かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

ついにがんを制圧できるかもしれない画期的な方法が、日本人の手で開発されたようです。

2016-09-23 21:25:43 | Weblog
 本日の最高気温は25.1℃。昨夜からずっと断続的に雨が降っていましたし、ほとんど日が差さないとこんなものでしょうか。9月もあと1週間というのに、そろそろ雨が上がってくれないとサボテンの世話もままなりません。

 さて、全身のがん細胞を一気に消滅させるかも知れない画期的な技術が、アメリカで研究中の日本人の手によって開発されたそうです。合衆国国立衛生研究所の小林久隆研究員らのチームによる成果で、何より画期的なのが、使う技術が近赤外線を外から当てるだけという極めて非侵襲的で簡単かつコスト安な方法である点でしょう。
 がん細胞は、自分を異物として攻撃してくる免疫細胞から身を守るため、制御性T細胞というものを自身の周囲にまるで鎧か盾のように集めます。免疫細胞は、割と見境なく噛み付いてくる性質を持つようで、がん細胞のような異物ばかりでなく、健全で必要な細胞にも攻撃をかけることがあります。この制御性T細胞は、本来保護すべきそんな健全な細胞を免疫細胞から守るために、免疫細胞にブレーキをかける役割を持った細胞です。ところがそれを逆手に取ってがん細胞が自分の身を守る盾に使ってしまうというのですから、身体の中のガンとの攻防戦は実に面倒な話になっています。そこで小林研究員らは、このがん細胞の防衛システムを打ち破るため、ガード役の制御性T細胞を壊す方法を検討したそうです。その末に、近赤外線を受けると発熱するある化学物質に制御性T細胞と特異的に結びつく性質をもつ抗体を結びつけ、体内に送り込む事にしました。この化学物質付き抗体が制御性T細胞にくっついたところで外から近赤外線を照射、化学物質の発熱で制御性T細胞が焼け死んで死滅した途端、わずか1日でマウスのがんを消し去ることに成功しました。マウスは、肺がん、大腸がん、甲状腺がんを発症させた計70匹で、がんの種類に関係なく効果があった模様です。
 更にあるマウスには身体の4箇所にがんを発生させ、発熱物質を与えてからそのうちの一箇所に近赤外線を当てたところ、離れたところのがんも死滅してしまった、というなんとも空恐ろしい結果が得られたそうです。
 近赤外線は、ヤケドするほど強烈な光ならともかく通常は特に身体に悪影響が出るものではありません。そんな光を体に当てるだけで、全身のがんを治療できてしまうとしたらこんな楽な話もないでしょう。小林研究員らは、3年以内にヒト試験に進めたいとのことですが、マウスとヒトの違いで果たしてどれだけ有効な効果が得られるか、また制御性T細胞を失って免疫細胞の暴れるままにさせて身体の健全なところは大丈夫なのか、化学物質に他の副作用はないのか、など、色々検証すべき点はあるでしょうが、本当に人類はあとわずか数年で、ガンから開放される時代を迎えることができるかもしれません。はやく治験を進めて、日本でもできるようになって欲しいです。

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