う警官』『カイジ』のどれかを鑑賞しようと迷ったあげく選んだのは『ヴィヨンの妻』でした。この夏、生誕100年と相まって縁もあり太宰治の短編数点を読み直していて、「ヴィヨンの妻」「桜桃」が映画になるイメージが浮かばず映画化には非常に興味がありました。で・・・太宰治ファンとしては秀逸の映画でした。太宰の世界をわかり易く表現されていて共感です。浮世離れした天才の生きざまを垣間見た印象です。「桜桃」のエピソードは無理矢理感が少々。こちらも女優さんの魅力を余すことなく表現されています。松たか子良かったです。太宰治原作を、より太宰治化した映画だと感じました。

謀らずも原作者生誕100周年映画を連続鑑賞しました。2作品の共通点はそればかりでなく、どちらの作品も広末涼子出演ですし、時代背景も第二次世界大戦後のごたごたの日本いや東京、もっとピンポイントで前者は立川であるのに対し後者は中野・武蔵小金井が舞台となります。同じ歳の作家なのですから時代背景が一致するのは不思議ではありませんが感慨深いなあ。

帰宅後、家人(息子)にこの一週間で『沈まぬ太陽』と今回の2本を見たことを告げると曰く、“信じられない。ボクでも『マイケルジャクソンTHIS IS IT』でしょ”の言われてしまいました。なんとなくくやしく「日本人なら『E.YAZAWA ROCK』に決まってる」と反論しておきました。
また映画にいかなくちゃ!