2018年の牝馬3冠の第2戦・第79回オークス(優駿牝馬 GⅠ・芝2400m)が20日、東京競馬場で行われました。④トーセンブレスが左前脚の挫跖で出走取消となり、17頭立てで争われた今年は、桜花賞に続いての2冠を狙う⑬アーモンドアイ、桜花賞2着からのリベンジを目指す②ラッキーライラック、2戦連続3着①リリーノーブル、チューリップ賞2着③マウレア、さらには、フローラステークスを勝った⑧サトノワルキューレ、スイートピーステークス優勝⑭ランドネ、フラワーカップの勝ち馬⑤カンタービレの「角居勝彦厩舎トリオ」、忘れな草賞を勝った⑥オールフォーラブといった別路線組も参戦しました。
単勝の人気は、アーモンドアイが1.7倍で1番人気。2番人気はラッキーライラック(4.1倍)、3番人気がサトノワルキューレ(5.5倍)。4番人気以降はリリーノーブル、オールフォーラブ、マウレア、カンタービレ、⑰ロサグラウカ、⑪パイオニアバイオと続きました。
正面スタンド前のスタートで、⑦トーホウアルテミスが躓きそうになる。リリーノーブルとラッキーライラックは好スタート、アーモンドアイもまずまず。先行争いで、リリーノーブルとカンタービレが行く中、⑫サヤカチャンが前に出る。⑭ランドネも先行策、ラッキーライラックとアーモンドアイは中団より前のポジション、サトノワルキューレとオールフォーラブとマウレアは中団でスタンド前を通過した。
1,2コーナーから向正面に向かうところで、サヤカチャンが先頭、2番手にランドネ、3番手にリリーノーブル。4番手カンタービレ、5番手ラッキーライラックの直後にアーモンドアイが追走。ライラックをマークしているぞ。7番手⑩レッドサクヤ、8番手マウレア、外側9番手にサトノワルキューレ、10番手にオールフォーラブ。11,12番手の位置に⑪パイオニアバイオと⑮ウスベニノキミ、13番手⑨シスターフラッグ、14番手ロサグラウカ、15番手トーホウアルテミス、16番手ウインラナキラ、最後方にオハナという展開。
3コーナーを通過し、先頭をひた走るサヤカは後続に大差をつけて逃げ続ける。ランドネが2番手から前との差を縮めようとし、リリーはまだ3番手待機。5番手のライラック5番手、6番手のアーモンドはどこで仕掛けるのか?マウレアとワルキューレも2強を見る形で4コーナーを回る。
最後の直線に入ってもサヤカチャンが先頭だが、2番手ランドネ、3番手リリーノーブルが追いかける。ゴール残り400mのところでリリーノーブルが先頭に浮上するが、外からアーモンドアイが並びかける。ラッキーライラックも内に進路を取る。サトノワルキューレも大外から追い込んでくるが届くかどうか難しい。残り200mでアーモンドがリリーをかわして先頭。ライラックも3番手から追いかけるが、アーモンドがラスト100mから突き放してそのまま先頭でFINISH!リリーノーブルが2番手を死守し、ラッキーライラックは3着まで。
オークス 全着順&払戻金
1着⑬アーモンドアイ 2分23秒8
2着①リリーノーブル 2馬身
3着②ラッキーライラック 1馬身3/4
4着⑩レッドサクヤ 1馬身3/4
5着③マウレア 1/2馬身
6着⑧サトノワルキューレ
7着⑪パイオニアバイオ
8着⑮ウスベニノキミ
9着⑥オールフォーラブ
10着⑰ロサグラウカ
11着⑭ランドネ
12着⑨シスターフラッグ
13着⑤カンタービレ
14着⑦トーホウアルテミス
15着⑯ウインラナキラ
16着⑫サヤカチャン
17着⑱オハナ
取消④トーセンブレス
単勝 ⑬ 170円
複勝 ⑬ 110円 ① 200円 ② 120円
枠連 1⃣-7⃣ 260円
馬連 ①-⑬ 1,190円
馬単 ⑬-① 1,410円
ワイド ①-⑬ 370円 ②-⑬ 160円 ①-② 390円
3連複 ①-②-⑬ 750円
3連単 ⑬-①-② 3,360円
平成最後のオークスは、断然の1番人気に支持されたアーモンドアイが直線突き抜けて完勝。桜花賞に続き、春の牝馬クラシック2冠を達成しました。4番人気で2着のリリーノーブルは、初めてラッキーライラックに先着。3着に敗れたラッキーライラックは、アーモンドに終始マークされ、直線では伸びきれず。松永幹夫調教師が「この距離で逆転してほしい」と言ってましたが、力負けになってしまいました…。3番人気のサトノワルキューレは6着。ゴール前でデムーロ騎手が追うのをやめてましたような。
GⅠ2連勝のアーモンドアイは、未勝利から4連勝。鞍上のルメール騎手は、昨年のソウルスターリングに続いてのオークス連覇を達成。しかもレース当日の5月20日は39歳の誕生日でした。誕生日にGⅠ勝ちを飾るって最高じゃないですか!国枝栄調教師は、2010年のアパパネ以来となるオークス勝利。馬主のシルクレーシングは、2000年のシルクプリマドンナ以来18年ぶりの同レース制覇を果たしました。
前走の桜花賞では後方待機から大外追い込みを見せましたが、この日は序盤から6番手に位置付け、ラッキーライラックを徹底マーク。ラストの直線では、リリーノーブルを外から抜き去り、最後は2馬身差をつけての勝利。ロードカナロア産駒に2400mの距離は持つのかなって思ったけど、そんなの関係なかったなあ…。むしろフサイチパンドラの血が発揮されたか。そんなお母さんは、2006年のオークスで2着。あれから12年後に娘が雪辱を果たしたってことで…。
牝馬2冠を達成し、3歳世代の牝馬で最強を証明したアーモンドアイ。「歴史的名牝」、「女傑」の名に相応しい牝馬が久しぶりに現れたかもしれないと思いました。この秋は秋華賞で牝馬3冠に挑戦予定。ケガさえしなければ3冠制覇は確実でしょう。ジャパンカップか有馬記念で、同世代の牡馬たちとの対戦も見てみたいですな。
来週27日は、競馬の祭典・日本ダービーです!皐月賞馬のエポカドーロ、挫跖で皐月を回避した2歳王者・ダノンプレミアム、3戦3勝のブラストワンピース、ロードカナロア産駒・ステルヴィオ、ワグネリアン、キタノコマンドール、皐月2着・サンリヴァル、皐月3着・ジェネラーレウーノ、京都新聞杯を勝ったステイフーリッシュ、青葉賞馬・ゴーフォザサミット、ホープフルステークス覇者タイムフライヤーなどが登録済み。
ダノプレとブラワンは無敗でのダービー制覇、エポカは2冠制覇に挑戦。ワグネリアン、コマンドール、ステルヴィオの巻き返しにも期待したい。波乱の決着だった皐月賞と同様、ダービーも混戦ムードだけど、あまり荒れないかもしれない…。